プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2011年2月
« 1月   3月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28  

最近投稿した写真

  • P1130037
  • P1130238
  • IMG_20170917_181247 - コピー
  • キャプチャ
  • 登録会員
  • IMG_4381
  • IMG_20170807_231649
  • IMG_20170803_234835
  • IMG_20170729_232135
  • 0$Images$6_111_PANAP1110187JPG
  • IMG_4381
  • IMG_20170714_231517
  • IMG_20170621_202527

ホーム > 医療 > ワセリンについて②



ワセリンについて②

ワセリンの保湿効果でしたね。

私は、ワセリンを保湿剤としては、使いません。私が育った医局も、先輩方は、あまりワセリンを処方もされていませんでした(保湿剤としては)。

皮膚の水分は、油分で蓋をすることで、蒸発しにくくなる、という理論が、間違ってはいないのでしょうが、実際は、やはり蒸発してしまいます。

実際、アトピーや乾燥肌の患者さんに処方しても、「数時間はいいけど、またすぐに乾燥する」とよく言われます。乾燥の軽い患者さんからは、「ベタベタして、気持ち悪いし、塗りにくいから塗らない」と言われる大変使いにくいモノです。

ワセリンを単独で私が使うのは、かさぶたとかがべったりへばりついて、取れないからふやかすため、とか、他の薬が本当はいいけど、ないからワセリンを使う(どこの病院に出張に行っても、絶対あります)とか、ホントに軟膏なら何でもいい時、という感じです。

選べるなら、適切な薬剤が入った軟膏を使います。

ワセリン以外で、皮膚科医が使う保湿剤は、アズノール軟膏・尿素系・ヘパリン類似物質の入ったモノ、というのが主流です。

アズノールは、ワセリンベースに、赤みの炎症を抑えてくれるアズレン(青色をしてます)と、化粧品の保湿剤としても使われるラノリンという成分が入っています。ワセリン成分とアズレンで、お肌を保護してくれるので、保護したい時や、他の保湿剤では物足りない時に使います。

ワセリンよりは、もちろん保湿効果があります。ただ、ラノリンにかぶれる方がいらっしゃるので、合うことがわかってからでないと、大量に処方はしません。

赤ちゃんの口周りのただれ(食べ物の刺激から、油分がはじんでくれます)やおむつかぶれ・寝たきりの方のおむつかぶれ・皮膚のただれにも、刺激なく使えるので、家に1つあると重宝すると思うんですが、市販はされていないんですね~。

ステロイドじゃないから、市販したらいいのに、と思います。

まあ、ワセリンベースなので、かなりベタベタします。唇荒れにも使います。舐めてしまっても、大丈夫です。唇に塗ると、グロスのような感じです。火傷で使う医師もいます。

尿素系は、市販でもいっぱい売っていますね。ウレパールとかパスタロンとか。フェルゼアも尿素系だったと思います。尿素系は確かにいいんですが、乾燥肌や細かいキズがあると、尿素って、しみるんですね。ひびわれ・あかぎれは、ものすごくシミますよ~!

私は、アトピーや乾燥肌のご年配の方には、あまり処方しません。尿素が好きな方には、処方しますが、あえて尿素を使いたい特殊な場合のみ、処方します。

尿素系でも、やっぱり病院のほうが保湿効果は高い印象です。市販は、その代り、とても塗りやすいので、塗り直しをされるのであれば、市販もありだと思います

メインは、ヘパリン類似物質の保湿剤で、代表が「ヒルドイド」というピンク色のパッケージのクリームやローションタイプです。皮膚科に乾燥やアトピーで受診された方は、一度はもらったことがあるのでは?ヒルドイドには、血行促進作用があるので、整形外科で腰痛の時とかに、ゲル状のモノを処方されることがあるかもしれません。(ゲル状のには、あまり保湿効果はありません)

しもやけや末梢循環障害(いろんな病気のせいで、指の先まで血が流れにくい方)にも使います。

もちろん、保湿剤としては、ダントツに使いやすいのではないでしょうか。

ここの製薬会社のいいところは、患者さんが使いやすいように、ローション・クリーム・軟膏タイプと、乾燥具合や塗りやすさで、色々選べるところです。

尿素みたいにしみることはありませんので、安心なんですが、血行がよくなるせいか、時々塗ったらムズムズ痒くなる方がいらっしゃいますので、痒くなる方は、残念ながら、使い続けるのは苦痛だと思います。(掻いちゃいますもんね。)お値段は、ワセリンよりも、もちろん高くなります。

後発商品(ジェネリック)でも、同じヘパリン類似物質の入ったモノがあるんですが、これまた、薄くて。サラサラしすぎですね。化粧品みたいです。夏場とかならいいかもしれませんが、これなら、市販の乾燥肌用のボディローションのほうがいいかも、とたまに思う時があります。

ヒルドイドローションがベタベタする、と嫌がる方には、選択肢の一つかもしれませんが、それなら市販の化粧品の中からのほうが、優秀な保湿剤が見つかるかも。

「どちらにしろ、病院に行かないともらえないやん」という方、「メディナース」という市販のクリームが、ヘパリン類似物質が入っています。赤いフタに白いビンだったような。。→さっき、調べましたら、製造中止になっていました。市販では、規制が厳しくなったんでしょうか。。。残念です。

ヒルドイドに関しては、やはり皮膚科に受診するしかないですね。

市販でなにか、いい保湿剤はないか?

