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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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まだ日焼け止めの話の続きです。

もう夏が終わると思って、安心している貴女!甘いです!

9月は、まだ夏と同じだけの紫外線と思って過ごしてください。

10月は、少しマシになりますが、気候が良くなって、外にいるのが気持ちいいので、気が付いたら、長時間外にいたのに、日焼け止めを塗っていない!なんてことになって春と秋は、油断焼けが増えますから、気を付けてくださいね。

紫外線対策は、年中です。

その季節によって、使う日焼け止めも変わることもありますが。

 

さて、日焼け止めの話です。

患者さんで、よく資生堂のアネッサ ゴールド(海用やハードなアウトドア用ですね、基本)を使う方って、結構いらっしゃいます。

私も、もし明日、海に行くとなったら、アネッサゴールドを使うと思います。

資生堂のアネッサゴールドは、耐水テスト80分と、ちゃんと表示があります。

そういう表示のある、ウォータープルーフは、そうそうないです。

(逆に言えば、アネッサゴールドであっても、80分しか持たない、ということです。)

 

炎天下のゴルフで、汗もかなりかく時に、アネッサゴールドを塗って、しかもちゃんと塗り直しをする、というのは、確かに正しい、と思います。

ただし、貴女のお肌にあっていれば、ということです。

 

市販の日焼け止めは、大半のものが、サラサラして塗りやすくなっています。

ベタベタしたら、イヤ、という方が多いので、市販の化粧品の場合、やはろ質感が一番大事なんですね。あちらも、商売ですから、売れる商品を、売る、というのが、資本主義の姿でしょう。

日本の湿度の高い夏、外で、サラサラタイプの日焼け止めを塗る、というのなら、それほど乾燥せずにいけるかもしれませんし、一度塗ったくらいなら、平気かもしれません。

でも、乾燥肌の方や50代、60代、それ以上の方が、何度も塗り直ししたら、ガサガサになるかもしれません。

大丈夫な方もいらっしゃいますが、合っていない方もいらっしゃいますから、やっぱり自分に合った化粧品を使わないと、TPOさえ合っていればいいというものではありません

 

先日来られた60歳の患者さんが、ゴルフをした時に、アネッサゴールドを2時間におきに塗られたそうで。。。。

確かに、正しい行動で、ホントなら、素晴らしいことなんですが。。。

皮脂がそれほど出る方ではなかったので、案の定、お肌がガサガサになったそうです。

 

乾燥肌の方は、ウォータープルーフでも、しっとりタイプを選ばないと、塗り重ねた時に、なんか調子が悪くなりますし、手持ちの日焼け止めで、なんとかしたいなら、塗りい直しする前に、乳液とか保湿を追加してから、日焼け止めを塗るか、ですね。

 

ちょっと前の、美STに載っていましたが、「日焼け止めは、SPF値よりもPA値に注意しましょう」みたいな、記事が載っていました。

確か、「SPF50 PA++」と、「SPF30 PA+++」だったら、「SPF30 PA+++」を選びましょう、みたいな記事でした。

(要は、PA値の高いものを選べ、ということがいいたいようです。)

今、日本で売っている日焼け止めで、私は、一度も、「SPF50 PA++」なんて、商品は見たことがないです。

SPF50を使う時点で、かなりの紫外線を浴びることが想定されているわけで、その場合、PA値は、+++でしょう。

(日本の表示は、PA値は、+++が最高表示となります。)

SPF30で、+++というのは、ひとつだけ見たことがありますが、これもそうそう売っていません。

SPFが15や20で、PA値が高いものは、私の知っている限り、存在しません。

 

同じSPF30を買うのに、++か、+++か、迷ったら、できれば+++のほうがいいと思いますが、まあ、スリー+のSPF30なんて、そうそう売っていませんから、悩むことはほとんどないと思います。

同じように塗っているのに、色黒になりやすい、という方には、特に、PA値の高いものを勧めますが、普通の方は、SPFを目安にしていいと思いますよ。数値は、大半の商品が、連動していますからね。

(ただし、質の悪い日焼け止めを塗っていて、すぐに黒くなる、とか日焼けした、というのは当たり前なので、質のいい日焼け止めを塗る、というのが、一番大切です。)

