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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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赤ら顔を気にされている方って、実は結構いらっしゃるんです。

その程度もまちまちで、そんな程度が気になりますか?という方もいらっしゃれば、これは困っておられるでしょう、という方まで、ピンキリです。

「そんな程度」という方の場合、治療はできますが、人間の体は、そうそううまくいくものでなく、なんの治療でもそうですが、元のレベルが良すぎると、完全に無くしてしまえるわけではないので、なかなか満足度が上がらないこともあります。要求されているレベルが高いわけですね~。

元の状態がひどいと、ちょっと変わっただけでもわかりやすいというか、目で見えやすいんですよ。

程度の差はありますが、顔が赤いと、アジア人のこの黄ぐすみした肌に、赤みが重なると、とても赤黒く見えてしまうというか、まだら感も強調されて、あまりお肌がキレイに見えません。また、赤みって、結構市販のファンデでは隠しづらいんですよね。

赤ら顔の治療は以前にもブログで書きましたが、寒くなって、赤ら顔のご相談の方が増えているので、また触れておきます。

子供の時から、ずっと赤ら顔という方、時々いらっしゃいます。

子供の時は赤かったけど、大人になって、マシになった、気にならなくなったという方も、いらっしゃいます。

イメージとして、寒い地方の方って、ほっぺたがリンゴのように赤い、ってないですか?

これは、寒いので、お肌の血行も悪いため、毛細血管の数を増やして、少しでも血行をよくしょうと体が反応しているのかもしれません。(す~ごい昔は、日本中が栄養が足りなくて、ますます血行も悪かったのかな、と思います。その時代は、北国でなくても、冬になると、子供のほっぺたは(大人みたいに、周りの環境に対応できるほど、まだ体ができていないので)、赤かったような。。昔のTVドラマや映画は、そんな感じだったかと思います。

また、寒い地方だと、それだけ、空気も乾燥しますから、その分お肌も乾燥しちゃって、ガサガサになって、ひどいと炎症が起こって、アトピーみたいに赤くなることもあります。

今の時代、北国でも暖房器具がほとんどの家庭でいきわたり、栄養も充分なので、そのせいで赤くなる、というのは、かなり減っていると思います。

でも、乾燥は、北国でなくても、都会のオフィウスでも、エアコンをかければ、一発で乾燥してしまいますから、どこであっても、そのせいでの乾燥は、あり得るわけです。

お手入れやりすぎの女性に多いのが、ピーリングやら、いろいろと副作用が乾燥するものをやりすぎて、そのせいで、赤くなっている方がいらっしゃって、この場合は、まずピーリング系は一切止めていただきますし、保湿はガンガン云っていただきます。

ぼや~っとした赤みが顔の広い範囲にある場合は、女性であれば、お手入れのやり過ぎを一番に疑うことが最近は多いです。100発100中とは言いませんが、かなりの確率で、わけわからんお手入れをされています。

乾燥のせいで赤い場合は、ホントに正しい保湿を続ければ、湿疹とか合わさっていない限り、すぐに良くなります。

他の赤ら顔の原因として、以前にずっとステロイドのホルモン剤を長期塗っていて、それの副作用で、毛細血管が増えることがあります。

そういう場合は、毛細血管(赤ペンで落書きしたような感じです)が多いだけでなく、全体にボーっと赤い、というのも混じっていることもあります。

こういう場合は、原因のステロイドホルモンが止められるのであれば、止めるのが一番なんですが、現在もステロイドを塗っておられる方の場合、急にすぐに止めることができない場合があり、症状にもよりますが、ゆっくり強さを弱くしていくなどの、皮膚科医と一緒に、量・強さを調整していく必要があります。

ステロイドを減らして、湿疹などがバ~っとぶり返す方の場合は、ステロイドが減らすのが難しいんですが、そういう方で、赤ら顔の場合、ジェネシスというレーザーをしてやると、湿疹も少し落ち着かせてくれて、ステロイドの離脱に少し役立ちます。そうしながら、赤ら顔の治療もできるという優れモノです。

紫外線も、毛細血管を増やす原因になりますから(シミみたいに、バンバン増えるというわけではありませんが)、日焼け止めもおススメしております。

ただ、大半の方が、これと言った思い当る原因もなく、毛細血管が増えてしまって、体温が上がったり、触ったりの刺激で、血管が開いて、パ~っと真っ赤になる、ということがとても多いようです。

一度増えてしまった毛細血管は、シミと同じで、勝手に消える、ということはほとんどありません。

子供の時の毛細血管がどこまで消えるのかはわかりませんが、大人になって良くなったという方がいらっしゃるので、消えてるのもあるのかもしれません。

でも、大人になってから出てきたものは、まあ、自然消滅はありません。

消したかったら、光・レーザー治療で、毛細血管を消していかないと無理なんですよね。

うちであれば、ジェネシスとライムライトを使います。どちらも、全体の赤みを、回数をかけて薄くしていく、というやり方です。

どちらかだけで様子を診るか、両方使っていくのかは、患者さんの肌の状態によっても違いますし、もちrん値段も違うし、反応はどちらがいいかは、やってみないとわからないところがあります。

