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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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マイプチブーム:漢方薬

今日は、ちょっといい話を。

このブログを読んでくださっているドクターの方々、みなさん、漢方薬って使われますか?

私は、ほんのちょっとだけ、使います。

レパートリーは、そんなに多くはないです。

西洋医学で困った時に、ちょっと足す感じといいますか、もうちょっとなんとかならんかな~?というときに、漢方を足すことで、オオっ!という相乗効果が出ることもあり、漢方薬って、ちゃんと使えれば、とても素晴らしい薬だと思うんですが、漢方専門のドクターみたいに、たくさん使いこなす、というところまでいきません。

この症状には、とりあえず、これ!みたいな決まり漢方みたいなものはありますが、もちろん、全員に効くわけではなく、いろいろ問診して、う~ん、効くのかな?と患者さんと相談して処方する場合も処方しない場合も。

これだっ!と思うのを出して、なんか違うかも。。(患者さんの症状があまり変わらない場合)、となった時に、じゃあ、次はこれ!とは、なかなか出てこない時も多々あります。

なので、その方のその時に、合うかどうか、まずは、1~2週間で様子を診て、良かったら続けてみては?とご提案して、1週間で少なくとも、なんとなくいい気がする、くらいはわかりますから、と1週間単位で処方しています。

合わない漢方って、残りがムダになりますしね。

長く飲んでいただくモノもありますが、1か月飲んで、何も良い変化がわからないなら、一旦止めませんか?とご提案しています。

以前にもブログに書いた、去年のセミナーで、野本真由美スキンケアクリニックの野本真由美先生の漢方薬のセミナーで、感動して、早速出した漢方があります。

それが、クラシエの十味敗毒湯です。

お恥ずかしいことに、私、ツムラもクラシエも、漢方薬って、中身同じだと思っていました。

同じモノもありますが、ほんのちょっとだけ違う、配合具合が微妙に違う、というものから、全然違う!みたいなモノもあるんですね!

フェイスラインに、大きな硬~い痛~いニキビが出ていた患者さんで、クレンジダームでかなりコントロールできて、ジェネシスでニキビ跡の治療もやりつつ、結構良かった方なんですが(クレンジダームのモニターになっていただいた方です)、なんかストレスで(だったと思うんですけど)、一気にニキビが悪化して、良くなっていたので、塗り薬もあまり塗っていなかったのもあったのか、バババッ!と出て、いろいろ治療を開始しましたが、クレンジダームも以前よりももっと沁みて、なんとか我慢して塗るけど、前ほど効かなくて、もうどうしようか、と患者さんと悩んでいたところ、野本先生のセミナーをお聞きして、クラシエの十味敗毒湯を処方したら、これがなんと!!劇的に効いたのです~!!みるみる内に!

ホントに、1~2週間で、どんどん退きました。

これには、私も驚き!!

実は、私が大学病院にいた時、上のドクターで、「ニキビには十味敗毒湯!」というドクターがいて、私の印象としては、あまり効いていなさそう。。。

十味敗毒湯なんか、効かないのに、というのが、私の周りでの印象だったかと思います。

ニキビに漢方なんて!というのが、私の中でのニキビ処方でした。

でも、ニキビ治療などの特集が専門誌にあると、漢方薬を、症状に合わせて、変えたりされている論文もあり、半信半疑で、しかも、これ、(結構な種類がありますから)使いこなせないよ。。と、あまり出したくない心境でした。

ひどいニキビは、若い患者さんも多く、今ほど、漢方が若い方に受け入れられている時代でもなかったような気がします。

あまり若い方から、漢方を出してほしい、と言われたこともなかったし、漢方飲んでみる?と聞いても、飲みたくない、という返事が、私の周りでは多かったです。

ところがですね~!

ツムラとクラシエの、十味敗毒湯、中身が違うんですっ!!

クラシエのには、「桜皮」という、桜の木の皮が入っているそうで、これがあるとないとで、大違い!

これが!劇的に効くんですね~!!

(男性はダメだそうです。女性のニキビです。)

これが、漢方マイブームになるきっかけですね。

ここまで、劇的に効いたのを見ちゃうと、改めて、スゴイっ!と実感しました。

(ちなみに、うちでは、漢方は全て自費です。

4週間分で、¥3.000+消費税です。処置中に相談されている方は、診察料はいりません。

薬の相談だけの方は、まず診察・診断が必要ですので、初診・カウンセリング料¥10.800(税込)が別途必要です。

十味敗毒湯(クラシエの)が、もちろん全てのニキビの方に効くわけではありません。

症状により、塗り薬も塗ってもらってますし、日常生活や食事内容の指導、スキンケアなど、患者さんも、毎日、自分のためにも、改善できることは改善する、ということが必要です。

