「スキンコンディショナー」
流行ってますか。流行ってますね。
何ですか、それは?
それ、いるんですか?ホントですか?
。。。。私には、なんで、そんなものがいるのか、全く理解できません。
化粧品相談や肌荒れの相談で来られる患者さんや、なんか肌おかしいな、と思った患者さんに、何の化粧品を使っているんですか?とお聞きすると、とあるメーカーの、超~有名な「スキンコンディショナー」の名前が出てきます。
成分を見ると、
グリチルリチン酸ジカリウム
トップにきてます。これも流行りですね~。
「敏感肌用」とか「薬用」とかになると、今たいていこれが入っていると言っても過言ではないくらい、入っていますね。
まあ、これのアレルギーとかでない限り、止めはしませんが。。
ただ、エタノールが山ほど入っているんですね。
ここの商品だけでなく、「スキンコンディショナー」という代物、スーッとした塗り心地じゃないですか?
それアルコールがたっぷり入っているんですよ。
なんで、「敏感肌用」とか謳っておいて、アルコールがたっぷり入っているのか、私には全く理解できません。
グリチルリチン酸ジカリウムさえ、入れときゃいい、みたいに思うなよ。
じゃあ、アルコールを抜けよ!、って感じです。
患者さんは、どこまでやらせの口コミかわからない口コミにのせられて、「肌にいいはず。だって、薬用だし。評判だし。売れているし。」ということで、バンバン使って、どんどん肌がおかしくなるという、恐ろしいことに。
確かに、使ったら、アルコール入りの化粧品って、スーッとするから気持ちいいですよね。
病院とかで採血する時に、アルコールで消毒されたら、スーッと気持ちいいですよね。あれと同じですよ、極端に言えば。
なんで、顔、消毒せな、あきませんねん。
患者さんで、例えば、いわゆる高機能化粧品って奴で、ピーリング剤とかレチノール系とかたくさん入っていて、止めてもらう場合、捨てるのはもったいないので(あると、また患者さんは使ってしまうわけで。かといって、高いお金を出して買ったものを捨てるのも忍びないとまた使ってしまうので)、体に使ってもらってます。
美白系のピーリングであれば、膝とか肘とか。皮膚の分厚いところとか。
レチノール系とかのものであれば、首から下に塗ってもらってます。
体に塗ったら、すぐに無くなりますからね、一石二鳥ですね。
でも、アルコールたっぷりの化粧品は、もったいないお化けが出ようが、「捨ててください」と言ってます。
特殊な化粧品で、特殊な成分を、皮膚の奥に浸透させたいから、とか、どうしても成分を混ぜるのにアルコールが少量必要、という場合があります。
こういう化粧品は、メリットデメリットを天秤にかけて、自分の肌に合うかどうかもあわせて、使うかどうかを選ぶしかありません。仕方ないです。その成分が欲しいんだから。
アルコールも、すっごいたくさん入っているわけではないので、ジレンマな時もあるかもしれませんけれど。
でも、なんで、保湿のための化粧品に、しかも「敏感肌」と書いておいて、アルコールをたっぷり入れるんですかね。
世間一般の「敏感肌」って、なに?
アルコールが平気な肌のことですか?
知らなかった~!
私は、こういう「スキンコンディショナー」、アルコールがたくさん入っているので、ニキビの方が一生懸命塗っているんだと思ってました。
アルコールで、殺菌して、皮脂も取って、という、化粧品会社の安直な企みに乗せられて。
アルコールなんて、バイキンだけ殺すわけじゃないですよ。お肌も死んじゃいますよ。
(実際、肌が死ぬわけではないですが、肌のダメージはたいがいでしょう。)
そしたら!ニキビ用じゃないんですね、これ!「敏感肌」って、書いてあるじゃないですか!
。。。。よくわかりませんね。
今日の患者さんには、捨てないんだったら、鏡でも拭いてください、と言いました。
(アルコールで鏡を拭くと、とてもキレイになりますね。)
「スキンコンディショナー」
いかにも、肌に効きそうな、よさそうな、とても都合のいいネーミングですね!
初めて、この名前を付けた人、エライですよね=。化粧品としては、こんなそそられるネーミング、ないですよね。
お肌のコンディションを整える、ってことですか?
アルコール入っているのに?しかもたっぷりで。
今時、こんなたくさんアルコールが入っている化粧品があるなんて、ちょっと驚きです。
今の時代ほど、「アルコールフリー」を謳う化粧品が出てきている時代はないと思っていたのに。
いつの時代やねん。。。と思いました。
昔の、「収れん化粧水」とか、いうやつですかね。
(この「収れん」という意味も、よくわかりませんでした。今でもわかりません。)
(世の中で売っている全ての「スキンコンディショナー」という代物が、絶対にアルコールがたっぷり入っているわけではありません。
そんなに害のないものも探せばあるかと思いますが、それ、ホントにいります?
