プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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私のブログを読んでいただいて、受診してくださる患者さんが大勢いらっしゃって、嬉しい限りです。

読まれて、「そう、そう、そうやねん~!」と、共感して来てくださる方、「ええ~っ?!」とビックリして受診される方、様々です。

共感される方の大半は、化粧品やエステ・他院(美容クリニック)で、散々お金を使われて、なんかおかしい・・。こんなにお金を使っているのに、なんで??、という方が、ネットで検索して、うちのHPにたどり着かれ、そう!そう!となることが多いそうです。

(もっと早くたどりつけるようにしてください、と何度か言われたことがあります。あまり宣伝をしていないので、たどり着かれる前に、違うクリニックで、またムダなお金を使って、身をもって、ダメだ、ということを体験してしまわれたそうで。。。すみません、あまり宣伝していくつもりは、今後も今のところありません。広告にバンバンお金を使うくらいなら、その分、患者さんに、いいサービスとお値段に還元したいと思います。)

そういう方の使われたお金というのも、決して無駄ではなく、使ったことで、やっとたどり着くことができたわけですので、気付かれるための「投資」です。よかったです。その程度で済んで。

その一方、美容クリニックも行かれたことはなく、エステも1~2度くらい、化粧品もそれほど高額なものを使っていない、という方で、初めての美容クリニックが、うちであったことは、とてもラッキーな方だと思います。ホントによかった、と私は心から思います。(自画自賛です!)

ただ、そういう方は、ブログを読んでビックリされて来られる方がとても多いんですが、来られた皆さんに(ブログでも書いてますが)、雑誌やTVで良いと言われている美容法は、一切信用しないでください、と言います。

(全否定するつもりは、ありませんが、ひどいモノが多過ぎて、被害に合われている方が圧倒的に多いです。TVや雑誌は、過剰に効果を言い過ぎです。責任も持たないし。「個人差があります。」とか「個人の感想です」とテロップを流せば、いいと思っているのか、責任逃れができると思っているのか。。)

先日来られた患者さんにも、そういうお話をしている時、

「でも、ちゃんとした本ですよ。医学の本とかではないですけど。」とおっしゃったので、どなたか皮膚科医のドクターが書かれた美容法の本か何かかな?と思ったら、「美ST」(以前の「美STORY」のことです)のことでした。。。

資本主義の典型のような雑誌ですが、どの雑誌も、スポンサーがいないと成り立ちません。

そのスポンサーというのは、化粧品会社がメインですし、エステや健康食品やサプリの会社も、スポンサーでしょう。

スポンサーからお金をもらっている以上、スポンサーの困ることは言わないし、触れないし。これ、当たり前です。お金をもらって、雑誌を出版しているわけですから。

モデルさんが、「この商品がお気に入り!」「これのおかげで、お肌の調子がいい」なんて、紹介も、もちろんスポンサー絡みがほとんでしょう。

わかった上で、最近はこんなのがあるのか、とか、他の人はこういうことをしてるのか、と参考程度にされるのはいいと思いますが、1つの流れていく情報として。普通の女性誌と一緒ですね。

だって、ただの雑誌ですから。

広告も、最近は手が込んでいますから、長期にわたって、仕掛けられていることもありますし、やらせというか桜というか、地味~に仕掛けていることもあるでしょう。

でも、それって、「広告」「宣伝」っていうものが存在するようになった時代からあったことだと思います。

それに、知らずに乗るのか、気づいて乗るのか、ですが、知らずに乗ったとしても、それが広告の効果っていうヤツですから、ある程度は仕方のないことだと思います。

私も、「美ST」を待合室の雑誌用に購入して、サ~っと目を通しますが、アチャ~、という記事もありますし、ホホ~、という時もあります。(美容法の記事は、ホホ~、とは思いませんが。。)

でも、読者の方の中には、完全に全ての記事が、「真実」と思われる方がいらっしゃるようで、そこまで読者に信じ込ませるほど、今の雑誌やTVは、いきすぎだと思います。

そういうところで、紹介された美容法で、ひどい目に遭ったら、TV局や雑誌社に、クレームをつけない限り、どんどんエスカレーターしていくと思いますよ。

消費者センター(国民生活センター)に、相談するのも、1つの方法です。

最近のあまりにもひどい誇大広告とかで、エステやマッサージ店とかでもトラブルが増えています。

あの痛すぎるマッサージとかでも、被害者の届けが出てますから(まあ、そうなるでしょう。ひどいのになると、もうあれは、暴行でしかないと思いますよ。)、もっと取り締まってほしいんですが、キリがないので、ああいうのは、昔から無くなりませんよね。

