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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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水虫の治し方②

例えば、どこかで靴をぬがなきゃいけなくなった時、素足よりは、靴下やストッキングを履いているほうが、まだうつされにくいかな、と思います。同じ靴下でも、メッシュや目の粗いモノよりは、目の細かい普通の靴下のほうが菌が入り込みにくいので、おススメです。裸足だと、モロですものね。

それと同じで、家の中で、誰か水虫の人がいて、その人が裸足で家の中を歩いていると、家の中で菌をばら撒いているようなモノです。ですから、まず水虫の人に靴下なり、専用のスリッパなり、菌をまかないようにしてもらいましょう。

他の家族も、うつされにくいように、靴下やスリッパなどの防御が大切です。

一番うつるのが、お風呂のマットで、水虫の人は最後に入るか、専用のマットをもうけるか、しましょう。

専用のマットにしないなら、お風呂のマットは毎日洗濯です。

専用マットがめんどくさかったら、タオルをマット代わりにしてもらうか、協力してもらいましょう。

ちなみに、お風呂のお湯は気にしなくて大丈夫です。1か所に水虫、とどまりませんから、絶えず流れるので、そこまで神経質にならなくてもいいと思いますよ。

よほど、アトピーとか、お肌のバリア機能が弱っている家族がいるなら、水虫の人は最後に入ってもらいましょうか。

ジムやどこかでうつされる時間って、短いですが、家族いると、毎日のことになりますから、治療は始まって落ち着くまで、油断大敵です。

その水虫の人が、ちゃんと治療を始めていたら、もうそんなに、人にうつすまでの感染力はありませんが、未治療だと、菌を撒いてると思いましょう。

一人なると、家族中で水虫になる、ということもあり、いつまでたっても、負の連鎖が終わりません。家族みんなの協力が必要です。

かなり、以前に、水虫の人の靴下を、外に干して、紫外線に当てたのと、乾燥器で高温で乾かしたのとでは、乾燥機の高温のほうが水虫がかなりやられてました。乾燥機を使われないお宅では、紫外線に当てる、というのも悪くないです。しないよりは、絶対したほうがいいです。

乾燥機を使うなら、よりもっといいということです。ただ、最近の乾燥機って、衣類を傷めないように、あまり高温乾燥になってませんよね。実験は、かなり高温でした。ただの風のような乾燥機だと、殺菌はされないと思います。乾燥機も万能ではりませんから、低めの温度なら、紫外線に当てることも考えてみてください。

次は、実際の治療です。

時々、民間療法(?)なのか、わけわからんモノを塗って、かぶれて、水虫だか、かぶれだか、感染(他のバイキン)だか、なにがなにかわからない、ぐちゃぐちゃにただれてから、皮膚科に来る方がいらっしゃいます。

その塗ったモノが、まだ何かのハーブや草の絞ったの、とかならわかりますが、ホントにわけわからんモノ(食べモノや洗濯ノリとか)を塗っている方もいらっしゃいます。

よくハーブなど、自然のモノで治す、みたいなことをされる方もいらっしゃいますが、地球にやさしくても、肌に優しいかどうかは全くの別なんですよね~。

基本、薬以外は、塗らないでください。蒸れを取るのに、5本指の靴下はおススメです。

せいぜい塗っても、ベビーパウダーとかくらいにしておいてください。

キズを乾かすスプレー(粉が付くヤツ。)とかは絶対止めておいてください。絶対、病院に行かない!と決心されているなら、止めませんが、アレはいけません。

アレをされて、皮膚科に来られたら、その粉だらけでキズの状態や深さや程度・色など全くわからないので、診断がつきません。診断がつかないということは、治療できない、ということです。

あの粉って、ちょっと洗ったくらいじゃ、全然落ちないんですよね~。ゴシゴシ洗うわけにもいきませんし。。。(そんなことされたら、ただれてるのに、激痛でしょう~)あの粉がでるヤツは、皮膚科医からは顰蹙です。治療の妨げになります。病院に行かないで、治るような傷ならかまいませんが、そんなの治らないと思って使いませんよね。大したことないと思ったから、使ったわけですよね。

でも、昔って、そんなことしなくても、マキロンで消毒するか、水で洗って終わりでしょう。せいぜいバンドエイドを貼るか、赤チン塗るかくらいでしたよね。あとは使って、ベビーパウダーくらいでしょうか。。(どれもいいか悪いかは別にして、これのどれをつけて病院に行っても、洗い流せるので、そんな無茶苦茶困らないと思います)。

安直な薬もどきは、ろくなことがありません。昔ながらのシンプルでやって、よくならないなら、早めに病院に行くのが一番です。

これからの季節、蒸れてきて、細かい傷ができやすくなって、水虫で痒くて掻いて、よけいキズをつくって、そんな時に疲れてたりしたら、他のいろんな菌が入ってきたり、増えたり、と大変なことになります。蒸れだしたり、タダレだしたら、お早目に病院へ!

次回は、病院でもらう水虫薬・市販で買える水虫薬の違いです。

まだまだ水虫シリーズ、続きますね。関係ない方、申し訳ないですが、お付き合いください。予防もかねて。今後、困らなくていいように。

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医療