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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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お待たせしました。

ホントにおススメしない化粧品の第3弾、「高機能化粧品」です。

「高機能化粧品」と聞かれて、ピンと来ないですか?

最近、雑誌とかでも、よくこの言葉が使われていることが増えましたね。

ようは、「高い効果をもたらせてくれる」と過大な期待をさせる、誇大広告化粧品の最たるものかもしれません。

基礎化粧品なんて、保湿さえできればそれでいいんです。

それ以上のことがおうちでしたかったら、一般の化粧品では無理ですよ。

せめてクリニック専用化粧品や、一部の特殊な医薬部外品や、ホントの医薬品を使わないと、どんなに高い化粧品を買おうとが、エステとかのサロン用を買おうが、クリニックで使うものと全然違います。

当たり前ですよね。

ホームケアに、市販のもので、過大な期待を抱くのは、ホントにいい加減止めましょう。

いわゆる「高機能化粧品」というのは、例えば、「美白○○」とか「○○ブラン」とか「ホワイト○○」とか、白くさせるようなものを連想させるもの、あるいは、「くすみ専用」とか、「お肌を明るくさせます」「角質を柔らかくして、化粧水の浸透をよくします」「余分な角質を取り」「毛穴の汚れをスッキリ!」「ツルツルのお肌に」「ニキビをできにくくさせます」などなど。

他には、「シワ用」「タルミの気になる方へ」「○○リフト」「アンチエイジングに着目した」など、いかにも老化に対して、効くかのような言い回しが書いてあるもの。。

こういう余分なことが枕詞のように書いてあり、しかもそのせいで、金額が上がっているでしょう~。

最近は、安い、ドラッグストアの化粧品でも表記がある商品が売っていますが、外資系・国産をはじめ、こぞって、高い化粧品をシリーズで出していますね。

1個1万円くらいは当たり前で、ひどいのになると、3万、5万、6万、7万、時には、10万円とか。。。(一揃えしたのではなく、あくまで1個の値段ですよ。)

また、こういうのが結構売れているらしいので、日本経済は安泰ですね。

みなさん、頑張って、経済を回るようにしてくださっているんですね。不況にご協力ありがとうございます。

さて、その高い化粧品を買って、使われて、何か効きましたか?

買って、初日は、なんか塗り心地もいいし、気分もいい。自分が上等になったような気がしますね。

いい気分でぐっすり寝れば、翌日のお肌は、しっとりとキレイ、化粧のりもいい。

「やっぱり、高い化粧品は違うわ~♪」と上機嫌で1日目は過ごされたかもしれません。

翌日は?

あれ?昨日ほどじゃないかな。。?気のせいかな?今日はちょっと疲れているのかも。。生理前だしね。

3日目。あんまりよくわからないな。昨日と同じくらい?

。。生理も終わったけど、なんか変わったのかな?化粧のりは良くなったよね?ホントに?でも、高かったし、それくらい良くなってくれないと、おかしいよね?効くって雑誌に書いてあったよね?口コミで1位だったよ?おかしくない?まだ塗り始めだから、効果が出てないんだよ。カウンターのオネエサンも、もう1個、使わないと効果がわからない、って言っていたもの。もう1個買いに行かなきゃ。。

合計、何個使いましたか?  合計、いくら使いました?

ホントに、お肌、良くなりましたか?反って、ひどくなっていませんか?

お肌が赤くなったり、どんどん調子が悪くなっていったり、乾燥がひどくなったりしていませんか?ホントに大丈夫?

中には、使って、ホントに良くなった方もいらっしゃるかもしれません。

そういう化粧品の全部が全部、ダメなわけではありませんから。

安いものを使うよりは、確かに化粧品にしては、いい成分がたっぷり入っていて、今まで使ったものよりは、うん、確かにいいかも、というものをあるでしょう。

でも、ホントにその効果(って呼ぶんでしょうか。。?)は、貴女がお金を払ったのと同じだけの、対価が出ていますか?費用対効果は適切ですか?

私は、市販の(サロンも含めて)高価な化粧品で、費用対高価に見合うものはない、と考えています。

もうここ何年も市販の高い基礎化粧品を買うことはありません。

ず~っと昔に、有名なかなり高い化粧品を使ったこともありましたが、この値段で、何か変わったのか?という感じです。ひどい時は、お肌に合わなくて、ニキビが出ましたね。

(まあ、これは、私に合っていなかっただけですが。)

クレ・ド・ポーでファンデとか買ったり、他の外資系とかでメイク用品など買ったら、、高い基礎化粧品のサンプルをくださることがありますが、まあ、自分では使いませんね。

誰かにあげるか、ひどい時は、そのまま捨てます。

女性雑誌に貼ってある高い化粧品のサンプルも捨てますし、韓国土産とかで回ってきた安いパックも、基本使いません。

誰かに上げます。

市販の高い化粧品も韓国の安いものも、私からしたら、同じ扱いです。

まあ、気に入らなければ使わない、中身がわからないなら使わない、調べるのもめんどくさいし、そこまでして別に、そのサンプルを使いたくない、というのが理由です。

近々、出張とかあって、旅行用の化粧品がいる時くらいですかね、置いておくのは。

だって、市販のものを、クリニック用と比べて、そんなにいいと思っていないから。

今使っているナビジョンとかでお肌トラブルないのに、他のを使ってかぶれたりしたらいやだし。

わざわざ、質や安全性を落とすようなことはしません。自分の顔で、実験でもするなら別ですが。

ファンデやメイク用品ならいざ知らず、基礎化粧品は保湿さえできれば充分ですし、それ以上でもそれ以下でもありません。保湿以外の役割は、一般の化粧品ではいりません。

どうして、そこまで「高機能化粧品」を目の敵にするのかと言うと、たいてい、最初に言った、「○○なんとか」とかは、大体、ピーリング剤が入っているんですよ。

ピーリング剤が入っていなかったら、ピーリングに相当するもの、ピーリングと同等の働きをするものが入っています。

市販のものは、当たり前ですが、本当に効く成分なんて、混ぜられるわけがありません。

だって、医薬品ではないわけですから。

でも、なんか効果っぽいもの(この、「っぽい」というのがポイントです。医薬品ではないので、「効果」なんて、出るわけがありません。)が出ないと、商品、売れませんよね。