それに対して、ピンポイントに血管を狙いうちしていくのが、ロングパルスヤグレーザーとアキュチップを使います。それぞれ、ジェネシスとライムライトを、強くしたモノにあたると思っていただけるとわかりやすいかも。

早く良く効くのは、ロングパルスヤグレーザーのほうです。以前、ブログにもビフォーアフターの写真をお出ししたかと思います。うまくいけば、一瞬で血管が消えてしまいます。(どれくらいで再発してくるのかは、個々によって色々です。)

まあ、強い治療というのは、副作用というか、反応も強くでますから、(痛みも)、お肌の状況や患者さんのお好みなどなどによって、ホントに色々です。

実際、診察に来られた患者さんには、お肌の状態を診せていただいて、両方の話をして、おススメは、こちらですよ、とお話して、治療を選ばれる、という形です。

色白で、赤みのみ、と言う方、あるいは、赤みとシミの茶色が混じっている方は、ライムライトをおススメすることが多いですが、色黒やまだら感が強い場合や、茶色よりも赤!優先という場合、ジェネシスやロングパルスヤグレーザーを勧めることが多いです。

あまりにも赤みが強すぎると、下に肝斑が隠れていたら、全然わからないですし、まだら感の強い赤みの場合、ライムライトをするにしても、強いパワーはあてていけないので(火傷のリスクが上がります)、低いパワーでやっても、効く方は効くんですが、赤みは強めの設定のほうが、理論上、よく効くかなと予想されます。

そういう方の場合、まずジェネシスで、赤みを抑えてから、下から何か見えてくるかもしれないし、赤みが薄くなったら、まだら感もなくなることもありますし、色黒であろうが、シミだらけであろうが、ジェネシスは地肌の色にも茶色のシミには反応しませんから、強めの設定でも、安心して、あてていくことができます。

ジェネシスを何回かしている間に、日焼け止めを塗るクセをつけていただいて、クセがついた頃には、赤みが少し落ち着くので、ジェネシスを続けるのか、ライムライト(もしくは肝斑セット)に変えるのか、その時点で話し合う形です。

ジェネシスは、肝斑を良くすることはあっても、悪化させることはないので、肝斑のある赤ら顔の方も、安心して受けていただけます。

どの治療も、お気に入りの治療ですが、赤ら顔の方は、うちではジェネシスをされる方が圧倒的に多いです。ジェネシスのほうがライムライトよりも安いし、日焼け止めを塗るクセのついていない方に、強いパワーは、私はあてませんから、効かないわけではないですが、そんな状況でライムライトはもったいないですよ、と私があまりおススメしていないからかもしれません。

他院で、ジェネシスをやって、効果がなかったからライムライトをしてみたい、と言われた方で、ライムライトをされている方もいらっしゃいます。どちらが先でもいい方も、いらっしゃいます。

ただ、他院で効かなかった、といっても、設定が全然違う可能性があるので(なるべく、どこのクリニックでされたのか、お聞きするようにしています。全部を把握しているわけではありませんが、ある程度、わかる場合があり、あそこでやって、効果がなかったんだったら、その治療と患者さんの肌の相性がイマイチなのかな?と思うこともあります。

でも、あそこのクリニックは、効かないでしょう~、と思った時は、うちの設定の治療を、おススメしています。

人それぞれ、合う合わないの相性がありますから、交互にとりあえず1回ずつやってみて、比べてみるのもいいですし、一番いいのは、どちらかを3回以上とかして、効果が頭打ちかな?と思った時に、違うほうをやってみると、また違った反応が出てくるので、そこで、効果がググっと出てきて、変化がわかりやすいかもしれません。

赤ら顔の方に関しては、おうちでやっていただくホームケア用品がなくて、日焼け止めや保湿はしっかり、こすったり刺激をしないように、というのは、皆さん同じですが、シミ治療みたいに、家でする美白剤とかがないんので、クリニックでの医療に頼るしかないのが現実です。

一部、「酒さ」という病気(病気ではなくて、状態というほうがいいです)があります。これは、保険の薬が効くことがあり、保険診療しかやっていなかった時は、そんな薬しかありませんでしたから、使うしかありませんでした。

ただ、当たり前ですが、そんな効くものではなく、ごくまれに、とてもよく効く方に遭遇することもありましたが、ラッキーでしたね!という感じで、もちろん毛細血管は消せません。

(ぼや~っとした赤みは、湿疹や皮膚炎のことがあるので、その場合は、保険で、皮膚炎の薬などで治ります。毛細血管のことではありません。)

赤ら顔で、お悩みの方は、とりあえず正しいスキンケアだけやって、それ以外のおかしな要らないことは一切止めて、一度当院にお越しください。

自費治療ですが、なにもせずに悩んでいるよりは、とてもいいと思います。

くれぐれも、お肌を刺激されませんように。(ふきとり・マッサージ・パッティング・コットンとか、どれもダメですよ~!)