でも、消費者センターに、クレームが増えれば増えるほど、なんとかしないと!とゆっくりではありますが、動いているようなので、困ったら、どんどん報告してください。

(先日も、NHKのニュースで、国民生活センターで、美容医療などのクレーム相談を1週間無料で受け付けています、と言われてました。ちゃんと聞いていませんでしたが、基本、国民生活センターの相談は、無料です。時間内であれば、消費者が困っていることは、何でも相談に乗ってくれます。

ただ、この1週間は、美容専門の方を多めに置くとか、そういう部署に、電話が回るようにされているとかなのかな、と思いました。強化週間みたいなヤツですね。)

よく、時々患者さんから言われるのが、「夜、顔をいつ洗えばいいですか?」ということです。

そう聞かれる患者さん、皆さん、揃って言われるのが、「ファンデーションは、お肌に良くないから、早く落とさないといけませんよね?」ということです。

どうも、雑誌で、そういうことを議論されていたそうで。。。

はっきり言って、どうでもいいことです。いつ顔を洗ったって、かまいません。

ただ、その記事で、「ファンデが悪い、悪い」と書くから、患者さんの中には、仕事から帰ってきたら、まず洗顔して、寝る前に、お風呂に入って、またそこでも洗顔して。。と言う方がいらっしゃって、これは洗い過ぎです。大人の女性は、たいがい乾燥肌、もしくは混合肌で(クレンジングとか間違った美容雑誌で紹介された洗顔方法などのせいも、かなりあると思ってますが)、そんな1日3回も顔を洗わないといけないくらいの脂性の方は、私は見たことありません。

水かぬるま湯をかけるだけなら、3回はありですが、毎回洗顔フォームを使ったら、お肌ボロボロです。

私が勧める無添加石けん(石けん素地100%)であっても、3回はダメでしょう~。

どうせ、お化粧なんて、2~3時間もしtら、最初塗った時よりもかなり落ちてるでしょう?

混合肌の方で、脂と化粧品が混ざって、気持ち悪い、というなら、帰ってすぐに洗顔されればいいと思いますが、しなきゃいけないものでもないですし、好きな時間にしたらいいと思います。好きな時間がわからないなら、一番都合のいい時間にしたらいいと思います。

もし、帰宅してすぐに洗顔して、(もちろん、その後、保湿はしてくださいね)寝る前に、お風呂に入るなら、その時に、顔を洗う必要はないですし、洗いたいなら、ぬるま湯をかけるくらで、もう十分です。

帰宅後すぐに落とさないといけないようなファンデーションなら、日中、顔に塗ってること自体、アウトだと思いますが。。

アトピーがあるとか、ニキビがたくさんあって、でも仕事に行ったり、出かけたりしないと行けなくて、その時にどうしてもファンデーションをする、という場合、帰宅後、洗顔する、というのは、わかりますが、

湿疹とかなにもないなら、そこまでして急いで落とさなくてもいいんじゃないですか?

だって、もうすでに、1日中、塗ってたんですよ?そんな悪いと思っているものを。。。

舞台用のメイクとか特殊な化粧品を使っているなら、まだしも、普通のファンデーションなら、元々の目的がお肌をキレイに見せてくれることが本来の目的ですよね。

また、日焼け止めにファンデを重ねて塗ると、SPFは足し算にはなりませんが、プラスαはあるでしょうし、ファンデの色で、多少紫外線も吸収されますから、紫外線カットの観点から見ると、いいことがあるわけです。

ファンデーションみたいに、色をつけて、お肌の色むらをカバーする、って、確かに、お肌にいいものだけで作るというのは、難しいようで、資生堂のクリニック専用化粧品の、ナビジョンの日焼け止めも、去年の9月にやっとBBクリームのような色つきの日焼け止めが出たくらいで、使いやすく、しかもお肌にも比較的いい日焼け止めに、ファンデのように、色をつける、ということは、開発が大変だったみたいです。

でも、肌にアトピーやニキビとか、トラブルがないなら、そこまで過敏になる必要は、ホントにないと私は思います。

私なんか、疲れてしんどい時は、顔は洗わずに寝てしまいますよ。化粧を落とすことよりも、体のほうがよほど大切です。10分でも20分でも、睡眠時間と休息にあてるほうが、よほどお肌のためになると思います。

