プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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うちでは、行っていないレーザートーニングですが、まあ、あれは早い話が、代謝を早くしているだけなのかな、と思っています。(じゃあ、ジェネシスで充分やん?と思ったりもします。実際、ジェネシスで代謝が良くなって、肝斑は薄くなる方もいらっしゃいます。肝斑治療に、ジェネシスを使っているクリニックもあるくらいですから。)

使っている機械は、Qスイッチヤグレーザーという光を使ったメドライトC6という機械になります。

全く茶色に反応しないわけではないので、肝斑以外のシミにも少しは効くとは思いますが、私からすると、ホントに効く?と思ってます。

そのため、トーニングをしているクリニックも、肝斑以外のシミには、他の機種を使って、追加治療(お金も追加です)をされていると思います。

クリニックによっては、メドライトC6ではない、むか~しのQスイッチヤグレーザーを使って、レーザートーニングをしているところがあるそうで、同じだから、と患者さんに説明して治療して、かえってひどくなって、とトラブルも多いようです。

肝斑をきちんと理解していて、レーザートーニングも原理も機械も全て理解されている医師であれば、メドライト以外のQスイッチヤグレーザーで、トーニングが可能かもしれませんが、それはものすごく特殊な治療ですので、そんなに簡単にできるものではないでしょう。メドライトC6以外だった場合は、必ず医師に確認してください。(美ストーリーに載っていたのは、全てトーニング用の機械です)。

さて、メドライトC6を使ったトーニングですが、どこのクリニックも基本1週間毎だと思います。(宮田先生のところは、月2~3回くらい、と雑誌に載っていましたね)

1回の治療費は、どこもそんなに安くはしていないと思いますので(最安で、¥2.1000くらいでしょうか。薬代が別に必要なところもあります。宮田先生のところは、顔にトラネキサム酸注射するの込みで1回¥12.600)、それを月4~5回するというのは、結構な金額です。

1クールを5~7回とクリニックによっても、色々ですが、ちょっと高すぎでしょうか。。

また、ある程度、時間を自由に使える方でないと、なかなか毎週通うというのは、無理かと思います。

(うちの肝斑セットは、月1回¥31.500 薬など込みが基本です。早くされたい方は、月2回は可能ですが、2週間は空けていただきます。)

トーニングの最大の私のイヤな点は、なんか赤みが残るんですね。気のせいかもしれませんが、処置直後は、赤いのはもちろんです(少しだけ、痛みもあるようです。大したことないと思いますが。)が、毎週毎週するからなのか、そういう処置なのか、1か月後とかの写真を見ると、確かに肝斑は薄くなってますが、なんか全体的に赤いんですね~。出力や設定などの問題もあるかもしれません。

それなのに、シミが取れないので、肝斑は良くなったけど、シミとのコントラストは目立って、治療するなら、別にお金もいるし、なんか肌赤いし。。赤みも、いつかは消えます(消えると思ってますが)が、普段の化粧ノリ、気になるやろな~と思っていつも見てます。

パワーの問題でしょうか、もともとそういうレーザーなのか。。私には、よくわかりませんが。。

トーニングが何故これだけ有名になったのか?

それは、唯一、「肝斑治療用のレーザー」として、標榜していいからだと思います。今まで、そんな機械はなかったですから、画期的で、インパクトもありますよね、広告宣伝する時に。

肝斑で悩んでいらっしゃる方はたくさんいらっしゃって、また、業者さんのほうで、ある程度のプロトコールをくれる(はず)ので、誰でも、似たような治療ができる(特別な知識・経験・技術などがいらない)というのが、多くのクリニックが購入しやすかったんだと思います。

その点、うちみたいに、ライムライトのフォト系をメインに肝斑治療に使っているクリニックというのは、日本でもかなり少ないです。学会発表でも、1~2院お見かけします。東京女子大の青山のほうの根岸先生は、ライムライトを使った肝斑治療で、日本で第一人者の方です。なにせ、ライムライトの開発に関わっておられますから。(だから、ライムライトを安心して使えるんです)。

どうして、それほど使うクリニックが少ないのか?それは、とても難しいからです。

誰でも、プロトコール通りにやればいいというモノではありません。ちゃんと効かそうと思うと、肝斑でなくても、ライムライトのフォト系は、その方の肌色・どうしたいのか(茶色いシミが気になる・赤みが気になる・産毛が気になる、、)・シミの種類はどうか・肌質は、などなど、色々考えるところがあり、それによって、設定・照射方法などを変えています。

