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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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このブログでも、何度か目の下のヒアルロン酸注入のことは書いてきましたが、また最近、そういう問い合わせや患者さんのからの質問が多いので、また触れておきます。

うちでは、目の下の凹みにヒアルロン酸注入をする、ということはしていません。

目の下の小ジワには入れることがありますが(内出血のリスクや、なじむまで時間がかかるとか、ミミズ腫れみたいに最悪なる(全部がなるわけではないです。なる場合の可能性がある、ということです)など、了承された場合のみです。)

目の下、というか周りには、骨のない、柔らかい部分がありますね。

ガイコツでいう、目ん玉のところに穴が開いている状態です。

あの穴には、目ん玉が入って、皮膚が覆ってますから、柔らかいわけです。骨の硬いのには、ないから、触れないわけです。

目の下の柔らかい部分と、骨のある部分の境目は、どうしても段差ができてしまいます。

どの程度の段差になるのかは、骨格の差は脂肪や皮膚の付き具合、目ん玉の大きさや位置などで、段差の程度が目立つ方とあまり目立たない方とできてしまいます。

また、誰でも多少あるんですが、それをどこまで気にするか、というのでも、大きく変わってきますね。

人間、気になると、ず~っと見ちゃいますしね。人間の体って、アップでじ~っと見ると、多分そんなにキレイなモノではなく、(人工的な陶器とかみたいに、ツルッとなっているものではないですから)、人によったら、全部なくしてツルッとさせてください!みたいな極端なことを言いだす方もいらっしゃいます。

(何でもなくせませんけどね。人間生きてますからね。細胞1個1個、全て思い通りになるものではありません。)

目の下の凹みの話に戻りますが、目頭からホホにかけて、斜め下に向かっての凹みを気にされる方が多いです。

確かに気持ちはわかりますが、目の周りというのは、一番皮膚の薄いところで、その境界のところは、皮膚の質がまた少し変わる境界でもあるわけです。

ヒアルロン酸もいろんなメーカーがあって、その中でも、さらに細かい種類があります。

ほとんどのヒアルロン酸が、ある程度の硬さがあるので(硬さといっても、ゼリーのプルプル具合が、フルフルの柔らか目からカッチリゼリーといろいろあると思ってください。)、目の下の薄い皮膚の下に入れると、凸凹になりやすいことが多いです。

目の周り以外のところであれば、ある程度、皮膚の厚みがありますから、皮膚の下に入れて、下から持ち上げるような感じで入れるんですが(ボリュームアップの場合)、厚みがあると、凸凹に入れたとしても、多少のごまかしが効きます。わかりにくいんですね。

でも、薄いところだとごまかしはききません。

元がガイコツくらい、ホントに凹んでおられたら、凸凹のほうがまだマシかな、ということはあります(それでも、患者さんからしたら、完璧を目指されているので、トラブルになります)。

そんなにひどくない凹みだと、リスクも含めると、どっちがいいか、と私は思います。

うちには置いていませんが(目の下に入れないので)、業界でよく目の下に使うとて柔らかいヒアルロン酸があります。

それを使って、されているクリニックももちろんあります(使わずに、硬めのヒアルロン酸を入れているクリニックもあるでしょうが)。

それは、そこのドクターの考え方によるので、私とは考え方が違う、ということです。

ちゃんと信念を持ってされているドクターで、リスクなどの説明もあるのであれば(自分は、リスクを生じない、と思っておられれば、説明はないかもしれませんが)、やってみるというのも一つの方法です。

また、ドクターによったら、中途半端にいれるから、凸凹になるんだ、ハンパなく入れれば、凸凹にならない、という入れ方をされるクリニックもありますが、

まあ、これはごもっともなんですが(風船を膨らますのと一緒ですね。中途半端に空気を入れると、垂れてたりしますが、パンパンに入れると、シワもどこにもよらずに、膨らみますよね)、今まで凹んでいた目の下が、パンパンに膨らまされると思ってください。

実際、どこまで入れられるのかによっても変わるとは思いますが、人相は変わってしまいますよね。

それを気に入る方と、ビックリする方(イヤな方)に、完全に分かれます。

ほっぺたのところが膨らんでいるのは、若さの象徴にはなるんですが、目の下全体が膨らんでいるのは、ちょっとおかしいかと。。(普通、多少なりとも凹んでいるところですから)

凹みがホントに目立たない方って、いらっしゃいますが、膨らんでいる、というのは、かなり人工的?不自然?(涙袋じゃないですよ)太り過ぎなら、そういう顔もあるでしょうが、パンパンに入れて、顔を変えてしまうのは、私はあまりおススメしません。

(そういうクリニックでされて、ものすごいクレームになった患者さんを診たことがあるからです。膨らんで、その方は、人相が変わりました。元がとても美人で、凹みは、ホントに目立たなかったんですが、ものすごく気になってしまわれて、やってしまったそうです。その後、大変でしたが。。)

考え方の違いですから、患者さんが、そういうこと全部納得されていれば、アリかと思いますが、実際、されてみると、自分の想像と仕上がりが違って、愕然とされることも多いと思います。

目の下全体に入れる、ということは、針も何度か刺さないといけないし、針を刺す範囲も広いし、量も多くなるので、内出血・腫れも普通以上に出ると予想されますから、そういう説明もちゃんとリスクとして、説明のあるクリニックでないと、チャレンジはダメだと思います。

(このエライ目にあった患者さんは、内出血は絶対ない、と言われたから、やったそうです。。。そんなわけないやん。。。って話ですが。。有名な老舗のクリニックで、知り合いの方から勧められたので、より信用もされていたようです)

