私は、基本、患者さんにすることは全部自分にする方針ですが、(よほど興味がないとか、自分には適応がないとかいう場合を除いて)、やっていないのが、ヒアルロン酸とレディエッセです。
光やレーザー治療は、鏡を見ながら自分でできますし、ボトックスも鏡を見ながら、肘をついて、ワキを固めて、なんとかできます。まっすぐに注射するだけですから。
(ワキボトックスは、自分ではできませんが。)
脂肪溶解注射も、おなかなら、自分でつまめるので、自分で注射できます。
光・レーザー治療をすることは、なんなくやれます。
鏡を見てしますから、ちゃんとした向きで、光が当たっていないこともありますし、ギリギリ当たってしまって、眉毛が焦げたり、髪の毛が焦げたり、と、熱い思いもたまにしますが。。。
目元のそばまでは、患者さんにするほど近くは当てられませんが、まあ、自分で、自分の顔に定期的にやっています。
脂肪溶解注射も、ボトックスも、初めてする時は、自分に、針を刺すのは、かなり緊張しましたが、(今でも、ちょっと一瞬緊張しますが)、まあ、やります。
ところが、ヒアルロン酸やレディエッセというのは、入れる深さも、大事ですし、なにより、注入する角度も大事なので、さすがに鏡を見て左右が違う世界で、うまくやる自信がなかったので、やっていませんでした。
特に、レディエッセは、変な深さに入れてしまったら、大変ですから、レディエッセは絶対自分ではやらないな~、と思っていました。
先日、棚の片づけをしていて、別にしてあったヒアルロン酸を見つけました。(使用期限が過ぎているので、患者さんには使えないやつです。患者さんの、万が一の補正追加用の予備でおいていた余りなので、1本丸々あるわけではなく、ちょっと残っているまま、期限が切れたものでした。捨てるのを忘れていたヤツです。)
ヒアルロン酸なら、仮に、変なところ(浅いところという意味です。レディエッセは、深いところに絶対いれないといけないので、皮膚内に入れると、ろくなことがありません。)に入ったところで、なにも問題ありません。
小じわとかに、ヒアルロン酸を入れる時は、皮膚内に入れていきますから、(ホントは角度とかちゃんとチェックしながら、(皮膚の状態も)いれないといけませんが)、間違って皮膚内に入ったところで、大丈夫です。
ちょっと膨れているのを、吸収するまでの間、我慢すれば済むだけですから。
どうせ、ヒアルロン酸は、吸収が早いし、水も吸って、かなりなじみますからね。
自分で変な感じに入れてしまった!、と言っても、そんな無茶な量が入るわけではないので、やってみよう!とやってみることにしました。
残っていたのが、Q-MED社のレスチレンのSubQが少しと、レスチレンがほんの少しです。
SubQは、アゴに入れることにしました。
SubQは、粒の大きさが大きいので、25G(針の大きさのことです)で入れないといけません。
25Gで入れるの、嫌だな~と思いましたが、仕方ありません。
(顔に注入する場合、一般的に、レディエッセは27G、ボトックスは30G、もしくは極細針を使って、さらに細い針を使うか)、顔のヒアルロン酸も、シワ用であれば、30G、もしくは極細針を使います。
数字が大きくなればなるほど、針が細いことを意味します。
病院で採血される場合は、21Gですかね。女性で、血管が細いと、23Gで採血してくれる病院もありますが、普通は、21Gかな?
