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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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肌荒れしている方へ

前に書いた、「化粧品が合わないなと思ったら」の続きですが、普段私が書いている、スキンケアや化粧品などの話は、あくまで、皮膚に湿疹・皮膚炎などの異常がない場合の話です。

異常と一口で言っても、ニキビは、またちょっと違います。

ちょっと乾燥しているとか(赤みまでは出ていなくて)、なんか化粧のりが悪いなとか、なんか違うな、くらいの方は、読んでご理解の上、試してみたい方は試されたらいいですし、考え方の違う方は止めておいてください。

誰にでも合うやり方・化粧品(薬や医療も)というものは、存在しません。

やる前に、これは止めておいたら、というものもあれば、やってみないとわからないモノもあります。

化粧品も始めても、2週間は見てみないと、最低限のことはわかりません。

ブログを読んで、私が肌を診ていない上で試される場合は、あくまでも自己責任でお願いします。

また、勝手にやり方を変えたり、自己流にアレンジされても、そこまでは知りません。

あくまでも、一般的な話をしているのであって、その方に合わせてしている話ではありません。

ネットでの情報でもそうですし、ビューティフルスキンが肌の弱い方にもできると言っても、100%ではありません。

どこの化粧品会社でもそうですが、何か異常がある場合は、皮膚科に行って、診てもらってくださいと言われるはずです。

パッケージにも、異常があれば、使わないように、皮膚科を受診するように、などなど、普通は書いてあります。

今、自分の肌が荒れている、と思われた場合、それが、皮膚炎などの異常のレベルなのか、ただのちょっとした乾燥を荒れていると思っていらっしゃるのか、個人の受け取り方というのは、ホントに様々で、だからこそ、診てみないとわからないわけです。

でも、ご自身で「異常」と思っているのに、肌を診せることなく、また、それを伝えずに、「使ってもいいですか?どう使えばいいですか?」と、どの化粧品会社に電話で問い合わせたところで、健康な肌を対象にした、方法を言われるだけで、それが間違っているとか、合わなかった、と文句を言うのは、お門違いですよ。

市販されている化粧品というのは、ほとんどのモノがそうですが、あくまでも、「健康な肌」のためのものです。

異常があれば、それは、クリニックで診てもらって、薬をもらう対象です。

薬を塗りながら、化粧品が使えるのか(同時に)、というのは、また別の話で、それもケースバイケースです。

ネットにはいろんな情報が溢れています。

ホントに良心的なモノも一部ありますが、以前に比べて、ステマも増えたし、サクラややらせ・いやがらせなどなど、たくさん溢れています。

そういうのがなかなか見抜けない、かなり手の込んだ情報もありますし、バレバレのものでも、人によったら、どうしてそこまで信じられるのか?と、完全に信じて、エライことになっている人もいます。

今、肌がある程度健康であれば、騙されたとしても、回復する力もあるでしょうから、試したいものは試してみる、というのも、したかったら、されればいいと思いますが(自己責任ですから)、今、健康ではなく、困っているなら、化粧品で治そう、なんて、考え方は、即刻捨てるべきです。

まずは、保険の皮膚科を受診してください。

どこまでが異常かどうかわからない場合は、やっぱりとりあえず皮膚科に行ったらどうでしょう。

行ってみて、薬が処方されなかったり、あまり気にしないようになどなど(あまり相手にされなかったら)、おそらく、「異常」というレベルではないということでしょうから、そういう場合は、使っている化粧品が合っていない(アレルギーとかかぶれという問題ではなく、根本的に、貴女の肌が、使ってほしくないと拒否しているんでしょうね。止めて、と信号を送っているわけです)か、スキンケア(肌の触り方や扱い方)が間違っているのか、両方か、だと思います。

例えば、ニキビの方、今肌荒れしている方、皮膚に異常のある方には、私は、日焼け止めの塗り直しは勧めていません。

日焼け止めの使用すら、止めておくように、申し上げることもあります。

日焼け止めは、保湿剤と違って、やはりいろいろ添加物が増えますし、どんなものでも、多少乾燥させたりします。

1日1回くらいなら塗れるかもしれませんが、異常がある時に、何度も塗ることが反って、負担になることもありますし、健康な肌になるまでは、日焼け止めは、そんなに気にしないように言うことが多いです。

まずは、落ち着かせてから、です。

調子の悪い時に、いくらいい化粧品を使っても、バリア機能が落ちていれば、化粧品は化粧品ですから、良くなる妨げになる可能性が高いです。薬とは違います。

皮膚に炎症(赤みなど)がある時に、紫外線にあたると、黒く、シミになりやすいから、塗りたくなるとは思いますが、肌荒れがひどくなったら、何をしているのわかりませんから、その場合は仕方ないので、あまり外出しないようにするくらいしかないかな、と思います。

そうは言っても、そういうわけにもいかないでしょうから、外に出るなら、長時間、外にはいない、なるべき日陰に入る、帽子・日傘をする、くらいしか、対処方法がありません。

肌荒れの場合、使っている化粧品が原因ですっ!!という時には、それ全部止めてもらいますが(あと、質が悪いな、すぐに止めてくれ!という場合)、経過を聞いていて、少なくとも悪さはしていないかなと言う時に、いきなり全部を変える、というのは、あまり勧めていません。

それで、合わなかったり、余計ひどくなったら、たまたまなのか、何が合わなかったのか、もうわけわかんなくなるからです。それと、調子の悪い時には、いいものを塗ったから、良くなる、というわけでもありません。

ちょうど無くなるし、どちらにしろ、何かを塗らないと、買わないといけない、という場合は、仕方ないので、買うしかないと思いますが、そういう場合は、最低限度にしてもらっています。

