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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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目元のシワの治療(ホームケア編)

目の下のクマの話をしますと、患者さんからシワの話もしてほしいとご要望が多いので、今回はシワの話です。

 

目元のシワの治療も大事ですが、おうちでのスキンケアもとても大事です。

 

今の季節、一番困るのは乾燥ですが、乾燥ジワがひどかったり、放っておくと、そのままシワが固定してしまいます。

せっかく光やレーザーをあてても、乾燥ジワを放置しておくと、効果も思ったように出て来ません。

乾燥ジワが新たにシワを毎日せっせと作ってしまうから、キリがないんです。

乾燥ジワ対策に、目元用のクリームがいろいろ発売されています。

一般に売っているモノでも、高保湿だけでなく、いろいろ高機能のついたモノのありますね。(そのため、結構なお値段になりますが)

市販の高機能化粧品は、悪いとはいいませんが、お値段と宣伝で言われているほどの効果を比べると、費用対効果は、医療用・クリニック専用化粧品に比べたら、悪いのは仕方のないことです。だって、一般用ですから。

市販の高機能化粧品を買うかどうか、悩んでるくらいなら、とりあえず高保湿のモノだけ(自分にあっていないとダメですよ)を使ってください。

目元の高保湿で充分です。

普段の化粧水・乳液で保湿がいけてるという方も、目元だけは、今の季節、大丈夫ですか?乾燥ジワできていませんか?

目の周りだけ、普段は使わないクリームを足す、というのも、この季節にはいいかもしれません。(必ず自分に合っているものですよ。クリームなら、何でもいいというわけではないです。)

 

さて、保湿が出来ているなら、もうワンランク上のホームケアのおススメは、エラスチダーム®です。

1個¥15.750と、お高めですが、目の周りだけだと、約3か月分です。市販の高機能化粧品のことを思えば、費用対効果はとてもいいと思います。

これは、オバジのクリニック専用化粧品ですが、さすがオバジだけあって、ビフォーアフターやデーターは化粧品としては、申し分なかったです。

全ての方に、絶対合う!と言えるわけではありませんが(テスターがないので、買って、合わなければ、首や顔(目元以外)や手にお使いください。)、目元の小ジワでお悩みの方は、一度お試しください。

目の周りは、光やレーザー治療をしていくのでも、光が届く範囲に限界がありますから、ホームケアがかかせません。

私も発売以来使っています。

あまり若い方だと、元がいいので、効果がわかりにくいですよ。予防感覚で使われるのであれば、アリですが、若い方は、まずは保湿!です。その上で、考えてくださいね。

現状がかなりひどいとお悩みの方は、ビフォーアフターがわかりやすいと思います。(もちろん、個人差はあります)

ただ、塗ってすぐに効果が見えるわけではないので、(当たり前ですが)、時間はかかりますよ。

それに、よくなったからと言って、止めてしまうと、何でもそうですが、老化だけは、ずっと着々と進んでいくわけですから、止めた時点から、エラスチダーム®の効果も止まるわけです。

どれだけ続けていくのか、休みながら使っていくのか、それはその方の価値感です。

 

即効性が目元に欲しい方は、シワの程度にもよりますが、資生堂ナビジョンのHAフィルパッチ®がおススメ。

これは、「クロワッサン」の雑誌にもアンチエイジングの化粧品特集の時に、紹介されました。(「クロワッサン」もどこまでの美容特集なら、掲載するのかよくわかりませんね。まあ、これはクリニック専用化粧品で、医療ではないですが)

これはね、かなり即効性があります。

なんせ、ヒアルロン酸100%で作ったトゲのような針(マイクロニードルという、ものすごく小さな針です)を、直接皮膚に刺して、寝ている間に、ヒアルロン酸が溶けて、目元がふっくらする、という代物です。

パックみたいなモノに、小さなトゲがたくさんついていると思ってください。

それを、寝る前に、目元の下の外側中心に貼って、寝ます。貼る時に、少し押さえて、プチプチというか、サクサクでもないんですが、チクチク?みたいな感覚です。

全く痛くないわけではないですが、ちょっと気になるから、早く寝てしまおう、と思う程度の痛みですが。そのうち、気にならなくなります。

でも、今までに、うちの患者さんで、お一人、どうしても痛くて、早く取っちゃった、という方(寝てられなくて)がいらっしゃいました。

完全には溶けてはいないはずの短時間でしたが、それでも少し変わったようだった、とおっしゃってました。

やはり、ヒアルロン酸はスゴイです。(塗るだけではダメですよ)

でも、あくまでも目元専用なので、例えば法令線に刺しても(貼っても)、効果はないと思います。

そして、もちろん、ただのヒアルロン酸なので、吸収されればおしまいです。

本物のシワ用のヒアルロン酸注射ではないので、たかがマイクロニードルの針の量ですが、1週間も2週間も持続はしません。

週2回続けて使い続けると、とてもいいらしいですが、お金はかなりかかります。

ここぞ!という時や、週1回くらい、気になる方は、ホームケアとして追加されるのは、とてもいいと思います。

欲張りすぎて、あまり目の際に貼っちゃうと、のりしろが3ミリの幅でありますから、のりしろが、まぶたの淵を押しますから、目が気持ち悪いです(寝てても)。

あまり欲張りすぎずに、目の際からは少し離して、貼ってくださいね。

(慣れれば、簡単ですが、久しぶりにすると、つい私も何も考えずに貼ってしまって、アチャ~、と思うことがたまにあります。貼り直すと、針は取れないかもしれませんが、のりしろが多分ダメになって、つかなくなるので、貼り直すのは難しいかと。。

