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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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Roc レチン-OXセラムMの価格変更

レチノールって、ご存知ですか?

数年前(もっと前ですね)から化粧品にも配合されるようになりましたし、美容医療でも良く使う成分です。

ビタミンAとも言うんですが、レチノイド・レチノイン酸(トレチノイン)など、みんな親戚みたいなものです。

どれかによって、強さ・副作用のきつさなどが変わってきます。

ビタミンA自体は、皮膚病の一部に対して従来より使ってきてますが、妊娠中に飲むと、先天異常児(いわゆる奇形です)になる確率を上げてしまうため、飲んでる間は避妊が必要な薬です。

飲むことによって、皮膚の代謝が、ものすごくすすむので、皮膚が薄くなったり、赤くなったり、と副作用もいろいろあります。

サプリとして、ビタミンAを飲んでも大丈夫なんですが、なんでもそうですが、必ず用法用量は守りましょう。一般の方が知らない副作用がありますから。なんでも、取り過ぎはダメです。

さて、塗る方のお話です。

レチノール・トレチノインの効果として、ものすごく大雑把に話しますが、皮膚の代謝をものすごく亢進します。その結果、メラニン(シミの元)をどんどん排出してくれて、角質をどんどん剥がすので、毛穴掃除に役立ちます。表皮のヒアルロン酸が増えて、小じわが目立たなくなります。コラーゲンの作るのを促進してくれるので、小じわ・ハリ(これは、何を「ハリ」と取るか、主観の問題もあrますが、タルミは無理です)に役立ちます。皮脂も抑える働きがあるため、ニキビのケアにも有効です。

これだけ、聞くと、魔法みたいな薬ですが、そんなうまくはいきません。

副作用として、代謝が亢進しすぎることで、皮がボロボロめくれて、乾燥・赤み・角質が薄くなる→バリア機能が下がる(いわゆる敏感肌っていうヤツです)・ヒリヒリするなどの刺激感などなど。。

このため、使えない方あるいは、間違った使い方をして、ひどい副作用が出る方など。

また、クリニックでもらうトレチノインの場合、必ず改善したいところの一回り小さめに塗らないといけません。そこに重ねて、一回り大きくハイドロキノンを塗らないといけません。

これは、何故かというと、トレチノインでシミになるからなんです。ハイドロキノンを重ねて塗って、シミができるのをブロックしようという目的です。

でも、トレチノインも刺激があり、ハイドロキノンも(ちゃんとした濃度のは)刺激があり、ハイドロキノンにかぶれる方は、もちろん使えません。

トレチノインも、しばらく使うと、耐性ができて、効かなくなってしまうので、濃度を様子を診て変えていかないといけないんですね~。そのため、赤みなどが出なくなったら、受診する必要があります。

また、最初、濃度が適切かどうかも、診察の必要があるので、ちゃんと正しく、少しでも安全に使うなら、少しマメにクリニックに行く必要があります。

「全然かぶれない~」と喜んで使っていたら、実は、耐性が出来て、効いていないだけだった、ということもあるかもしれません。

トレチノインにしろ、ハイドロキノンにしろ、なんでも擦りこんで使う方がいらっしゃって、何回説明しても、ダメな方、というのが、たまにいらっしゃいます。

そういう方は、次に受診された時に、真っ赤っかの顔で、ヒリヒリしまくって、一部はシミになって、まだらになって、エライことになって、来られるんです。

患者さんもビックリですが、こちらもビックリです!

また、そういう方に限って、塗るのを止めないんですね~。普通だったら、赤みが出る・ヒリヒリし出す、となると、恐くなって止めるか、ご連絡して来られます。そういう方は、「塗れば塗るほど、良くなる」と思いこんでおられるので(合っていれば、そうなんですが。。副作用もありますし。。)、絶対止めないんですね~。

そういう意味で、トレチノイン・ハイドロキノンを効かそうと思うと、患者さんを選ばないといけません。

また、この方なら、大丈夫!と思って、説明して、次回来られて、あちゃ~、ということもたまにあります。

結構、使いづらい薬なんですね~。ちゃんと使っても、元々の副作用(というか、赤むけとか刺激感は、普通起こります)は、必ずどこかで出て来ますから、そんな薬って、長続きしませんよね。

劇的な効果があるなら、ともかく、私は、使いづらいと思っているので、当院では、今のところ、トレチノインは取り扱っていません。他の方法で、なんとかなるので、トレチノインでないと!という患者さんが出てこられたら、考えます。

同様に、ハイドロキノンもあまり、出しません。

一応、お出しできるように、用意はしてありますが、エクイタンス®で、事足りるため、開業してから、お出ししたことがありません。

やっぱり、どなたでも、安心して使える薬(仮に、間違った使い方をしても、そんな大したことは起こらない)、というのが、普段のスキンケアとして、いいかな~、と思います。

そんな中、やはりレチノール商品というのは、モノによったら、アリだと思います。

このRocのレチン-OXセラムMは、以前より私も使ってました。

市販の化粧品でも、レチノール商品は、いろんなブランドから出ていますが、濃度が薄いと、せいぜい保湿くらいの効果しかありません。

ところが、このRocのは、市販なのに、濃い~いんですね~。Rocの(これの)従来のモノの3倍、濃いそうです。しかも、お値段が安い。

化粧品としたら、高めに入りますが、レチノール商品で、この値段はほとんどないです。

そして、小じわの改善を認めた、というデーターがあったため、使い始めたのがきっかけです。

小じわがあまりないと、どう変わっているのか、目に見えてはわかりづらいと思いますが、普段のスキンケアとして、タイタン・ジェネシスに足すように使ってました。

これは、あまりに濃いため、4週間限定です。集中ケアなので、4週間使ったら、しばらくお休みしていただきます(角質が薄くなりすぎることがあるので)。

さすがに濃いため、市販と言っても、人によれば、赤み・ヒリヒリ感を感じる方も時々いらっしゃいます。そういう時は、1回使って、数日休んで、とするか、乳液の後に塗るとか、刺激を減らすように使うかですが。

今は、Rocのレチノールは、全て白いシリーズに変わってます。新しいバージョンになって、かなりパワーアップしたようで、シワに対する効果も、パワーアップしたみたいですが、私は、使ってみて、かなりの刺激感を感じました。(前のは、全然大丈夫でした)

私で刺激感ということは、結構他の方も刺激では?と思い、新しいバージョンのは取り扱っていません。

Rocのレチノール商品が好きだったけど、新しいのはダメだった、という方(現にいらっしゃいました)には、こちらの前のバージョンがおススメです。

そうは言っても、レチノールの刺激が苦手も方も、もちろんいらっしゃるので、レチノール商品を入れ替えることにしました。

そのため、在庫一掃セールみたいな感じです。

ちょっと、家でシワ用の化粧品を使ってみたい方には、いいと思います。

ただし、目の周りには使えません。目の周りには、エラスチダーム®をお使いください。

これも、絶対擦り込まないように!(擦り込んで良いもの・いいところなんて、ありませんけどね)

夜1回のみの使用です。

こちらのレチノールシリーズは、もうドラッグストアとかに行っても、販売していませんので、狙っていた方はお早目にどうぞ。在庫が無くなり次第、終了です。

 

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化粧品