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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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②過度な心配性の方の場合です。

どなたでも、美容医療を初めて受けられる時、あるいは、初めてする処置(他のことはしたことがあっても)、あるいは、以前に嫌な経験があり、同じようなことをまたする時など、怖かったり、心配なのは当たり前ですね。

心配なことはカウンセ時に医師に確認したり、ご自分でも色々調べてみたり(ネットの情報も、信じていいものと、振り回されるだけのものもあるので、これはちょっと注意が必要ですが)、あるいはいくつかのクリニックで、同じ話を聞いてみる、というのおススメです。

初めて受診したところでも、医師の話が信用できそうで、全てに納得はいったのであれば、後は受けてみるしかありませんけどね。あまり、ウマすぎる話(副作用が全然ないとか、数回で効果が出るとか、いいことだけ言われるとか)は、ちょっと考えられたほうがいいですけど。。

過度な心配性の方は、何度も(2回とかではありません)同じカウンセを聞きに来られます。カウンセ内容を疑っておられるんだと思うんですが。。。そこの医師の話が、ホントかウソかは別としても、何度聞いても納得がいかないなら(というより、信用されていないんでしょうね)、止めておかれたらいいと思うんですけどね。

普通の心配性の方で、カウンセ2回くらいでしょうか。2回目は、ほとんどもう一度確認されるくらいと、前回の後に調べてみて、新たに聞きたいことが出てきて、それを確認する、といった具合です。

その後、処置されたり、予約を取られたり、やはりもう少し考えられることもあります。人それぞれです。

過度な心配性の方は、カウンセ時の質問が、普通の方と違います。

見当はずれなことも多く、医学的な話というよりは、常識的な話で、どう答えていいのか、わからないときがあります。

日本語の問題なのか・・・?いや、そんなはずないし。。。言ったはる意味がわからない。。。みたいなこともあります。

ちょっと具体例を思い出せませんが。

一番多い質問は、「絶対大丈夫ですか?」とよく聞かれます。(副作用の説明もした後です)

人間のすることに、「絶対」はありません。医師は万能じゃないし、普通に起こりえる副作用と、ごく稀な副作用と、予想外の副作用と、どれも確率としたら、かなり低いとは思いますが(必ず出る副作用は、必ず説明があるはずなので)、起こる時は起こります。

それは、患者さんの体調によるのかもしれないし、日焼け止めが足らなかったのかもしれないし、たまたま機械の調子が悪かったのか、ちょっと強くしたのが結果強すぎたのか、原因は様々だし、どれがとわからないこともあります。医師・スタッフ・患者さんが、みんなして気をつけていたつもりでも、たまたま起こる副作用というのは、必ずいつかどこかで、起こりえます。

うちでは、万が一、なにか副作用が出た場合、もちろん連絡と受診はしていただきますが、その症状に合わせた薬・処置を、治るまで無料でさせていただきます。

普段から気をつけているのは当たり前ですが、副作用が、100%避けられない以上、もし出てしまった時にきちんと対応させていただくしか、他にやりようがありません。

良心的なところは、どこもそうだと思います。

「絶対大丈夫です」なんて、返事できませんから。

例えば、イオン導入で、火傷の可能性って、理論上ゼロではありません。でも、イオン導入で火傷なんて、私自身見たことありません。ただ、エステとかでは、火傷がバンバン起こっているみたいです。クリニックでも、ナースやスタッフの不注意から火傷をさせてしまうこともあるみたいです。

開業前に、どこのイオン導入器を買うかで、いろいろなメーカーの方にお話しを聞いていました。

そこの器械は、エステでもよく使われるもので(医療用より安いです)、でも、使い方が、その導入の仕方は、ちょっとな~、と思ったので、「こういう風に使いたいんですけど」と言ったところ、火傷が頻繁にエステなどで起こっているので、こちらの指示通りに使わないなら、一切のメーカー保障はしません、という契約書にサインを求められました。びっくりです!たかが、イオン導入で!どんな、スゴイ治療やねん!って、ツッコッミ入れたくなります。