目の周りは、細かい血管が無数にあります。

目尻のボトックスでも、内出血する可能性はありますが、刺す回数が少ないのと、入れる範囲も小さいですから、確率的に言って、そんな高いモノではありません。(出る時は、もちろん出ますよ。あくまで、広範囲に入れるヒアルロン酸と比べて、ということです)

目の下全体とかの広範囲に入れても、内出血が目立たないことも、もちろんありますが、これだけは、やはり運もあります。その日の体調や血圧とかいろいろ複雑に絡んでくることがあります。前が大丈夫だったから、いつも内出血が出ない、なんて、保障はないわけです。

(ドクターの手技が、乱雑・乱暴、というのは、問題外です。これは、内出血出ないほうが、おかしいくらい、と言ってもいいくらい、当たり前のように内出血は出るでしょう。)

涙袋でもそうですが、ヒアルロン酸って、ホントに見た目ゼリーですから、薄いところに入れすぎると、ゼリーを入れたかのうように、ちょっと灰色っぽく見えます。

絶対なる、誰もなる、というわけではありませんが、ヒアルロン酸自体、水を含んでブヨブヨってなってきますから(それがいいこともあるんですが。ボリュームが増えたり、ふっくら見えるので)、ファンデを塗っていない時に、ホントにゼリーを入れたように人工的に見えることがあります。

その方の皮膚の、ほんのわずかな厚みの差であったり、量のちょっとした違いなんでしょうが、こればっかりが入れてみないとわからないこともありますから、全ての方が満足できるのか、というと、そうでもないと思います。

(スッピンを、どこまで気にするのかにも、、よるでしょうけどね。)

ちなみに、うちでは、涙袋のヒアルロン酸もやっていません。くぼみ目で、上まぶたの凹みに、ヒアルロン酸を入れてほしい、と言う方もいらっしゃいますが、うちではやっていません。

この二つは、お電話の段階で、お断りしています。

「目の下」と言われた時に、こちらもお電話でお断りすればいいんですが、「目の下」と言われても、患者さんの言われる「目の下」は、結構みなさん、位置がバラバラで、ホホのゴルゴラインのことをおっしゃってる方もいらっしゃるので、ホホ側の皮膚であれば、できますから(診てみないとわかりませんが)それで、カウンセ・診察はお受けしています。できなくて、お断りするこもありますが、いいですか?と確認の上ですが。

絶対やってほしい!と言う方は、うち以外で探されたほうがいいです。

何でもやるわけではありませんから。自分で、副作用よりも、効果のほうがかなりいいと判断した場合のみ、になります。

ホホ側まできたら、ゴルゴラインとかであれば、ヒアルロン酸を使うこともありますし、レディエッセを使うこともあります。

値段もメリット・デメリットも全然違いますから、両方の話をして、患者さんに選らんでいただいています。

(ちなみに、レディエッセは、目の下などの薄い皮膚の下には入れれません。メーかー保障ももちろんありません。一部のクリニックでやってるかもしれませんが、希望されても、うちでは絶対やりません。)

目の下の凹みが、どうしても、気になる、と言う方は、目の下専用のヒアルロン酸を取り扱っているクリニックで、カウンセ・診察に行ってみられて、とりあえず話を聞いてみてはどうでしょう。

でも、冷静になってみてください。

そんなに、ご自分だけ、他の周りの方と比べて、凹んでますか?

自分だけ、すっごい凹んでる、というのであれば、カウンセに行くのもいいと思いますが、そうでもないなら、行く前に、もう少し考えるほうがいいと思います。

今、不況ですから、美容医療業界も、せちがらいところはせちがらくて、適応がなくても、お金を払えば、バンバン勧めてくるクリニックも、たくさんあります。

良心的なところであれば、適応がないとか、リスクの話もちゃんとしてくれた上で、ゆっくり考えてもらうとか、ご自分で選択の余地も与えてくれますが、あやしいクリニックは、考える時間もくれません。さっさとお金を払わせて、注射してしまおうとします。

どこかあやしいのか、こればっかりはね、わからないと思いますよ。

同業者から見て、あやしさ満点のところでも、患者さんからは、全くわからないと思います。患者さんのどうして、そのクリニックに行ったのか、という話を聞いていると、同業者からとは全然別の視点で見ておられるので、かなり難しいかと。。。

いわゆる「老舗」というところでも、ビックリすることがされていたりしたので(患者さんからの話によりますが。)、同業者としても、ビックリしてしまう、ということになるので、これはわかりません。

どうしてもしたい場合、もうそのドクターを信用できるかどうか、そのドクターに、万が一、副作用を起こされても許せるかどうか、で判断されてみてはどうでしょう。

口のうまいドクター(実は、ただのお金儲けがうまいだけで、手技はむちゃくちゃ、とか適応ないけど、丸め込まれたとか)もいますが、その雰囲気を自分が許せるかどうか、に最後はなってくると思います。

かなり高度の口のうまいドクターになると、もうね、カウンセだけだと、「とってもいいドクター」というのと変わらないらしいです。これは見分けはつかないと思います。

ホントはどうなのか、真実(自分のとっての)がどうなのか、って、結局やってみないとわかりませんからね。経験しないと。

リスクをちゃんと説明されていれば、で、自分もそれを受けれたのなら、万が一副作用が起こっても、「仕方ない、落ち着くまで待とう」と思えますが、何も説明がなければ、ショックはとても大きいと思います。

いいことだけ言うドクターは、とりあえず止めましょう。いいドクターでも、説明があまりないのも、何かあった時に、不安になると思います。

最後は、自分で決めるしかないですが、雑誌や広告・宣伝を鵜呑みにするのだけは、絶対止めましょう。そんな魔法みたいな、都合のいいことだけ、なんて、あるわけないですから。