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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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マネをするクリニック

当院も、開院して1年4か月が過ぎました。

だんだん、皆さんに認知もされてきて、嬉しい限りです。

そうなってくると、他院で処置された方っていうのが、結構うちにもいらっしゃいます。

まあ、患者さんは、いろいろなクリニックを回られて、一番自分に合うクリニックが見つかるまで、探し続けるものです。

その時の肌の状態や、やりたいことによったら、専門が分かれてきますから、一つのクリニックだけで、一生いける、ということのほうが少ないかもしれませんね。

とあるクリニックがあるんですが、そこからは、かなりの数の患者さんが流れてこられます。

「なんかイヤになったから、変えてみようと思った」という方や、「ちっとも良くならない」「説明がなかった」「お金のことばかり」「流れ作業だった」などなど、合わないから変えられみたわけなんですが、以前に来られた方が、そこが、私のしているスキンケアのやり方をそっくりそのまま、マネをしていますよ、と教えてくれた方がいらっしゃって、文言が全く同じだから、気付いた、とのことです。

でも、私のブログとかを見られて、カウンセを受けてみられて、マネされましたよ、と言ってくださったわけです。

どの業界ではよくある話ですが、気になる商売敵(?)は、偵察に行って、何か盗んでモノにする、ということって、ありますよね?

飲食店なんか典型的だと思うんですけど、他に行くと、客観視できて、相手のアラもわかりやすくて、学ぶことも多い、みたいな。特に、流行っているお店に行くと、何故流行っているのか、勉強になることって、多いですよね。

美容医療業界でも、他院を偵察に行くことはあると思います。

むか~しに勤めていた美容皮膚科も、スタッフが偵察に行ってましたし、(行ったら、レポートを書いて、ミーティングで勉強したりするんです)、他院から偵察に来られこともありました。

(何故わかったかというと、2人組みで来られ、お互いよそよそしく、敬語で話しされていて、初診料がかかるとわかったら、どこかに電話して、許可をとっておられたんです。結局、領収書がもらえないから(クリニック名がわかるから)、カウンセを止めて帰られました。スタッフが後で調べたら、連絡先がよそのクリニックの電話番号そのままだったそうです。お粗末な偵察でした。)

私もカウンセしていて、プロ(同業者)かな~?と思うことはたまにありますが、本当の同業者(エステ・化粧品会社関係者・医師・看護師などの医療関係者)の方のご来院が多いので、偵察なのかと勝手に思って、気を抜くわけにもいきませんから、私の治療方針に賛同していただける場合、みっちりスキンケアから、お肌にいいことを吸収して帰っていただくつもりで、皆さんにお話してます。

どうも、その中に、そこのクリニックのスタッフが混ざっていたんでしょうね~。

私が患者さんにお勧めしているスキンケアは、もちろんどなたでもマネしてくださってよくて、むしろどんどんやってほしいくらいです。

私一人で、正しい(と私が思っている)スキンケアを広めるのには、限界があります。

だから、そこのクリニックに来られる患者さんにも、正しく(?)広められているのであれば、それはそれで、いいんですが。

先日、またまたそこから流れてきた患者さんが教えてくださったんですが、そこの肝斑治療のことなんです。

そこは、もともとレーザートーニングを肝斑にされていました。

うちとは、全然治療が違います。うちは、光治療のフォト(ライムライト)を使った肝斑治療です。

でも、フォトだけあてるということは絶対しませんので、もちろんスキンケアと飲み薬・塗り薬・イオン導入とセットになっています。スキンケアをされない方は、よくなるわけがないので、治療をお断りしています。

それを、また中途半端にマネたらしいんです・・・・。

うちは、光・レーザーは全部私が照射しますが、そこはもちろん看護師さん(多分。医師ではないです。エステティシャンではないでしょう、違法ですから。)が照射されます。

そこには、ライムライトはなくて、フォトRF(オーロラだったと思います)なんですね~。

皆さんは、「フォト」と聞くと、どこのメーカー(もちろん、医療機器の話です)でも、同じと思っておられるかもしれませんが、メーカーによって、機械の能力自体にも、とても差があります。

