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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ショッピングスレッド編

お待たせして申し訳ありません。なんかバタバタしちゃって。。。

家の点検や大阪ガスの点検やら、なんか重なっちゃって、ぐちゃぐちゃになっている家の中を、ちょっと片付けていました。

ものすご~く久しぶりに片付けたり、掃除したところもあって、結果、家の中が、ちょっとマシになりました。

このまま勢いをつけて、もっと片付けてしまいたいですね~。

さて、お待ちかねの石川先生のショッピングスレッドの話ですね。

今更かもしれませんが。

というのも、美STが、美容医療に流行りを作ってしまうものだから、本当にいい治療なのに、「流行り」を作ることで、おかしなクリニックも含め、いろんなクリニックで、マネして、一気に全国区で広がります。

ちゃんとされている分には、全く問題もないし、いい治療が全国どこでも受けられるとなれば、患者さんの選択肢は増えて、とてもいいことなんですが、そこはそれ、そんなことはなく、洋服や雑貨を売るのとは訳が違います。

各ドクターの知識や経験などの力量にかかっていますから、ちゃんとやっているドクターと、ろくな技術もないのに、流行りだからと金儲けに使っているドクターとが、同じ効果が出せるわけがありません。

昔だったら、雑誌でここまで煽られることもなかったので、一部の最先端の優秀なドクター方がたくさんされて、ある程度の効果・副作用などわかった上で、学会やセミナーで、お披露目されて、ゆっくりと広まっていく、というイメージだったような気がします。

それなりに、他のクリニックのHPなどを参考にして、企業に問い合わせたり、勉強に行ったり、という感じでした。

「流行り」と言えば、流行りかもしれませんが、もうちょっと息が長かったというか。

アレンジも各ドクターで出てきたり。

もちろん、消えて行って、広まらない美容医療というのも、その陰でたくさんあります。

雑誌で煽られると、「早くうちも取り入れなきゃ、乗り遅れちゃう!」とばかりに、知識も技術も中途半端なまま、患者さんにやってしまうクリニックが多数出て、その結果、「広告と違う!」「こんな副作用聞いていない!」と、患者さんの評判を落とし、全然誰もやらなくなってしまう。。。と図式です。

一流のドクターの技術(知識もね)が、そんな簡単にマネできるのか?と言えば、やっぱり、無理じゃないのかな?と私は思います。

それなりの経験(症例の数が全然違います!)が必要であることは必須で、ホントのちょっとしたコツは、セミナーでも言っておられないこともあると思いますし、全く同じは、そりゃ、無理でしょ~。

良心的なドクターは、そういうのをきっかけに、ご自分なりに、アレンジしたりして、ちょっと違う施術になっていて、それはそれでとてもいい結果になっていることも多いです。

どうやって見抜くかですけどね。。。

さて、ショッピングスレッドに話を戻しましょう。

最初、美STで記事を見た時に、全く血が出ないし、腫れないから、ショッピングの合間にやる患者さんが多い、みたいなことが書いてあって、「ウソつけっ!」と思って見てました。

腫れ・内出血が少ない、という施術はあり得るし、ごくまれ、というのも、あるかもしれませんが、全くない!って、お前は人間かっ?!と、突っ込みたくなります。

石川先生がショッピングスレッドをされているところを拝見しましたが、ものすごく細心の注意を払っておられるのが、とてもよくわかりました。

IMG_20140316_132031726.jpg鍼が刺さっているモニターさんです。

(前回でも書きましたが、石川先生が今回のは撮影OKと許可を出されたので、撮影させていただきました。)

片頬に、50本ですかね。両頬で、100本。

(今回は、右頬のみです。左は、前回の鍼灸をされましたから。)

素早く適当に刺さっているようでいて、当たり前ですが、ちゃんと計算して刺しておられると思います。

押さえているガーゼに、血はちょっとついていましたが、出血はありませんでした。

腫れも、見た目ではわかりませんでした。

私の結論。

石川先生のショッピングスレッドは、とても素晴らしいと思いますが、同じことが誰にでもできるわけでありません。

まして、金儲け主義のクリニックでは、患者さんが、「腫れたり内出血して困らないように」という努力をしないのので、これは、施術が終わったら、患者さんは大変でしょう。。。たくさん刺されるだけあって、細心の注意を払わずに、こんなことをやったら、そりゃ、エライこっちゃっ!!ですよ。

美容クリニックの広告というのも、雑誌やフリーペーパー紙でも、最近はめっきり減ったし、そんな広告の中にも、「ショッピングスレッド」という言葉は見てないな。。。

(広告に関して、厚労省からの指導が来ていますから、、まともなクリニックは、それにのっとった広告しか出していませんから。)

雑誌でも、あまり見なくなりました。

煽るだけ煽っておいて、取り上げなくなるのも早いですね。

美容医療特集をやっておいて、施術のビフォーアフターを間違えるような雑誌の「流行り」に、振り回されるのは、もういい加減、みなさん、止めましょう。

施術中の写真も、機械の写真が全然違うのが載っていたり、内容自体が、ホントにおかしな記述が載っていたり。。。と、美容医療を理解されているとは思えません。

美容医療って、流行りでするものではないですよ。

「何が流行っているのか?」ではなくて、「貴女のどこをどうしたいのか?」です。

その治療法として、何があるのか?です。

オーソドックスなものがいいこともあるし、ロングセラー&ベストセラーだったりもします。

スタンダードな治療で当たり前にあるもの、というのは、それだけ安全性が比較的確保されているわけです。

スタンダードに多くの医師に広がった、ということは、それだけ、技術もやりやすかったということでもあり、危険性が少なかった、ということです。

それはそれで安心でしょ?

