栄養療法にしろ、血液検査をしなくても栄養のお話しをした方には、「お食事ガイド」という、こういう食事内容がお勧めですよ、という簡単ではありますが、大事なことはしっかり書いてあるという冊子をお渡ししています。
それ以外の資料も必要だと思った方にはお渡ししています。
それをどこまで読むのかは、その方次第になりますが。。
持病をお持ちの方の場合は、個々にお勧めの食事内容がまた変わりますし、万人に合う食事法というのはありません。
「糖質制限」と一口に言っても、「全く糖質を摂取しない」という意味ではありません。
糖質を全く摂取しない、ということ自体、不可能とは言いませんが、かなり難かしい。。。。。
だって、野菜にも糖質って入っていますから。みなさんが、何気なく使っている調味料や加工食品も、結構糖質って、入っていたりします。
どこまでの糖質を制限するのかは、人それぞれで、性別や年齢、現状の体の状態と、目標地点と本気度と言いますか、急いでいるのか、のんびりしたいのか、などなど、個人個人違うので、食事内容が違います。
元気になりたいのか、若々しく健康でいたいのか、ボケたくないないのか、ダイエットしたいのか、肌を綺麗にしたいのか、などなども、目標ですね。
私も、糖質制限と言いながら、徹底しているわけではありません。
食べる時は食べるし、まあ、昔ほどムチャクチャ食べていることはなくなったし、一応食べる時は、食べ方(順番など)や糖質の種類などを気にしているつもりです。
糖尿病ではないので、そこまでカットしなくてもいいわけですが、私の場合、糖代謝がかなりおかしくなっていたので、ちょっと徹底気味にすることで、この2か月ほどで、ちょっと改善しました。
インスリン抵抗性は正常に戻ってきたようです。良かった、良かった。
私なりに、今までの人生の中では、かなりの糖質制限をしているつもりですが(私調べ)、体重と体脂肪が言うほど数値としての変化が見られず、どうも筋肉が増えてはいるようで、体重と体脂肪からしたら、昔と同じでも、ラインがちょっと違うか。。(着られる服からしたら)とは思いますが、もうちょっと動いてもいいんじゃない。。?
(どうもカロリー摂り過ぎでは。。?まだスイッチが入るのを邪魔しちゃっているんでしょうね。。あと、運動不足はありますね~。
まだ食後の高血糖になる時もあるのかもしれません。)
まだダイエットには時間がかかるようですが、体が楽になってきたので、良かったです。
本当の健康にもっていくには、狂っていた時間が長ければ長かったほど、時間がかかる場合があります。
因果応報ですね。
さて、今の体調をなんとかしたい、と思っていらっしゃるなら、グダグダ考える前に、なにか行動を起こしましょう。
糖質制限は、中途半端な知識でやっていらっしゃる方も多く、それ、全然違いますよ、と間違っているレベルが圏外なこともあって、全然糖質制限になっていないのに、ご本人はすごくやっているつもりで、その結果、栄養が足りていないところに、必要な糖質分まで制限しているから、カロリー不足になって、余計体調が悪くなったり、あるいは、何が糖質かわかっていないから、糖質をすごく摂っていたり、ということがあります。
とりあえず、現状を把握しましょう。
お食事ガイドを素直に実行されているような場合はいいですが、それもあまり見ずに、今までの刷り込まれている情報でやっちゃうと、栄養状態はどんどん悪くなる一方です。
糖質制限にしろ、栄養療法にしろ、おそらく今までの、食事の概念(カロリー制限とか、お肉が悪いとか卵が悪いとか)と全然考え方が違って、下手したら真逆の場合もあります。
お食事ガイドには、どうしてそうなのか、どうしてダメなのか、簡単には書いてあっても、その背景まで詳しくは書かれていません。
そこまでの情報が欲しかったら、やっぱりちゃんとした本を買ってください。
そうすれば、わかりやすく書いてあるし、一度聴いて忘れてしまっても、何度でも読み返しできるし、きっちりと理解できると思います。
食事の説明だけに、1時間も2時間もお取りしているわけではないので、時間内の説明でわかる方はいいですが、理解できていない場合は、ご自分でも本を買って勉強していただくしかありません。
だって、自分の体のことなんだから。
まずは、現状の把握です。
食事ノートを付けるというも大事ではありますが、何が糖質で、何が蛋白質なのか、ということはわかっていないと、ノートをつけても意味がない。。。
「自覚」ですね。
自覚しないと、改善はできません。
だって、ダメなことって思っていないことを直せませんよね。
よくあるのが、「ごはんは食べていないのに~」と、毎日ラーメンとか、春雨スープとか、もしくはパンやおかしを変わりに食べている。。。
炭水化物をかなり摂っていることには変わりませんよね。
同じ、ラーメンを食べるにしても、自覚があれば、ラーメン食べたから、その分、節制しようとか、ラーメンの選ぶ種類に気を遣うとか、どうしても食べたかったら、食べ方や時間など工夫するとか、食べたいがための努力をします。
努力ができなくても反省はするので、反省していれば(そして、改善したいのなら)、いつかは改善します。
ところが、ラーメンを食べている自覚がない、ラーメンは食べていい、みたいな自分ルールを作ってしまうと、改善は不可能でしょう。
よくあるパターン2が、「ひき肉」です。
お肉食べてます、とおっしゃる方の中には、ひき肉ばっかりという方が時々いらっしゃいます。
これ、ダメなの、わかりますよね?
