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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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カラコンで眼障害

奈良のイルミネーションブログの途中ですが、今日はカラコン(カラーコンタクトレンズ)の話です。

以前にも何度か、国民生活センターのご紹介はしたと思います。

今日は、国民生活センターからの抜粋です。

カラコンしてる方、若い方では多いですよね。

それ、買う時に、度が入っていなくても、ちゃんとした眼科医の診察受けてます?

5年くらい前に、カラコン(度なし)は眼科医の処方がないと買えなくなる、と聞いた記憶があって、その当時から、カラコンによる眼に障害を起こしたりして問題になっていたから、ささすがに厚労省も踏み切ったんだな、と喜ばしく思っていました。

ところが、それから何年経っても、カラコンは商店街の普通のギャル系の雑貨店みたいなところでも買えるように売っていて、なんや、それ?と思っていました。

そのお店が違法なわけ?と思っていましたが、TV番組で、若い女性タレント(読モか、若い子に人気のモデル・タレントなのかは知りません。名前と顔を見ても、私にはわかりませんでしたし、覚えていません)が、「カラコンをプロデュースしたから、みんな買ってね!」みたいに宣伝していて、番組でも普通~にそれを流していて、まさか、ジョンソン・アンド・ジョンソンとかと提携しているようでもなさそうだし、どう考えても、それって、眼科医関係ないやんな。。という感じの代物でした。

なんで、そんなものが、堂々とTVで宣伝できるのか、不思議でなりません。

TV局もどうかしていると思いますけど。

眼に入れるんですよ?!度が入っていなくても。

安全性も確認した上で、その宣伝、放送に流しているんですかね?

報道の自由と言いますが、TVの影響ってスゴイでしょ。それが、若い子に人気のタレントプロデュースのカラコン、というのをTVで流したら、「だって、TVで言っていたもの。。いいんでしょ?」と若い子が買うじゃないですか。

でも、TVで言えるってことは、眼科医の診察なしで売っていいってこと?

国民生活センターからのカラコンのテスト結果の回答です。

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140522_1.html#taiou20150202

http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20140522_1.html

以前から、カラコンの色が眼の中で溶けだして、その染料が眼に障害を生じたり、カラコンのカーブというか、眼の接触状態がおかしくて、これまた障害を起こしたり、とえげつないカラコンが出回っていて、値段も多分、ムチャクチャ安いんですよね?(高いから大丈夫ってことでもないと思いますけど)

今回も、えげつないモノがいくつかあったようですね。。承認もされていないモノも。。

度が入っていなくても、必ず眼科医の診察を受けて買いましょう、眼科医の定期検査を受けましょうと国民生活センターも言っているのに、どうして売られているのか、よくわかりません。。

管轄が違うんでしょうか。。厚労省と消費者庁には頑張ってほしいものです。。

法律の隙間をかいくぐって、グレーゾーンというか、ホワイトゾーンでも、安全とは限りません。

今の世の中、消費者が賢くならないと相手は売るプロですから、どんな手段を講じても、売ってくる悪い人たちというのがいます。

信じていたら、自分が困るだけです。

買う買わないの選択は、自分でできるんですから。

うちの患者さんで、カラコンをされている方はほとんどいらっしゃらないんですが、お一人、若い子でいたので、おせっかいばばあですから、眼科医の診察を受けて買っているのか聞いてみると、受けてないとのことなので、危険性を説明して、眼科をすぐ受診するよう勧めました。

先日、うちに来られて、あの後眼科医に行って、幸い、眼は大丈夫だったようです。

ワンデーアキュビューのカラコンを今取り寄せ中だそうで、その日は、眼科医でもらったサンプルをしていました。

良かったです~。良かった、良かった♪

ワンデーのカラコンで、十分綺麗でしたけどね。他にも安全な眼科医推奨のメーカーはいくつかあると思いますよ。

そんなに、メーカーが違ったら、違うんでしょうか。。。値段?そんなに違うんですか?

(そんなに値段が安かったとしたら、質がいいわけ、ないですやんね。。。)

眼の安全を無視しても?

って、今の若い人、というか、そういうのを買う人は、それが危険な物っていう認識が多分ないんですよね。だって、普通に売っていますものね。

誰でも買えるモノが危険とは、なかなか思いませんよね。

だからこそ、業界全体で、そういう質の悪いカラコンは全廃して、眼科医の指導の下、買うように、必ず言う!とかしてほしいです。

重い眼の傷害は、角膜潰瘍で、これ、私眼科医じゃないけど、あまりにひどいと失明のリスクが出てくると思いますよ?

