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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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最近あまり日焼け止めやスキンケアの話を書いていませんでした。

初診で来られる患者さん方が皆さんおっしゃるのが、「いろいろ検索していて、やっとこちらにたどり着きました~」ということです。

検索の仕方によっては、すぐにたどり着く方と、ものすご~く周り回って来られる方がいらっしゃるようで。。。すみません、広告もしてませんし、SEO対策でしたっけ?何もしていないので、検索単語によっては、たどり着きにくのかもしれません。

 

以前から、このブログを読んでいただいている方や、お通いいただいている方は、ご存知でいらっしゃいますが、最近読み始めた方は、まだまだご存知ないのが日焼け止めの大事さ!です。

自分に合う日焼け止めというのは、まさに、親友以上の存在で、もうそれなしには、生きていけないくらい(生きていけますが)大切な大切なものなんです。

 

今日肝斑で受診された方が、「家にいる時は、日焼け止めは塗っていません。。。出かける時だけです」と言われました。

あら、私のブログに書くのが足らないかしら。。。まだまだ、ご存知ない方が多いってことですね。

 

まず、日焼け止めは、毎日塗るのは、これ美容皮膚科の常識です。

1年中、季節関係なく、曇りはもちろんのこと、雨の日でも台風の日でも。(家や命に関わるような災害の時は、塗ってる場合ではないですよ。どっちが大事か、という話です。)

夜以外は、全て、です。

朝起きて、顔を洗って、基礎化粧品をつけたら、最後に日焼け止めを、基礎化粧品として、もう塗ってしまうわけです。後から塗ろうとするから、めんどくさくなるので、一緒に塗るわけです。

休みの日に、顔を洗う前に、庭の水やりを私はすることがありますが、まだ洗っていないベタベタの顔に、日焼け止めをベタベタとさらに塗って、水やりをして、その後シャワーを浴びる時に、どうせ一緒に顔を洗いますから、ぐちゃぐちゃに気持ち悪かろうが、構いません。とにかく紫外線をカットすることが大切なわけですから。

 

そして、あまり初診の方がご存知ないのが、日焼け止めの塗り直しです。

お化粧直しもされない方も大勢いらっしゃいます。化粧直しは、お好みでいいと思うんですが、私もファンデの化粧直しって、あんまりしません。

濃いお化粧(ファンデ厚塗りとかの)をされている方で、化粧直しも、絶対ちゃんとする!という方は、それが日焼け止めでなくても、ファンデが少し紫外線をカットしてくれますから、化粧直しを全然しない方よりは、人生トータルで見た時の、浴びてしまった紫外線量は、全然違うでしょうね。

そこまで濃いファンデを塗る方は、化粧直しも前に、下地として、日焼け止めを塗られると、実はとってもお肌にとっていいわけです。

まあ、いくらファンデを厚く塗ったとしても、日焼け止めを塗ることを思えば、紫外線のカット効果は全然違うと思います。ファンデーションで、SPF50っていうのもあまりないですからね。

 

お化粧直しをしないという方、その場合、朝したメイクなんて、どうせお昼にはかなり取れてきてるじゃないですか。だったら、どうせその上から塗り重ねたって、なにか困ることがありますか?

ファンデ塗りたてのところに、日焼け止めを重ねたら、そりゃ、メイクはむちゃくちゃになると思いますが、もうほとんど取れてるんだから、別に支障はないと思いますよ。

私たちは、雑誌やTVの影響で、わかわからんことがたくさん刷り込まれてて、既成概念にとらわれてることがとても多いです。

これも何度もブログでも言ってますが、患者さんで、「顔を洗わずに塗っても(塗り重ねても)いいんですか?」と聞かれることがあります。

どこにも顔を洗ってから塗り直せ、とも書いてないし、夏用の日焼け止めでも、ちゃんとしたメーカーでも、「2時間毎に塗り重ねてください」「汗で流れたら、塗り直してください」とは書いていますが、どこにも「洗ってから」なんて、書いていません。

海に行って、腕とかに日焼け止めを何度も塗り直すのに、いちいちシャワー室に行って、洗いませんよね。

どうして、腕や体は直接塗ってるのに、顔だけ洗わなきゃいけないんですか?ということです。

雑誌とかの間違った情報(大半がそうかもしれません。)をそのまま、どんどん受け入れていたら、エライことになって、自分が困るだけですから、「なんでそうなの?」「ホントにそうなの?」と、自分でちゃんと考えないと、大量にある情報に振り回されるだけです。その結果、無駄なお金をどんどん使って(時間もね)、老化は、ますます進んでいく、という、悲しい結果が待っています。

ちゃんと自分でも考えないと。

その上で、クリニックで相談するとか、化粧品を買うのは、もう少し待ってみるとか。。

ホントに、雑誌がいうほど、化粧品が万能だったら、美容皮膚科というクリニック自体、いらないわけで、美容整形の手術と、化粧品だけで、やっていけるはずです。でもいけるはずないんですから。

だって、たかが化粧品で、医薬品ではありませんからね。目的が根本的に違います。

有名な月刊誌も、週刊誌も、私からしたら、どっちも医学的な信憑性というのは変わりません。

ある一部分を強調して、不安を煽っていたり、医学的な監修もせずに、適当にライターの方が書いていたり、まあ、ひどいもんです。

以前に、そういう取材を受けたことがありますから、マスコミのいい加減さというのは、よくわかります。

どっから手直ししていいのか、全くわからないくらい、ひどいもんで、その横に、私の顔を載せて、「今回お話を伺った先生」とか書くのは、ホントに止めてください、と思いました。