 

 

で、いつも私が言っている日焼け止めの話は、あくまでも、お肌が健康な方の話です。たまに肌荒れするとか、お肌が乾燥している、と言う方は、健康な方に含みます。

(敏感肌状態の方で、どんな日焼け止めを塗っても合わないという方は、ピーリングやクレンジング、市販の高機能化粧品(たいてい、ピーリングに似た成分が入っています)を止めれば、しばらくしたら、日焼け止めがかゆくなったり、しみることは、かなり減るはずです。

特定のものが合わないのは、貴女にそれが合っていないだけで、日焼け止めとい化粧品が合っていない、と判断するのは、止めておきましょう。

クリニック用の日焼け止めとか、質のいいものを試してから、判断しましょう。

質の悪いもの、あるいは、外資系のモノのきついヤツとかしか塗ったことがないくせに、「日焼け止めが合わない」という方って、結構いらっしゃって、どんな日焼け止めが合わなかったのか、話を聞いていると、そりゃ、かぶれるでしょ!みたいな、日焼け止めだったりすることがあります。

誰でも、かゆくなりますよ~、みたいな日焼け止めです。)

 

アトピーや慢性湿疹のある方は、これは、健康ではないので、全然話が違います。

さきに、湿疹を治すなり、アトピーの場合、完治させることは難しいので、少しでもいい状態にすることを目指していきます。

お肌が落ち着いていない時は、私も、一切の化粧品は止めてもらっています。治療の邪魔になりますからね。

でも、ちょっと落ち着いて来たら、赤い湿疹や湿疹後って、紫外線で、黒くシミ(色素沈着)に変わりやすいんですよね。

だから、紫外線カットって、シミになってほしくないところは、大事なんですが、なかなか合う日焼け止めが見つからないことが多いです。

(お肌のバリア機能が破壊されているので、化粧品の害を、直接受けやすいわけで、しみたり、かゆくなったり、刺激が出ることがあります。)

 

そういう方の場合、日焼け止めが塗れるようになるまでは、そりゃ、日傘や帽子、ストールとかで、紫外線をカットするしかありません。

他に、方法がありませんからね。

後は、なるべく日に当たらないように、暮らすくらいしか、ないですね。

歩く時は、あんるべく日陰を歩いて、直射日光に当たらないようにするか。。

それくらいしか、仕方ないんです。

こんなことで、紫外線カットはできないし、もちろん、紫外線は防ぎきれないので、シミになりやすいです。

当たり前です。

 

でも、仕方ないです。

肌が落ち着くまで、そのほうが肌のためにいいわけですから。状況を診て、どちらがメリット・デメリットがあるか、を考えないと。

 

私の一番のおススメは、日焼け止めをちゃんと塗って(塗り直しをして)、体はある程度、服で隠して、お日様に当たる、というのが、一番のおススメです。

明るいところで、日常生活を過ごす、というのが一番いいです。できるなら。

 

でも、肌の状況で、日焼け止めが塗れないなら、できることをする、しかないです。

悩んでも仕方ないので、早く、ちょっとでも良くして、それから、シミの治療も、日焼け止めの合うのも探すのも含めて、やったらいいです。

人生、長いですから。できることをしましょう。工夫したら、いいんです。完璧を目指さなくても。

アトピーの方でも、できる美肌治療(メインに、ジェネシスを使いますが)もありますから、アトピーだから何もできないわけではないですよ。

イオン導入(成分にもよります。ビタミンCは、お勧めしませんけど。)も、アトピーの方でもやります、というか、おススメの成分もあります。

お肌が落ち着かないと、合う日焼け止めは、なかなか見つからないと思いますが、美白クリームは使ってもらえるものがあるので、なんらかの対処はできるわけです。

人間、あきらめなければ、なんとでもなりますから、アトピーで美白・美肌治療を考えていらっしゃる方は、一度ご相談ください。

 

お肌が健康な方は、せっかく日焼け止めが塗れるお肌があるんですから、日焼け止めをちゃんと塗らないと、ホント、もったいないですよ。