石けんで顔を洗って、落ちてないかも、思う時はありますが、それで困ったことはないです。

確かに、生理前とかにそういうことすると、ニキビが出やすいような気がしますが、生理前って、顔をちゃんと洗って、時には、軽めのピーリングをしても(生理前の脂っぽいのが気になって)、ニキビ出る時は出ます。体調にも、もちろんよります。出る時はね、なにしても出るんですよ。何したって、毛穴が詰まる時は、詰まるんです。大事なのは、その後の、対処です。予防は、あくまで予防であって、完全に防ぐ方法なんて、ありません。

しかも、雑誌などで、「クレンジグしなきゃ!」「化粧は、キレイに落とさなきゃ!」と、また煽るもんだから、きついクレンジングを使ったり、何度も顔を洗ったり、ふき取りしたり、と、そうやって使っているクレンジング剤・洗顔フォーム・ふき取り化粧水などなど、そんなもののほうが、中身は洗剤と同じような成分か、ピーリング剤満載のモノで、そんなものを一生懸命使って、洗顔するほうが、よほど肌に悪いと思います。

肌に負担のかからないもので、ちゃんと洗顔して、キレイに化粧品が落ちれば、それに越したことないと思いますが、たいていのお肌にやさしい洗顔料というのは、洗浄力もマイルドなこともあり、(全部が全部ではないですし、マイルドさ加減もピンキリです)しっかりしたファンデを使っている方の場合、落ちてないように感じるかもしれません。

でもね、そんなの、構いませんから、ほっといてください。翌朝、また洗顔したら、落ちてますから。

落ちてないと思って、また何度も洗顔したり、きついクレンジングを足したり、とそんなほうが、結局お肌に反って悪さを引き起こしていると思います。

なんとなくお肌の調子が悪い、という患者さんって、ものすごい多いんですが、たいてい、皆さん、クレンジングや洗顔のやり過ぎです。

それを止めてもらうだけで、お肌の調子が良くなる、というくらい、クレンジングって、きついわけです。

クリニック専用化粧品の、メイクも落ちるクレンジングソープ(1回の洗顔でOK)も、うちには、置いていますが、私は、無添加石けん(石けん素地100%)の洗顔1回で、いいと思ってますし、私もそうです。

うちの家には、クレンジングは、存在しません。

(アイメイク専用クレンジングはありますが、ほとんど使ってませんね~。)

患者さんのお肌でも、変に赤い方や、キメやツヤのない方、乾燥肌で荒れている方など、大勢の方にも、クレンジングを止めて、無添加石けんのみで洗うか、抵抗があるなら、そのクレンジングソープのみ、というのを勧めています。

もし、落ちてないように感じても(無添加石けんの場合)、放っておいてください、とお話します。

でも、中には、やっぱり不安になって(落ちていないように感じて)、今までのクレンジングに、無添加石けんを足される方が時々いらっしゃいます。

無添加石けんは、それだけでも、かなりの化粧品を落としますから、だからクレンジングなしで、これ1回でいいです、と私は言うわけですが、普通のクレンジングとその石けんでダブル洗顔したら、洗い過ぎです。よほどの脂性なら大丈夫かもしれませんが、大人の女性では、まず乾燥がひどくなるでしょう。洗い過ぎですから。

クレンジングオイルでも、ダブル洗顔不要、とされているモノと、ダブル洗顔してください、と言うモノと、2種類あると思いますが、「ダブル洗顔不要」と書かれているモノは、それで洗顔が完結するわけですから、その中に、オイルを水で洗い流せるために、界面活性剤(洗剤のようなもの)がたっぷり入っている可能性があるわけです。

でないと、オイル成分が残るハズですから。

オイルで汚れは落とすわ、界面活性剤でさらに、洗われるわ、で、お肌に必要な保湿成分も一緒に洗い流しているわけで、その後に、石けんでさらに洗うと、そりゃ、お肌の乾燥はひどくなると思います。

理由があって、無添加石けん1回洗いにしてください、と言ってるわけなので、自己流にアレンジしたら、そりゃ、ダメでしょう。

クレンジングがどれほどお肌に悪いのか、ということもお話して、無添加石けんを勧めているのに、併用してたら、またまたやり過ぎです。。。

それで気持ち悪いなら、メイクも落ちる、そのクレンジンソープを使うか、です。

(それも、一緒にご紹介していますが。。)

それだけ説明しても、どうして、患者さんがまたも市販のクレンジングに戻ってしまうのか。。?

