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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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オーガニック化粧品のシャンプー②

先日の続きです。

 

シャンプーやトリートメントに硫黄を入れておいて、一体なにが「スーパーナチュラル」なんだか、私にはさっぱり理解できません。

 

そりゃ、硫黄もどっかその辺から取ってきたら、天然のものでしょう。硫黄の温泉のとこなんか行ったら、天然の硫黄だらけです。

 

ちなみに、硫黄には角質溶解作用があるため、硫黄の温泉に入ると、角質が溶けて、お肌が一見ツルツルすべすべになります。なので、「美肌の湯」みたいにうたっているところもあるかもしれません。

が!ニキビだらけの脂性の方がちょっと入るのはいいですが、溶かすということは、ケミカルピーリングと同じです。脱脂力も強いです。

乾燥肌の方、敏感肌(それだけ皮膚のバリアが弱いということ=角質が薄くて弱いということ)、子供やお年寄り(皮膚のバリアが弱い)が長湯すると、ガサガサになります。

乾燥がひどくなる=バリアが壊されることで、異物が侵入し、炎症反応が起こり、かゆくなる、掻いてますます炎症がひどくなる、場合により赤くなる。

 

皮膚科では、硫黄の入った薬は、ニキビの方に処方していました。硫黄カンフルロ―ションというやつです。昔の薬ですが、今も出している医師もいるかもしれません。好きな人は好きかも。

乾燥肌の方には出さないし(出すわけがない)、塗るにしてもニキビのところだけで、全体に塗ったりはしません。

 

それをシャンプーに混ぜたら、そりゃあスッキリというか、皮脂取りすぎるでしょ。乾燥しすぎるのをごまかすために、なんかいっぱい混ぜてあります。

 

それを使っている患者さんですが。。

私のブログの「おススメしない化粧品シリーズ:オーガニック化粧品」は読んでいらっしゃったんですが。。

それで、石けんシャンプーを使われたようですが、うまくいかなくて、またこのオガーニックのろくでもないのに戻れたました。

 

石けんシャンプーを使ってみて、うまくいかない方というのは、結構いらっしゃいます。

石けんシャンプーには、洗浄成分のアルカリのみで、他に何も入っていないので、洗浄力・脱脂力もそこそこあり、傷んだ髪の毛をごまかすものが何も入っていませんから、合成シャンプー・トリートメント・ヘアクリームなど、ろくでもないものを大量に、しかも長年使っていた方で、栄養状態も悪い(これは、ほぼ全員です。あなたもですよ。)と、バシバシになります。キシキシいうか。手櫛は水に塗れていると、まず通らないでしょう。(これは通らなくていいです。摩擦が多いから当たり前です。)

石けんシャンプーの後、必ず専用のリンスで中和させてください。

(中和させずに、バシバシがひどくなるのは、これは当たり前です。)

 

洗髪後に、椿油を使うかどうかですが、乾燥が気になる方は使えばいいです。皮脂の代わりです。そのうち、皮脂がちゃんと出るようになって、髪の毛をコーティングして、ツルツルの髪の毛になります。動物と同じです。

(だから、犬や猫を、合成シャンプーで洗ったら、ダメですよ。必要もないのに、勝手に人間の間違った、こまめにシャンプーで洗わないといけないという「常識」を押し付けるから、犬や猫が皮膚病になるんです。飼い主がペットの皮膚のバリア機能を破壊しているわけです。)

 

石けんシャンプーでうまくいかない方というのは、合成洗剤のようなシャンプーで、角層のバリアが破壊され、皮膚自身が保湿することもできなくなり、皮脂すらも出せなくなってしまっているところに、今までだったら、合成シャンプーやトリートメントに、質の悪い保湿剤が山ほど入っていて、それらでごまかされていたので、それなしでは生きていけないくらいの状態になっていたところに(麻薬と同じですね)、石けんのみで洗うわけですから、ほんとの姿が露呈します。

ガサガサのパシパシなのは、それが本当のあなたの髪の毛の姿です。

 

これに我慢できない方が多いので(そりゃそうだと思います)、脱落されるわけですが、ここでじっと我慢するか(皮膚がもとに修復され、保湿ができるようになり、皮脂も出るようになるまで)、我慢できない方には、低刺激のもっと使いやすいシャンプーなど、使いやすい方法や商品をブログや診察に来られた時に、教えています。

 

だから、その方もバシバシになったのかと思いましたが、なんとこの方!

石けんシャンプーに変えたら、ベタベタになったというのです!!

 

恐るべし、オーガニックシャンプー!!

 

ま、使い続けていたら、この後、バシバシになっていくんですが。。

 

硫黄なんかで皮脂やら保湿成分取りすぎるから、体は困って、皮脂を一生懸命出していたんですね。。それで頑張って、バランスをなんとか取っていたんですよ。

硫黄が止まった瞬間に、体はそんなことわかりませんから、いつもみたいに、ドバっ!ドバっ!と出していたわけで、なにも入っていない石けんシャンプーだから、ベタベタになったわけです。。

 

これはもう体が、「もうそんな出さなくて大丈夫なんだ」とわかるまで我慢するしかないです。

こんなシャンプー捨てるか、お風呂掃除にでも使うかですが、どちらにしろ、即刻止めることが重要。

 

でも、患者さんは、「高かったのに。。」とあきらめない。

ブログ読んだんだから、その時にちゃんと止めていれば、このバカ高いシャンプーやトリートメントを買わずに、しかも被害もここまで出なくて済んだのに。。

 

ちなみに、この方は、薄毛相談で受診です。

メソセラピーするほどではなく、ヘアケアと栄養に気を付ければ終わりです。塗り薬も私いらないと思いますが、患者さんがどうしても欲しいというなら出す、というレベルです。

ただ、おかしなことはすべて止めないといけません。

おかしなこと止めていないのに、それが「毒」みたいなもんですよね。自分で邪魔しているわけですから、1億円の特効薬を塗ったところで意味がないです。

 

糖質・グルテン・カゼイン・タバコ・アルコール・カフェインなどは、中毒性があるので、脳にも作用しますから、これは自力で難しいことが多いです。自分だけで抜け出すのは、かなりの強い意志もいりますし、強い意志だけでは無理なこともあります。医療の力を借りないといけないこともあります。

でも、シャンプー止めるなんて、捨てるだけです。

他を使えばいいんですから。

 

栄養状態ももちろんひどく、特に貧血がひどい。うちの患者さん、貧血多いです。隠れ貧血なんて、女性ほぼ全員です。

この方の貧血のひどさは、ワースト1くらい?っていうほどひどい。

でも、スポーツは好きだから止めない。

今はダメ、しないように言いましたが、止める気もないし、栄養を足すつもりもない(栄養療法をする気もない)。

これで、なんとかしてくれ、というのは、私には無理です。

そうこうしている間に、もう時間終了ですから、止めたくない、やりたくない、と言っている方に、無料で時間延長してまで、説得はしません。

こういう方には、「説得」ではなく、ただウザいだけです。ウザがられて、私の時間を使うわけにもいきません。

おかしなことを全部止めて、少しでも栄養療法をするなら、全力で応援しますけど、考え方が真逆だとね。自分の考えにあったクリニックで治療するのが一番ですが、お金巻き上げられて終わらなければいいんですけどね。

 

 

カテゴリ:

ヘアケア, 医療, 栄養・食事