私でも塗り直しをされる患者さんのほとんどの方がそうですが、塗り直しをする、と決めておられる方は、パウダーファンデとかの粉系ファンデ(おしろい含む)・フェーズパウダーは、使われません。
ファンデは、クリームやリキッドにしておいて、そのうえからフェースパウダーもはたきません。
アイシャドウやチークは、そのまま粉をブラシで取って、べたべたの上から塗ってます。
(意外と、ちゃんと塗れていて、困りません。モノにもよるかもしれませんが。
でも、アイラインをペンシルで引く方とかは、油分で滑って、塗りにくいかもしれません。にじみやすかったりもするかもしれませんね。)
粉系って、最近すごくいいのもありますが、所詮、粉は粉です。
特に、冬とか乾燥の季節だと、小ジワに入り込んで、余計老けてみせるし、せっかくのお肌の水分・油分も粉が吸っちゃいますから、ますます乾燥ジワを増やすだけで、乾燥肌の方は全然のらないし、うまくいかないことって、多くないですか?
メーカーや種類、あるいは、その日の肌の調子によって、大丈夫な時もあると思いますが、何でも塗り直す時に、どっかに粉は残ってますから、それとダマになって、ヨレやすい、汚くなる、というのはよくあると思います。
私も脂性ですから、毛穴とかを目立ちにくくさせるフェースパウダーみたいなのを、若い時はかなり買って試しましたが、脂性は脂性で、毛穴のところに、粉が溜まって、あれはあれで、余計目立って、げげ~っ!みたいなことって、多かったです。
小じわにも毛穴にも、粉が一度入り込んだら、いくら上から重ねても、ひどくなるばかりで、手におえないことって、何度もありませんでしたか?
(ああいう時は、乳液やクリームなどの油分を上から塗ると、油同士ファンデも溶けて、ティッシュオフすると、ダマになった分とかは、かなり取れてくれます。
ティッシュオフするときは、絶対こするんじゃなくて、上から優しく押さえるだけにしてくださいね。)
今、私がパウダリーファンデを使うのって、仕事の後の夜に出かけるのに、ちょっと化粧直しに使う(めったに使いませんが)とか、もう塗り直しはしないな~、という時くらいですね。
しかも、全然パウダリーファンデを使ってないので、今あるのは、もう3~4年経っているクレ・ドポーのヤツで、開封して、こんなに経ってるけど、大丈夫かな、、、と思いながらも使ってます。
無くなったら、もうきっとパウダーは買わないかな~。家にも、使ってないフェースパウダーが山ほど。。。腐ってないかしら。。?いや、もう腐ってるかも。。?!
でも、ほとんど使う機会がないので、買い直しもしていません。いいか悪いかは別として。。。
写真を取る時とか、短時間勝負!って言う時は、確かにお粉を足せば、よほどの乾燥肌でない限り、一瞬キレイに見せてくれますが(だから、メーキャップアーティストの方は、必ず粉を使われますね)、1日中過ごしていく上で、しかも塗り直していくわけですから、それから考えると、粉はかなりの邪魔だと思います。
時々、患者さんで、日焼け止めの塗り直しをしてます、という方がいらっしゃって、よくよく聞いてみると、SPF表示のある粉をブラシで、はたく(塗るって、いうのかな。。。)ことをしてるそうです。
私には、あんな粉自体にSPF50の効果があるのかなんて、はなはだ疑問です。
日焼け止めのSPF値を測る時なんて、どのメーカーも、普段私たちからは考えられないくらいの、てんこもりを塗って測定してます。ものすごく分厚く塗るわけです。
見た目も真っ白に近いですよ。だって、伸ばしてないですから。
(それだけ、塗らないと、その化粧品のSPF値に到達してないわけです。普段は、もっと薄く塗ってますから、SPF50と書いてあっても、50では、実は全然ないわけです。)
あれほどのクリームを持ってしても、あの分厚さがいるのに、粉をブラシではたいて、一体どこにそんな紫外線をカットする成分が大量にあるというのでしょう。
