今日も、お楽しみいただけましたか?「ホンマでっか?!TV」。
さて、今日もおかしなことがいろいろ放送されていましたね。
まあ、いつものことですが。。。
ハリウッドセレブ評論家の方は、ああいういい加減な情報を一体どこから仕入れてこられるんでしょう。。。
デミ・ムーアと友達ではないでしょうから、直接本人から聞いたわけでもないのに。。。
あちらの、マスコミと親しくされていらっしゃる方なんですかね。
(どういう方かは、全く知りません。調べるつもりもありませんが。。)
週刊誌のゴシップ記事と同じと思って、絶対信用しないでくださいね!
TVを見ていても、あまり信じてはいらっしゃらないとは思いますが、ちょっと試してみたくなるのが女心というヤツですね。
今日の、とんでも大賞は、「ハリウッドセレブは、顔を小さくするのに、痔の薬を塗っている」という発表に決定です!
この評論家の方の言い分によりますと、痔の薬は、腫れを抑えたり、組織を収縮させる働きがあるので、そのため、顔が小さなくなるみたいで、とかいうものです。
それは、ステロイドホルモンだっちゅーねんっ!
ボラギノール(番組の中で、顔や目元に塗ってみたら!とさんまさんが笑いを取っておられました)の成分が何かは知りませんが、病院で処方する痔の薬の一番有名なのは、ポステリザン軟膏といって、弱いですが、ステロイドホルモン剤が入っています。
皮膚科や形成外科で使うエキザルベという軟膏も、ほとんどポステリザン軟膏と同じ成分です。
ちょっとした擦り傷とかにも、このエキザルベは使いますので、それほどきついステロイドホルモンではありませんが、何も炎症が起こっていない正常な皮膚に塗るものではありません。
ごくたまに塗るだけなら、副作用は出ないとは思いますが、美容液みたいに、毎日塗っていたら、もちろんステロイドの副作用が出てきます。当たり前ですよね。
で、もちろん、こんなもので、小顔になんかなりません。
炎症は抑えますから、擦ってまぶたが腫れてしまった、とかの時に、確かに塗ると、症状や薬の強さにもよりますが、腫れは、マシになります。
長期塗ることで、皮膚は委縮し、脆弱になり、いわゆるペラペラの皮膚になります。
ちょっとした刺激に弱くなるため、内出血もしやすくなるし、トラブル続きです。
毛細血管もどんどん増えてくるため、顔はおかしな赤みが出てきます。
そこまで長期に行ってしまうと、ステロイドを止めさせていくのも大変で、かなりの時間をかけないと、元の肌には戻せません。
ハリウッドセレブが、そんなバカなことをするわけがありません。
だって、彼女達は、見た目というのは商売道具ですから、それで、何億と稼いで来られるわけで、商売道具の顔や体を、わけわからんものを塗って、何かあったら、一大事です。
美容のプロである、美容外科医・美容皮膚科医に任せているに決まっています。
欧米ではセレブは専属ドクターがいるのは、普通に考えて、当たり前だと思いますよ。
どの女優さんも、堂々と、美容外科や美容皮膚科に通っているなんて、あまり言わないでしょう。
でも、クリームを塗ったとか、エステに行った、とかは言いやすいわけです。
これは、美容医療に通っている大半の患者さんも、同様だと思います。
ホントのごく親しい友達や家族には、何か施術していることを打ち明けているでしょうが、マスコミにそんなことを言うわけありませんよね。
番組を見た方が、明日、薬局にボラギノールを買いに行ったら、と思うと、ホントにゾッとします。
以前にも、蛇の毒かなんか、言われてましたっけ?
蛇の毒って、神経を麻痺させる働きがあります。
そういう意味で言えば、ボトックス®(ボツリヌストキシン)と同じですね。
そんなものをクリームに混ぜて、皮膚から塗ったところで、筋肉まで届くわけがありません。
そんなものが筋肉まで届いたら、エライことです。
胸に塗ったら、息はできなくなるし、心臓も止まるかもしれません。
そう考えたら、おかしいでしょう?
