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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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部分痩せ治療の検討

今回の形成外科学会に参加して、とりあえず部分痩せの機械に関する発表を一通り、聴いてきました。

それぞれの機械に、一長一短がありますが、私の結論は、現時点では、やっぱり、トゥルースカルプを購入して良かったな、ということです。

これは、あくまでも私の独断と偏見によるものですので、別の面からみれば、違う機械のほうがいいという患者さんもドクターもいらっしゃると思います。

考え方によって、さまざまですが、どこまで求めて、いくらぐらいまでならよくて、どれくらいの我慢ならするのか、などなどで、選ぶ基準が変わりますね。

 

詳細は、あまりここでは書けませんが。。。

(詳細を知りたい方は、カウンセ時にお聞きください。

とりあえずの今の私の意見でよければ、申し上げます。)

 

すっごい効果的なビフォーアフターの写真ばかり見せられるな、と思っていたら、ただむくみを取っただけで、1週間後にはほとんど元に戻っていたり、結局、その状態にするには、5~6回かかる、とか。。。

(即効性がとりあえず欲しい方には、まあ、いいのかな、と。。)

思った以上に、施術後の状態に我慢できなくて、結構つらい、とか。。。

(わりと、そういうことを、カウンセ時に軽めに言っているわけなので、患者さんもビックリ!みたいな。)

効果のわりに、かなり痛い、みたいな。。。(デメリットのほうが大きくないのか?!)

などなど。。

いろいろなからくりが見られて、楽しかったです。大変勉強になりました。

 

と、一人で言っていても仕方ないので、やはりこれは、トゥルースカルプで学会発表をしないといけませんね。

学会発表をしていくことで、患者さんだけでなく、ドクターにも認知されるのと、そうして、学会の中で、市民権を得ていきますから、確立した治療に初めてなっていくと思います。

それに、学会発表をすると、いろんなエラい先生方の意見が聴けるので、とても貴重でもあるわけです。

(ちょっと突っ込みが怖い気もしますが。。)

 

部分痩せに限らず、美容医療でも、出ては消え、みたいな治療がなんて多いことか!

あれ、どうなっているのかな、最近j聞かないな、と思っている間に、もう廃れてしまった(効果がないわりに副作用が多いとか、高いとか。)、ということがとても多いです。

廃れなかったとしても、細々と一部のクリニックで続いてはいるけど、あんまり学会で発表がないな、という治療も多くて、どうしてそうなるのか、というと、その機械を使っている国内のドクターで、誰も学会発表をされないから、なのかな、と思います。

(企業主催のセミナーであれば、講演があるのかしら・・?あんまり関係のない企業のセミナーまでいきませんからね~。ちょっとわかりません。)

 

こういう新しい治療の場合、とりあえずの安全性と効果はもちろんのこと、長期に診ていった時の効果の持続などが大切です。

まだ、うちにトゥルスカが入って、6か月たっていないくらいですか。

(うちが日本で最初に導入したので(!ちょっとビックリでしょ!私もビックリです!)、日本人の(一般の患者さんの)経過は、うちよりも早いところはないのかな。)

他の機械に比べると、新しいので、まだまだ長期の経過が必要ですね。

話は変わりますが、部分痩せの機械に、ゼルティックの機械があります。

(「ゼルティック」という名前のほうが有名になってしまいましたが、「ゼルティック」というのは、製造している会社の名前だそうです。

ホントの名前を、「クールスカルプ」という言います。「冷やして削る」という意味ですかね。

それに対抗して、というか、キュテラの「トゥルースカルプ」は、「本当に削る」という意味ではないそうですが。。)

これは、もちろん、医療機器であり、4℃に凍らせることで、脂肪細胞を自殺に追い込む、という特殊な機械です。(トゥルスカが熱で温めて自殺させますから、考え方は、似ているようで、使う温度は、真逆です。)

この4℃にさせる、というのは、特許技術であり、素晴らしい技術もそうですが、安全装置も完備されているわけです。

でないと、皮膚が死んでしまって、腐りますからね、エライことになります。

(ゼルティックでは、皮膚は腐らないように、ちゃんとなっているはずです。でないと、医療機器として、使えませんから。)

少々の違和感(個人差はかなりあるのかもしれません。冷たさをどう感じるのか、とか。私自身やっていないので、説明を聞いたうえでの想像でしかありませんが。)はあっても、基本、安全に施術できるはずです。

 

ところが!