医療用とエステでも使う器械の違いですかね~。

医療用では、まずそういう契約書はありません。

正しく使うのは、医療上、当たり前で、もしそれで何かあった場合、医療機器メーカーーもちゃんと調べられます。その上で、医師の使い方が悪いのは、やはり医師の責任です。

たいていの自費治療は、医師の責任ですけどね。厚生労働省が認可していないことが、ほとんどなので。買う段階からして、医師個人の責任ですから。

そこのイオン導入器は、買うのを止めました。ちゃっちい上に、そんな気の悪いこと言われるなら、いらないや、と思い、ちょっと高いですけど、医療用でも使うメーカーのにしました。

話がそれましたが、たかがイオン導入でも、施設が変われば、火傷が起こっているわけです。「絶対大丈夫」なんて、有り得ないんですね。

まあ、これは、よほど特殊な場合を除いて、強くしたほうが効くと思って、患者さん(お客さん)にビリビリ痛いのを我慢させて(あるいはワザと)、どんどん強くして火傷させたのかな、と思います。

契約書を書かされるくらいですから、特殊な場合は、そんな多くはないはずなので、する側の不注意というか、勉強不足ですけどね。わかっていたら、避けられた副作用です。

 副作用の頻度として、「普通は問題ないですよ」ということは、うちも、どこのクリニックも言えると思いますが、「絶対」なんて、無理ですね~。

(心配性の方(普通の方でも)が、大事な用事の直前に、初めてのことや注射系は、私は勧めていません。何かあっても、対処できる時間もある時を勧めています)

「絶対、ガンになりませんか?」と聞いてこられる方も時々いらっしゃいます。

今まで光・レーザー治療(RFも含めて)・注入系で、ガンの報告はありません(TCAピーリングは、かなり前に、発がんの可能性が報告ありましたけどね。報告の後、私は一切患者さんにTCAピーリングはしてません)。

でも未来は、わかりません。

医学が進歩したら、新しいデータが出てきて、今までやっていた治療でも、やらないほうがいい、となる治療が出てくるかもしれません。

今の段階では、報告はないが、未来永劫保障はできない状態です。

美容外科の手術は除いて、機械系・注入系の処置など、まだ始まって、100年も経っていませんから、歴史としては浅いですよね。この10年20年の間に、美容医療は、目まぐるしく進歩しました(医療全体ですが)。経過がまだまだ追いつきません。

当院にある治療は、すべて自分にもやっている治療です(ヒアルロン酸・レディエッセ®は、やってませんね~。自分で自分にできないためです。)。光・レーザー系は、全て定期的にやっていますから、これでガンになったら、私は結構困りますけど。。。

どんな説明を聞かれても疑心暗鬼の方は別として、過度の心配性なだけ、という方は、恐らくホントはやりたいけど、勇気と決心がつかないから、医師に、「絶対大丈夫」と言わせて、確約の証拠が欲しい、みたいな感じなのかな、と時々思います。

ちょっと心配性の方にでも、「普通は大丈夫ですよ」ということはあっても、「絶対大丈夫です」とは言いません。

ですから、過度の心配性の方にも、「絶対大丈夫です」とは言いません。

唯一例外があるとしたら、何か病気で手術や大変な処置をしないといけなくなって、手術前にとても不安で、でもやらないと命にかかわる、という状況で、医師やスタッフが、「絶対大丈夫」と勇気づけてくれることはあると思います。(リスクがあったとしても)

美容医療は、命にかかわりません。もしかすると、何かしたことで、反って、前よりもひどくなるかもしれない。確率はかなり低かったとしても、ゼロではないので、説明を聞いて、ご理解の上、ご自身の意思で、していただかないと、ダメなんです。もちろん、ご自分の意思でやります、という同意書をいただきます。

美容医療でなくても、何にでも「絶対大丈夫」なんてことはありませんから、飛行機でも車でも、事故ってありますよね。事故に合わなくても、突然病気にもなります。そんな確率って考えて生きてられませんよね。

でも、美容医療は、やらなくてもいいことなので、「絶対」を要求される方は、向いてません。

うちでは、治療をお断りしたり、おススメしていません。

心配性な方とは別に、「光やレーザーをあてて、やめたら、そのせいで、よけいにおかしくなるとか、よけいに老けるとかないですか?」「やり続けないといけないんですよね?」と聞かれる方が時々いらっしゃいます。

