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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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赤ら顔の治療②

さて、昨日の続きです。

でも、多分かなり以前にも赤ら顔のことって書いていたと思います。よろしかったら、ブログ内を検索してみてください。

どの治療のことも、化粧品やサプリのことも、日々一刻と私の中でアップグレードされていて、最初は、これ、いいかも、と思っていたことも、実際自分が使っていて、患者さんが使っていた経過も診ていて、1か月、3か月、半年と時間が経って、う~ん、こういう使い方はよくないなとか、こういう時でないと使えないかもとか、こういう人にしか向かないな、とか、どんどん私の中での適応が変化していきます。

通われている方には、そのアップグレードはお伝えしていますが、ブログだけの方だと止まったままですものね。時々は、以前に書いた内容も、アップグレードしないといけませんね。

なので、いくつか、いろいろな時期に書いたものでも、新しいモノからお読みくださいね。

まあ、赤ら顔の場合、そんなに変わっていないと思いますけど。

レーザー等では届かない、自律神経によるものと考える赤ら顔の場合、漢方を追加処方するようになったことくらいでしょうか。

さて、治療の前に、まずは、状態からお話ししましょう。

赤ら顔で悩んでいらっしゃる方の場合、赤みの状態なんですけどね、ボワ~っと赤いですか?それとも、糸ミミズのように、細い赤ペンで、ピロピロと書いたような、赤い毛細血管がたくさんありますか?

それとも、両方混ざっていますか?

ボワ~っとした赤みが治療などで良くなって、霧が晴れたみたいにどんどん良くなってくると、その霧の中から毛細血管が見えてくることがあります。

あまりにひどくて、下に隠れていた毛細血管がやっと見えるようになったような感じでしょうか。

もちろん、新しく出てきた毛細血管もあるでしょう。

(毛細血管は、年齢とともに増えていきます。増えるスピードは人によって違います。)

突然出てきたように見えて、実は前からあったのか、それとも本当に突然出てきたのかはわかりません。

赤ら顔で悩んでいる患者さんで、例えばエステや化粧品会社やそういう類のサロンで、いろんなわけわからんことを買ったり、されたりしていた方の大半が言われるのが、「皮膚が薄いから、透けて見えてる、と言われた」です。

そういうことを言われる方のこれまた大半が、いらんことをたっくさんしてきて、皮膚に炎症も起こりまくりなんですが、確かに、角質が薄くなっている方が多いです。

(ピーリング系のことをやり過ぎていることが多かったり。。)

バリア機能が破壊されている方も多いです。

でも、真皮層が薄くはなっていません。当たり前ですが。。

ご高齢の方や、ステロイドのホルモン剤を適応外なのに、ず~っと顔に塗っていた、となると、真皮はぺらっぺらになってくることがあります。

ご高齢の方であれば、いわゆる、老化ってやつですし、あとのは、ステロイドの副作用です。

「皮膚が薄いから、透けて見えるのは仕方ないんですよね」と聞かれることがありますが、100歩引いて、まあ、かりに、透けて見えているとしましょう。

じゃあ、どうして、皮膚が薄いんですか?って、考えたこと、あります?

赤ら顔の方全員にお聞きしていますが、いつから赤いですか・赤みに気づきましたか?気になって来ましたか?という問いに、「生まれつきです」「子供の頃から」という方は、めったにいません。

ゼロはいいませんし、事実ゼロではないとは思いますが、その方の幼少時代から診ているわけではないので、本当にそうなのかも確認できません。

大体の方が、子供の頃に赤ら顔でも、大人になるにつれ、消えていくことが多いです。

皮膚の新陳代謝がいいのか、本当に、一時的な反応だったんだろうな、と私は思っていますが、子供と大人で、肌質も体質もガラッと変わることもあります。

体も肌も変化していますから。

ほとんどの方が、赤くなりだしたのは、「化粧品を使いだしてから」どんどん、毎年ひどくなっている、ということです。

(これがどういう意味かわかります?

化粧品が悪いのか、その中でも特に悪かったものがあるのか、スキンケアなどの皮膚の触り方が間違っているのか、ということがかなり重要ポイントです。)

角質には毛細血管というのはありませんから、真皮層にある毛細血管が透けて見えているのか、って話ですが。。。

ホントに透けているわけですか?オーガンジーみたいに?他には透けて見えるものはないですか?毛細血管が透けて見えるなら、毛穴の汚れも、産毛も透けて見えていませんか?ひょっとして、脂腺や汗腺まで透けて見えるんじゃない?

ってか。

見えませんよね。

ホントに、そういうことを、根拠もなく、お客さんに言うのは、エステ・化粧品会社は止めてほしいです。

大勢の方がいらっしゃいますから、透けて見える肌というのも、存在するのかもしれませんが、多分、いえ、きっと、違うでしょう。。

肉眼で見えた段階で、もうそれは、「毛細血管」ではないんじゃんですかね。。。

糸ミミズみたいに赤いピロピロは、透けて見えているのではなく、「毛細血管拡張」といいます。

じゃあ、どうして、「毛細血管拡張」が起こるのか、起こったのか。

いろいろな代謝異常(栄養が足りなくて、うまくいっていないとか。)があって、ということももちろんありますが、それ以上に、「刺激」が一番でしょう。

まずは、①紫外線、②摩擦などの刺激・ダメージ です。

紫外線で増えますから、年齢とともに、増えても仕方ないんです。

正しく日焼け止めを使っていれば、その分はかなりの予防ができると思います。これはもう患者さんの努力です。

②の刺激も、患者さんが、どこまで刺激を減らすことができるかにかかっています。

この刺激というのは、皮膚の触り方はもちろんのこと、肌に塗る化粧品の質や刺激もかなり問題になります。

自律神経に関係する赤ら顔の場合は別ですが、肝斑の治療と同じで、日焼け止めを塗ること(適宜の紫外線カット)と刺激・摩擦を一切止めることが、ものすごく重要になってきます。

この一番重要なことが、患者さんの普段のお手入れにかかっているわけです。

何をするにしても、皮膚の触り方を見直すことがとても大切です。

→続く

カテゴリ:

スキンケア, 医療