最近よく患者さんから聞かれるのが、このPPP療法です。「あれって、どうなの?」「いいんですか?」と聞かれることが増えました。当院では、やっておりませんが、自分の血液から血漿というものを取り出して、それを熱で凝固めたものを注入するという方法です。
私は、ずっと思っていたんですが、PRP療法のように、血液から取り出した成分そのままを注入するのは、自分の体のものなのアレルギーとか起こしませんが、自分の血液でも熱で固めてしまえば、タンパク変性と言って、もう自分の体のものではありません。体にとっては異物です。何がいいのだろう??とずっと不思議でした。それであれば、ヒアルロン酸やレディエッセは安全性が確立していますし、PPPも結構高いので、PPP療法をわざわざする意味がわかりませんでした。
ブログに書くのをすっかり忘れてましたが、9月5日東京であった日本抗加齢美容医療学会に参加して、ついにその謎が解けました!まあ、予想通り、熱を加えて変性させてしまえば、もうそれは別もので、自分の体のものではありません。別のたんぱく質になってしまうので、アレルギーを起こす可能性もつきつめればゼロではありません。
これの長所は、注入材料が自分のものであるということです。自給自足のような感じですかね。ヒアルロン酸にしろ、レディエッセにしろ、工場で化学的に作られた製剤ですので、安全性は確立してるといえども、自分のものが原料ではありません。注入剤で、化学的なものを入れるのに抵抗があるという方は、材料は自分なのでいいんじゃないでしょうか?添加物も一切ありませんから。自分の体から作り出したたんぱく質を入れて、ボリュームをアップさせるとお考えください。
これの欠点は、かなり吸収の早いことです。ヒアルロン酸に比べて、かなり吸収が早く、3か月に1回注入、と思っておくほうがいいそうです。
そんだけしか持たないものを入れる意味って何?と思って聞いていましたら、PPP療法をされているクリニックでは、ヒアルロン酸やレディエッセよりも、PPPはお安く設定されているそうです(材料費は患者さんが提供していただけるわけですから)。安くていいんじゃない?という感じです。(大量に入れたい場合は、安くなると思います)
東京と関西では、おそらく色々な美容治療の価格が違うのかと思いますが、関西のPPP療法、それほど安いと思いません・・・。3か月でこの値段・・?というのが私の本音です。それなら、安全性の高いヒアルロン酸(種類によって、安全性が違います。当院は、Q-MED社というトップブランドのものですので、ご安心ください)や1年以上持つレディエッセが断然お得と私は思いましたが、いかがでしょう?(今は、そう思っているので、PPPを導入する予定は今のところ、ありません。)
私が尊敬するドクターのうちの一人、宮田先生のブログhttp://ameblo.jp/miyatakeisei/theme-10016311795.htmlに詳しく書いておられるので、もしよければ一度お読みになってください。
注入剤は、ホントにいろんな種類がありますから、その方が、何を重要視するかで、選択が分かれてきます。自分の入れたいところに、違う注入剤を入れた場合、いくらになるのか、どれぐらいもつのか、形はどれが一番キレイになるのか、などしっかりお聞きになってください。
良心的なドクターは、宮田先生のように、ちゃんと説明されるはずだと思います。どんな治療にも、必ず欠点や弱点があります。それを見極めてくださいね。
注入剤の一つの選択肢として、アリとは思います(吸収早すぎですが・・)。
PPPはボリュームをアップさせるだけで、再生療法のPRP療法とは全然違いますから、お間違いなく。