週刊誌の書いてることって、一体皆さんどこまで信用されてるんでしょう。まあ、出版社も訴えられないように、言葉尻はぼかしてたり、決定的なことは匂わすだけで、はっきりとは断言してなかったりする記事も多いですが、見出しとか、一見飛びつかせておいて、よく読んだら中身が全くない、ウワサにもなっていないんじゃない?というような内容だったり。。。一種の娯楽と思って、読むのはいいと思いますが、週刊誌の情報が全て正しい真実と思って、一体どこまでの方が信じてるんでしょう。

月刊誌であっても、同じことです。

美容皮膚科医が監修しているわけでもなく、エステと化粧品会社がスポンサーですから、スポンサーの困ることは絶対書かないでしょ~。

そんなこと、大昔からわかりきってることです。

言葉巧みに書く雑誌も悪いですが、そんなのに真剣に付き合ってたら、体もお金も(お肌も)持ちません。

適当に、流さないと!自分でちゃんと考えないと!

真実かどうかを調べるまでは大変でしょうが、ちょっとネットを調べたら、化粧品の悪い面もたくさん載っているサイトもありますし、反対意見も必ず見つかるはずです。

両方の考え方を知ってから、判断する、というのが一番わかりやすいかと思います。

それに、多分雑誌を作っている方々も、「たかが雑誌なんだから、そこまで絶対的に信じるのは止めてほしい。医学書じゃないんだから。」と思っていらっしゃるんじゃないでしょうか。

雑誌って、昔から、そういうもんでしょ?読者もわかってあげて買わないと。

そういう垂れ流しの情報があるから、いろんなモノが実際売れて、経済が回っていきます。出版業界も潤ったら、次に、ホントにいい本を出版してくれるかもしれません。

出版社って、いろんな分野の本や雑誌を出してますからね。お金は回ってます。

私も時間があれば、目を通しますが、ふ~ん、と思って眺めてます(あちゃ~、の時ももちろんありますけどね。)。

バブル世代って、マニュアルとかがすごく流行った時代で、雑誌でも、今年の流行はコレで、絶対買わないと!みたいに、踊らされた時代って、ありましたよね。

まあ、ファッションは、信じて服を買ったところで、お金がかかるだけで、それほど害はないですが、煽るだけ煽られて、そのまま信じて、結構ファッションにお金を使ってしまった経験ってないですか?

「着やせテク」とか「モテメイク」「モテファッション」などなど、のせられて、マネしたけど、全然自分には合わなかったり、こんなはずでは。。。みたいなことって、なかったですか?

で、結局、自分の好みに合うものに落ち着きませんか?適度に流行を取り入れるのは楽しいですか、自分に合ってないと、いくら最先端でも楽しくないですよね。スキンケアも化粧品も同じです。

雑誌は、あくまでも情報誌で、来月になれば、また全然違う情報が載ってくるわけで、教科書みたいに残していくものではないですよね。

すっごく気に入った記事だけ、残しておく、というのはあるでしょうが、雑誌全部を残していたら、大変でしょう~。だって、毎月、言っていること、コロコロ変わりますからね。ひどい時は、真逆の記事、平気で載せてますから。

スポンサー次第で、記事の内容もどんどん変わります。その辺は、資本主義の原理をわかってあげないと。

医学的に正しいことだけ、雑誌に載せても、日本医師会の番組みたいに、お堅いだけで、ちっとも楽しくないから、(それに難しいし)雑誌も売れませんよね。

必要悪とかいうレベルではなくて、あくまで娯楽なんですから、サラッと流してください。

教科書とは違うわけですから、いい加減、雑誌をそのまま真に受けるのは止めましょう。そういう雑誌は、基本、情報の垂れ流しなので、今の流行りというか、こういうことをしてる人たちはいるんだな~、と、それこそ他人事のように眺めるだけにしておいてください。

有名な皮膚科の先生が出版した本を、まだ信じるというなら、また話は違ってきます。

あくまで、書いて監修しているのは、皮膚科医ですから、あんまりおかしなことを書いて出版すると、業界であまり相手にされなくなりますからね。その辺は、慎重だと思いますよ。

(有名ならいいというものでもないですけどね。TVに出てて有名でも、中身の全くない、あやしいドクターはいますので。またそういう方も、本を出版されますから、そういう中から選ぶのは、確かに難しいかもしれません。でも、少なくとも、雑誌ではないので。

自分でちゃんと考えない方は、カウンセしてても、この人、絶対詐欺にあいやすいやろな~、と思うことがあります。

中には、もう実際エステや美容外科で高額な出費をされている方もいらっしゃって、さらにその中には、それだけ高額を使って、なんかおかしいと気づかれて、うちにたどりついた方もいらっしゃいます。

でも、中にはまだ気づかれていない方もいて、私が悪人だったら、この人終わってるで。。。と思います。

(たいてい、そういう方は、理解もされずに、回数や金額にこだわるだけなので、結果うちでの治療はお断りしますけどね。)

 

話がだいぶそれてしまいました。

あまりに、TVや雑誌の記事を真剣に信じてる方が、時々いて、実際お肌がエライことになっているので、脱線してしまいました。

日焼け止めの必要性の話は、また次回に続きます。