この機械のバッタもんが、中国製で発売されていて、エステとかで使われている、という話を、去年、学会やらセミナーで聞いていました。

医療機器というのは、もちろん高いわけですが、こんなバッタもんは安いので、安易に考えて、医師が購入しないように、と注意喚起がされていました。

(買う医者がいるとしたら、かなりおかしいでしょう。それでも、医者か?!と思いますが。)

また、タチの悪いことに、見た目の外観をそっくりにしているらしく、(ますますタチが悪いですよね。何も知らない患者さんを騙すわけです。ホントに自信があるなら、見た目そっくりにする必要はないはずです。)、でも、高度な技術なんて、作れるわけありませんから、べらぼうに、副作用というか、当たり前ですが、皮膚や周りが凍死してしまうわけで、腐ってしまいます。ホントにエライことが起こるので、絶対買わないように、なんて、当たり前なんですけど。

エステとかで、「クリニックと同じ機械ですよ。」と宣伝して、お客さんにやっているそうです。

とんでもないトラブルが出ている、と聞いています。

この話を聞いた時、東京の話かなと思っていたら、なんと!京都にもありました!

昨日、たまたま見ていたフリーペーパー紙に、エステの広告が載っていて、その中のひとつに、これを見つけました。

ろくでもないエステですね。

医師法違反になるんじゃないでしょうか。

使っているのは、医療機器ではないですが、かなりこれはヤバいかと。。

もし、ここのエステで、エライことになった方は、早く皮膚科か形成外科に行って、治療をしてください。

バッタもんの機械が、4℃で一定とかになるわけないので、皮膚や中が腐ったら、ただれて汁が出てくるだけでは済みませんよ。治ったとしても、すごい汚いキズアトになります。ヘタしたら、ホントに、命に関わりますよ。

今、大変な目に合っている方は、警察に相談に行ってください。

健康被害が出たら、警察はすぐに動いてくれます。少なくとも京都府警は動くはずです。

警察が動きやすいように、健康被害の診断書があれば、なおことはスムーズに運びます。

他の被害者が出ないためにも、どうぞ行動されてください。

 

はっきり言って、部分痩せなんて、エステで無理ですよ。できるはずがありません。

エステでできるのは、むくみを取っているだけですから、水飲んだらすぐに戻ります。

(水飲まなかったら、脱水で、脳梗塞や心筋梗塞になったり、ホントに命に関わりますよ。)

エステなんかで痩せるんだったら、誰が怖い思いして、脂肪吸引しますかってやんでいっ!

頭冷やして、よ~っく考えましょう。

世界中の先端医療をもってしても、脂肪吸引手術に勝るほどの部分痩せ治療というのは、存在しません。

でも、多くのドクターや企業が、手術ではなく、安全に、なおかつ効果的な治療器、あるいは、治療はないかと、血眼になって、開発しているわけです。

医療でできないのに、なんで、ただの一般人の人がやっているエステができるわけ??

できないでしょ。どう考えても。

エステに、リラクゼーション以外のことを求めるのは、いい加減止めましょう。

って、うちに来られる患者さんは、みなさん、そういうおかしなことには近づかれませんから(とくに、うちのブログを読んでからというもの)、心配はいらないんですが、ブログを読んでも信じない人とか、読んでいない人ですよね。

でも、そういう人は、救いようがないので、自らエライ目にあって、社会勉強するしか方法はないのかも。

ああいうあやしい広告にひっかかる以上、仕方ないです。

心が弱っている時であれば、つい信じてやっっちゃった、ということはあるかもしれませんが、気づいた時点で、止めましょう。おかしい、と思ったところまで、戻りましょう。

コース買っちゃったし、と、そういうせこいことを言っている人は、一生エライ目に遭っていなさい。救いようがありません。

そのコース消化している間に、エライことが起こってしまったら、ひどい傷跡になるだけで、1億払っても、傷跡は消えませんよ。

(コースがそんなに残っているというなら、返金してもらってください。今の法律で、ちゃんとやっていない分に関しては、返金されます。

もめたら、国民生活センター(消費者センター)に相談に乗ってもらってください。相談料はもちろん無料です。国民の安全にために、国が立ち上げている役所みたいなものですから。

国民生活センターから言ってもらって、返金してもらう、という方法も場合によりできるはずです。頑張って、戦ってくださいね。

(1回は、自分でちゃんと返金言わないとダメですよ。もめたら、センターに言ってください。)

 

 

 

 

 

 

カテゴリ:

医療