プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ホーム > 2014年09月04日



いや~、東京から帰ってきました。

時分が発表をしたわけでもないのに、かなり疲れました。。二日間、座りっぱなし。昨日は、まだ会場から会場の移動で、ちょっと動いたりしたから、まだマシでしたが、今日は、同じ会場にいることも多く、おしりも痛いし、会場がなんか暑くて、更年期障害か?と疑ったくらい。。

また、ちょっとだけ寝ていましたが。。

最近、というか、ここ数年、顔のヒアルロン酸注入剤の副作用が、学会でよく議題に上がるようになりました。

以前は、そういうこともあるんだ、へ~、という感じだったのが、なんか増えているようです。

注入をするのに、鈍針と言って先の丸い針で血管をなるべく傷つけずに注入するのが、よく行われるようになったのもあるのかもしれませんが、大学病院には、かなり重症な副作用が集まっているようです。

日本だけでなく、世界でも、ヒアルロン酸の注入剤で、血管が詰まったり、圧迫したりして、血行が悪くなり、最悪失明された報告が論文になったり、とどんどん増えているんですね。

もし、血管が詰まってしまうとか、血管が塞がれて、血行が絶たれてしまうと、その部分の皮膚などが腐ってしまうことがあり、ひどい場合は、形成外科で、皮膚移植などをしてもらわないと無理な時があります。

東京の大学病院では、そんな副作用の対処ばかりしています、というドクターもいらっしゃって、それも一人じゃないですよ。

美容クリニックの半分が東京に集中していますから、患者さんの数も多いんでしょうけど、そんなに多いんですね。

皮膚が腐らなくても、赤くなったり、ただれたり、と軽いモノも多いようです。

今日のシンポジウムで、副作用ばかり診ていらっしゃるドクターが、「もう顔にはヒアルロン酸は注入しないほうがいいんじゃないか」(気持ちは、やりたくない)とおっしゃる場面も。。

(そう言わせてしまうくらい、かなり大変なんだなと思いました。)

どんなベテランのドクターがやっても、血管障害のリスクがゼロになるわけではありませんが、注意深くやれば、危なかったとしても、なんとかリカバリーできることが多いようです。(限りなくゼロに近づいても、それでもゼロにはならないんでしょうけど)

一番危ないのが、解剖がわかっていないのに、ムチャクチャやってしまう、一度に大量に入れる、そもそも注射の手技がおかしい、一度に大量だけでなく、ギュッ!と一気に入れてしまう、などなど、こういった行為自体は、リスクをわざわざ上げるわけですが、薄利多売のクリニックや、ちゃんと研修もしていないのに医師免許があるというだけで、やっているチェーン店クリニックなどは、危ないんじゃないのかな、と思いました。

副作用を診ていらっしゃるドクター方は、どこのクリニックが危ないのか、十分ご存知なんでしょうけれど。

ヒアルロン酸(レディエッセも)の注入って、ドクターが急いでやるものではありません。薄利多売だと、お一人の患者さんに時間をかけられないし、あとで足りないから、と言われたら、手間になるので、一気に大量に入れられることが多い印象です。

(でないと、処置が回らないとおもいますよ。)

そういうクリニックで注射されたことのある患者さんが、うちに来られて、実際注射されて、「全然痛くない!この前は、すごい痛かった!同じところなのに。」と言われることもしばしば。。

私がやったら、痛みはゼロです、と言っているんじゃなくて、当たり前のことをしているだけで、私以上にもっと工夫されていらyっしゃるドクターも多いと思います。

雑にやったら、痛いし、内出血のリスクも増えますしね。量の調節もわかりづらくなるし。

丁寧にやる、というのは、最低限度のことなんですが、薄利多売のところはなかなか。。。

痛みの感じ方は、体調や気分にもよるでしょうけど、雑にされたら、また一気に大量に要れられたら、しかも無理矢理入れたら、痛さ倍増、いや、それ以上ですよね。

レディエッセのほうが、持ちもいいし、粘弾性が高いので、あまりに細い針で注入するのは無理ですから、血管の中に入って、詰まらせるという報告は、ほとんどないそうで、針さえ気を付ければ、いいんじゃない?と思いますが、今世界的にレディエッセよりは、ヒアルロン酸なのかな、と流れが出来ているような。。

アゴはレディエッセが多いと思います。

鼻もレディエッセのほうがいいんですが、鼻も、ムチャする医者がとんでもない副作用が起こしていることもあり、何かあったら、溶かすことができるヒアルロン酸のほうがいいかも、とおっしゃるドクターもいらっしゃいます。

鼻は、うちでは鼻尖部には入れません。

いわゆる鼻先です。

鼻先を尖らせたい、ツンとした鼻にしたい、鼻先の高さを出したい、注入を希望される方って、結構多いですが、私は、この部分は、うまくツンとはならないと思うし、なにより、トラブルが起きやすい場所なので、鼻先を高くしたり、形を整えたいなら、手術を勧めています。

各ドクターによって、この辺の考え方は様々で、実際にやっているクリニックもあるし、ちゃんとわかって、やっているドクターと、わかっていずに、てきと~にやっているドクターもいて。。。患者さんからしたら、やってくれると言ってくれれば、誰でもいい、と思っているかもしれませんが、鼻尖部は、ホントの一流クリニックでやらないと、エライ目に遭う確率を上げてしまいますよ。

(どうやって、一流を選べというのか、と言われたら、学会で難しいんですが。。少なくとも形成外科医でないドクターや薄利多売の金儲け主義のところでは止めておきましょう。)

注入剤のところで、非吸収性の注入剤のことも話題になっていました。

形成外科認定医で成り立っている日本美容外科学会のドクターが、FDAも学会も認めていない非吸収性を使っていることはないです、と今日も言っておられましたが、もうひとつの同じ名前の日本美容外科学会(開業医主体の)のほうでは、いまだに使っているクリニックがまだまだあると思います。普通に宣伝してますもんね。

根本的に、考え方が全く違いますものね。

これも問題になっていますが(しかも、患者さんに、非吸収材を使うことでの副作用など全然説明もせずにやっているところが、非常に問題ですよね)、規制する方法はなく、患者さん自身が賢く情報収集するしかないですよね。

学会としては、啓蒙活動を続けいくしかないんでしょうけど、もっとなんか積極的になんとかできないんですかね。(そういう法律がないから、できないんです。実際に。)

患者さんが賢く情報収集というついでに、エステの脱毛問題も、話題になっていました。

まだまだ「脱毛はエステ」というのが浸透していますね。

医療機関はエステみたいに、大々的に宣伝できませんから、エステの広告はやりたい放題です。

厚労省、ちょっとなんとかしてくれ。

(エステの管轄は、厚労省じゃないんですって。恐ろしいと思いませんか。他人の体を触るのに。

エステの管轄は、経済産業省らしいです。

なんじゃそりゃ?!って。。家電かよっ!って。。

アンマやマッサージは、厚労省なのに。法改正がいるなら、早急にしてほしいです。)

すみません、話は途中ですが、眠いので寝ます。