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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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赤ら顔の治療③

赤みのこと、どこまで書きましたっけ?

「透けて見える」ってことに話をちょっと戻しますが、例えば、顔のシミ、シミの茶色が見えたからって、「透けて見えてる」って思います?

シミだって、皮膚の一番外側にのっているんじゃなくて、皮膚の中に埋まっているわけですよ。毛細血管がある場所よりは、上ですが。

だからと言って、「透けて見えてる」って思いませんよね。

じゃあ、アザは?赤ちゃんの時の蒙古斑、覚えていますか?

おしりの青アザです。

青アザも顕微鏡でみると、黒っぽい色素が皮膚の中に埋まっているだけです。

その黒っぽい色が、皮膚の中でも、深めにあるのか、浅目にあるのかで、茶色く見えたり、グレイっぽく見えたり、青っぽく見えたりするわけです。

(ベージュなのか、焦げ茶なのかは、色素の多さの違いです)

青アザも、「皮膚が透けている」って思います?おしりだけ、皮膚が薄いんですか? ってね。

エステや化粧品を売っている人って、人にもよりますが、なんかもっともらしく言って、自分たちの売りたい商品がさも、それに都合よく合うように、素晴らしいように誘導していこうとしているだけですから、まともに話聞いていたら、お金も顔ももちません。

特に、エステでは、毛細血管拡張を見かけると、「お客様の肌は薄いので、施術をすると赤くなりやすいので、ご了承ください」とか言って、お金払わせるんですよ。

「肌が薄いから、赤くなりやすい」と事前に言うなら、お金取って施術するな!と言いたいっ!皮膚科への受診を勧める、っていうのが、先ではないですか~。

そんな赤い皮膚に、医者でもないのに、わかわからんことして、責任取れるんですか~っ!!

挙句の果てに、わけわからんことを、そんな赤い肌にするから、赤みがひどくなるのは当たり前なのに、「赤くなったのは、貴女の肌が薄いからだ」と言われるわけです。

(ちなみに、まともで良心的なエステであれば、何かあったら困るから、施術はしないはずです。そして、皮膚科に行くように言うはずですよ。)

ちなみに、ちなみに、エステやサロンで、なにかされて、赤みなど皮膚がトラぶったら、すぐに皮膚科に行って、診断書をもらいましょう。そして、警察に相談に行ってください。当たり前ですが、エステやサロンは、何かを治すところではありません。悪化することはあっても。

顔が赤いのって、茶色のシミもそうですが、皮膚(体)が、何かに気付いてほしくて、信号を出しているわけです。

なにかイヤなこととか、困っていることが、皮膚(体)にあるんだと思います。

気付いて~!!って。

生まれつきのアザとか、あとから出てくる後天性のアザは、もう決められた運命みたいなものですから、何かに対しての皮膚(体)の抗議でも叫びでもありません。

なにかの刺激によって、皮膚(体)は必要だと思って、赤くなったり、拡張したり、場合によっては、増えたりします。

その刺激が一時的なものであれば、そのまま消えていくこともあるし、増やしたり、拡張したものの、もう必要ないかな、と判断されれば、体のほうで元に戻す場合もあります。

実際、おかしなことを止めるだけで、赤ら顔はかなり落ち着くことも多いです。

ただ、その刺激が続いた時間経過があまりに長いと、あるいは、そんなに長くはなかったけど、刺激が強すぎた場合など

(この期間の長さや刺激の強さは、数字で平均などがわかるものではありません。

ホントに千差万別なので、これだけは、どこまでやったから、赤くなる、赤みが取れなくなる、とわかるものではありません。今の医学では。)

ビタミンも漢方も栄養療法もレーザーも大事ですが、どれが大事なのかは、個々の状態によって、全く違います。

そして、何より大事なのは、皮膚の機嫌を良くしてあげること、です。

労わるというか、優しくするというか、過保護ではなく、いらんことやおかしなことは止めてあげる、というのが最優先課題です。

コンプレックスって、人によったら、もう気になって気になって、気が気じゃない時って、ありますよね。

そういう時こそ、少しでも冷静にならないと、折り込みチラシやネットやTV雑誌の誇大広告など、どこにでも、そういうのはあって、冷静でない時であればあるほど、そういのに心の隙を突かれて、引っかかったりします。

ものすごく気になって、悩んで悩んで、というなら、まずは、自分を冷静に見て、いらんことを全部、きっぱりと止めましょう。

一瞬で消えるわけはありませんが、日一日と、ボワーッとした赤みは徐々に薄くなるはずです。(限界はありますよ)

ただ、毛細血管拡張は、なかなか難しい。。。

いらんことを止めてあげて、時間をかければ、体が、「必要ないのね」と消してくれたらいいんですが。。。

今まで散々、いらんことを続けていたのであれば、体も、もう、自然には消してくれないかも。。いえ、ものすごく時間をかければ、消える可能性はあるのかもしれませんが、いつまで待ちます?1年?2年?5年?10年?

待てる方はいいですが、気にしている方は、待てないですよね。

待てないんだったら、サッサといらんことを止めるっ!!

1分1秒でも早く止めたんだったら、ちょっとでも早く良くなります。

イメージとして、足し算ではなく、掛け算、あるいは、二乗くらいに思ってください。

拡張してしまった毛細血管は、基本レーザーや光でやっつけて、消していくしか、なかなか効果のある治療はないと思います。

この拡張した原因は、種類のよらないです。

どんな原因だとしても、拡張してしまったら、なかなか難しい。。。

拡張する瞬間を見たわけではありませんから、あくまで患者さん方の話を聞いての経験による私の考えですが、

血管が拡張する前に、ボワ~っと赤くなるとか、繰り返すとか、なにか「前触れ」があったはずです。

それを無視するから、どんどんひどくなったのではありませんか?

また、そういう経過に限って、ほんのちょっとだけ、マシになる期間があって、それでまた、いらんことを再開して、と繰り返している方がとても多いです。

マシになった後でぶり返した時って、以前よりももっとひどくなってなかったですか?

どんどんレベルアップしているような。。

マシになった時って、ちょっと皮膚の機嫌が戻りかけたのか、回復しようとはしていたんでしょうね。でも、またいらんことをするから、皮膚が本気で怒ってしまったんでしょう。。

気が付いたら、とんでもないところまで来てしまった。。。という感じなんですかね。

でも、着実に、その階段を上っていた原因が、なにかあるはずです。貴女がわざとしたことでなくても。

気が付いたら、突然、拡張していた!ということがあるかもしれませんが、じつはずっとあって、目立たなかっただけ、とか気付かなかっただけ、という場合も多いと思います。

その経過を診ていないので、確信ではないですが。。

ホントに、いらんことをさっさと止めた方は、レーザーするにしても、早く良くなります。良く効く、というか。

それは、シミも肝斑でも、なんでもそうです。

機嫌のいい皮膚というのは、治療がよく効きます。一緒に、綺麗になるのに、協力してくれますよ。

→続く

カテゴリ:

医療