プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ピアスのあけかた

去年の12月に思い立って、ピアスを人生初めてしました。41年以上生きて、今更のピアスデビューです。(ちなみに、当院ではピアスは今は取り扱っていません。よそのクリニックに行って、あけていただきました。)結構、50代、60代の方もファーストピアスをあけに来られます。やっと、ダンナさまのお許しが出た、と嬉しそうにおっしゃいます。

昔から、デザイン的には、ピアスの小さなデザインが好きで、イヤリングをよく落として無くすこともあり、お店で可愛いな~と思っても、ピアスしかありませんと言われたりと、早くピアスホールを作りたかったんですが、まあいろいろあって、あけてなかったんですね~。

以前に勤めていたクリニックでは、患者さんのピアスは医療用のピアッサーで御希望があればあけてました。ですが、皮膚科という立場上、ピアストラブルのほうによく遭遇して、金属アレルギーとか、ピアスケロイドとか、そちらの対処のほうがピアスに接する機会は多かったです。まあ、へそピーは、トラブルも最悪腹膜炎と半端ないので、あまりススメマセンが、耳のピアスであれば、日本以外の多くの国々では、ピアスを民族衣装の一部としてつけるくらい、人類と深いつながりがありますから、比較的簡単で、そんな大変なトラブルは少ないことなので、いいと思います。

皮膚科・耳鼻科・美容クリニックなどで、ピアスをあけるのが、安心なんですが、クリニックであければ、どこでも同じように考えがちですが、これがまた違うんです。

ピアスをしない医師がするくらいなら(ピアスの全部を理解しているわけではないので)、ピアスをしている看護士さんにしてもらっても全然いいと思いますが、クリニックによって、考え方がいろいろです。

まず、ファーストピアスの種類です。チタンや医療用ステンレス・18金以上の金(最近は樹脂もありますね)が一般的ですが、ただの金の小さなボールのシンプルなものから、誕生石などの入ったシンプルなデザインのピアスと様々です。石やパールの入ったものがいい方は、そのクリニックに問い合わせをしましょう。

それと、値段です。ピアス代・穴あけ代・初診料など全部込みのところもあれば、ピアス代だけ伝えておいて、実際受診すると、追加料金がボロボロ出てくるクリニックがあります。伝えるのを忘れているだけで悪意はないのかもしれませんが、なんか気い悪いですよね。消毒剤などもお金を別に取られるところもあるので、最初に、トータルでいくらかかるのか、必ずお問い合わせください。

次に、これは行ってからでないとわからないかもしれませんが、ちゃんとどこに穴をつくるのか、確認させてくれるクリニックです。今まで私は、まず患者さんに、自分であけたいところに印をつけてもらって、その場所が。医療上、危なくないか、を診て、あけてました。もちろん、よくないな~という場合は、ご本人に伝えて、この辺のほうがいいですよ、と位置の再確認をします。

医療上、オススメの位置は、やはり軟骨にはかけないほうが、トラブルは少ないです。

できれば、耳たぶの真ん中。例えば、顔からも、下からも1対1くらいの位置とか。耳たぶや顔とのバランスにもよりますが。

それと、耳たぶの端のほうにするのが流行ってますが、ちゃんとはまっている時はいいんですが、この位置、すごくちぎれ易いんです。ちぎれると、耳たぶは、パックマンの口のようい、△の切れ込みが入ります。こうなったら、形成外科で、手術して治してもらうしかなくなります。

医療用のピアッサーの先が、かなりデカイ(耳たぶに比べて)、最初から、同じ耳たぶに、2つ続けてあけるというのが、場所によったら、難しいです。ファーストピアスが邪魔になって、うまくピアッサーがあてられないんですよね~。穴が落ち着いてから2つ目をあけるなら、あけてもらうときに、1個目をはずせますから、大丈夫なんですけど。何個かつけるつもりなら、ファーストピアスの位置も大事ですから、最初にそれを伝えておく方がいいと思います。

あけたクリニックで、説明書きみたいなものをくれると思いますが、一応ちゃんと読みましょう。

それで、トラブルが出たら、あけたところでも皮膚科でもいいので、早めに受診してください。

大したトラブルでなければ、そのまますぐにはめれることもありますし、ちょっとしたトラブルなら、一旦穴を塞いで、落ち着いてからまたあけることもできます。ですが、エラいトラブルなら、今後ピアスをするのができなくなることもあります。何回しても、トラブる方は、体が嫌がっている証拠です(ファーストピアスがメッキのピアスとかは、論外ですよ。トラブルは当たり前です。)。ちゃんとしたピアスやちゃんとした医療機関でしているのに、トラブル場合は、その方の体自体に合っていないと考えるほうがいいかな、と思います。どうしてもしたかったら、数年くらい間を空けてみましょう。体質が変わっているかもしれません。その時の体のご機嫌具合もあります。

自分で、ピアスの穴をあける方、結構いらっしゃいますね。ピアッサーも売ってますから、ダメではないんですが、まち針とかは、論外ですよ。小さな穴だと、塞がりやすいので、また自分で、ピアスの先や針で、あけようとする方もいらっしゃいます。大丈夫な時もあると思いますが、そうやって、皮膚を刺激することで、体の防御反応が働きすぎて、ケロイドのように、穴が盛り上がってくるのかもしれません。ピアスケロイドのはっきりした原因は、わかっていませんが、いらん刺激は、やはりよくない、と思います。

さて、私のピアスはどうなったでしょう。→続く

カテゴリ:

医療