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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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→続き 日焼け止めを塗っていないと。。。

すみません、ブログの調子が悪くて、せっかく書いたものが消えてしまったので、昨日は、もう疲れて寝てしまいました。

 

さて、続きです。

 

色黒で、(色黒じゃなくても)日焼け止めを塗ることを放棄した方の、肌の汚いことと言ったら!

シミがわからなくなるまで、焼いてしまう!という方、ごくまれにいらっしゃいますが、所詮、アジア人は、黒人ほど黒くすることはできません。

どんなに黒くなったところで、インド人やアラブ人くらいでしょうか。

褐色の肌に、人によったら、グレイがかっているような。。。

アジア人にしたら濃いので、遠目に見る分には、ただの「色黒」ですが、そばで見ると、いろんな肌色といろんなシミがさまざまな濃さで、混じっていて、と~っても汚いです。

おまけに、シワも深くて、肌も硬そうで(実際、硬いです)、キメもなく、乾燥していて、チリメンジワももちろん多くて、漁師さんの皮膚を想像していただくと、わかりやすいかな、と。

 

一昔前は、鈴木その子さんのように、真っ白がいい、みたいな時代がありましたが、今は、白でも黄色でもピンクでも褐色でも黒でも、何でもいいんです、肌色なんて。まだら感のない、均一な肌色、というのが、キレイに、若々しく見せるコツです。

だって、黒人のモデルさんなんて、とても肌がきれいでしょう~?ブラックダイヤモンドのように。

黒くても、ツヤがあって、キメも整っていて、均一な黒さ、です。

 

以前に、インド人の高齢の方の肝斑を診たことがあります。

息子さんが気にして、シミを治してほしい、と一緒に受診されました。

もちろん、インド人ほど肌が黒ければ、シミ治療はできません。

火傷するか、反って、色素が抜けて、水玉みたいに、光を当てたところが白くなってしまいますので、シミ治療はお断りしました。

その時も、遠目で見る分には、全くわかりません。

でもそばで、じ~っと診ると、わかるし、ご本人と息子さんは気にしておられるわけなので、やっぱりわかるわけです。

まだら感が汚く見せるってことを。

 

紫外線に対する皮膚の感受性というのは、人それぞれで、これだけは、その人の、ある程度の持って生まれた体質(肌質)なので、まあ、変えられません。

紫外線に当たったら、すぐ赤くなる人(黒くはならない)、赤くなってから黒くなる人、赤くもならずに黒くなる人、さまざまです。

長い人生生きていくと、環境に順応して、赤くなっていたのが(あまり黒くならなかったのが)、ちょっとずつトーンダウンするようになった(黒くまではならなくても)、という変化は起こりえますが、黒くなっていた人が、黒くならずに赤みだけが出る、という逆に肌質が変わることは、ないでしょう。

 

黒くなる方の場合、同じ日焼け止めを塗って、同じ環境にいてても、一人だけ黒くなる、ということになります。

でも、ここで腐らずに、ちゃんと日焼け止めさえ塗っていれば、ピンポイントで出てくる水玉みたいなシミくらいなら、防げるわけです。

あと、シワもマシだし、キメもツヤも保たれるわけで、全然、肌の質感が変わってくる、運命の分かれ道なんですね~。

日焼け止めを塗っていても、全体が黒くなった分は、しばらくしたら、どうせ色覚めてきますから、大丈夫です。

 

実際、日に当たれば黒くなる、という肌質の患者さんで、日常生活すっごい頑張って、紫外線カットをして、ライムライトもマメにあてて、私よりも白くなっている患者さんというのを、数人知っています。いわゆる、色白、と言う方です。

(多くはないですが。。。それだけ、患者さんの努力がモノを言うので。。)

色白まで行かなくても、ご自分の努力で、色黒からは、ワントーン、明るくできるわけですよ。

どこまでしたいのかも、患者さん次第だし、色黒はいいけど、まだら感がイヤ、で、日焼け止めを頑張って塗るのも、患者さん次第です。

 

もう日焼け止めは塗りたくないし、一生、光・レーザー治療をしない!と決心された方、そういう方は、プチ整形と手術しか頼るしかなくなるわけですが。。。世の中、そんなに甘くないです。

 

ちなみに、光・レーザーではない、サーマクールとかのRF系もそうですが、日焼け止めを塗らずに、光老化が進んでしまった皮膚は、RFも効きません。もう光とかRFとか、刺激に慣れちゃって、コラーゲン、そうそう出ないんですよね~。全体の老化も早いし。。

70代の方でも、タイタンはしますが、そりゃ、60代・50代と、ちょっとでも若いほうが、細胞が元気なので、老化のスピードも、増えるコラーゲン量も、違うでしょう~。

RFで、フォトのような、シミ治療はできません。

 

話が飛びましたね。

光老化した肌のプチ整形と手術ですが、これまた、成績が悪いです。

だって、老化がそれだけ進んでいるんですもの。

手術で切って、引っ張ったら、いいだけやん、と思うかもしれませんが、皮膚がね、硬いんですよ。思うように引っ張れません。都合のいいようには、伸びてくれないんですよね。

ホントのフェイスリフトみたいに、がバッと、切り取って、上げる、ということができないんですね。

それに、手術したって、老化は、その切った瞬間からも進んでいて、止まっているわけではないので、他の方よりも、また手術の持ちも悪いわけです。

(手術の持ちは、その方の老化のスピードで決まります。)

 

そうなると、もうプチ整形(ボトックスや、ヒアルロン酸・レディエッセなどの注入系)しかなくなるんですが、皮膚も硬いから、思うようにはボリュームアップしにくいし、たくさんの量がいったりするし、(シワが深いから)、ボトックスだけでは、シワを目立たなくさせるのは、かなり難しいかと。。。(老化が進んでいるから。)

 

日焼け止めを塗らないせいで、光・レーザー治療をしなかったとしても、アンチエイジングや美肌にとっては、ホントに、ろくでもないことばかりで、お金は1億あっても、足りませんよ~。費用対効果は、ムチャクチャ悪いです。

 

特に、日焼け止めを塗らずに、しかもタバコを吸う人というのは、老化して!して!と言ってるようなものです。

普通の老化に、光老化と活性酸素の増加、という二重苦が追加されるわけです。

タバコをすぐに止めるというのは、なかなか難しいので、日焼け止めくらいは、せめて頑張って、塗りましょうよ。

 

悪いことは言いません。

日焼け止めを毎日塗る(365日、当たり前です)、環境に合わせて、塗り直しをする、TPOに合った日焼け止めを選。

これだけで、とりあえずいいので、(ホントは、もっといろいろ必要ですが)、とりあえず、頑張ってください、老化が嫌なら。

一番、お金をかけずに、済む方法です。

 

 

カテゴリ:

医療