プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2018年2月
« 1月   3月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728  

最近投稿した写真

ホーム > 医療, 栄養・食事 > 片づけられない女性(ADHD:発達障害)



片づけられない女性(ADHD:発達障害)

私の実家、というか母が全然片付けや掃除ができない人で、家の中に犬や猫もいて、かなりの散らかり具合というか、自営業で忙しかったというのもあって、ホコリだらけは当たり前という環境で育ちました。

 

すると、そういうのが当たり前になってしまうことがあります。

(これはおかしい!と環境に流されずに気づく方もいます。環境のせいだけでは実はない)

 

で、私は当たり前でした。

 

学生時代、一人暮らしですが、下宿も散らかり放題、友達が来るときは、寝ないで片づけるという感じで、私の中ではむちゃくちゃ頑張ったほうでも、友達から言わせると、結構散らかっている部屋で、男性の独り暮らしと同じくらいと男友達から言われたことがあります。

 

片づけろ、掃除しろ、とよく言われましたが、全然できない、というか、わかっている半分、わかっていない半分、ようはやる気がないわけで、ホコリで死なないよ、ときっとどこかで思っていて(私は学生時代にすごいハウスダストアレルギーであることが授業で判明。冬には気管支炎や気管支喘息みたいになって、大変だったこともあります)、結婚してからも変わらず、一度家族が、掃除してくれている最中に、あまりのホコリにくしゃみが止まらなくなり、死ぬかと思った(息できなくて)、ホコリで人間死ぬで、と言われました。

 

ちなみに、学生時代、ジクソーパズルにはまったことがあり、結構な大きさのを数日〜1週間で完成させてしまう私を見て、友達から、「サヴァン?!」と言われたことがあります。

(ジクソーパズルはコツがあるので、コツをつかめば結構早くできます。でも、真っ白とかなにも絵柄がないのをやるのは私は無理かな。)

 

ちなみに、サヴァン症候群というほど私は卓越した能力はありません。

(サヴァン症候群というのは、自閉症スペクトラムなどの精神障害がある一方、突出した才能を持っていることだそうで、有名なところで、映画「レインマン」です。

見ただけで覚えてしまうとか、しかも絶対忘れないとか、一瞬で計算できるとか、いろいろ。

明確な診断基準はなく、能力が両極端になっている場合に、言われているような感じなのでしょうか。。バランスが悪すぎる場合とか。

なにかしらの診断がつくかどうかだけの問題で、医学部とか、サヴァンのようにバランスが悪すぎる人って、実は結構いると思います。ひとつの科目はものすごいレベルだけど、別の科目はからしきダメとか、ダメなレベルが、むちゃくちゃひどくはないから、受験はなんとか乗り切って、そこにいるというだけで、日常生活が一応できていると見なされているだけ、みたいな。)

 

子供のころから落ち着きがないとよく学校の先生には言われ、友達からも変わっているとずっと言われ、まあその辺はあまり今でも気にしてませんが、あまりの片づけられなさに、医者に何年目の時か忘れましたが、やっぱり自分はおかしいなと思い、「片づけられない女たち」みたいな本が当時よく売られていて、何冊か読んだら、その中にADHA(知的欠陥多動性障害。発達障害の1種)の話がありました。ちょっと医学的な本だったと思います。

 

男の子で、ジッとできずに突然大声出したり、今だったら授業中ジッとできずにウロウロするとかあるでしょ。

専門のところにいくと、「ADHD」と診断されてしまうことがあるようです。

 

専門ではないので、どんな検査をして、どのレベルで診断基準を満たすのかは知りません。

 

男の子の場合は、行動にわりと出てしまうので、危なかったり、人に迷惑がかかったり、とちょっと大変なこともあるようです。

 

ADHDが、女の子の場合は、この「片づけられない」という症状が出やすいとその本に書いてありました。

 

私は、これだっ!!と思い、もう少し専門的な本を読みました。

 

そこには、ある患者さんの例が載っていて、

例えば、

 

朝、夫が仕事に出かけた後、洗濯をしようと思って、洗濯機のところで洗濯物を仕分けしている途中で、あれも洗濯しておこうとクローゼットまで行って、お目当てのものを出そうとしている最中に、衣替えがしたくなって、クローゼットから押入れから、全部ひっくり返して、衣装ケースやら段ボールやらで部屋の中は足の踏み場もない。。

途中でトイレに行きたくなって、キッチンの前を通った時に、食事の準備をしなくちゃ、と準備をしだすものの、また途中でなにか気になって、あるいは何かを探すけどどこにあるのかわからなくなり、台所中、全部買い置きの食材から食器からお鍋から出して探しだす。

 

その途中で、友達に手紙を出すことを思い出して、今度は便せんを探しだして、リビングの棚を大探し。。

 

そうしている間に、もう疲れ果てて、途中でボーっとし出す。

なにしてたっけ。。。?

