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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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脂性なのに、乾燥するとお悩みの方へ①脂取り紙編

みなさん、ご自分の肌質って、ご存知ですか?

脂が割と多めに出る脂性

乾燥してお困りの乾燥肌

両方ある(あるいは、部分によって違う)混合肌

化粧品のカウンターなんかに行くと、この3種類に、分けられて、化粧品を勧められることが多いと思います。

乾燥肌や混合肌って、言ったら、(自己申告で決めるところも多いです)、保湿剤をいろいろ勧められるし、脂性と言えば、(Tゾーンだけとか、アゴだけと言っても)、脂浮きを抑える化粧品を、一緒に勧められるだけです。

だから、混合肌の方の場合、両方、勧められてしまうわけです。

私は、昔っから、本物の脂性で、そういう脂性用の化粧品はかなり使ったほうだと思います。

雑誌に、魔法のような商品として(毛穴が消える?!みたいに)紹介されたら、購入して試してみる感じでした。

たいてい、アルコールとかが入っているので、塗った瞬間は、スッと脂浮きは消えますが、数時間もすると、またすぐ出て来ます。昼間も何度か塗り重ねていると、そのうち、そのジェルみたいなので、ギトギトになったり、アルコール入りの化粧水みたいなのだと、ヒリヒリ・ガサガサしてきたり、と、雑誌に載ってるような、いいことは何一つありませんでした。

私は、昔から、ものすごい脂取り紙を消費するんですが(最近は、かなり減って、普通肌に近くなりました)、化粧品のカウンターに行くと、脂を取るから、よけいに脂が出るので、取らないように、よく言われました(20年ほど前の話ですが)。

それで、グッと我慢して、取らずにいてたら、顔はサラダ油を塗ったみたいに(いや、以上かも)、ギトギトで、そのうちニキビも出てくるようになって、なにやってんだか・・・。

それでいて、効かない脂浮き用の化粧品は勧めてくるし、絶対おかしい!と思い、(だって、言うこと聞いても、ひどくなるばかりで、全然良くならないから)、そういう類いの化粧品は全て止めて、脂取り紙は、ポケットに常備するくらい、ガンガン使ってました。それで、困ったことは一度もありません、と思います。

(35歳を過ぎたあたりから、冬に脂を取ると、乾燥するようになり、脂を取った後、美容液を足して保湿をしてました。40歳を過ぎてからは、冬に脂を取ると、乾燥だけでなく、かゆくなるようになり、さらに保湿を足してました。

去年は、めっきり脂を取る回数自体が減ってしまいました。その後の春や夏でも、エアコンのところにいると、脂を取ったら、乾燥を感じることも出てくるようになりました。

遠いところまで、来てしまいましたね~。でも、自分として、まあ、コントロールしやすくなって、いい感じかも、と思っているんですが。。

そこまでして取らなきゃいいやん、と思われると思いますが、出過ぎて、テカテカになっている脂は、油物を揚げた時の調理油と同じで、空気に触れて酸化してると思いおます。

酸化した脂って、それはそれで良くないのでは?と思い、多すぎる脂が、時間が立ち過ぎてしまっている場合は、取って、保湿を足しています。)

本物の脂性の人って、結構皮脂がお肌を守ってくれるので、割と何しても平気みたいなところがある印象です(油断は禁物です!)。乾燥肌の人に比べて、ってことですよ、もちろん。

脂取り紙が良くないから、とティッシュを使う方がいらっしゃいますが、ティッシュだと、やり方によったら、こすったり、(これは、脂取り紙でも同じです)、水分まで奪ってしまうので、私は、ティッシュやハンカチとかで脂を抑えるのは、あまり勧めていません。(人前で使うのに、仕方ないことはあると思いますけど)

(紙類は、皮膚の水分を結構奪いますね~。ダンボール作業続けてると、指がバシバシになったり、銀行や紙類を扱う方に、手荒れが多かったり、と個人差もありますが、知らないうちに、水分を奪っているものなのです。)