点滴は、20Gとかだと思います。献血は、16G、もしくは、18Gです。
それぞれ、最低必要な針の大きさの中で、病気の場合は、ちょっとでも太いのが選ばれます。たくさん、一度に取らないといけなかったり、送らなかったりしないといけないので、太い針に越したことがないわけです。
でも、美容の場合は、必要の大きさはもちろんいるんですが、その中でも、一番細いのが選ばれます。
だって、痛いし、針跡なんて、小さいに越したことありませんからね。美容目的ですから。
SubQは、27Gでも、男性の力であれば、入れられるかもしれませんが、無理やり入れてしまうと、ヒアルロン酸の粒がつぶれてしまう可能性があるので、無理やり細めの張りでやればいいってものでもありません。
通常27Gを使うんですが、それでも通りにくいので、注射器を押すのに、力がいります。
私は、あまり力がないので、SubQは、どうしても、途中、プルプルなっちゃうことがありました。硬いんですよね、押しだすのに。
(その点、レディエッセイは、入れやすいので、好きですね~。)
アゴに、25Gを刺しました。
。。。痛い。。。アゴの皮膚って、ちょっと硬めですが、痛い。。
ちょっとひるんじゃいました。
自分で痛いと、深くいれるの、イヤになってくるんです。
鏡でまっすぐ見ていると、針の長さがどれだけ入ったか、わかりませんから、横向いたら、手を動かしにくいし、刺されている、自分の感覚で、深さを測るしかないですね。。後は、針の残っている長さで、わかるのはわかるんですが。。。
アゴの深さの確認をするのに、一応、アゴの骨が目安になるんですが、骨にあてて、確実に、確認することもありますし、結構、アゴに肉がついていたら、骨にあてないこともあります。
ひるんでしまった以上、骨にあてて、ちゃんと確認したほうがいいな、と思っていても、ちょっと、休憩です。。。
一旦、抜きました。
。。イタイ。。
まだ、全然いれていないのに。。ううう。。。
気を取り直して、もう一度、トライです!
骨にあてて、深さを確認して、ゆっくり入れていきます。
ギュギュ=と。。
。。。イタイ。。。
注入系の場合、何が痛いかって、皮膚を針で刺される痛みよりも、モノが入ってきて、隙間のなかったところを押し広げられる感じが、痛いんです。
(だから、貼るテープの麻酔をちょっと貼ったところで、こんな深いところまで、そうそう麻酔は届きません。おまじない代わりですね。)
骨にあたると、骨膜っていうのは、一番響くんじゃないでしょうか。。
この響く感じと、組織が押し広げられる感じは、独特の違和感がありますね。
アゴは、あまり、組織(皮膚の下のスペース)に余裕がないから、余計なんですね。
うちでは、ヒアルロン酸やレディエッセは1本買い取りなので、鼻に入れるつもりのモノが余ったら、アゴに入れる方も多いんです。
でも、患者さんの中には、アゴに入れた感じが好きじゃないからアゴには入れなくていいです、という方がたまにいらっしゃいます。
アゴが小さいから、せっかくなのに、入れたほうがいいのに~、という方でも、「いいです」と言われるので、そんな違和感があるのかな~、と思っていました。
。。。よく、わかりました。自分でやってみて。
これか~!
確かに、違和感、ありますね。
特に、アゴを、イ~っと突き出すと、すっごき張っている感じがします。
ちょっとおもしろいかも。。
自分に入れていて、やっぱりシリンジ(注射器の筒)が硬くて、まだヒアルロン酸が残っているのに、押しても、ウンともスンとも、押せなくなって、仕方ないので、ベッドの端に、シリンジの端をあてて、押すことにしました。
鏡を見ながら、針がブスッと刺さっているところを凝視しながら、ベッドの端で、押していく、っていうのは、結構、コワいものがあります。。
怖いよ~、とおもいながら、やっていて、ベッドが柔らかいのも手伝って、パンっ!て音がして、針がずれました。
一瞬、針が折れたのか、とビックリしましたが、そんなことはもちろんあるはずがなく、私のアゴから、無理やり傷つけながら、抜けた、という感じです。
針先で、皮膚がちょっと切れました。
おかげで、内出血を少ししました。
内出血も手伝って、ちょっと痛い。。。
それに、イーッとするたびに、違和感が目立ちます。
邪魔されているような感覚です。
(次の日も、しばらく押すと痛かったです。これは、内出血によるものでしょうね。)
結局、残りをアゴに入れるのはあきらめて、法令線に入れることにしました。
SubQが残っていますから、25Gでするのは仕方ありません。
でも、法令線は、思っていたよりも、痛くなかったです。
それに、思った以上に、鏡でやるのは、難しくなかったです。
なんだ~、っていう感じでした。
法令線にちょっと入れたら、もうSubQは無くなったので、次は、、レスチレンを眉間に入れます。
これは、30Gです。
私は、眉間のボトックスをしているんですが、眉間の筋肉の隆起がとても目立っている時があって、目立っていない時もあるんですが、そのせいでできる凸凹に、ヒアルを入れようと思い立ちました。
ところが、この日は、全然凸凹が目立っていない日で、困ったな=、と思いましたが、(ホントだったら、目立つ日に変えるべきなんですが。。)もう入れるモードになっているし、次、いつできるか、(時間が空いているのか)わかりませんから、とりあえず、この辺で、というところに、30Gで入れました。
これは、全然痛くないです!なんだ~、という感じです。
適当に、鏡を見て、入れたにしては、とりあえず、問題ないかな~、という感じで眉間は終了です。
それでも、少し余ったので、法令線に残りを入れました。
やっぱり、30Gは、全然痛くないですね~。たまたまかしら。。?
