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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ナビジョンの新しい日焼け止めが届きまして、早速患者さんのお化粧直しの時に、試していただいたところ、大好評で、買って帰られたので、あっ!という間に、無くなってしまい、追加発注をかけました。

明日の午前中には届きますから、気になっておられる方も、ご購入いただけます。

初めてお使いの方は、必ずテスターで感じを見ていただいてからのご購入をお勧めしていますから、まずは、テスターをどうぞ。

前のブログで、スキンケアプロテクトUV(透明タイプ)は、汗・皮脂にはそこまで強くないかも。。と申し上げてましたが、パッケージの表示に、ちゃんと汗・皮脂に強いと書いてありました。

書いてあるということは、信用して大丈夫です。

(書いていない場合は、信用してはダメということです。一般の化粧品カウンターで多いのが、売るために、美容部員の人が勝手に(企業ぐるみの指導で?)、効果などを誇張して言います。よくある話です。話がうますぎたら、パッケージを必ず見せてもらって確認してから、買ってくださいね。)

いただいた資料には、表示がなかったので、あれっ?と思っていたんですが、資料には保湿効果に関してのデーターが載っていたので、スペースの関係で、足りなくなったんでしょうか。。

まあ、よかったです♪

お肌に優しいタイプの日焼け止めで、SPF50で、しっとりタイプで、汗・皮脂に強い、というのが、なかなかないので、患者さんで、合う日焼け止めが見つからなかった時、他にないかな~と時々困ってました。

(汗・皮脂に強いと言っても、ウォータープルーフまではいきませんよ。

例えば、アネッサの海・プール用は、「耐水テスト80分」というふうに、ちゃんと表示があります。

アネッサの海用で、たった80分しか持たないというのも、結構衝撃ですけどね。海やプールは、それだけ塗り直しが必要なわけです。まあ、水の中に80分以上いることって、かなり少ないとおもうんですけどね。遊びに行ったくらいだと。そんなにいたら、体へとへとですよね。)

ビューティープロテクトUV(BBクリームタイプ)は、ホントに評判が良く、便利です。

結構なカバー力なので、ファンデは必要ないんですが、ファンデと違って、1種類しか色がないので、色黒の方にも大丈夫か心配でした。

色黒具合にもよるんでしょうが、色黒目の患者さんが塗られても自然で、いい感じで、ご購入されました。(正直、ちょっとびっくりしました。ホントに自然だったので。)

 資生堂のことなので、また患者さんのご意見を参考にして、違う色のタイプが出てくると睨んでます。

今まで、他の商品もそうでしたから。

やっぱ、こういうことができるのは、資金力と豊富なデーターのある大手・資生堂ならではです。

資生堂のすべてを全面的に支持するわけではありませんが、皮膚科医として、こういう頑張っている企業がいて、開発がすすむと、大変ありがあたいです。

その資生堂にお願いしたいんですが、日焼け止めの塗り直しの必要性を、CMや雑誌やパッケージで、訴えてほしいですね~。

お肌に優しいタイプの化粧品を作っているブランドの日焼け止めには、「2~3時間毎に塗り直してください」とか、同じような内容の表示があります(SPF50であっても、ウォータープルーフであっても)。

まあ、逆に言えば、そういうことを表示しているってことも、「売り」なわけでしょう。

資生堂の表示は、「○○(量です)を塗って、SPFを測定したものです」(○○塗らないと、SPFの表示になっていませんよ、ということです)や、ふき取ったりしたら、適宜塗り直してください、とかなんですよね~。2~3時間毎の表示ではないんです。

みなさん、SPFを誤解されていると思うんですが、これは、何も塗らずに赤くなるまでの時間をどれくらい遅らせることができるのか、という紫外線B波による日焼けの赤みに対しての数値なんです。