 

気づいたら、とっくに夜も更けて、夫が帰ってきたら、家中、泥棒が入ったみたいに、散らかりっぱなしで、洗濯はできていないわ、食事もできていないわ、今日一日お前は一体何をしていたんだ?!と、こういうことが日常茶飯事。。

 

みたいなことが書いてました。

 

さすがに、ここまでひどくはないな。。。と思いましたが、気持ちはわかるし、程度の問題だなと悟りました。

予備軍という診断基準があるなら、私は入るんじゃないかなと思いました。

レベルの問題。ステージというか。

 

精神分析と言うんでしょうか。。精神科医にかかれば何かの病気というか診断にされてしまうというのは聞いたことがあります。

 

どこまで日常生活に困って、どのレベルで精神科医にかかるのか、という話ですが、この本でも、精神科から薬が処方されて、その薬のおかげで良くなった、しかも劇的に!みたいなことが書いてありました。

 

ふ〜ん?と思って、その薬を調べましたが、これが結構大変な薬で、安易に飲むものではないですし、今、患者さんが欲しいと言っても、まず出しません。ほんとにこれに薬漬けになると、結構は廃人になっていくというか。。。かなりヤバい薬です。

 

精神科から処方されていたら、勝手に止めさせることはできないので、困ったな。。とかなり思う薬です。

(依存性もあったり、耐性もあったり、コントロールがかなり難しい。。。脳に作用する薬は、ほんとに安易に手を出したらいけません。わかっている専門の先生がどうしてもいると言われたら、仕方ないとおもいますが。。。ほんとにその先生、わかっていて出してる?!ということも。。。)

 

で、そこから月日が経ちまして、去年の12月くらいだったか、その前からだったか、家の中をちょっとずつ片づけ始めました。

不要なものは捨てて(まだまだありますが)、掃除機も前よりはかけるようになって、ブラーバも大活躍です。

ちょっと綺麗になると、ホコリやごみが目立つようになるので、また掃除しなきゃ!とちゃんと思う。

ゴミに気付くようになりました。

 

時間がない時はできませんが、前よりはかなりマシになりました。

 

クリニックは、先日ワックスをかけてもらったので、今院内はピカピカですが、クリニックも要らない資料や使ってないものなども結構捨てて(それでも院長室はまだまだですが)、普段から掃除はされていますが、年末年始とかなり細かいところまで掃除しました。

 

今までは、クリニックは、待合室とか診察室、処置室とか、まあプライベートな空間ではなく、患者さんも使う場所ですから、そういうところは片付いていましたが、バックヤードとか院長室がそこまで綺麗ではなかったです。

 

断捨離と同じで、そうすると、もっと片づけようという気にもなります。

維持しようと思えるようになって、実際行動に移せている。

 

綺麗で気持ちいい、ってやつです。

掃除の後の充実感も気持ちいいです。

こういうことができるようになったのは、やっぱり栄養がちょっと足りてきたおかげだと思います。

 

わかっていてもなかなか行動にうつせない。

自分のやりやすいところからまず行動にうつしますから、私の場合、掃除や片付けは一番最後かなと。

 

オーソモレキュラー療法始めて、この3年間、ちょっとずつは要らないものを捨てたりはしてましたが、この年末くらいから、もっと気付けるようになった気がします。

 

ゴミ屋敷とか汚部屋の特番とかテレビでたまにやってますよね。

 

ああいうのを見るたびに、かなりの栄養失調なんだろうなと思います。

ほんとに糖質しか食べていない、しかも何年も。。。

 

なので、ああいう家や部屋を断捨離したところで、すぐにまた戻ります。

本人がわからないから。

 

それよりも、肉魚卵をちゃんと食べさせて、消化吸収できれば、ちょっとずつマシになっていくと思います。

 

発達障害も同じで、そう診断される基準がよくわかりませんが、栄養を足してあげて、いらないものを出していく、血糖値の安定化をさせるだけでも、時間はかかると思いますが、少なくとも今よりは良くなると私は思います。

親御さんの根気はかなりいると思いますが、精神科から薬もらっても、良くはなっていないでしょう?

おとなしくはなったかもしれませんが、薬で抑えているだけで、元気ではないですよ。

 

いきなり勝手に止めたらいけませんが、食事療法だけでも始めてみられてはどうかと思います。

 

ちなみに、発達障害とは直接関係ありませんが、うつっぽい患者さんで、仕事もしておらず(できないから)、家でゴロゴロしている患者さんには、毎日、窓を開けて換気することと、日中は思いきりカーテンを明けて明るく過ごすように言っています。

 

1日一度は、外に出ること。

買い物でも散歩でもいいから。

 

空いた時間に、掃除や片付けしてみたら?と提案しています。

 

どこまで患者さんができるかわかりませんが、それだけかなりマシになる方もおられます。

お金かかりませんしね。

 

部屋の中が明るくなりますから、それだけでもいい効果をもたらすはずです。

 

うつじゃなくても、うつうつとしている方も、一度お試しください。

 

私も頑張って、さらに片づけます。

カテゴリ:

医療, 栄養・食事