薬ではないけれど、クリニック限定化粧品で、ワセリンから作った乳液というのがあります。シンプルです。保湿と保護に、徹底されている保湿剤です。

これのサンプルなら、クリニックにありますので、よろしければお尋ねください。

さて、TVで言っておられた馬油ですが、その方に合っていたら、構わないと思います。

ただ、TVで言うほど、優れているとは思いませんが。。。皮膚科医でもないのに、どうしてあそこまで言い切れるのか、不思議です。

(皮膚科医ほど、いろんな保湿剤をたくさんの患者さんに処方して、たくさんの経過を診ていないでしょ?という意味です。TVって、恐ろしいですね。。専門分野以外で、言い切れる医師が、一体どれだけいるでしょう。。)

昔からいろんな油が、お肌にいいと言われていますね。馬油だけでなく、スクワラン、オリーブ油、ツバキ油などなど。取りたてて、どれが飛びぬけて優れているというわけではないです。人によって、違うとしか言えません。

ただ、どれも油なので、多少ベタベタします。もう、これは好みと実際に塗ってみて、どうだったか、です。

哺乳類の油は、哺乳類同士、人間の皮脂やセラミドと似ていまうが、そのモノ特有のニオイもすると思います。精製度合いにも寄りますが・・。

保湿剤は、毎日長く使うモノなので、自分にとって、まず不快じゃないものを選びましょう。

イヤなニオイがしたら、誰も塗りませんよね?

椿油の保湿剤のシリーズは、当院にもサンプルがありますので、良かったら、どうぞお尋ねください。

大島椿の、「アトピコ」というクリニック限定化粧品シリーズです。乾燥肌・アトピーの方で、このシリーズがお好きな方がいらっしゃるので、少し取り扱っています。

自然なモノが好き、という方には、OO油というのは、いいかもしれません。化学薬品が入っていませんから。(自然のモノが、必ずしもお肌に優しいわけでは、ありません。念のため。かぶれるモノもたくさんあります)

ただ、そういうのにこだわらない方、油はベタベタするから、塗りやすいのがいいという方、保湿剤もどんどん昔よりも進化していますから、どんどん塗りやすいものが一般に売られています。

探せば、いろいろあると思いますが、アトピー並みの乾燥肌の方などで、市販のモノであれば、患者さんにおススメしているのは、ビオデルマの全身保湿シリーズや資生堂のドゥーエというシリーズです。

ビオデルマは、ドラッグストアや伊勢丹・ソニプラなど、結構売っています。うちでも取り扱っています。

この全身乾燥肌用の保湿剤は、しっとりするわりにとても塗りやすいです。あまり、べたつきません。

お値段も、ワセリンよりはしますが、そんなに高くはないです。

ドゥーエもとてもいいんですが、これは薬局でないと置いていないと思います。また、置いている薬局も少なくて、錦のアイ薬局さんなら、全種類置いていると聞いております。

違う薬局(ドラッグストアとか)で、「ドゥーエ」とちゃんとした名前を言わないと、資生堂の「d-プログラム」を買わされますから、ご注意ください。コンセプトも中身も、全然違います。

これは実際患者さんから、お聞きしたんですが、ドラッグストアに行って、名前が思い出せなくて、資生堂ので、皮膚科の先生おススメのヤツ、と言ったら、「d-プログラム」です、と言って、買わされたそうです。後日患者さんが来られて、「それ全然違いますよ」と発覚しました。

薬局の店員さんでも、「ドゥーエ」を全員の方が知っているわけではないので、こんなことになったのか、それはわかりませんが、とにかくご注意ください。

お店によったら、テスターを試せたり、サンプルがもらえるので、まずは聞いてみてはどうでしょう。

油も、いいんですが、夏場とかの蒸し暑くなる季節とかによく来られるんですが、油を塗り過ぎて、マラセチアというカビが増えすぎて、ニキビみたいになっていることが、多々あります。

保湿剤の形状や保湿程度も、季節によって変えるほうがいいと思います。

まあ、なんでも使ってみないとわかりませんが、ずっと使っていて、どんどん調子が悪くなる、という時は、すぐに使うのを止めて、皮膚科に受診しましょう。

 

カテゴリ:

医療