肝斑治療で、フォト系はうまくいかないという医師の大半が、めんどくさい・わからないというのもあるのかもしれません。(あまりややこしくせず、看護師に指示を出すのも、細かくすると嫌がられるので、簡単にいきたいと考えている医師も多いのかも)。

仮に、肝斑はそれで良くなったとしても、他のシミや赤みなどは、もひとつなんですね。ケースバイケースというか、状況に応じて、設定か変えないと。ホントに効果、悪いんですよね~。お金と時間がいくらあっても、足りませんね。

ライムライトを使っている他のクリニックがどうされているのか、詳しいことまで知りませんが、うちの肝斑セットだと、ライムライト1回にトラネキサム酸のイオン導入1回、+トラネキサム酸・ビタミンCの飲み薬1か月分+医療用美白剤(塗り薬)1本とつくので、とてもお得です。肝斑治療は、やはり時間がかかりますから。肝斑以外の方が、このセットを購入したいと言われても、お断りしています。肝斑と疑わしい方限定です。(かなり、価格をおさえてますので。)

ライムライトを含め、フォト系(フォトフェイシャルなど)は、シミの茶色だけでなく、赤み・産毛・毛穴・美肌・美白など、アザ・シワ・タルミ以外は、効きますから、やはりどなたでも、喜ばれる人気ナンバーワンの治療です。肝斑の方だって、やりたいわけです。(普通の良心的なクリニックは、やらないか、肝斑と付近一体、避けられると思います)

当院では、肝斑と疑わしいところは、肝斑専用の設定にします。普通のシミが肝斑にかぶさっていても、そのシミにもライムライトの光はあたります。設定は違いますが、シミの治療の役にも立ちます。全く関係ないと思ったところは、普通の設定です。肝斑が良くなってきたら、どんどん普通の設定に近づけていきます。良くなり次第、肝斑以外のシミの治療も、どんどん通常の治療を追加していきます。

その追加は、ライムライトで、設定を変えて行うこともありますし、早く取りたいと希望される方には、アキュチップを追加照射します。

アキュチップは、別料金ですが、アキュチップまでできる状態になった方は、肝斑セットではなく、ばらして、飲み薬やアキュチップとかを組み合わせされます。そのほうが、肝斑セットよりも安くなるからです。アキュチップができるようになった時点で、こちらから提案させていただいています。

当院では、ライムライトは全て医師である私が照射しますから、極端な話、1発ずつ設定を変えることもあります。照射後の皮膚の状態を見て、さらに思っていた設定を変えていくこともあります。反応をすぐに見る、ということが大事だと思います。

私が以前勤めていたところは、フォトは看護師照射で、医師が診察をして、設定の指示を出す、というクリニックでした。大半がそういうクリニックだと思います。

同じように指示を出していても、看護師によって、効果に差が出たり、火傷の手前まで照射したり、ひどい看護師になると、細かい指示はめんどくさいので、指示をきかずに弱~い設定に変えてたり、ということがありました。看護師に照射させる場合、全員が同じ技術とやる気をもっているか、教育を徹底する、というのが大変な課題なんですが、優秀な看護師がいても、やはり自分でするのと効果は違ってきます。

自分で照射し出してわかりましたが、診察室と処置室で横になっていただいて、真近で観察すると、お肌の状態があれ?と違って見えることがあります。肝斑、ここもだった、あそこもだったということもありますし、ここは赤みが強いだけなのかな?と思えるところも時々あります。光の反射具合で違うんでうよね、細かく見出すと。

また、想像してたよりも、反応が良すぎるとか、もう少し上げてもいけるかな?とか、その場で照射して、自分で判断するので、確実です。

看護師だと、危ないから、と弱くするのは自分の判断でしてもいいんですが(してもらわないと、困りますが、何も考えずに、そのまま照射する看護師もいます。責任は、そんな看護師にまかせた医師にももちろんあるわけですが。。)、医師の判断なく勝手に強くすることはできません。