(ごく少数ですが)

やっぱり、雑誌とかで、ファンデや化粧品は、必ずきちんと落としましょう、と煽るから、もう、刷り込み現象ですよね。洗脳ですよね。

化粧品会社は、クレンジングや洗顔フォームを売らないと、売上上がりませんからね。クレンジングで、乾燥させておいて、さらに保湿の化粧品を売るワケです。

そして、どんどんきつい成分を入れて、新商品として、さらに売り出して、余計乾燥したら、もっと保湿力のある高いクリームとかを勧めてくるわけです。

「負の連鎖」というか、資本主義の奴隷と言おうか、まあ、よくある話です。

顔を洗うな、化粧を落とすな、と言ってるわけではないですよ。

ファンデが悪いとか云々議論する前に、そういう雑誌は、クレンジングがどれほど負担になっているのか、そっちの議論のほうが大事でしょう。

(ファンデは議論しても、みんな使わざるを得ないので、絶対買うけど、クレンジング悪い、ってして、みんな買わなくなったら、スポンサーが困るからですかね?)

そういうことを消費者に知らせずに、なんで、ファンデだけが悪者。。?

雑誌も、よほどネタがないんでしょうか。。。

ちなみに、皮膚科でパッチテストと言って、お肌にどれだけ負担になるのか、かぶれの原因はどれか、どれだけの刺激になるのか、というテストをする時の話ですが、

これは、その調べるものを、原則2日間(48時間)貼りっぱなしにして、テープとかで塞いでしまいます。(塞ぐ時間も2日間です)

刺激の強いモノは、たいてい寝てる間に、患者さんが痒さのあまりかきむしって、ぐちゃぐちゃになって、次の日、外来に来られることもあります。

1日早くても、その部分を剥がしてみると、かぶれて赤く、小さな水ぶくれが出てることもあります。

2日目で反応が出るモノもあるので、原則2日後の外来で剥がす、というのが通常です。

このテストの際、化粧水・乳液・クリーム・ファンデなどは、もちろん原液というか、商品そのまま塗りますが、クレンジングや洗顔フォームなどは、原液(現品そのまま)を2日間も貼ったら、皮膚がただれてしまい、エライことに絶対なりますから、オープンパッチっといって、テープとかで塞がずに、直接皮膚に塗って、10分とかそのまま様子を見る、という方法を取ります。

その際、原液を10分も置いておけば、赤くなるのは、これ、誰でも、たいていの商品がそうなるので、原液をそのまま使うことはあまりないです。

(わかってて、どれくらいの反応が出るのか、ということを確認するためにすることはあるかもしれません)

洗浄剤系の場合、10倍・100倍・1000倍とか薄めて、いろいろな濃度で、オープンパッチテストをします。

何が言いたいかというと、洗顔するときって、もちろん薄めて使うのではなく、原液を直接肌に塗っているわけで、そのお肌への刺激は、ファンデの比ではないわけです。

だって、洗剤ですから。

手洗い石けんにしても、どんなに優しい石けんを使っても、何度も手洗いしてると、こんな冬場なんか特に、手荒れしますよね。放っておくと、ガサガサになって、ひどくなると、湿疹・痒み・ひびわれになりませんか?

汚れを落とす、ということは、そういうことなんです。

汚れを落とすことも大事は大事ですが、そのために何が犠牲になっているのか、その時その時で、一体何が優先されるのか、大事なほうをとればいいと思いますが、何事もやり過ぎ・きつ過ぎは、絶対ダメです。

まあ、ホントにファンデは悪いと思うなら、もう塗らないことです。

そんなに悪いと私は、思いませんけど。

ファンデがキライ、と言う方も、もちろんいらっしゃいます。そういう方は、あまり塗られません。

それは、それでいいと思います。

でも、悪い、悪い、と思いながら、塗ってるのは、精神衛生上、反って良くないと思いますよ。

そういうのって、体もお肌も、感じるんじゃないでしょうか、悪いことされてるのかな~?って。

そう感じたら、どんなにいいモノ塗っても、良くならないと思います。

(プラセボ効果の逆ですね)

ファンデ塗って、お肌がスッピンよりキレイに見えたら、嬉しくないですか?

私も、休みの日は、メンドクサイので、日焼け止めだけ、っていう日もありますが、ファンデ塗って、ちゃんとたまにお化粧すると、嬉しいですよ。

ファンデって、女性にとっては、大切な友達と同じだと思いますけど。

武装するよろいというか、お守りというか、自分を上げてくれるというか、なんかよくわからないけど、使い分けも大事ですが、やっぱり有ったほうがいいモノだと思います。

同じ顔に塗るなら、「良いモノ」と思って、使いましょうよ~。

ただし、品質のいいファンデーションで、必ず自分に合うものを使いましょうね。

使って調子が悪くなるのは、どんなに高くても、貴女のお肌には合っていない、ちうことですよ=。

(何の化粧品でもそうですが)