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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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さて、昨日の続きです。

どこまで話しましたっけ?

とりあえず、この薬剤の中身です。

こちら、イタリアの薬です。

こちらのシリーズ、メソセラピーが3種類あり、そのうちにひとつです。

で、こちらは、脂肪溶解ではなく(溶解でもなく、脂肪細胞には、働かないようです)、リフトアップと引き締めが目的で、メインは、「オメガCTP複合体」というのが入っていて、まあ、この複合体がいろんな成分が入っているんですが、これがアセチルコリンに類似した効果があるそうな。。

他に、抗炎症作用のある成分やコッパーペプチド、レスベラトロール(抗酸化剤で有名)などなど。

メソセラピーですから、いろんな薬剤が相乗効果をもたらすでしょうし、定期的に打ち続けることで、それなりの効果はなにかしら出てくるとは思います。

(まだ、そういうデーターはありませんが)

何の治療でもそうですが、継続は力なり、チリも積もれば山となる、で、安全であるなら、定期的に続けることのメリットは、大なり小なり出てくるものです。

それが、お得なのか、あまりお得でないのかは、患者さんが何を求めているのかで判断の基準が変わるでしょうね。

決めるのは、患者さんです。

いろんな成分が、今後どう効いてくるのかは、まだデーター(特に、日本人の)がない以上、あくまで予想ですが、じゃあ、なんのために、これをするねん、となると、即効性です。

セミナーでもそうでしたが、注射して、15分~30分くらいだったか、時間がたったら、かなり引き締まってました。

もともとは、脂肪がついているモニターさんでしたので、脂肪に効かないペリカン注射は、ファーストチョイスではないのかも。

併用療法として、なにかと使うのは、アリでしょう。

(えてして、こういうセミナーは企業側が用意されることが多いのですが、ドクター側からみた、ドンピシャっ!の適応の患者さんでない場合も多く、ちょっと適応じゃないんですが、、、と実技が始まるセミナーもあります。仕方ないです。)

結構脂肪がついている方だったので、そのわりに、ホントに引き締まっての即効性がありました。

だって、アセチルコリン様の成分だから。

一時的かな、と。。

メーカー推奨は、1週間毎に注射です。

3~4回とのことですが、4回して、維持がどこまで続くんでしょう。

アセチルコリン様の働きをしてもらうのに、1週間毎に打ち続けて、その間に、他の成分がなにか働き出してくれたらいいんでしょうけどね。

その辺は、どうなんでしょう。

でも、そもそもメソセラピーに、そこまでの維持力をもとめていらっしゃる方、いるんでしょうか。

薬剤にもよりますし、維持力の期間の程度も様々ですが。

根本的な治療に役立つ薬剤が入っている場合は、ある程度の維持が(回数は必要ですが)可能だと思います。

(だからといって、何回かして目標までいったからと言って、ず~っと維持されるわけではないですよ。)

患者さんが、とりあえずイベントあるし、即効性でもいいです、と了承を得た場合にですが、問題は、お値段をいくらいただくか。。

確かに、引き締まってました。

どこを引き締めたのかは別として、引き締めたかったら、タイタンやサーマクールなどの機器でいいんちゃう?と思ったのは、私だけ~?

まあ、そういうことを言いだすと、メソセラピーの根本的なところが崩れるので、どの治療もいいところも悪いところもあります。

美容医療機器は高いですから、注射と違って、いきなりどこのクリニックでも始められるものではありません。

注射は、薬剤さえ仕入れれば、どのクリニックでも医師免許さえあれば、可能です。

簡単に始められるというのは、美容医療においては、やるドクターも患者さんも多いとなると、早くデーターなども集まって、作用・副作用ともどんどんわかってくることが多いので、そういう意味では、医学の発展にいいと思います。

そんな実験台はまっぴら、という方は、新しい治療に飛びついたらいけません。

もっと、治療を受けた方が増えて、かなり美容医療業界で一般的になってから、されては?

厚労省認可でもなんでもないので、やる側(医師)も、おっかなびっくりのところもあり、勉強してもわかる範囲、わからない範囲もあるし、わかったところで、実際の人間にやってみないとわからないこともたくさんあります。

また、白人(というか、日本人以外)でデーターがどんなにたくさんあっても、日本人で安全かどうか、というのは、また別の問題なので、日本人のデーターが集まるのにも時間がかかります。

メソセラピーに使われる薬剤というのは、ホントにピンキリで、昔韓国製の脂肪溶解注射が腫れないと言われていたそうで、なんと!ステロイドのホルモン剤が入っていて、皮膚萎縮が起こって、エライことになったそうで。。。

(ドクター個人で、わざとステロイドを混ぜているのは知っていましたが、製剤として入れていたとは!使っている側は、わからなかったようです。知らされていないというか、勝手に混ぜて、黙っていたんでしょうか。。

ステロイドが絶対に悪いわけではありませんが、中身が何かわかっていないと、何かあった時に対処できませんからね。

他の韓国製の薬で、ニコチンが入っているのもあったそうで。。。

信用できるところから、まず購入しないといけないのと、なにかあった場合は、やった医師の全責任ですから、そこが美容医療の怖いところ。

やる医師側も、安易い飛びついたらいけないものも、たくさんあります。

メーカーさんは、絶対に悪いことって言いませんからね~。

まあ、人によりますが、いい点は誇張して言うし、悪い点は、小声で控え目に言うし、そのまま信じていたら、エライことになります。

「みんな、使っていますよ~」という営業の方がいて、「みんなって誰やねんっ?!」って思いませんか?

子供が親に何か買ってもらうのに、みんな持っているから、買ってほしいと言うのとは訳が違う!

私はそういう時に、「一体どなたが使っているんですか?」と率直に聞きます。

そしたら、あまり使われていないことが判明したし、数が少なくても、あの先生が使っているなら!と信用できる場合はいいんですが、その人、どなたですか?となったら(また人数も少ないです。2~3人でみんなと言われても。。。)、どこがみんなやねん。。。と、ツッコみにもほどがある。

ホントに良いモノって、美容医療業界、広まっていくものです。特に、メソなんて、簡単に導入できるメニューですから。

光・レーザーは、届く範囲が決まっているので、理解さえしていれば、それほど危険なものではないですが、注入系は、体の中に入ったら、普通は取り出せないし、どれくらいの期間効いているのか、他の生体反応はどうなのか、どこまで拡散するのか、誰にもわかりません。

(実際に、解剖して確かめられたわけでもないので)

なので、慎重に選んで、注射したいんですよね。

ま、頭だけで考えていても、わからないので、結局は使わないと、使って様子を見て行かないとわからないんですけどね。

出始めた時から、早速導入するのか、もっと拡散してからにするのか、かなり当たり前になってきてからやるのか、その方とクリニック側の価値観です。

即効性のみでいい、という患者さんもいらっしゃることはわかっていますが、私は、注射までするなら、ある程度、効果が持続してくれないと、ちょっと困るかな。。と思います。

すみません、眠くてたまらんので、寝ます。。zzzz