ゆっくり慎重に、もう一度必ず裏の説明書きを読んで、貼りましょう。)

 

あとは、レチノール系ですね。

レチノールも、商品によって、濃さは種類がまちまちで、間違っても、エステとかで購入するのは勧めません。

中途半端に濃い(市販よりも)ため、副作用もバンバン起こるのに(レチノール特有の。起こっても仕方無い分ですが)、ずっと続けるように、言われたり、好転反応とかわけわからんことを言って、さらに買わせる、といったことがあるので、ホントに勧めません。

レチノールを使いたいなら、それこそ一般の化粧品(ある程度、市場に出回る以上、安全基準のテストはされてはいます。)で、様子を見るか(それでも、使用上の注意はよく読んでください。合わない方は、ホントにあいませんから。)、クリニック専用化粧品のレチノールか、クリニックで販売されているドクターズコスメ(?)を使われるか。

クリニックで購入した場合、市販で買う化粧品もそうですが、何か困ったことがあれば、電話でも聞けるし、診てもらいにもいけますよね。

クリニック用だと、商品にもよりますが、効果を出すために、一般よりも濃く、種類も変えてあることもあるので、ホントに、副作用も軽めからひどい目まで様々です。

きつい場合は、買ったクリニックで、ちゃんと説明があると思うんですが。。。

(説明もなく、きついのを買わすクリニックでの購入は、今後止めておきましょう。レチノール系は、なにかしらトラブルが起きてもおかしくないので。

レチノールは、長く使っていくと、全体に赤みが出たり、皮膚が薄くなるモノもありますから、長期に使う場合は、そこのクリニックに問い合わせたり、自分自身でも注意しておきましょう。

なんか、おかしいかも、と思ったら、一旦すぐに止めてみる、というのも大切です。)

今、うちのクリニックに置いてるレチノール系は、ナビジョンのRTマスク®とレチノシューティカル®です。

RTマスクは、レチノールも入った、特別スペシャルマスクと思っていただいたらいいと思います。

週1回とか、ここぞ!という時に、乾燥ジワも含めて、小ジワが気になるなら、市販の高いマスクをするよりは、お勧めです。

レチノシューティカルは、普段から使ってもらう美容液(というか、美容クリームみたいな感じかな)です。

顔中塗ってもいいですが、目の周りなど、気になるところに薄く塗ります。

レチノール好きの方用に、一応ご用意してますが、目元は、私の独断と偏見では、エラスチダーム®から試すほうがいいかと。。。

エラスチダーム®が合わなくて、レチノシューティカル®を試す、とか、一度レチノールを試してみたい、というのはとてもいいレチノール商品だと思います。

医薬部外品ですので、安全基準は、クリアしたものになるのが、一般の化粧品とは違う点になります。

 

肝心なことを言うのを忘れてました。

目の周りは、絶対こすってはいけません!(他の場所もそうですが。どこであろうと、摩擦はよくないと思います。)

マッサージも、もちろん止めてください。とにかく、目の周りは、必要ないのにいじらない!

擦ると、、色素沈着になって黒ずむだけでなく、まぶたの老化(シワやタルミ)の原因になり、老化を早めますよ~。まぶたが垂れ目になって、老けて見えますよ~。

アレルギーで、痒くて擦ってしまう、という方は、ちゃんと眼科診てもらって、点眼液をもらいましょう。

アレルギーがなくても、これが一番多いんですが、メイクを落とす時に、ゴシゴシ擦っている方、こういう方は、何をしても、ダメです。効果が出るモノも出ません。

お金をドブに捨ててるようなものです。あああ・・・。もったいない。。。。

アイメイクをしっかりされるのであれば、専用のリムーバーをコットンにつけて(多めに。目の中には入れないように)、擦るんじゃなくて、しばらく貼って溶かす、ような感じで、落とします。

そんなのメンドクサイ、というなら、濃いアイメイクは止めておきましょう。

クレンジングで目の周りをどれだけ擦らずにいられるか、それがとても重要です。

これが出来てないと、ホームケアしたって、効果は見えません。お金を払って、光やレーザーをあてても、ホントにお金がもったいないです。

 

目元は、表情も豊かだし、瞬きもしますから、とっても動く場所です。動けば動くほど、シワになります。

皮膚が折りたたまれますからね。

でも、動かさないわけにはいかないので(瞬きも絶対いるし、笑ったりとかでシワはよりますよね)、シワになろうとするのは仕方のないことです。

(自分で、顔筋体操、とか言って、目の周りを動かして、シワを作るのは止めておいてください。シワ養成体操ですよ~。そんな体操を毎日されたら、全く美容医学とは真逆です。目の周りのシワを抑えるのに、ボトックス注射で、筋肉の動きを止めるのに、本人が筋トレして、シワを増やしてどうする!っていう話です。)

どうしても、シワのできやすいところなので、クリニックで行う医療も大事ですが、ホームケアも同じくらい大事です。

どこまでホームケアをするのかは、その方の価値感ですが。。

次回は、いよいよクリニックでの医療編です。

カテゴリ:

化粧品, 医療