また、「フォト」と一言で言っても、光の種類が違うんですよね~。

ライムライトやフォトフェイシャルを使って、うちみたいに肝斑治療をされているクリニックが、日本にはいくつかあります。でも、ほとんどのクリニック(全部と言ってもいいかも)が、フォトRFの種類の光は、肝斑治療には使いません。落ち着いてからなら、される場合もあるかもしれませんが、全然光が違うんですよね~。

ライムライトやフォトフェイシャルのいいところは、光の種類が変えられるところです。特に、ライムライトは、ボタン一つで簡単に設定を変えられるので、施行する側からしたら簡単なので、マメに設定を変えてあげられる、というのが、患者さんにとってのメリットです。

極端な話、ここは肝斑用・ここは色白用・ここは色黒用、赤み用、などなど、必要であれば、1発ずつ変えることができるんです。

研究会でも、フォトを使って、肝斑治療をされている先生方の発表でも、フォトRFの種類の光は、悪化の可能性があるので、お勧めされいてませんでした。

ちゃんとそういうことをわかった上で、されている先生は、もしかしたらいるかもしれません。

ただ、その場合、途中で悪化することがあるので、そういうことまで、説明をちゃんとされているんだと思います。

そういうこともわからずに、うちのマネをして、フォトRFを肝斑にあてたら、ダメですよ~。

その患者さんは、最初は、肝斑だからとトーニングを勧められいたのに(患者さんがフォトがしたっかったそうです)、次にいったら、いきなりフォトRFになったそうです。???

しかも、最悪なのが、そこはコースがあるんですが、(コースなので、最初にお金を払います)、しかも薬代は別なので(しかも高額)、患者さんは、途中から飲むのと塗るのを止めたそうです。

飲んでいないのを看護師は知っているのに、(もうコースのお金は払っているから)そのままフォトRFをあてたそうです。

飲まなくても、やってくれるなら、誰も薬買いませんよね?なんで、じゃあ、いるの?となりますよね。

そのうち悪化して、やっぱりおかしい、と思って、うちに来られました。。。

薬を飲んでないのに、フォトRFをあてるなんて。。。考えられません。。。

きっとそこは、フォトを弱くあてればいいんだろう、くらいにしか思っていないんだと思うんですよね~。

弱くすれば、いいってものではないんですけどね。

(ちゃんとした先生で、薬を飲まさずに、フォトを肝斑にあてている方を知っています。ただ、それだけでは治療に限界があるんです。もちろん、その先生は、そういうことも全部わかった上で、患者さんにきちんと説明されて、施行しておられます。)

それに、フォトを使った肝斑治療というのは、知識と経験だけでなく、設定ひとつ・あて方ひとつで、悪化する危険もあるわけですから、私は、医師があてないとダメだと思うし、看護師では無理だと思います。

薬なしであてられた患者さんは、飲まないと悪化すると知っていたら、ちゃんと飲んだのに、とおっしゃっていて、そこでは、そういう説明は全くなかったそうです。

(もう、お金払っちゃってるから、そこのクリニックから、同じですものね。もめずに、時間もかけずに、早くコースを終わらしたかったのかもしれません。)

あちゃちゃ~、な話です。

中途半端にマネするなよ~!と思います。

結局、そんなことしてると、キレイには患者さんもならないので、どんどん、そこから離れていくだけなんですけどね。

また、ひとつおかしいのが、うちのスキンケアのやり方を盗んだ、という割に、そこから流れて来られる患者さん、皆さん、お肌、いけてません。。。結構なお金を、そこのクリニックで使われたというのに。。。ああ~、もったいない。もったいないお化けが出ますよ~。

最初に言って、そのままほったらかしなんですね。患者さんが正しいスキンケアを続けておられるのか、ちゃんとチェックしないと。

患者さんが守ってやってます、と言われても(実際、言われるんですが)、お肌が、その割にキレイになっていかない時は、まだ何か、患者さんがおかしなこと(ご本人は、肌にいいと思ってやっておられるので、止めないわけです。自分のしていることが、ダメとは夢にも思っていないので)をされている場合があるので、とことん、日常使う化粧品・塗り方などの徹底解明になります。

すると、いくつも出てくることもあるし、決定的なダメなことが見つかることもあるんです。

ホントに、正しくスキンケアしてもらって、続けてもらうのって、時間も手間もかかるわけです。

もちろん、患者さんだけでなく、こちら側の熱意と情熱も。

同じマネをするなら、そこまでマネをしてもらいたいものです。

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医療