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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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化粧品として売られているオイル

この頃、雑誌でよくオイルの特集がありますね~。

オイルはダメ!と言ったり、オイル特集したりと、雑誌はいろいろと忙しいんですね~。

もちろん、雑誌で特集されているのは、各化粧品会社が、ここぞとばかりに売り出した高~い代物です。。一体、中に何が入っているのか、よくわかりませんね。。。

「オイルだから、安心」みたいに思っているかもしれませんが、「オイル」とうたっておいて、いろんな成分を混ぜるために、合成界面活性剤相当の成分が入っているものもあるかもしれませんね~。

(以前にそういうのを見たことがあります。今、売っているのを、いちいち全部は見てません。)

果たして、あんな高いオイルが必要なんでしょうか。。よくわかりませんね。

一体、どんな成分が入っているんだか。値段の価値があるんだか、ないんだか。

どれほど、貴重なオイルなんですかね~。そんな貴重なオイルを塗って、なんかいいことあるんですかね。

「オイル」を使う最大の長所は、界面活性剤が入っていないことです。

本当の敏感肌の方やアトピーのひどい方だと、乳液やクリーム基剤だと、界面活性剤や乳化剤が入っているせいで、ひりひりしたり、痒くなったりすることがあり、(病院の薬であったとしても)、そういう方の場合、界面活性剤や乳化剤の入っていないモノとなると、ワセリン基剤か、水溶性のモノか、あとは、オイル(椿オイルとかオリーブオイルとか)になります。

化粧水のように水っぽいモノは、すぐに蒸発してしまって、なかなか保湿をするということが難しいのが実際です。

ワセリン基剤は、冬はいいけど、夏の暑い日は、誰しも塗りたくなくなるというもの。。

ワセリン基剤が使えない・使いたくない時に、椿オイルを選択肢のひとつに挙げることがあります。

あとは、患者さんが、塗り心地や使いやすさを選んでもらうしかありません。

過ごす環境にもよるし、その日によっても時間によっても、ベストな選択肢は違いますから、その都度自分で選んでいくしかないです。

何種類かもっていて、使い分けるというのが理想です。

敏感肌やアトピーの方以外が、もちろん、オイルを使ってもいいわけですが、オリーブオイルは、ニオイや香りも好き好きですが、私は、日本人には椿オイルのほうがDNAに合っているのでは?と個人的に思ってます。

(イタリア人は、オロナイン軟膏のように、なんでもオリーブオイルをつけると聞いたことがありますが。)

椿オイル以外でも、好きなオイルがあるんだったら、それでその人の肌に合っているなら(ホントにね)、使いたいなら使えばいいと思いますが。。

オイルは、万能ではありません。

オイルの欠点は、やはり油ですから、酸化するわけです。

皮脂も、酸化して過酸化脂質という物質に変わり、これは、またこれで、お肌に悪影響を与えわけです。

(乾燥肌やアトピーの方が、過酸化脂質を心配して、油を取る必要はありません。どうしても気になったら、手の甲でも押し当てて、そっちに油をつけてください。

脂症の方は、ホントにギトギトなら、脂取り紙を使えばいいと思います。

ただし、その後、乾燥するなら、ちゃんと保湿はしてくださいね。)

「ものすごい貴重な油」と言って、高い値段のついているものがたくさんありますが、たいていそういうものは、とても酸化しやすいわけで。。。

そんなにその油の成分が欲しいなら、成分だけを抽出した化粧品(存在すれば、ですが)を使えば、まだマシなわけです。

(まあ、たいていはまだ開発されていなかったり、他のおかしな添加物が入っていたり、これまたビックリするような値段がついていたり、と、使えない場合も多いかかなと。。)

私が、大島椿のアトピコの椿オイルを勧める理由のひとつに、「皮脂よりも酸化しにくい」のです。

(ちなみに、日本薬局方の、椿油よりも、酸化しにくいそうです。)

オイルを使うなら、これに一番注意しないと、何のためにしているんだか、となってしまいいます。

(ドクターエビーゼのオイルは、ベースがスクワランで、皮脂馴染みもいいし、濃い~いアスコルビン酸が入っていますから、抗酸化剤を兼ねていて、一石二鳥かと思います。

これは、ホントに特殊ですね~。)

で、当たり前の話ですが、オイル化粧品が合わない方もいらっしゃいます。

皮脂が多くて、そのせいでニキビが出てしまう方は、オイルを補充してどうする!とばかり、ニキビが増えることにもなります。

(エビーゼのオイルは、様子を見て使ってもらうこともあります。アスコルビン酸などが、ニキビを落ち着かせてくれたりするので。これは、やはり特殊です。)

大島椿の椿オイルは、普通のほうだと、ドラッグストアでもスーパーでも、どこでも売っていますが、うちで取り扱っている「アトピコ スキンヘルスケア」のシリーズは、クリニックと調剤薬局と大島椿のHPでないと、買えません。

ところが、年始の挨拶に、大島椿の担当者の方が見えられた時におっしゃってましたが、正規代理店以外で、ネットで売っているところがあるそうで。。。

ネット全部を取り締まることは不可能、とおっしゃってました。

これを聞いた時に、「またか」と思いましたが、最近売れるものはなんでも、偽物が出てきます。

ちょっと前だと、チャン・ルーのブレスレットでありましたよね。しかも、デパートで!