化粧品を全部変えて、合わなかった時って、結構ブルーになりませんか?かなり凹むと思いますけど。。特に、高いモノを買った時なんか、悲しくなりますよね。

体にも使えるとか、家族が使う、とか、使い道がある場合はいいんですけど。

今使っているモノの中から、残せるモノは、とりあえず残して(なくなるまで)、新しく追加するなら、最低限の、しかも肌に、なるべく負担のかからないモノにして、その間に、肌の調子を戻す、という風にしてもらっています。

で、その間に、使いたい保湿剤や日焼け止めを探しておく、という風に、おススメしています。

狙いだけはつけておくというか、顔にはつけなくても、手や首・デコルテなど(塗っても害のなさそうな場所)に塗って、触感を確かめておくわけです。

この辺は、どこまでできるのかは、ホントにケースバイケースですから、またしても、誰にでもあてはまるわけではありません。

だからこそ、うちでは、診察しない方には、化粧品すら、売りません。

あまり害のないモノでも、スキンケアのやり方自体が間違っていたら、良くなるものもならないし、それを化粧品のせいにしたら、化粧品が可哀そうです。悪いのは、使い方なわけですから。

正しく理解していれば、スキンケアって、ホントはお金はかかりませんけどね。

(スペシャルなホームケアがされたい方は、かかります。ですが、デパートで買う、いわゆる高級化粧品のことを思えば、全然安いです。しかも、効果が目で見えて、出るわけですから。ただし、正しく使わないと、これも悪化の元です。)

肌荒れの方の話を聞いていて、どうして肌荒れ(ホントの異常の場合)を、化粧品やエステで良くしようと思うのか、いつも不思議でなりませんが、やはり皮膚科受診というのは、それほど敷居が高いんでしょうか。

敷居が高いとしても、そんなに、化粧品とエステが信用できるんだな、とビックリしてしまいます。

皮膚科医の努力が足りていないから、日本の女性の信頼度は、化粧品やエステよりも、低い、ということなんでしょうね。。。すみません。。

(クリニックは信頼してしないからと言って、エステや化粧品会社の怪しい宣伝にのるのとは、また訳が違いますが。そこは、もうちょっと、考えないと。。よけい大変なことに。。。

よく患者さんから聞くのは、肌荒れがどんどんひどくなっているのに、悪徳化粧品会社と悪徳エステは、皮膚科受診を勧めずに、自社製品の別のを、さらに買わせることです。

余計な、質の悪いものをさらに売りつけたり、わけわからん施術を、、高額申し込ませたり、と人の弱みにつけこんで、そりゃもう、奈落の底に突き落とされる勢いで、さらにひどくなります。

なんで、そこで、「ちょっとおかしい。。」と思わなかったのか、とも思いますが、人間、思い込んでいる時は、聞いてしまうんでしょうか。

どこで早く気付くか、ですが。。。

悪化していっているのに、皮膚科受診を勧めずに、皮膚科に行ったら、ステロイド漬けにされるとか言って、皮膚科受診をさせないようにもっていきます。新たな恐怖を受け付けるやり方は、怪しい新興宗教と同じです。洗脳みたいなもので、つなぎとめておく最悪の営業方法です。こういうところは、ホントに警察に相談してください。

消費者庁にも。

一度悪循環にはまって、それから抜け出せずに、長引いてしまった場合、元に戻すのに、ものすごく時間がかかる場合があります。

ヘタすると、悪循環にはまっていた、2倍3倍、それ以上の時間がかかることもあります。

最悪、良くなっても、元には戻らないこともあります。

自分自身で、一刻も早く気付くしかないので、ご自身で行動するしかありません。

「おかしい!おかしい!」と全く異常じゃないのに、病的なまでに気にし過ぎる方もたまにいらっしゃいますが(何軒もの皮膚科でホントに何もないと診断をされた場合は、これは、心療内科や精神科で相談されたほうがいいです。)、対照的に、もうエライことになっているのに、「異常じゃない」とどんどんひどくなっている方がいます。

「異常」=「不治の病」みたいに思っているのか、その辺はよくわかりません。

こうい方は、何故か、「異常である」とは認めたがらないんです。

。。でも、なんかおかしいと思ったから、受診されたわけですよね?

「異常」=「普段とは違う」「健康な皮膚とは言えない」という意味なんですけど、最初から何かがずれてしまっているようで、だからこそ、そこまでこじらせたわけなんでしょうけど。。。こういう方に、早く皮膚科に来ないと!と後から言ったところで、そりゃ、どうしようもないんですが。。。あまりにひどいので、言いたくもなります。。

なんで、ここまでほっておくのかな。。と。

(大抵の症状が、突然ではありません。)

で、最悪なことに、こういう方の大半が、化粧品大好きなんですよね。おかしな化粧品も大好きで。。。決して、止めない。。

止めさせたところで、次の新しい、おかしなものを、どんどん買ってくる、という。。。倒しても、倒しても~。延々と続く、ドラゴンクエストみたいなもんですか?ゴールは、果たして用意されているのか?!乞う、ご期待!

もう、どっからツッコんでいいんだか。。吉本の新喜劇みたいに、ツッコんでも終わらないので、たちが悪いです。。。困ったねちゃんですね。

いえ、私は一切困りませんから、大きなお世話なんですけどね。

どんな状態てあっても、医療であれば、自費治療であれば、なんでも元通りになると思ったら、大間違いです。

医学がもっと進んで、再生医療が、IPS細胞が、一般化して、そう高くもなく、安易にできるような時代になったら、わかりませんが、今の医学で、何でも治るわけではありません。

どこかで、気付いてください。できれば、早めに。

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スキンケア, 化粧品, 医療