お客さん誰も買ってくれないし、ましてリピートしてもらおう、口コミで使ってもらおう、となるなら、一番手っ取り早いのは、ピーリング剤です。

規制緩和のせいですかね?安い化粧品から高い化粧品まで、何にでも、今時、ピーリング剤が入っています。

原価、安っいですからね~。やっすいものを混ぜただけで、売値を上げて、しかもバカ売れしたら、そりゃ企業は止められないですよ~。笑いが止まりません。

でも、買った方は、そんなことは知りませんから、せっせと、毎日、一生懸命、たくさん顔中塗りたくるわけです。

ひどい方は、擦り込んだり、それでマッサージしたり、と、えらいことです。。。

嬉々として洗剤を顔に塗りつけているようなものです。。ああ。。お肌の悲鳴が聞こえる。。

タチが悪いことに、すぐにかぶれたり、赤くなったり、ぶつぶつが出たり、と悪化すれば、すぐに止めていただけるんですが、入っている量が微量だと、変化もゆっくりですから、長期間かけて、ゆっくりとだんだんに肌が悪くなっていくので、ほとんどの方が気づかないことがあります。だから、ご自分で止める、というところまで、たどり着かないことが多いんですよね。

確かに、美白(アンチエイジングも)を謳っている化粧品とかの中には、ホントに、有効成分だけで、(有効といっても、すごい効くものではないですよ)ピーリング系は何も入っていない商品もあります。

患者さんのお肌に変な赤み・くすみがあったり、なんかおかしいな~、と思った時は、使っている化粧品を全種類お聞きするんですが、たいてい、先ほど言ったような「○○なんとか」なんですよね。

それで、調べてみると、ピーリング剤や、ひどいのになると、アルコールたっぷりと入っているものまで。。あちゃちゃ~、です。

(まだ、ネットで、全成分がちゃんと表示しているメーカーはいいですよ。外資系なんて、ほとんど表示ないですし、国産でもないメーカーがあります。

対面販売にこだわっている、というなら、いいですが、(店頭でパッケージを見ないと、わからない、というこです)、今のそういう有名メーカーなんて、ネット販売していますよね。しかも自分のところのサイトからでも。

ネット販売しているくせに、成分全部も見られないなんて、かなりおかしいでしょう~。

そういうメーカーのものは、基本、買わないし、使わないほうがいいです。

高~い、超有名高級ブランドでも、平気で、表示ありませんからね。

むちゃくちゃ高いブランドの化粧品でも、お肌にいいわけではありません。かぶれている患者さんだって、大勢いらしゃいます。

かぶれなくても、自分には合わない、ということも当たり前ですが、あるんです。

万能な化粧品なんて、ありません。

ピーリング剤以外にも、浸透をよくしたり、成分自体がいろいろ混ざって分離するのを防ぐために、極少量アルコールが使われることはあると思いますが、塗った瞬間からアルコールの匂いがプンプンしていたり、塗られたら、す=っとアルコールを感じたり、と、そりゃ、イカンでしょ。アルコール多過ぎでしょ。

じゃあ、成分調べて、ピーリング系やアルコールが入っていなかったらいいの?となりますよね。

調べて、そういう成分がなさそう、となったら、とりあえず、使うのは止めはしません。

それ使ってから、特に、お肌にトラブルがないなら、もったいないので、最後まで使われたいいと思いますし、使ってもらってます。

でも、それが無くなったら、次はわざわざそんな高いの、買わなくていいんじゃないですか?とお伝えしています。

だって、費用対効果、悪いでしょ。

それだったら、シンプルなただの保湿だけの化粧品にして、余ったお金を、クリニック用のを買うのに回すか、光やレーザー治療をする分に回すか、あるいは、服や靴を買う足しにしてもいいですし、おいしいランチを食べにいく分に回してもいいですよね。

とりあえず、そういうムダなお金はいらないでしょ。

貴女が、日本経済を回すために、そういうことにお金を払う、というなら、それはそれでいいと思います。

好きなブランドの好きなシリーズを使う、というのは、精神衛生上、いいことです。

化粧品なんて、自己満足の世界ですからね。

お肌に問題がなければ、構わないと思います。

どんなに高くても(安くても、とはいいませんが。。安い化粧品のいい悪い、は次回に。)、高い=質がいい・安心、とは思わないでください。

どんな化粧品も、使ってみないと、ホントの評価はわかりません。

食わず嫌いと同じで、使ってみたら、案外よかった、ということもあるでしょう。

ただし、必ず、成分はちゃんと確認されて(自分でできないなら、誰かにやってもらうかです。)、期待しすぎないこと!安全だと信じしすぎないこと!

これ、とても大事なポイントです。

信じすぎていると、お肌がおかしくなったときに、絶対これじゃない、とノーマークになってしまって、原因究明が遅れてしまいます。

どんなに高いものでも、値段に惑わされず、客観的にお選びください。

そのうえで、日本経済に貢献されてください。

でないと、お肌も顔も、お金も時間も、いくつかあっても、足りませんよ。