何度もいいますが、基礎化粧品なんて、ホントにただの保湿さえできていればいいんです。
ホントに単純な化粧品で。(市販で探すなら)
何種類も塗る必要もありません。
(化粧水の前にコンディショナーを塗って、乳液ぬって、美容液塗って、クリーム塗って、とかのことです。
それだけ塗らないと、保湿が足りない、あるいはまだ足りない、というなら、根本的に見直しましょう。)
先日、肌荒れ相談で来られた患者さんが、ここのシリーズの、一応、保湿ラインらしいものを使っていらっしゃいました。
若いのに、ここの、化粧水、乳液にセラム(とかいう高いやつ、美容液ですね)を塗っても、まだ乾燥する、ということで、さらに、そこに言いにいったら、オイルまで買わされたそうで。。。。それでも、まだ乾燥すると。(実際、お肌はボロボロでした。)
これだけ、塗っているのに、乾燥するって、おかしくないですか?
絶対、おかしいでしょ!
ミイラじゃないんだから。
それだけ、塗っているのに、乾燥する、というなら、根本的なスキンケアが間違っているのか(根底からです)、使っている化粧品が大概おかしなものが入っているか、悪くはないけど肌に合っていない、か。
そのうちのどれかか、全部か、か。。
化粧品相談だったので、来られる前に、ここの化粧品の全成分をみたら、保湿ラインのくせに、ほぼ全部にアルコールが入っているんです!
なんじゃこりゃ~?!(松田優作風にお願いします)
いろんな化粧品会社で、乳液にもさっぱりタイプとか、3種類くらいあって、さっぱり系のにはアルコールが入っているけど、しっとりには入っていない、とかが普通というか、当たり前です。
(乾燥肌に人に、アルコール塗らせてどうする!)
でも、ここの全部、入っているんですよ。
塗り心地重視ってこと?
そりゃ、乾燥するわな。
化粧品相談じゃない方で、処置中に化粧品に話になった時に、ただの保湿なんだったら使っていたらいいですよ、と以前は言ってましたが、こんな化粧品があるんだったら(しかも有名な大手で)、保湿のラインも、信用しちゃいけないってことですよね。
化粧品を使っていて、「なんかおかしい」と思ったら、とりあえず、一旦止まりましょう。
そして、「おかしくならなかった」時まで、戻ってみたらどうでしょう。
被害が少なくても済むんじゃないのかな。
よかれ、と思ってされてみて、ホントにおかしなことになっている方が結構来られます。
たいていは、何かを読んだり聞いたりして、ガラッと化粧品を変えられたわけですが、やればやるほど、どんどんひどくなっていて、それだったら、変える前の状態のほうがましだったんじゃない?ということになります。
思い込みの激しい女性って多いですかね。
誰でも思い込んでしまった経験って、あると思いますが、一部の女性の、化粧品とか美顔器とか美容に関わるものへの執着というか、思い込みが激しすぎますね。
冷静な判断ができないのか、すぐに間違った情報に、そのまま乗せられて、どんどんおかしなことになっていく、という。。
(美容にいいと)思い込んでいるから、よほどのカルチャーショックでも受けない限り、止めないんですよね~。よほど困ることが出てくるか。。
一体、どうしたらいいんでしょうね。
「キレイになりたい」という気持ちが強すぎて、その心の隙というか、貪欲さにつけこまれてしまっているんですかね。
他力本願というか、過信しすぎる、というか。。。
化粧品でも医療でもなんでもそうですけど、神様じゃないんだから、そんな都合のいい、魔法みたいなものはないですよ。
「キレイになりたい」という気持ちと努力は大事ですけど、なんかずれていってしまわれるんですよね。。。
どうしてなのか、私には、ホントによくわかりません。
たった1度でもずれると、人工衛星って起動修正するのって大変って、ご存知ですか?
どんどん地球から離れていってしまうんです。
たかが化粧品に、頼り過ぎないでください。
ただの保湿であって、それ以上でも以下でもないです。
ずれている人は、またちょっと目を離した隙に、またろくでもない化粧品を使って、肌がボロボロに、ということを繰り返されることがあります。
もうこういう方は、どうしようもないですね。
どう話せば、わかるのか、私には、ちょっとわかりません。自己流のアレンジが強すぎるんですよね。
(先日は、私の純石けん(石けん素地100%の無添加石けん)のブログを読んで買いました、と言って、石けん素地に、オリーブオイルやら、わけわからんものが山ほど入った石けんを買っていて、勧めている純石けんと全く同じものだと信じている方が来られました。
あれだけ、メーカーの名前まで、いくつかあげていたというのに。
成分表に、「石けん素地」という文字さえ入っていれば、他にどんな添加物が混ざっていようと、同じ「純石けん」だと思っていらしたそうです。)
日本人同士なのに、日本語が通じない。日本語を違う風に訳して理解される。
まあ、こういう方は、ごく一部なんですけどね。
でも、こういう方に、どう言えば、今後もおかしな化粧品を信じて買わないようにさせられるのか、わたしの言語能力の限界を感じます。
私では、その方がキレイになる手助けは、してあげられないのかもしれませんね。
使う化粧品に迷ったら、そりゃ、うちで予約を取るなり、処置中に聞くなりされればいいですが、そのタンビに、うちまで来るって大変じゃないですか。たかが化粧品を買うだけなのに。
うちに置いてない、一般の化粧品を買いたい時もあるでしょうし、自由に選びたいことないですか?
自分で、いわゆる、それこそ普通の化粧品を買えばいいだけなんですけどね。
ほとんどの患者さんができることができない方が一部いらっしゃって、おかしなものばかり、繰り返し使われます。(しかも、自信を持って購入されているわけです)
どうしたら、いいんでしょうね。