そんなパウダーはたいても、皮膚、分厚くなんかなりませんからね。しかも顔に粉をのせると言っても、顔は地面と垂直にありますから、上からいくらのせたって、てんこもりにはできないでしょう~。重力がありますから、下に落ちるだけで、皮膚にくっついている分なんて、どれほどだというのでしょう。なんか、クリームとか濡れているものがないと。クリームがあっても、そこにくっつく分って、たかが知れてます。
しかも、化粧ハゲハゲのお肌って、自分の皮脂くらいしかありませんから、そこにくっつく粉なんて、微量です。まあ、それで、SPF50に匹敵するくらい、紫外線をカットなんて、理論上あり得ないと思いますね。
はたして、メーカーは、一体どうやって、SPF値を測定したのか、ちゃんと表示してほしいですね。
(買ってしまって、おかしいな。。。思う方は、国民生活センター(消費者センター)に聞いてみてください。おそらく、似たようなクレームはあるような気がします。以前にもありましたが、日焼け止めの強さの不当表示が相次いで、全然表示と違う化粧品が続出して、30のほうが50よりも強かったり、とか粗悪品がたくさんありました。その後、少しマシになりましたが、今世の中に出ている化粧品全てがちゃんとしているなんて、まあ、ないでしょう。)
粉が好きで使っておられる分には、好みですから、いいと思いますが、日焼け止め効果は、そのまま信じてたら、多分困るのはご自分です。
(また、あの付属のブラシを何度も何度も使って、肌へ刺激になって、赤くなっている方も、何人か診ました。
化粧の時に、使うブラシは、絶対チクチクするものはダメですよ。それって、「刺激」しているってことですから。化粧ブラシでも、すっごい柔らかくて気持ちいいのがありますよね。ずっと撫でててほしいような。。そういうのを使いましょう。
安物もダメだし、どんなに高くて、有名なメーカーでも、自分が気持ち良くないモノは、体が「止めて!」と言っている信号ですから、ちゃんと聞いてあげましょう。
良いブラシって、1万も2万もするわけでなし。1000円以内では買えないかもしれませんが、数千円も出さなくても、普通にいいのは売っていると思います。
もちろん、ブラシフェチの方は、いくらでも高いのをどうぞ。
毎日使うもの(たまにであっても)ですから、お肌の健康と、ちょっとケチることと、どっちが大事ですか?ということです。
化粧品会社も、コットンを使って化粧水や乳液を減らすことだけ考えるんじゃなくて、もっと日焼け止めの重要性をバンバン宣伝して、日焼け止めをもっと売る努力をしてほしいものです。
日焼け止めは、1年中いるし、建物の中にいてても、窓からカーテン・ブラインドをすり抜けて、紫外線は入ってきてますから、部屋の中にいてても、必要ですよ~、とガンガン宣伝すれば、そうなのか、と買ってくれる方も増えるので、化粧品会社にとっても悪い話ではないのに、怠慢ですね~。
前にも何度も書きましたが、患者さんの中には、化粧品カウンターの方が、1日1回でいいんですよ~、とか塗り直しはいらないというから、塗り直しが必要なんて、知らなかった、とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。
化粧品会社が、間違ったことを教えるな!と言いたい!
そこで、塗り直しを言えば、もっと日焼け止めを塗ってくれて、また買ってくれるというのに。
どうしてでしょうね~。
(これは、消費者が塗り直し自体がメンドクサイと思ってるので、メンドクサイことを企業側からは提案しません。塗り直しはいりませんよ、という企業の商品に、消費費者が流れてしまうからです。
ちゃんとしたメーカーは、パッケージに、塗り直しをするように表示がちゃんとあります。)
そういう患者さんの中には、そうと知っていたら、ちゃんと塗り直ししたのに、とおっしゃる方も、実は結構いらっしゃいます。
化粧品会社の責任って、やっぱりあるんじゃないでしょうか。→まだ続きます