今、というかかなり前から、脂取りフィルムが発売されていますよね。

コンビニでも、ドラッグストアでも、どこにでも売っています。

メンズ用もあり、私の愛用は、ギャッツビーの脂取りフィルムです(安くて、たくさん入っていて、どこにでも売っているので)。

どのメーカーもそうですが、このフィルム、一応、水分は吸わない、という表示があります。

ホントかどうかわかりませんが、汗をかいた時に、フィルムをあてても、そんなに吸わないから、信用してもいいのかもしれません。

こういうフィルムだと、肌に、ちょっとのせるだけで、脂をグッと吸ってくれるので、擦らなくて良いんです♪

脂性で、お悩みの方は、脂取りフィルム、どんどん使えばいいと私は思います。

ただね、ホントは脂を取っちゃいけない方まで、脂性だと思い込んでおられてて使ってる方、というのもいらっしゃるんです。

たまに、「アトピーでも使える脂取り紙」なんて書いているお店を見ますが、こんなアトピーがどういうものかも、わかっていないお店で、商品を買うのは止めましょう。

なんで、アトピーの方が脂を取らないといけないのか、私には全くわかりません。

取ったら、ダメでしょ。

脂が出ないから、保湿剤をどんどん補って上げて、それでも足りなくて、キリがなくて、困っていらっしゃるというのに。

取るくらいの(取ってもいいくらい)脂があれば、多分、アトピーではないと思いますよ。

(昔は、アトピーだったけど、今はTゾーンくらいなら、脂が浮く、というのなら、わかりますが。)

ちなみに、湿疹 = アトピーではありませんから。

当院にも、「脂性なんです」とお悩みの方がたくさんいらっしゃいますが、ホントの脂性の方って、ほとんどいません。

みなさん、乾燥はスゴクする、という、いわゆる混合肌なんです。

Tゾーンだけ、脂が多いとか、アゴだけ脂が多いとか、生理前に脂ぽくなる、とか、そういう方は全然大丈夫なんですが、洗顔後、診察室で、スッピンでしばらくいてもらうと、ヒリヒリしてくる、ツッパって、ツッパって仕方ない、とか、バシバシでつらい、なのに、頬っぺたの毛穴が開いていて、時間が経つと、脂ぎって、困ってます、という方、ものすご~く、多いです。

また、そういう方に限って、全員と言っていいくらい、脂取り紙(フィルム)をされていないんですよね~。

特に、若い方は、マットに憧れるあまり、脂を徹底的に排除しようとされることもありますが、そこまでされるのに脂取りされてないんですよね。

脂の全く出ない人って、そうそういません。

(写真のマットな肌、というのは、無理です。写真でマットでも、モデルさんの肌自体が輝いてて、ツヤがあるため、マットにしても、老けて見えないんです。

肌自体に、ツヤがないと、マットにしても、パサついた、老けた肌に見えるだけで、ダメなんですよね~。)

アトピーとかで、炎症がずっとあって、そのせいで、皮脂線がやられちゃった、とか、年を経って、かなり脂が減った、とかいうのでなければ、脂は、毎日必ず出てきます。

Tゾーンの脂などは、貴女にとって、必要な脂なんです。

脂がないと、お肌を守ってくれるモノもなくなって、ガサガサの敏感肌と同じような状態になります。

痛くて、かゆくてたまらない、という感じです。

もうそうなってしまったら、いつもの化粧品も使えなくなるし、キレイなお肌も保てません。

でも、出過ぎた分は、いらないんだったら、取ってやればいいと思います。

ただし、取ることで、反ってお肌を傷めないように。優しく優しく取りましょう。

取って、少し乾燥が気になるなら、乳液や美容液など、私みたいに足してあげるのも一つの方法です。

酸化しきった脂ではなく、新しい保湿剤で、保湿するワケです。

でも、取った後に、あんまり乾燥がひどいなら、保湿をしても追いつかないので、そういう場合は、やっぱり取ったらダメだと思います。

化粧品のカウンターで、脂取り(フィルムや紙)をやらないようにと言われた方の、なんと多いことか!

(脂取り紙を使われたら、化粧品売れませんからね)

また、そういうところでは、必ず、自社製品の、毛穴用・脂浮き用の化粧品を、買うように勧められます。

あちらも、売ることがお仕事ですから、サンプルはもらわれたらいいと思いますが、話半分に聞いておきましょう。

口では、誇大広告も甚だしいこと、てんこもりで言う方もいらっしゃいますから。必ず表示を見てくださいね。

人間試してみないと、確かにわかりませんから、表示を見た上で、どうしても買いたいとおっしゃるのを、止めるまではしませんが、私は、脂取りフィルムのほうが、安くて、よほど優秀だと思います。

 

 

カテゴリ:

化粧品, 医療