ネットかなにかでウワサされているんでしょうか。

そんな事実はありません。

そもそも、強制ではないので、やり続ける義務はありません。

光・レーザー治療そのものの効果を勘違いされておられるんだと思いますが、老化を遅くしているだけで、何もしなければ老化は進むだけです。

何か治療をすることで、シミを減らしたり、コラーゲンを増やしたり、老化と少しでも逆行するようにしているだけです。してあげることで、プラスになってるわけなので、やめたところで、その方の本来の老化の波に、また乗るだけです。

結局、メンテナンスやスキンケアと同じなので、終わりって、ないんですね~。

どこまで、お金と時間をかけてあげるのかは、その方の価値観次第です。

何回やるのか、という問題も含めて、それは次回に。

→続く

向いていない方のほうに重点をおいて、お話しますね。

向いている方というのは、なんでもそうですが、前向きなポジティブな方なので、あまり問題になることはありません(ただ、副作用とか1回にかかる治療費とかはきちんと聞かれてくださいね。)

この業界で、一般的に言われている「向いていない方」というのが、

①エステみたいに軽く考えていて、全然説明を聞かない方

②過度な心配性の方

③過度な期待を美容治療に持っている方

というのがあります。

まず、①の場合、

エステでも、「フォトなんとか」とか、わけわからんことをやったり、宣伝したせいで、フォトとか光をあてるのはエステだと思っている方が、ごくまれにいらっしゃいます。

エステの光は、何かホントにわかりません。医療機器では、もちろんありません。(エステの人は、医師ではないので、医療機器は買えません)

(安全基準とかもないと思っておかれるほうがいいと私は思います。エステで、光をあててもらって、火傷もせずに効いたら、ホントにラッキーくらいに思っておきましょう。火傷しなかっただけでも、儲けものです。。)

ですが、クリニックでやっているのは、医療です。

効果がある、ということは、リスクもある、ということです。病院でもらう薬ですら、副作用って、あるわけですから。副作用がないのに、効くものって、ありません。ただ、副作用の程度や頻度は、モノによって、全然ちがいますけどね。

美容皮膚科でする治療は手術と違って、そこまで大変な副作用やリスクがあるものではありませんが、やはり、フォトとか、日焼け止めがきちんと塗っていない方に、強く当てたら、火傷します。

ほとんどの、光・レーザー・RFなどの治療は、熱を込めていく治療になるので、こもりすぎたら、火傷するわけです。クリニック側も、どんなに気をつけても、防ぎきれるものではないので、確率は低くても、ある程度の効果が期待できるものには、リスクがあるので、説明は聞いていただかないといけません。

難しい話はわからないから、という方でも、最低限のリスクや、守っていただく注意事項は、聞いてもらわないと、当院では行いません。また、お伝えする義務があります。まあ、うちでは、そういう方は、めったにいらっしゃいませんが。

ホントに話を聞かない方は、リスクだけでなく、早く効かすために、おうちでしてほしいスキンケアの話とかも聞かれないので、そういう方は、仮にされたとしても、効果が悪いので、お勧めしません。

医師に丸投げというか、やりさえすれば、それで良くなるんでしょ、なんでもいいから早くさっさとして、みたいな感じの方は、まあ、「おまかせ」と似てるようで、似てないんですが、前者の方は、思いこんでおられることが、あまりにホントの効果とかけなはれていることがあるので、ビックリすることになってしまうんですね。お互い不幸ですよね。

「おまかせ」の方の場合は、おうちでしていただかないといけないことは、必ず守ってくださるので、こちらも安心して、治療ができます。こういう計画で行かれますか?という確認はもちろんしていただくのですが、無理ない範囲で任せていただけるので、こちらとしても安心です。

何に効くのか、どんな感じで効いてくるのか、リスクはどうか、などなど、最低限のことは、自分のことだから、ちゃんと聞きましょう。せっかくお金を払うわけですから。

 でも、そういう方相手に、適当なことを言って、治療をしているクリニックもあると思います。

クリニック自体も、治療を軽く考えていて、お金をもらえるなら、患者さんがしたいことは何でもするし、その方が興味ないことでも、治療のいい面だけ強調して、追加でどんどんさせてしまうクリニックです。