ボツリヌストキシンで、顔の筋肉を止めていく時って、必ず注射です。
注射でないと、成分を届かすことはできません。
ああいう非科学的なことを言って、得のするのは、そういうわけわからん化粧品を作ってる業者だけであって、そういう業者から、もしかして、番組で言うように頼まれているのかもしれませんね。
一時期、「塗るボトックス」とか言って、わけわからんアイクリームが、市場に出回ったりしましたが、もちろんもちろん、ボトックス®と同じ効果が出るわけがありません。
よそのブランドネームを、よくも勝手に、自分のところのあやしいクリームの宣伝文句に使うな~と思いますが、そういうアイクリームには、他の美容成分や保湿成分が入っていて、まあ、ちょっと高めのアイクリームを思って使う分には構いませんが、そんなものでは、シワは取れません。
保湿たっぷりで、乾燥ジワのうちのいくつかはよくなると思いますよ、一時的ですが。
レチノール系が混ざっていれば、もう少し確かにマシですが、蛇毒とか言わずに、最初からレチノールと言って、売ればいいのに、話題になると、パッケージを変えるだけで売れますからね、業者もウハウハです。
市販のもので、得体のしれないものは、塗らないことです。
あと、鮭を食べるといい、みたいな話がありましたが、それは、アスタキサンチンのことで、何をいまさら言っているのか、と思いました。
ビタミンCの6000倍の抗酸化作用があると言われているものです。
だからと言って、鮭ばっかり食べるのは止めてくださいね。
食べ物だけでは、摂取に限界がありますから、アスタキサンチンを摂りたい方は、富士科学工業(注:富士フィルムではありません。似て非なるものです。)のアスタリール®を飲んでください。
(クリニック限定サプリです。私も飲んでます。阪神の選手も皆さん飲んでるそうです。)
男性だけが飲んだらいいものでなく、性別は関係ありません。
老化を気にされている方なら、どなたでも大丈夫なはずです。クリニックで、ご相談くださいね。
あと、今日は、とんでも大賞が、もうお一人いらっしゃいました。
おおたわさんです。
この方は、ホントにいつも、インパクトのあることだけ言って、医学的にどうとか、誤解されたらどうとか、全く考えておられませんね(私には、少なくとそう見えます)。
インパクトのあることを言えば、今は、コメンテーターとして、番組で引っ張りだこになりますから、ウハウハなんでしょうね~。
今日、言っておられたことは、「見た目が若いと、かえって体の中身の老化が早い」みたいなことを言っておられました。
これは、去年の、日本抗加齢医学会の総会でも発表がありましたが、有名なおサルのお話です。
カロリーを3割減らした食事で、ずっと飼育されてきたら、見た目年齢が全然違って、かなり若々しいまま維持ができていて、調べてみたら、体の中もより健康で若かった、というデーターのお話です。
それで、今、アンチエイジングでは、カロリーを減らすこと(肥満はよくない)が注目されています。
(痩せすぎも、ダメですよ。日本の肥満と欧米の肥満では、差があり過ぎますから、どれくらいというのは、人種によっても違いますし、日本の若い女性は、特にダイエットのやり過ぎで、痩せすぎが多いので、今以上に、痩せるのは止めておいてくださいね。いわゆるBMI値や体脂肪率や内臓脂肪率が正常範囲で、肥満の範囲でなければ、よしとされてください。)
いろんな美容系の学会がありますが、分化会としてできたのが、「見た目のアンチエイジング学会」です。
学会名だけ聞くと、なんかあやしそうですが、見た目が若いほうが、老化が実際遅くなっている、ということを追及している学会です。
見た目=中身、なわけです。
何事にも、反対意見というのはありますが、極論やある種の偏った場合を、誇張して、一般の方にいうのは、ダメでしょう~。
ここで、私が言っている「見た目の若さ」というのは、手術やプチ整形のみやって、一見若そうにられる方のことではありません。
普段の生活習慣(食事内容も含めて)・スキンケアや美容皮膚科でのメンテナンス・定期的な健診などをちゃんとされていて、その結果、見た目が若い方のことです。
こういうことをされている方というのは、肌だけでなく、ちゃんと体のことも考えていますから(肌も体の一部ですから、体が不健康なのに、肌だけキレイで、若い、というのはあり得ないわけです)、だから、中身も若いわけです。
その一方手術とプチ整形にのみ頼る方というのは、私の知っている限り、他力本願なので、体に悪いこともたくさんされています。
タバコ・不摂生・日焼け止めなどは全くせず、エステや美容外科などの他人にしてもらうことだけをする、などなど。。。
こういう方はね、遠目には、一見若く見えますが、肌が汚く、ツヤもキメもないので、タルミがないのに肌が老けている、というものすごい不自然さが、ぷんぷんします。
また、体も不健康なので、顔色が悪く、老化はとても早いです。
こういう方のことを、おおたわさんは、言いたかったんでしょうが、それはまた次元の違う話で、番組のあの流れで、それを持ち出すのは、誤解を招くし、ダメでしょう~。
アンドリュー・ウォンさん(東京で、かなり前から美容外科で開業されてりいるドクターのはずですが。。)の質問に、タレントのテレンス・リーさんが、答えているのには、少し笑いました。
医者なら、調べてこいよ。。。そういう台本なのかもしれませんが。。
アンチエイジングのファイトケミカルの話や栄養学の話になると、必ず出てくる内容です。
ま、教育番組ではないので、バラエティですから、ホントに、聞き流してくださいね。
川田先生のお話は、普通に聞いていただいて大丈夫と思います。
貧血の重症例をおっしゃってましたが、若い女性のダイエットやり過ぎで、貧血の方が多いのは多いので、心配な方は、内科を受診されてください。
番組でもおっしゃってましたが、鉄剤を飲む時は、必ずドクターと相談して、定期的な検査と受診が必要です。自己判断は、禁物です。
貧血に関しては、ちゃんと保険が効きますから、内科に行きましょう。
(美容外科とかでは、いくら保険が効いても、ちゃんと診てくれているのか、わかりませんから、内科をおススメします。)