昨日から、実は長崎で形成外科学会総会が開催されています。
毎年、形成外科学会は、水曜から始まるので、休診日の水曜日だけ行ったりとか、木曜まで行ったり(その際は、クリニックは休診して)していたんですが、今年は、長崎で、どうやって行っても、遠すぎっ!!私は形成外科医ではないし、あんまり美容のこともされなさそうと勝手に判断して(美容は美容外科学会がありますから)、今年は参加を止めました。
そのおかげで、小保方さんの記者会見(ライブではありませんが)のニュースなど、たっぷり見ることができました。
記者会見を見た私の感想、一言で言うと、あの人は、「科学者」ではありませんね。
「科学者」ではないから、「科学者」の先生方は、誰も相手にしてくれないのではないのかしらん。。話を聞く気もしない、と。
データーの改ざん・ねつ造が言われているのは、みなさんもご存知のことですが、「間違えた。ミスした。綺麗に見せたかった」などなど、科学論文のことを知らない方からしたら、「そんなんや、ミスなんや。」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
話題になっている、電気泳動の写真(黒いのが、シマシマに並んでいたヤツです。切り貼りをした、と言われたヤツで、実際、切り貼りされデーターです)ですが、実験をしていたら、なかなか綺麗なデーターというのが取れなくて、この時のと、あの時のと、データーを入れ替えたら、いいのができるのに、ということは、日常茶飯事起こります。
でも、そんなことをしたら、「科学」ではありません。
ものすごく簡単に説明しますと、電気泳動というのは、全く同じ条件で、いろいろ集めてきた資料を、同じ条件、同じ時間に、測定している結果なんです。
別の時に測定したものであれば、実験のやり方が同じであっても、時間が違うので、天気・気温・湿度などなど、全ての条件が違います。
条件の違うものは、比べてもダメなんです。
全く同じ条件下で、測定した結果を、「比較・検証する」わけです。それが、「科学」です。
なので、切り貼りをした時点で、条件を違うものを、並べたわけですから、そんなものは、「科学」でもなんでもなく、そんなことをするヤツは「科学者」ではありません。
TV]番組のやらせデーターかっ!って。
学生のレポートじゃないんだから。
私は、大学にいた時に、実験・研究をやらされていて、もちろん大学院にも行っていませんし、博士論文も書いていません。なんちゃって実験・研究レベルで、形成外科学会の基礎学術集会というのに、一度だけ学会発表をしたような。。。
15年以上前の話なので、あんまり覚えていません。。
皮膚の線維芽細胞(コラーゲンを作る細胞です)に、紫外線をあてて、HSP(ストレス蛋白)がどれくらい出るのか、という研究だったような。。
実験・研究をやりたかったわけではなく、やらされていただけですが、それでも、その時の経験がなにかしら今の自分に役立ったと思っています。
線維芽細胞がババ~っと増えていくのを見るのは好きでしたね~。
そんななんちゃっての私ですら、電気泳動の切り貼りは絶対してはいけない、ということも知っていますし、実験ノートがどれだけいるか、くらいはわかります。
なので、てっきり、あんまりいいデーターが取れなくて、雑誌にアクセプトしてもらうために、いい結果にするために、悪いわかりつつも、切り貼りをしたのかなと。
それを、小保方さん一人でやったのか、上の先生、あるいは他の誰かから言われて、そうせざるを得なかったのか、どうなんだろうと思っていました。
そしたら、「悪いことと知らなかった」と言い訳するとは!
1番たちが悪いですね、ホントに「知らなかった」というなら。
わかっていてやったなら、こういう論文の世界では、たまにあること(よくあること?)というか、話には聞こえてくることで、大した発表じゃなかったら、誰も注目もしないし、問題にもなりません。だって、どうでもいいから。
企業が出資している論文で、あまりにもいい結果が出過ぎていたら、みんな結果から、差し引いて考えます。ちょっと(かなり)結果が上乗せされているのかも、と思いますから。よくあることです。
ちょっと前にも、血圧の薬で、データーの改ざんがあって、大学までグルなのかどうか、でニュースになっていたでしょ?