デパートに出入りする業者・卸す業者さんというのは、ある程度の信用があるところなわけですが、そこが騙されたのか、一体どっから偽物が流通したのかわかりませんが、今は、すぐに偽物が出てきます。

キュテラの方も以前に言っておられましたが、「オバジ・メディカル」の化粧品(クリニック専用で、医師が診察・処方する化粧品です。クリニック以外では買えません。)がネットで売っていて、(原価割れしているものも多数あり)、一度調べてみたら、中身は恐ろしく似ても似つかぬものだったそうで。。。

正規ルートで買わない、ということは、「偽物」かもしれないし、「本物」でも、劣化しているとか品質保証ができていない商品だったりするわけです。

ネットって、便利ですけど、楽天でもヤフーでも、同じ商品でも一覧で出ますよね。お店によって、値段が全然違いますよね。

正規料金だから、本物、というわけではありませんが、お店によったら、ビックリするくらい、値段が他店と比較して安すぎるのとかあるでしょう?おかしいでしょう?

安くする特別な理由があればいいですが。。。

大量に仕入れて、在庫抱え過ぎていて、倉庫代のほうがかかるから、早くさばきたいとか、劣化しちゃって、普通のルートでは売れないとか、使用期限が迫っているとか。食べ物とかも賞味期限間近だと、ダンピングされますよね。

そんな理由で安いものは、あまり欲しくありませんが。。。

電化製品は、期末決算前とかだと、確かに、在庫抱え過ぎの商品や安くなったりするので、これは確かにお買い得でしょうけど。

化粧品は、電化製品よりも早く劣化しますからね。(電化製品も環境が劣悪だったら、もちろん壊れるでしょうし)

そんなに、みなさん、家から出ませんかね。普通の大島椿でよければ、スーパーでもドラッグストアどこでも売っています。売っていないところを、私は見たことがありません。

赤ちゃんがいる・持病がある・ドラッグストアのない地域に住んでいるなど、いろいろな事情があって、やぱりネットで取り寄せないと、という方は、大島椿のHPから買ってください。

同じお金を出して買うなら、正規ルートで、正規品をどうぞ。

偽物かもしれないモノ・劣化しているかもしれないモノを、よく顔に塗れるな~、と感心しますね。

便利すぎるもの・安すぎるものって、やはりおかしいですよ。なんか裏があります。

出所のわかっているところで、買いましょう。

大島椿の方がその時におっしゃってましたが、最近ドラッグストアでは、ホントのベビー用の低刺激のスキンケアシリーズの化粧品の棚が減ってきているんですって。

(なので、アトピコの一般用はホントに見ませんものね。)

その代わり、棚を占拠しているのは、泡で出てくるきつい洗浄剤や、おかしな成分が山ほど入った、過大広告すれすれのポップだらけの化粧品とか、ばっかり。。。

嘆かわしいですね。。

(でも、これは、ドラッグストアだけが悪いのではなく、そういうのばっかり買って、ホントにいいものを買わない消費者にも責任がありますよ。

ちゃんと売れていれば、ドラッグストアも、スペースをつくるはずです。

ただ、大島椿は、卸す際に、他の化粧品ほどの割引きをしないので、ドラッグストアも儲けが減るから、嫌がるそうです。。

もともと、そんな暴利な値段もついてませんし、大量に買ってくれるからと値段引くって言っても、限界があるでしょう。品質を一定にしようと思ったら、ある程度の原価がかかるのは当たり前です。

(精製椿オイルを作るのは、すごく大変だそうです。質の悪い椿油とは、雲泥の差です。使えば、わかりますが。)

誇大広告の化粧品は、さぞたんまりメリットがドラグストア側にあるのでしょうね~。手書きのポップも力入っていますものね。一番いい場所に置いてあったり、目立つように工夫してあったり。。。

作っている会社も、それだけ値引きしても、儲け、ウハウハなんでしょうね~。原価は、やっすいんでしょうね~。質も悪いのが大半だし、効果や安全性も、何にも調べてもいないから、経費もかかっていないしね。いい商売ですね。なにをもって、低刺激とか言っているんでしょうかね。。

ネットでも雑誌でも、調べたら山ほど情報が出てきますが、取捨選択がちゃんとできる方と、広告のいいカモにばっかりなっている方と、年々両極端になってきている気がします。ご本人が気づいて、考えない限り、同じことの繰り返しですから、もうこれは仕方ありませんね。

カテゴリ:

スキンケア, 化粧品