赤くなっていないからと言って、シミが出来ていない、とは限らないんですね~。

SPF1を20分として、SPF30なら、20分×30倍=600分(10時間)という単純計算で、いろんなメーカーは、何時間もつ、と言いたいんでしょう。

ウソではないです。そう言いたいメーカーの気持ち、わからないわけではないです。

 

でも、こんな単純計算でいけるわけないんです。

そもそも、環境によって、紫外線の強さって全然違うわけで、もちろん、肌質によっても全く違います。

まして、SPFの実験でされている時に塗られている量と、みなさんが普段塗っている日焼け止めの量って、全然違います。

実験では、多分普段塗る量からしたら、てんこ盛りものイメージと思っていただいたら、わかりやすいかも。

少なくとも、伸ばしても、白いままで、(薄付きとは、ほど遠い)、べとべとを通りこして、まだクリームをのばす前の状態やん、って感じです。

もちろん、ちゃんと塗っても、拭いたら取れますし、汗かいたら(汗に強いタイプでないと)、すぐに終わりでしょう。

そこまで、何時間もつ、というなら、買う前に、「これだけ塗ってくださいね。でないと効きませんから」と消費者に見せるべきでしょうし、「汗かいたり、ふき取ったら、効果ないですよ」とか、ちゃんと知らせてから、売れ!!と言いたい。(そこまで、やっていないでしょう?)

実験の現場ではなく、実際の日常生活で、いろんな条件でデーターを取った上で、「○○時間もつ」と言われるなら、おおっ!このメーカーはスゴイ!と思うんですけどね。それなら、実際、言っても構わないと思います。

一番大事なのは、自分の普段の環境で、日焼け止めって、ちゃんと効いているの?ということですから。

前にも書きましたが、シミがイヤなら(80歳までシミを作らないなら、で計算されています)、1日に何もつけずに直射日光に当たっていいのは、3分です。SPF50で2時間です。

それだけしないと、シミができるのは当たり前なんです。(シミが出る、ということは、シワもタルミも出る、ということです。紫外線は、皮膚の老化を早めますからね=)

どこまで塗るのかは、どこまでシミやシワがイヤなのか、患者さん次第ですから、その方のお好きにされればいいんですが、化粧品会社が、日焼け止めを塗ったら、10時間もつとか、12時間もつとか、50倍もつんですよ、とか言うから、塗り直しをされない方が大勢います。

だって、買う時に、そう言われたら、塗り直しなんて、メンドクサイのに、するわけないですよね。

お店の人が言うんですもん。

まして、デパートで、そんなこと言われたら、ウソとは思って、普通買いませんよね。

今年は、そんな表示をしている大手は、目に入りませんでしたが、大丸に新しい(のかな?今年の夏まで、気づきませんでした)化粧品ブースができたんですね。

そこのブースに思いっきり、「○○時間もつ日焼け止め」とデカデカ書いてありました。

あ~あ~、と思って、日焼け止めのカタログをもらおうとブースに立ち寄りましたが、日焼け止めのカタログが見当たらず、それっきり近寄っていません。

担当者の方がわかってないのか、あるいは、本当に「○○時間もつ」というデーターをお持ちで、自信を持って表示されているのか、それはわかりません。カタログを見てないから。

でも、データーがないなら、消費者に誤解を招くので、アウトではないでしょうか。

大丈夫なんでしょか、このメーカーは。。

おととしでしたっけ?「9時間ブロック!」とか言って、CMされてたの?他のメーカーも、こぞってそういう宣伝されていたような気がします。

今年も、外資系メーカーで参考までに、BBクリームと日焼け止めを買いに行ったら、「12時間もつんですよ」と平気で、美容部員の方、言いますからね。(パッケージ内の説明書には、日本語では一切そんな表示はありません。日本語以外の、英語・中国語・アラビア語?他多数の言語では、「12」という数字が表示されていました。日本だけ、アウトだったんでしょう。不自然ですからね。)