あれだけ大掛かりなデーター改ざん・ねつ造であれば、その結果、莫大なお金が動いて、企業が儲かるわけですから、あれが事実なら、そら大変なことで、信用はゼロになってしまいます。
利益も絡んでのことなので、大問題なわけです。
今回の件は、企業が絡んでいるわけでもなく、STAP細胞が本当なら世紀の大発見で、そりゃスゴイことで、まして、発表する場が、ネイチャーとなれば、科学者冥利につきるというか、世界トップの科学者に仲間入りですから、そんな人がデーターの切り貼りなんて、するわけないんですよ、普通。
理研もハーバードもビックリ!!です。この倫理観のなさに!
そういうことをしないのが、「科学者」なので。
どれくらい、そういうことが科学の世界で常識なのかと言えば、極論を言えば、「人を殺してはいけません、人のモノを盗んではいけません」というくらいの常識だと私は思います。
「人を殺したらダメって、知りませんでした。盗んだらダメって、知りませんでした。私が未熟だから。悪意はないんです。単純なミスなんです。」て実際やった後に、職場の同僚や友達からこんなこと言われたら、どうします?ドン引きでしょ?
そんなこと、教えてもらうことでもないのでは。。?
(昔、そんな事件、ドラマでしたっけ?子供が人を殺して、「殺したら、ダメなんだよ」とどうやって教えるのか、みたいなの、ありませんでしたっけ?
倫理観の欠落が、家庭環境からくるのか、一体何が悪いのか、その子の能力なのか、ここまで来ると、わかりませんよね。普通の考えでいくと。)
身近な例えでいうと、昔番組中止に追い込まれた、「あるある大事典」、納豆で痩せる方法で、日本中で納豆が売り切れるという大問題を引き起こし、そのデーター(データーというほどのものでもないんですが)自体がねつ造で、視聴率欲しさのやらせの行き過ぎで、って、あったんでしょ?
視聴率欲しくて、悪いとわかっていて、やっていた、と言われるのと、「ねつ造が悪いことって知りませんでした。納豆で痩せるんです!私見たんです!だから、データーを変えました!悪気はないんです!ミスです!」と言われるのと、どっちがタチが悪いと思います?
実験ノートも、2冊じゃなくて、4~5冊です、と言われたので、ホントにこの人は、そんなことを言うことが、どれだけ恥ずかしいことか全くわかっていないな、と私でも少なすぎるとわかります。
小保方さんは、きっと「STAP細胞」だと自分が信じている細胞を見つけて、存在を信じているから、あそこまで言い切り、守ろうとされているんでしょうけど、なんか、「UFOを見た、超常現象を見た」という、TV番組のインタビューと同じで、「科学者」の言う説明ではなく、小保方さんの前だけ現れる幻?
。。。どうして理研は、雇ったんでしょうね。誰の推薦?理研の研究員って、誰でもなれるの?
(いや、すごいエリートのはずだと思うんですが。。)
ハーバードの研究室にいたから?
早稲田だったから?
実験ノート、4,5冊なのに?中身が、暗号だから、少ないの?(会見で、他人にはちゃんとして見えなくても、自分はわかる、みたいなことおっしゃってましたね。)
う~ん、謎です。。。
「STAP細胞を見た。実際にあります。」というのは、言われるだろうな、と思いましたが、200回以上とは! 腰ぬかしそうになりました。。。
。。。200回って。。。
(ここは、ダウンタウンの浜ちゃんの出番でしょう。
そんなわけ、あるかっ!と、頭をはたいてほしいところです。)
200回以上、電気泳動もしたんだ。。細胞の写真も。へ~、スゴイんですね。。?
じゃあ、実験ノート、200冊あってもおかしくないし、1ケタ減らして、20冊?それでも少ないかも。。?
1回の実験するのに、結構、ノート使うと思うんですけどね。4,5冊。。。?