最先端の治療が好きな方もいらっしゃいます。

美容医療でも、真先にやりたいような方。

そういう方は、日本のトップレベルのクリニックに、受診されたらいいだけのこと。

(お金がかかるのは、もちろん覚悟の上で、というか、そういう方は、気にされていないので。)

ショッピングスレッドも、いい治療なのにね。

患者さんが、メリットデメリットをちゃんと理解された上で、受けられるなら、なんの問題もありません。

私の個人的な意見ですが。。

私は、昔ちょっとだけ(3年ほど)形成外科をやっておりましたが、皮膚科医です。

皮膚科医として働いているのは、もう13年くらいですかね。

頭の中は、皮膚科医です。

j形成外科は今でも愛しておりますので、手術を否定するつもりは全くありませんが、やっぱり、糸を入れたりとか、私はいいです、という感じです。。。

ショッピングスレッドは、溶ける糸ですが、顔に、片頬に、50本、糸が入るなんて。。。すぐに吸収するものではないので。。

私、タルミ治療するなら、タイタンでいい、いえ、タイタンがいい!

脂肪が重いけど、もうすぐ、(きっと多分)、キュテラから顔の脂肪を減らすハンドピースが出るはずなので、それが出たら、タイタンがあれば、わりといいところまで、いけるのでは?

そこは手術じゃないと!というところは手術をしてもらおうと思いますが、それ以外は、光・レーザー・RFがいいかな、というのが、私の考え方です。

血が出る治療は、あまりしたくないし、ダウンタイムは、限りなくゼロに近いほうが、私はいいし、私の患者さんにもしたくないです。

まあ、年とってくると、上まぶたが目にかぶってきますからね。たれ目みたいに。

眼瞼下垂(筋肉もダメになったら)は、手術でないと無理ですが、皮膚のタルミだけなら、マドンナリフトというレーザーで、ちょっといけます。

いずれ、マドンナリフトをやろうと思っていました。

ただ、これは、結構なダウンタイムが出るので、それなら、とりあえず、眉毛下で切開切除してもらったらいいかな、と最近思うようになりました。

眉毛下なら、まぶたは腫れませんからね~。

二重のラインで切ってもらってもいいんですが、腫れますからね。

それで普段仕事したら、患者さん、ビックリするだろうし。。。

再診の方ばっかりだったらいいかな。。?

でも、ブログ読んでいない方は、ビックリしますよね。

(去年、目の下に、ヒアルロン酸を入れすぎて、腫れすぎた時に、ブログには書いていましたから、読んでいらっしゃる患者さんはわかっていらっしゃいましたが、読んでいない方は、ビックリされていたかも。。イタイ人と思われていたりして。。。フフフ。。)

流行らされて、アッ!という間に、消えていった美容医療、で思い出しましたが、「水光注射」です。

これ、デモ(企業から機械などを借りて、試すこと)もしていませんが、私は、これ、機械もコンセプトも、とてもいいと思っています。

ただ、肌に外から入れたところで、すぐに吸収して無くなってしまうし、

(私は、注射をする場合、注射以外に対応できない場合に限る、というのが、注射をする条件です。

なので、スキンケア重視のうちでは、水光注射をやる予定はありません。)

すぐになくなるのに、患者さんから、いくらいただくのか、ということも、とても問題だし、患者さんに、その辺もちゃんと説明せずにやっちゃうと、これまたクレームになるだけで。。

(実際、なっているようですね。。)

水光注射の機械自体も、わりとするので、「流行りだから」と買ってしまったクリニックも、患者さんが来ない以上、使い道がなくなってしまい、育毛治療に使っている、と聞いたことがあります。

(雑誌が、美容医療の「流行り」を煽って、振り回されるのは、患者さんだけではなく、クリニック・ドクターも、振り回されるわけです。

その場合は、仕方ありません。騙される方が悪いんです。厚労省が認可していない治療・薬剤を使う場合は、全て医師個人の自己責任ですから、業者に騙された!と怒ったところで、仕方ありません。業者は、いいこと言うに決まっていますから。

そこも、見極めないと、お金がいくらあっても足りません。

医療機器の場合、捨てることも大変だし、転売も、難しいことも。。まあ、大変です。未承認はね~、いろいろとね。。。個人の責任だから。)

TV/や雑誌、特にネットは、誰かが「流行り」を仕掛けています。作っているんです。「流行らせたい」ものを。

広告というのは、そういうものです。それは昔からで、今に始まったことではありません。

それはそれで、楽しいし(オシャレなんて、特に楽しいですよね!)、経済も発展していいことですが、美容医療は、自分が実験台だし、副作用も大なり小なり副作用がなにかしらあります。メリットだけ、なんて、ないんです。

利用されるのではなく、賢くなって、うまく情報を使ってくださいね。

カテゴリ:

医療