そこのクリニックと、患者さんの利害関係が一致していて、大した副作用が起こらなければ、患者さんが納得されているなら、アリですが、きっとホントは要らないモノに、たくさんお金を使わされていると思いますよ。

そのためにも、ご自分で、説明はちゃんと聞かれたほうがいいです。

あと、ご自分も結構調べられていて、素人の方にしては、かなりの知識を持ったおられる方の中にも、あまり説明を聞かれない方がいらっしゃいます。

ただ、こちらとしては、どこまでわかっておられるのかもわかりませんし、調べると言っても、医師の知識レベルまでは、普通無理かと思います。勘違いされていることも多々あります。特に、ネットの間違った情報を鵜呑みにされていることがあり、一通り、説明は聞いていただかないといけません。

クリニックによっても、一つの治療に対しての考え方も違いますからね。もちろん、同じ機械でも、設定はホントに全然違います。(効果も変わる、ということです)

そこの治療を受ける以上、そこの考え方に従わないと、説明された効果は出ません。

そういう意味では、ご自分で、いろいろ設定に(おもに強さですが)、希望を言われる方がいらっしゃいます。

いろいろな設定が選べる中で、患者さんに選んでいただいて、その設定をする、ということはありますが、強さに関しては、聞けません。

強過ぎたら、火傷するからです。

「前のところでは、MAXでしてもらっていた」。そう、おっしゃる患者さん、時々いらっしゃいます。

言われる方のほとんどが、オーロラ®(フォトRF)をされていた方ですね~。

でも、MAXって、なんでしょう?本当でしょうか?

もちろん、確認されたわけではありません。

オーロラ®は、フォトフェイシャル®やうちのライムライト®みたいに、色の治療専門の機械ではないと、私は思ってます。設定が、そこまで細かくできないと思うんです。

それに、ライムライト®以外は、白人メインに考えられて開発されていますから、その機械でホントのMAXであてると、私達アジア人は、絶対火傷すると思います。

推測するに、恐らく、クリニック(もしくは担当ナース)が、もうどうしようも(良く)できないので、言い訳に、「MAXなんです」と言ってるんじゃないのかな、と思ってます。

勝手な私の推測ですが。。。他院で、そう言われて、うちで治療を始められた方の経過を診ていて、いつもそう思います。

ライムライト®も含めたシミ治療って、万能ではありませんし、全て絶対取りきれるわけではありませんが、まだまだ反応するけどな~、ということがあまりに多いです。

たまたまでしょうか。。

反応しないからと言って、強さを上げたところで、反応しやすくなるわけではありません。反応することもありますが、シミの質によって、光の種類そのものを変えないといけない時もあるので、その場合は、私はそう言います。MAXとは、言わないわけです。

MAXと言えば、患者さんがあきらめてくれる、みたいな感じがして、私は好きな言葉ではありません。(正直に、これがうちの限界です、と言えばいいのに、と思いますが)

そういうことをずっと言われてきた患者さんは、必ず、強くしてください、MAXにしてください、と言われるので、正直困ります。

一から説明して、わかってもらえればいいんですが、聞く耳を持たない方、仕方ありません。治療をお断りするか、うちのやり方で治療することに納得していただくか、どちらかです。

治療をする場合、患者さん自身の体であっても、ご本人がかまわないから、そうしてください、とお願いされても、最終責任は、治療をした医師にあります。患者さんではないんですね。

だから、治療する医師側は、自分の責任においてするので、自分の納得のいくやり方しかしません。

なにかあったら、困りますからね。責任持てませんよね。謝ろうが、お金を返そうが、火傷なり副作用が一瞬で消えるわけではありませんから。起こってからでは、遅いんですね。

医師のやり方が、患者さんの希望される設定(強さ?)と違って、ご自分のやりたいようにされたいのであれば、ご自分で機械を買って、ご自分の責任でするしかないんです。

今まで、いろいろ受けてきて、自分はわかってるから説明はいりません、という方も、うちでは、説明を聞かれない限り、治療はお断りしております。

→続く