失明までいかなくても、きっと涙も止まらないし、日常生活はムチャクチャ支障でますよ?きっと仕事は無理ですよ?治るまで。

ひどいと、その分、治るのにも日にちがかかるはずです。

皆さんも、お子さんがしていたら、止めさせて、すぐに眼科医の診察を受けさせてくださいね。

眼科を受診する際の注意事項ですが、よく街で、安いコンタクトレンズのチラシを配っているところ、ありますよね。

そういうところの併設の眼科は、眼科専門医ではないことがあります。もちろん、全部ではありませんが。

医師の名前もわからないようなクリニックは絶対に行ってはいけません!

知り合いの眼科のドクターが言っていましたが、「うちの地区には、コンタクト処方する眼科(と看板を上げているクリニック)たくさんあるけど、眼科専門医は、うちともう1軒だけや。どうなっとるんや。」と。

実際、眼科医ではなくても、医師免許があれば、眼科のクリニックで働くことは可能です。

そういうバイトがあります。

誰でもできるのかって?

そんなわけ、ありません。

眼科だけは、眼科医でないとわかりません。

眼科に行ったら、特殊なレンズで眼の診察がありますよね?

眼科医以外はわかりませんよ~。

大学病院でも、眼になんかあったら、眼科の先生呼びます、だって、ホントにわからないから。

おかしなクリニックでは、そういう機械は置いていますよ、形だけ。

眼科医じゃないドクター(ドクターですらないのかもしれませんね。。。)がのぞいて、わかるわけないけど、「大丈夫ですよ。処方しておきますね。」とか言って、そのコンタクト屋が売りたいコンタクト(大量に仕入れたモノ)を売るんです。少々あっていなくても、おかまいなしです。だって、あっているかどうかすら、わからないんだから。

今の眼科の機械が優秀だから、それで出た推測の判定結果で、出しちゃうんですかね。。眼科医じゃないから、よくわかりませんが。。

私のコンタクトですけど、私の行っているところは、必ず、ドクター(もちろン眼科専門医)が、コンタクトを装着した状態での診察があります。問題ないかどうかを診られます。定期検査もしっかりされています。安心です。

いくら機械で判定できると言っても(実際、どこまでできるのかは知りません)、眼の状態の診察は、眼科医でないとできません。診察を受けたら、角膜や結膜、その他もろもろ、診てくれているはずです。

(ホントの眼科なのに、あまりにてきと~だったら、それは、クリニックを変えましょう。。いくつか眼科を受診すると、ちゃんとしているところとしていないところと、違いがわかるはずです。)

なので、私が、そういうクリニックでバイトしたって、法律以上、違法ではないのでしょう。

ただ、医師として、というか、人間としての良識とか良心の問題ですよね。そういうこと、やるかやらないかって。

「眼科医に行っているから、大丈夫」というのは、大丈夫じゃないかもしれない、という恐ろしい世の中です。

まず、医者なのかどうか(エライところから確認するな。。。)、医者なら名前ですね、院内に医師免許がかかっているか(医籍番号でもよかったんだったかな?)、それと同じ名前の医師が診察をしているのか、違うなら、その医師の名前ですね、聞いてください。

眼のことも、なにかいろいろ聞いてはいかがでしょう。

(眼科医だとしても、貴女の思うような対応してくれない医師もいるかもしれません。。。それだったら、どちらにしろ、クリニックを変えましょう。貴女に合うクリニックを探せばいいんです。

でも、少なくとも、医者かどうか、眼科医がどうかくらいは、わかるんじゃないかな。。聞く内容にもよるのかもしれませんが。。

こいつ、絶対に医者じゃないっ!と思っていたら、医者だったら、ますます怖いですね。。。。)

あやしいことをしているところは、そういうところから足が付いたら困りますからね、医師役をしている人の名前は、あまり公表しないことが多いです。あるいは、責任者(管理医師)からは、名前を借りているいるだけで(名義貸しですね)、バイトのわけわからん医者ばっかりで回しているとか。。

ちゃんとした眼科は(って、何科でもそうですが)、医師の名前はわかるようにしてありますよ。昔からある、院長一人でしているような、おじいちゃん先生のところとかだと、もう今更医師免許とかかかっていないかもしれませんが、複数の医師でしているような、今どきのクリニックでは、医師の名前がわかるようになっているはずです。

ご参考までに。

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医療