漢方薬って、一般の方は、副作用がないように思っておられますが、この世の中、副作用ゼロのモノはありません。漢方にも注意しないといけない点ももちろんあります。)

今の若いドクター方は、授業で、漢方の時間がちゃんとあるんですってね。

私の時には、もちろんありません。

先輩ドクターが処方しているのを見聞きして、マネしたり、自分で本を読んだり、メーカーの方からアドバイスをもらったり、いわゆる独学に近いです。

セミナーも、そんなたくさんあるわけでもないし、あったとしても、なんか、「妖怪の世界」みたいに言われる漢方薬処方。。(ちゃんとやると、ものすごく奥が深くて、どんどん深みにはまって、わからなくなるような、という意味です。「妖怪の世界」に例えられたドクターがいらっしゃいました。)

先日の、野本先生の漢方三昧の素晴らしいセミナーの後に、クラシエの担当の方とお会いして、いろいろ資料をいただいたり、アドバイスをいただきました。

そして、このご本をご紹介いただきました。

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この本は、なんと!漢方薬の、各メーカーによる内容の違いがまとめられた本なのです~!

すごいっ!

詳細に載っています。各生薬の配合具合だけでなく、具体的に、保険適応病名の違いや、中身が違うことでの症状や効果の差など。

とてもおもしろい本です。

素晴らしい!

各メーカーで、そんなに変わらないのであれば、どこのメーカーの出してもいいんですが、中身が変わるとなると、話は全然違ってきます。

ちょっと真逆の成分が入っているモノもあるのです。

。。。ガーン!  

そういえば、先日、これだっ!と思う漢方を処方したら、(2週間分でしたが)、患者さんから、あまりよくわからなかった、と言われ、おかしいな。。。と思ったんですが、他のメーカーと、処方したメーカーで、中身が違うのです!

そのメーカーはメーカーでいいんですが、私の患者さんの体調というか体質というか、その辺を考えると、ちょっと違う。。となったわけです。

いろいろな考え方があるので、それが、絶対効かない、というわけではないんですが、私の目的とは、中身はちょっとずれていたわけです。

メーカーを変えてみたら、経過も違ったかも。わかりませんけどね。

でも、私のイメージは、他社の漢方だったようです。

「漢方と言えば、ツムラ」というのが一般的です。超~有名ですよね。

企業がとてつもなく大きいですしね。

大学にいた時に、ツムラの漢方以外の漢方なんて、覚えているのは、コタローのヨクイニン錠くらいです。

私の周りには、そこまで、漢方を使いこなしているドクターは、いなかったかも。。

いや、いらっしゃったかもしれませんが、聞き流していたのかもしれません。

漢方はものすごく奥が深いので、漢方専門のドクターみたいに、さっと選べるわけではありません。

本格的な本だと、意味難解で読むこと自体がイヤになる可能性もあるわけですから、クラシエの方が、わかりやすいモノをいくつかご紹介してくださいました。

IMG_20140411_190042901.jpg

こちらは、絵も多いし、患者さんの「証」(体調・体質みたいなものです。)によっての、提案がなされていて、とてもわかりやすかったです。

ありがとうございます。

私は、花粉症なんですが、西洋医学の薬を、結構飲んでいて、かといえって、昼間ムチャクチャ、眠くなったら困るので、大量にガンガン飲むわけにもいかないんですが、多少鼻水が出てしまうのは仕方ないんですが、もすこし、なんとかならんかな=、というので、漢方を足してみました。(今日からね)

ちょっと楽しみ~♪

漢方にご興味ありのドクターは、一度クラシエの方に、いろいろ聞いてみられては?

(ツムラの方も、親切に教えてくださたり、資料をくださったりはしてくれますが、各メーカーによって違う、というお話はされないような。。)

ツムラにしかない漢方もありますが、クラシエだと、1日3回だけでなくて、1日2回で処方できるものがあります。1回量が多いんすよね。

何種類か飲む時に、飲む時間帯を変えると、なかなか飲めなかったりするので、1日2回でいいのはありがたいですね。

ご希望の患者さんには、2回に切り替えていきますね。(1か月分の値段は同じです)

クラシエだと、錠剤タイプもあり、患者さんの選択肢が増えます。細粒で、味や香りは確認されたほうがいいように思いますが。

(大きな声では言えませんが、価格も、ちょっとお安いようですよ。モノにもよるそうですが。)

京都支店の担当者の方が、とても積極的で、たくさん文献もいただき、私自身もいろいろ飲んでみたくなりました。

(野本先生のセミナーの時も、東京本社の方も、みなさん親切で、対応が早かったです。この対応の早さって、実はなかなかできるものではないのです。)

ちょっと気になっておられたドクターは、ぜひ一度、お話しを聞いてみられては?

資料をもらわれるだけでも、即、毎日の診療にお役に立てるはずだと思います。

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医療