もっと強くできたかも、せめてこの部分だけでも、、などなど後から報告を受けても、治療には反映されません。次回は次回で、肌の状態もまた変わりますから、同じことなんですね。(前回弱かったから、と強くすると、火傷する、ということもあるので、どんどん強くすればいいというものでもありません)。

自分でする場合だと、肝斑の方でも、関係ないところに濃いシミがあったりすると、顔を1周照射して、お肌が大丈夫であれば、濃いところだけ、追加照射をしたりもします。ホントのオーダーメイドみたいな感じです。

ライムライトは、肝斑用・色白用・普通用・色黒用など、すぐに設定が変えられるところが簡単ですから、ますますオーダーメイド化しやすいのが、他のフォトとの最大の違いです。

ライムライトだと、肝斑だけでなく、他のシミや赤み・産毛・毛穴・キメなどなど、いろんなことが同時進行に治療していけるので、とても好きなんです。しかも、テープも貼らないし、日常生活に支障を来すことはめったにありません。(いわゆるシミ浮きですが、肝斑の設定で出ることはほとんどないです。出たら、エラいシミ溜まってたんですね~、とこちらがビックリします。肝斑以外の方で、シミ浮きが困る、という方には、シミ浮きがあまり出ないように、照射しますので、皆さんに、どうしたいのか、何が困るのか聞いて、照射の設定を決めています。)

フォトフェイシャルやライムライトなどの本格的なフォトは、とても奥が深いんです。設定は、実はとてもマニアックかもしれません。

こんないい機械があるのに、トーニングをわざわざ買おうとは、今のところ、思ってないですね~。

(ジェネシスもありますしね。)

ライムライトの肝斑セットは、必ず薬を飲んでいただきますから、薬を飲みたくない方・事情があって、飲めない方には、ジェネシスをお勧めしています。これなら、塗り薬とイオン導入をするかどうかで、飲み薬無くても大丈夫です。(ただし、肝斑以外のシミは残りますし、全員の肝斑に効くわけではありません。)

どの治療をするにしても、一番大事なのは、普段おうちでするスキンケアなので、そういう指導や確認もなく、お金だけ取って、治療されても、ダメなんです。お金もったいないです。

レーザートーニングをしているクリニックでも、スキンケア指導にどこまで時間を割いているかは、バラバラなので、やる前に必ず確認されてくださいね。

もちろん、うちの肝斑セットで、ライムライト抜きで、どこまで効くか様子を見たい、という方もいらっしゃいます。肝斑の程度にもよりますが、スキンケアを頑張られて、1か月で、見違えるほど肝斑が薄くなる方も、中にはいらっしゃいます。ですが、シミは残ります。

ライムライト抜きで、なんとなくマシなのかな、よくわからない、という時に、だらだらを飲み薬を続けるというのは、私はあまりお勧めしていません。いつまで飲むの?と止める目安がなくなるからです。

夏の間だけとか、○○カ月間とか、薬だけで行く場合は、ご自分でここまで、と決めてされるほうがいいと思います。そんな劇的に効くモノではないので。

薬だけでは、普通は肝斑は無理です。時間をかければ、薄くなる方はいらっしゃいますが、それだけの時間がかかりますか、というくらい長いこともあるし、薄くなるだけで、消えた?と思えるほど薄くなるのは、確率はかなり低くくなります。

当院でも、良くなって来られて、肝斑セットをお休みされる場合、飲み薬はゆっくり減らしていきます。

肝斑が良くなって、ライムライトも普通の設定で、というところまで来たら、薬もゆっくり減らしていきます。

持病がなくても、サプリみたいに、ダラダラなんとなく飲む、というのは、トラネキサム酸に限っては、私はしてません。サプリ好きではありますが。

トラネキサム酸の場合、サプリというより、私は薬だと思うので、飲むにはメリハリをつけるのをお勧めしてます。状態を見て、一緒にゼロを目指していく方針です。

肝斑で悩んでおられる方は、本当に一度ご相談にどうぞ。

「ちゃんとしたら、肝斑、コントロール効くや~ん!これは、もっと世の中に広めなければ!」というのが、私の開業した一番の理由です。

患者さんのやる気さえあれば、うちの肝斑治療は、結構いいですよ。回数のお約束はできませんが、薄くなったら、好きな薄さのところで、お休みされたらいいと思います。ただし、薬は急に切らずに、ゆっくり減量で。