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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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「クレオパトラな女たち」

今週は、植毛の話でしたね~。

女性には、あまり興味のないお話でした。手術シーンとか、リアルでしたね~。

毎度のことですが、副作用の説明がほとんどありません。

頭の後ろから、結構な皮膚を切り取ってるところが出てたと思いますが、あれだけ切り取ったら、頭の後ろは、長~い傷跡が残ります。縫い寄せるわけですが、その傷跡からは、一生毛が生えませんから、髪の毛をあげると、1本の線に、はっきりと見えるわけです。かき上げなければ、いいんでしょうが。。。

まあ、そこのクリニックが、毛の生えている流れに沿って、1本ずつ毛根を傷つけないように、切ってくれればいいんですが、一体そこのクリニックが、どこまでそういうことをしてくれるのか。。。また、そういうことをしてくれる場合、一体いくら追加料金を取られるのか、悩みどころ満載です。。。

 

ドラマの最初の前ふりで、すっごい美人が、もっと柔らかい顔に、みたいな要望が出たシーン、やってましたよね。

ドラマの中では、ブサイクにしてやれ!みたいに盛り上がってましたが、実際、きつい顔を柔らかくしてほしい、という方は、いらっしゃいます。

目が上がり目の方が大半ですが、実は、そういう表情の雰囲気を作っているのは、顔形ではなくて、その人の性格なので、手術で垂れ目にしたり、脂肪を入れて、ふっくらさせたところで、表情は変わりませんから、手術しても、同じなんですよね~。

眉間のシワボトックスは、絶対やったほうがいいと思いますが。。。

 

ちなみに、眉間のシワボトックスは、うつ病の治療にも役立つ、と注目されていて、「病は気から」というのは、ホントです。

表情が、ずっと眉間にシワを寄せて、暗~い、憂鬱な顔をしてると、だんだん気分までそうなってしまいます。だから、せめて眉間にシワがよらないように、ボトックスをして、あとは、ウソでもいいから、笑い顔を作ると、勝ってに明るい気分に変わっていくそうです。

つらいときは、とりあえず、口角を無理やりにでもあげて、笑うことが、一番の解決方法なんです。

 

表情がきつい方に話を戻します。

眉間のボトックスをしても、いつも文句ばっかり言って、口がへの字に曲がってるとか、全然笑いもしない、となると、表情は、怒ってるような顔のまま、固定してきますから、これは、怖い!こういう人は、整形する前に、まず笑い顔を作る訓練をしないといけません。

整形で、どんな絶世の美女にしても、結局表情で、元の顔と印象は同じになるわけです。

皆さんの周りにも、いませんか?

美人なんだけど、全然笑わなくて、コワい雰囲気の人と、顔の作りは、美人じゃないのに、なんか雰囲気が良くて、性別に関わらずモテモテの人。。。

顔形ではないんですよね~。そんなの、流行で、コロコロ変わりますから。

 

所詮、ドラマですから、他愛ない話ですが、もうちょっと深みがほしいな~。まあ、初めての美容外科ドラマなので、仕方ないですね。あんまり、えげつなくもできないし。。。

 

ところで、結構佐藤隆太さんが、いい味出してるので、ちょっと好きかも。。。ダイゴさんも、ちゃんと演技できるんですね。初めて見ました。

 

そうそう、女の子みたいな男の子が、ムキムキボディにして!みたいな相談があって、断りました、というシーンがありましたが、美容外科では、わりと日常茶飯事です。

同じタイプというのではなく、芸能人と写真とかを持ってきて、「これにしてください」と。。。あくまで、ご指名であって、「こんな感じ」でも、「これに近づけて」でもなく、「これにして!」という限定です。

そして、土台はというと、ちょっと無理だと思います。。。根本的に違うから。。。という話は、と~っても多いです。

美容整形だと、整形ですから、「これぐらいは変わるんじゃない?!」と患者さんが思わず期待してしまうのは、わからないでもないです。

でも、私は、プチ整形くらいしか触りませんから、限界はかなりあるわけです。鼻やアゴをちょっと高くするだけですからね。

鼻のヒアルロン酸やレディエッセで、どういう感じにしたいですか?とお聞きした時に、「こういう感じにしてください。写真を持ってきました」と写真をみせてくださいます。

写真があれば、確かに、その人がどうなりたいのか、具体的なイメージですから、理解しやすいと言えば理解しやすいんですが。。。

以前、勤めていたところで、「はあっ?!」という人は、かなり日常的にいましたが、一番印象に残ってるのは、チェ・ジウにして、というのと、ガクトにして、という二人でした。

どちらも患者さんは、女性です。

どちらのパターンもそうですが、鼻だけ、仮にそっくりになったとして、顔は、チェ・ジウやガクトにはならないんですよ、という、当たり前の話から始めないといけません。

顔全部、整形する、というなら、また話は少し変わるでしょうが。。。

鼻にヒアルを少々入れただけで、なるわけないじゃん!

ガクトに至っては、貴女の顔と、彫りの深さが全然違うでしょう~。骨格も根本的に違うし。。。その顔に、ガクトのギリシャ人みたいな鼻をつけたら、お笑いコントでしかないですけど。。。。

まあ、こういう方は、説明してもわからない場合は、無理です、とはっきり断ります。ガクトにもチェ・ジウにもできませんと。

その人なりに、鼻筋を通すとか、少し高くする、というのであれば、どうぞしてください、と再度言います。

 

人間の思い込みって、すごいですよね。普通に考えたら、無理だろう~、ってわかるはずなんですが。。。

ちなみに、チェ・ジウさんの顔立ちは、扁平でアジア人の典型ですから、まだいいですが、ガクトさんに至っては、あの彫りの深さを出すには、扁平なアジア人が変えるなら、骨セメントを入れるとか、かなり大変な手術になるんじゃないのかな。。よく知りませんが。。。骨格を変えるわけなので。。。

顔の平ら族が、鼻だけ、とかアゴだけ、ローマ人にしても、バランスは無茶苦茶おかしいわけです。いかにも整形、みたいな感じになって、私は滑稽だと思います。

人間の顔って、やっぱり神様が作ったものなので、美人かそうかは別として、バランスは取れてて、自然なんです。

でも、整形で、いじりすぎると、バランスが崩れますから、ものすっごい不自然になります。

極端に触るなら、もう全部触るしかないわけです。

そういうことまで、ちゃんと説明してくれる美容クリニックだったら、いいんですけどね。

ただ、「もう全部手術しちゃいましょう!」というのは、ご本人がいいなら構わないんですが、これはえげつないお金がかかりますから、そこのクリニックからしたら、いいカモなので、捕まったら終わりかも。。。全部触る時は、必ず良心的なところでやってもらいましょうね。

(格安クリニックは、ダメですよ。患者さんはカネヅルとしか思ってませんから、何でもやれ、やれ、言うだけですから。)

 

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