プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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顔に注射をして、もし内出血が出たら、どうなるか?

なったことのある方は、ご存知でしょうけど、なったことのない方はわかりませんよね。

コンシーラーなどで、消えるまでカバーするしかありませんが、私個人としては、大事な用事の直前に、注射系は止めたら?と患者さんにはお伝えしています。

慣れている患者さんで、万が一のことがあっても、コンシーラーで隠すから!とまで言われるのであれば、やるのはやりますけど。。

内出血の可能性は、高いものではありませんが、どんなに注意を払っても、起こる時は起こります。

人間の体は、機械ではないので、何が起こるのか、完全にコントロールすることはできません。

その日の体調などで、ビックリするくらい、出血が止まりにく日もあるでしょうし、注射したところの下に、血管が隠れていて、当たってしまった!ということもあります。

出血したら、すぐにちゃんと押さえれば、かなり内出血を抑えることもできますが、それでもなる時はなります。

特に、目の周りは、血管がとても多く、また、下に骨がないため、出血しても、「押さえて出血を止める」というのが、とてもやりづらい場所です。

柔らかいところですからね~。

なので、目の周りは、他の場所に比べてですが、内出血が多いところなのです。

だから、鈍針と言って、先の丸い針を使います。そしたら、血管に当たっても、傷つけにくいのです。

さて、写真です。

P1100634 - コピー - コピー.JPGP1100637 - コピー - コピー.JPGのサムネイル画像赤い丸で囲ったのは、ヒアルロン酸ではなく、元々あるいイボです。気になっていないので、ほったらかしにしています。

黒の丸で囲ったのが、まっず最初に開ける穴の跡です。

丸い針で、ヒアルロン酸を注入することで、内出血のリスクを減らすわけですが、丸い針だと、皮膚を貫くことができませんから、先に、鋭針と言って、尖った普通の針で、穴を開けて、トンネルの入り口を作るわけです。

自分に、トンネルの入り口を作るのは、大き目にしないと、どこかわからなくなるので、ちょっと大き目に作っています。

これでも、化粧をしたら、入口はわかりませんけどね。

この穴が、開けた時に、ポチッと血が出ないと、患者さんんであっても、どこが穴かわからなくなってしまうので、多少は血が出ないと、穴をもう一度開けて、となるんですが(血が出なくても、わかる場合もあるんですけどね)、内出血を作るリスクが、ここで発生するわけです。

自分でやる時は、鏡を見ながらですから、とてもわかりづらいので、この穴をちょっと大き目に開けます。

(1回目の時、小さくて、やりづらかったから。)

1回目は、ほぼ内出血はなかったんですが、2回目の時、やりづらい左側ですね、わざと大き目に開けたんですよ。

そしたら、プ~っと結構血が出てきて、まあいいか、わかりづらいから、と思って、放っておいて、準備をしていたら、まあまあ、出ていたようで。。。

 

翌日の内出血の写真です。

P1110704 - コピー.JPG真ん中紫色で、周りは黄色くなりました。

ナビジョンのスポッツカバー(コンシーラーみたいなの)をして、上から、ビューティープロテクトを重ねて、としましたが、薄く延ばしから、ちょっと透けて見えてました。シミみたいに。

私は、気にせず、普通に仕事してましたが、(というか、内出血のした後すぐ、ご飯食べに出かけてました。。。)これが、とても大事な用事だと、やっぱり、困るだろうな~、と思いました。

 

処置中にあまり出血しなくても、後から出てくることもあるようで、気にされる方は、コンシーラーは、必須です!

(薄化粧では、隠れにくいと思います。)

 

丸い針を使っても、雑にやっちゃうと、血管をひっかけて、大出血を起こします。

目の周りは、ホントに血管が多いので、他院で「内出血は鈍針を使うから大丈夫」と言われて、エライことになってしまった患者さんをたくさん知っていますから、いいことしか言わないカウンセを信じるのではなく、刺す以上、内出血の可能性はゼロではない、と思っておくほうがいいです。

でないと、自分が困るでしょ?

最近、患者さんから、よく水光注射の話を聞かれます。

新しい機械だと、内出血が出にくいという、宣伝らしいですね。

確かに、学会でも講師をされるような先生(とも言えないのですが。。。)で、かなり注入の仕方に工夫されているドクターなら、多分、宣伝通りに、ほぼ内出血は出ないのかもしれません。

というか、ちゃんとしたドクターは、そういうことも含めて、説明があるはずです。

あくまでも確率の問題でもあるわけですが。。

逆に、そういうことを逆手に取って、とりあえず、「内出血出ることもあるけど、めったに出ないよ。」と患者さんに言っておいて、なんの工夫もせず、内出血は当たり前のようにバンバン出ているのに、「普通は出ないんだけど、貴女は出やすいのかも。個人差もあるし。」と平気で言うクリニックもあるので、カウンセだけで、見抜けないこともあるかもしれません。

まあ、クリニック選びの段階で、正解不正解はわかれるわけですが、とりあえず、話を聞かないことにはわかりませんしね。

話を聞きにいくのは、害もないからいいと思いますが、欠点をあまり言わないクリニックでは注意が必要です。

そんなウマい話はありませんからね。なにか欠点が絶対あります。

そういう時は、とりあえず話だけ聞いて、一旦帰ってきて、良く考えてから、別のクリニックにも、同じカウンセを受けてみるとか。

3軒も回ると、なんとなくわかってきますよ。真実が見えてくることもあります。

それぞれのクリニックの違いは、すくなくとも判りますし。

(この3軒を選ぶにしても、似たり寄ったりのクリニックばかり選んじゃうと、同じような適当なカウンセしか聞けないので、どうしようもないんですが。。。

そんなとこばかり選んでしまったら、もう仕方ないです。HP見ても、違いがわからないんだったら、自分の顔を使って、社会勉強するしかないでしょう。

それが嫌なら、ちゃんと下調べしましょう。

HPもいくつか見ていると、違いがわかるはずです。

それもわからない、という方は、美容医療は止めておきましょう。)

水光注射の場合、仮に、内出血や腫れが、極端に少なったとして、この効果がいつまで続くのか、必ず確認したほうがいいですよ。

普通のヒアルロン酸よりも、持つはずがないので、ある程度持続させようと思ったら、ホントに最初頻繁に注射しないといけないんじゃないかな。。?

まあ、しないといけないわけではないんでしょうけど、すぐに消えたら、もったいないですよね。

値段もクリニックによって、違いますから、もちろん、中身も機械もね、ちゃんと確認しましょうね。

お手入れも何もしてなくて、注射で、ドーピング感覚というか、底上げというか、見せかけの栄養剤のような感じ、というか。。。まあ、他力本願です。

ビフォーの状態のいい方が、リスクやお金と時間も使って、やる価値があるのかどうか。。。

(ビフォーのひどい方は、ちょっと良くなっただけでも、わかりやすいですからね。)

その辺のところも、ちゃんと確認されたほうがいいですよ。

 

美容医療は、ちゃんと理解した上で、正しく、損することなく、うまく利用しましょうね。

ちなみに、何でもそうですが、極端な過度の期待は、禁物ですよ。

(結果的に、スゴイっ!!やって良かった!ってことももちろんありますが、全員100%なるわけではありませんからね。)