次の日、眉間をみたら、ちょっと入れてる範囲が足りない。。。
もうちょっと、内側にも入れたほうがいいな、と思って、もう少し、別のメーカーのヒアルが残っているのを思い出しました。
こちらは、使用期限内のものですが、どうして、余ってたんだっけ。。。患者さんには、使わないヤツだよね。。。?ありゃ?
30Gで、こないだはやったから、33Gでやってみよう!と極細針を付けてみました。
(30Gでも、全然内出血もなかったし、針跡も目立ってなかったので、さらに、33Gだとどうなるのか、比べてみよう、と思いました。)
で、33Gを付けると、詰まってしまって、全然出てきません。。。
針が細すぎたか。。。極細針、もったいないことをしてしまった。。。
(極細針は、高いのです。)
仕方ないので、30Gをやっぱり付けます。
。。。そしたら、やっぱり出ません。。。
。。。これ、シリンジの不良品だったやつやん!
だから、患者さんに使えなくて、予備用に、中身だけ、少し使ったヤツや~ん!!
(メーカーに言って、全部、その時に発注したものは、変えていただきました。今、あるのは、全部、ちゃんとしたヤツなので、すっかり、忘れてました。)
なぜか、シリンジ変更された後に、中身が出にくくなったそうで。。よくわかりませんが。。。
結局、27Gでいれないと、出ないシリンジでした。。
眉間に、27Gなんて。。!
でも、仕方ないです。そのシリンジを使ってする限り、27Gでないと、出てこないから。
ヒアルで、30Gを見慣れているせいで、27Gなんて、とってもでかく見えます。
レディエッセは、全部、27Gなのにね。
付けるモノが違えば、同じ針でも、大きさの感じがこうも違って感じるものですね。
。。で、眉間に、27Gを刺しました。
いった==い!!
とにかく、無理!と、一旦、27Gを抜きました。血が出たよ~。(少しだけど。。)
ううう。。。
気を取り直して、もう一度。
。。。もうやるの、嫌だ!
だって、眉間やんっ?眉間に、27G? 信じられへんっ!!
で、止めました。
眉間は、30Gでしょ?
それより、細いの、使うか。
結局、残りは、またしても、法令線に入れました。
法令線やほっぺたというのは、まあ、いくらでも(言い過ぎですが)入りますからね~。
法令線に何度も入れてますが、どれも、大した量が残っていたわけではないので、言うほど、変化はありません。
むくんだら、わかんないくらいの量です。
まあ、これで、ヒアルとかの注射の痛みもわかったし、結構、ヒアル、自分でいけるやん?ということがわかったのが、収穫です。
鼻とか、法令線やほっぺたにしても、結構、患者さんは、もっともっと、と言われるので、痛くないわけではないけど、あまり気にしない程度の痛みなのかな~、と思っていましたけど、確かに、入れたい方からしたら、それほど、大した痛みではないように思いました。
アゴは、意見が分かれるところでしょうか。