資生堂のラボの方なんて、絶対学会の市橋先生(紫外線研究の権威の先生です)のご講演は、聴いておられると思うんですよ~。

マイナーな学会や研究会ならいざしらず、抗加齢学会の総会で、おっしゃってますから。

まして、演題が、シミを作らないために、みたいな紫外線とドンピシャのが、プログラムに載っているので、あらかじめ目は通されていると思うんです。あの演題名、見たら、シミや日焼け止めを取り扱っている医療関係者は、聴きたいと思います。

開業医で、自分一人しかいないから、クリニック休んで行けない、というならともかく、ラボの誰かお一人くらい、いけると思うんですよね~。

資生堂だって、塗り直ししなきゃ、いけないことくらい、ホントはわかっていると思います。

でも、他のメーカーがこぞって、「何時間ももつ」って、宣伝したら、資生堂だけが「塗り直しが必要なです」なんて、言えませんよね。

消費者というのは、やはり、塗りやすいもの・簡単なもの・便利なものに、つい動いてしまいますから、いくら国内最大手とはいえ、売上にひびくかもしれません。

売上にひびくと、お金のかかる研究とかもしてもらえないわけで、お肌に優しい化粧品シリーズやクリニック専用化粧品や、アザ用のファンデなど、採算の取れにくい(と勝手に思ってますが)部門・購買者の少ない部門などは、規模が縮小されるかもしれません。

もし、そうなったら、美容皮膚科医としては、困りますね~。

消費者が欲しい商品は、ニーズに合わせて、どんどん売ってもらったらいいと思うんです。いろんなニーズがありますから、それぞれに合わせて、いろんなブランドが細かくわかれてますものね。

 

日焼け止めの塗り直しがいらないと言われるから、塗り直しをしてないだけで、知っていたら塗り直ししてたのに、という患者さん、大勢いらっしゃいます。

今も、うちに通われているほとんどの患者さんが、ご自分のできる範囲で、塗り直しされています。

私も含めて、日焼け止めの消費量は、ひと夏だけでも、すごいと思います。

(私は、この夏だけでも、自分のために日焼け止めを何本買ったのか忘れるくらいです。)

化粧品会社は、お客さんにたくさん使ってもらったほうが、売上も上がっていいと思うんですけどね。

乳液にしたって美容液にしたって、昼間、お肌が乾燥してたら、何回でも塗ったらいいんです。

ファンデの上からでも塗っていいんですよ~。どこにもダメ!って、書いていませんから。

私も、乾燥するときは、ファンデの上から、日焼け止めの上からでも塗ってます。

所詮、化粧品なんて、保湿が目的ですから、吸収させる必要なんてありません。(もともと、そんな吸収するものではありませんけどね。所詮、角質までですから。薬ではありませんから。)

お肌の表面に、のっかって、蒸発しなかったら、それでいいんです。保湿=保護と思ってください。

1日2回朝晩、と言わず、乾燥したら、何回でもどうぞ!って、表示するほうが、早く消費もしてくれるし、お肌も乾燥しないし、利用者もメーカーも両方嬉しいと思うんです。

化粧水や乳液をコットンで塗らせて、早く無くそうとするんでなく、(そんなの手指で、塗ったら、十分です。コットンを使う理由は、「均一に塗れるから」というだけの回答でした、メーカーは。コットン使うと、手指の2~3倍の量いりますからね。)、回数を増やせば、それだけ早く減りますけどね。

業界最大手の資生堂にこそ、日焼け止めの塗り直しの重要性を、CMや雑誌などで、大々的に宣伝してもらって、業界を変えていってほしいです。先陣を切ってほしいですね~。

そういうことができるのは、資生堂だけだと思うんですけどね。

小さいメーカーとかが塗り直しを表示はしていても、学会や美容皮膚科医が塗り直しの重要性を説いたところで、知ってもらう範囲って、限られてしまいます。

資生堂さん、頑張ってください!お願いします!!全ての女性が、美しくあるために!