プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2012年3月
« 2月   4月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

最近投稿した写真

ホーム > 医療 > ニキビや湿疹の治療



ニキビや湿疹の治療

初診の方の予約内容が、「湿疹」や「ニキビ」の方の中に、たまに混じっておられるのが、「今はできていないけど、薬を出してほしい」あるいは、「今はできていないけど、治療をして、できないようにしてほしい」と言われる方がいらっしゃいます。

はっきり言って、できません。

今、出てもいないのに、いくら口で説明されても、まず診断ができないのと(診断できないと、薬も絞れません)、診断がついても、その症状に合わせて、薬にしろ、治療にしろ選ぶわけですから、モノを診てもいないのに、一体どうしろと言うんでしょう。。。

クリニックに来さえすれば、どうにかなると思っておられるんでしょうか。

受診された方の中には、湿疹やニキビだけでなく、(今は出ていないけど)ヘルペスが出るから、薬をください、というのも、ごくまれにあります。

初診で、一度も、病変を診たこともないのに、薬なんて、出せません。ヘルペスかどうかもわかりませんから。前に一度でも診ていて、慢性(繰り返し)に出るもので、薬が無くなった場合に、出すことはありますが。

同じ薬が欲しいなら以前にもらったクリニックを受診されるか、ドラッグストアで、「湿疹用」「ヘルペス用」「ニキビ用」と、適当に書いてある薬を買えば、簡単です。

もちろん、良くなる時もあるし、全く効かない時もあるし、その時によりますね。

なんで、効かないかというと、まず診断そのもの(ニキビである、とかヘルぺスであるとか、湿疹であるとか)が間違っている場合です。

あとは、診断はあっていても、その薬自体が効果がない(症状がきつくて、もっと強い薬がいるとか、根本的に、薬のグループを全く違うグループのものに変えるとか)場合というのも、よくあります。

だから、市販の薬の場合は、改善しなければ、医者にかかるように書いてあります。当たり前ですね。

 

これにはこれ!というように、薬が決まっているなら、医者は必要ないと思いませんか?薬が決まっているなら、患者さんから口で説明されて診断がつくなら、電話やネットで買えますよね。(市販の薬みたいに)

でも、病院の薬は、当たり前ですが、実際買えません。

どんな病気でもそうですが、医者が診察して、診断をまずつけて、症状に合わせた治療(処方)をする、というのが医療だからです。

必ず、診察がいるわけです。

 

ニキビで、普通の皮膚科に受診された場合、最近流行っているパターンが、「ダラシンTゲル®」と「ディフェリンゲル®」と二つセットのパターンです。気持ちはわかります。

患者さんに、どんな薬を使ってましたか?と聞くと、このパターンはとても多いです。

ひどいクリニックは、このパターンを使って効かなかったと、患者さんが医者に説明したにも関わらず、また同じパターンを処方されるという。。。で、クリニックを転々とされます。人の話を全然聞いていないのか、その医者がそれ以外の薬を知らないのか、わかりませんけどね。

私も、この2種類を全く使わないわけではないですが、この2種類でカバーできるニキビというのは限られてきますし(保険診療であれば、ある程度は仕方ないんですが。ある程度ですが。)、実際、他の薬や治療をしていくので、何をするのかは、ホントに症状によります。

この2パターンで、良くなってる方は、多分うちのクリニックに、ニキビを診てほしい、と来られることは少ないと思います。

実際うちに来られる患者さんの中で、圧倒的に、この2種類が効かない、あるいは、副作用で使えない、というニキビの患者さんが多いわけなので。

ひどいクリニックだと、湿疹が出ていようが、ニキビであろうが、モノがなにであれ、洗顔もさせずに、化粧の上からチラッと診ただけで(実際診てもいないと思いますが)、適当に薬を出すクリニックが結構あります。

診てる時間がないのか、メンドクサイのか、それはわかりません。

とりあえず、薬をだして、「これで、しばらく様子を見てください」と言って、帰ってもられば、診察料と薬代と、クリニックは儲かるわけなので。

でも、それで治らないから、ちゃんと診てもうらえるかなと、うちに来られるんだと思うんですけど、違いますかね~。

 

どんな薬を処方されようが、どんな治療をしようが、本当にそれが合っているかどうかは、しばらく経過を診ないとわかりません。しばらく様子を見て、効かなかったら、症状が変わってる場合もありますから(悪化も含めて)、また薬や治療が変わることも追加になることもあります。

一発で、絶対治る薬なんて、ないんですよ。一発で治ったら、それはとてもラッキーなことです。

その治る確率を少しでも高くするために、診察をして、状態を確認するというのが、うちのやり方なので、症状が出ていない時に受診したって、どうもできるわけありません。

(それでも、初診料はいただきますけどね。他の患者さんを断って、時間を割いているわけですから。ちなみに、うちのニキビ治療は、全て自費扱いです。ニキビ跡も含めて、保険の範囲を逸脱しますし、また限界があります。それに、混合診療が禁止されていますので。

保険でも自費でもそうですが、医者から話を聞く、というだけで、診察料は発生します。医者と電話で話をするというだけでも、診察料はかかります。どこまでいただくかは、クリニックによって違います。ちなみに、うちは、電話診察・電話カウンセとも、やっていません。)

薬だけ簡単に適当に欲しいなら、くれるクリニックは、探せばいくらでもあります。そういうところに行かれてください。

前から何度も書いていますが、そういう希望の方が、うちに来られても、処方も治療もできないし、しません。

効くかどうかわかりませんが、当たり障りのない治療のご紹介をするだけです。ご了承ください。 

カテゴリ:

医療