なんか「科学」じゃなくて、新興宗教のような、「神が降りてきた!声を聞いた!神の言う通りにしたら、できた!」みたいな、別の世界の話を聞いているようでした。一体、何の会見なんだか。
痩せてはいらっしゃいましたが、綺麗に髪もセットされ、メイクも清楚な感じに、エクステ?つけマ?も取って(やっぱり、取るんですね!)、会見に臨まれましたね。
なんだ、余裕やん?肌もそんなに荒れていないし。
もっとボロボロになって、出て来られると思ってましたが。
最初、あれだけのことをしておいて、理研に異議申し立てをする、と聞いた時は、「この人、強いな~っ!!」と、驚愕~しましたが、無知っていうのは、ホント、恐ろしいですね。。
「知らない」から、ああいう会見ができるんでしょうか。
あの会見を見て、あの人と一緒に研究したいと思う科学者や研究室が果たしてあるのかな、と。
STAP細胞の写真が違うのも、綺麗に撮れなくて、もう時間がないから、悪いとわかっていて出してしまいました、というのかな、と思っていましたが、「写真を間違えました。パワーポイントのを使ってしまった、うんたらかんたら。。」
ネイチャーに載せる論文ですよ!ネイチャーに!!
誰が間違えるっていうんでしょう~!科学者にとって、これ以上の晴れ舞台はないと言うのに。
200回以上も見たのなら、200枚以上の写真があるわけで、その中から、一番綺麗にわかりやすいのを選んでくるはず。ものすごく吟味するはずです。でないと、アクセプトされないかもしれませんもの。写真は大事ですから。
若山先生に、全然違う細胞を渡した件を聞かれると、若山先生と話をしていないから、わかりません、みたいなことをおっしゃって、直接(電話も)謝ってもいないんだっ!!と超~ビックリ!
共著の先生方には、直接、とりあえず、電話でもいいから謝罪しないと!
(それも、倫理観の欠落なんでしょうか。)
あんな会見だったら、しないほうがマシだったのにね。
まだ精神状態が落ち着いていないからと、ただ泣いて謝るだけとか、そしたら、ともかく、同情票は集まったかも。悪いとはわかっていましたが、アクセプトされたくてやってしまいました、のほうが、よほどマシでは。。? 焦ってたのね、と同情票が集まったかも。。 だって、倫理観はあるわけですから。
出来心、わかっていたんですが、というより、「悪意のないミス」と言い張るほうがマシ、という弁護士の判断でしょうか。。違法行為とは考え方が違うので、殺人や傷害事件の加害者の弁明と同じように言わせても。。「殺意はなかった」ってか。
弁護士に勧められて、異議申し立てをした、と会見でおっしゃってましたが、どうして、乗っちゃうかな。。誰にも相談できなかったんでしょうか。。
研究を続けたいなら、絶対にあんな会見、やったら、ダメだったのにね。あれで、弁護士はいいんですかね。
「リケジョ」と女性の理系がもてはやされ、一気に落とされ。。。なんか悲しいですね。
同じ女性の、理系として、とてもとても悲しいです。
若い研究者・科学者の方々、女性も男性も、頑張ってくださいね。
理研もどうされるんでしょう。。大変でしょうね。。
ノートを見て、「科学者」ではないことがわかったあとでは、莫大なお金を、さらにSTAP細胞の証明にかける気はないのかも?と思ったのは私だけ?
でも、「ユニットリーダー」ですから、一緒に実験をやっていたり、手伝っているスタッフがいるはずなので、聞き取り調査で、その辺の真実はわかっていらっしゃるはず。
全然、その辺はあきらかにされてませんが。もう関わりたくないんでしょうか。。
ネイチャーも、どうされるんでしょうね。論拠のない論文を放置されるはずもないかなと思うんですが。
証明がなされていませんものね。
論拠もない論文の撤回もしない小保方さん。
そこまでして、小保方さんが守りたいSTAP細胞。
本当に、あるといいですね。幻でも、超常現象でもなく。
近い将来、どなたかが作ってくれるといいですね。人類の未来のために。