ひき肉って、お店によったら、何が入っているのか、どれだけの脂が入っているのか、なんて、わかりませんよね。だって、店によって色も味も違うし、出てくる脂の量も全然違う。。。
100gのひき肉を食べたとしても、もし半分脂身だったら、たった50gです。
(ちなみに、100gお肉を食べても、100gのたんぱく質ではありません。)
ひき肉は私も時々食べますが、何がどれだけ入っているのかわからない以上、肉としてのカウントは、かなり厳しめにしておかないと。
しかも、肉料理=ひき肉、ってしていたら、それ、全然肉食べていませんよ?
あと、肉料理=鶏肉、っていう方もいらっしゃいます。
アレルギーなどがあると、また話は変わりますから、ないものとしての話ですが、いろんな種類をまんべんなく食べる、というのがとても大事です。
なんでもそうですが、ひとつの食材ばから食べていたら、食物アレルギーも呼んできやすくなりますし、栄養も偏ります。
そして、鶏肉よりも牛肉や豚肉のほうが、いろいろな栄養素から見たら、栄養価は高く、鶏肉だけでは、たんぱく質はとりあえず摂れますが、他の肉を食べた時と摂れる栄養が違ってきます。
かといって、牛や豚ばっかり、というのも、良くないので、まんべんなく、いろいろな物を食べるんです。
調理の具体例がわからない、という方は、栄養療法や糖質制限の料理本も、江部先生や溝口先生監修のものがたくさん出ていますから、写真付ですので、とてもわかりやすいです。
そういうのを見れば、どんなものが栄養価が高いのか、一目瞭然です。
よくあるパターン3が、調味料や加工食品の味付けです。
なんでもそうですが、裏の成分表を見るクセをつけましょう。
「見てもわからないから」と言うまえに、じゃあ、見たことありますか?
見たうえで、わからないと言っていますか?
そうおっしゃる方の大半が、見もしていません。
食品の場合は、化粧品と違って、そんな化学薬品ばかりが並んでいるわけではないし、むしろ、並んでいたら、おかしいですよね。それは、食品添加物、ということになります。
添加物の全部が悪いわけではありませんが、聞いたこともないような化学薬品の名前がずら~っと並んでいたら、これ、食品ですか?と疑いたくもなるし、そういうことも自分で確認して、理解しないと。
ちゃんとした商品だと、ホントに、いわゆる添加物はありませんから、例えば、味噌だったら、「大豆 塩 」とか他に「麹」くらいですかね。
化学薬品の添加物なしの生活なんて、今の世の中、まあ、できません。
山奥で自給自足でもするなら、別ですが。。都会でするにしても、できるかもしれませんが、ものすごいお金はかかるし、探してくる手間も大変なことでしょう。。
だからこそ、把握です。
これだけ、添加物摂ったな、とか、こんなに糖分入っていたわ、とか。
そしたら、次から気を付けるようになりますよね。自覚があるから、次回、なるべく食べないように努力したり、食べた分、栄養摂っておかないと、となるわけです。改善していくわけです。
食品の裏の成分表を見るのに、とりあえず考える必要はありません。
まず、「見る」という行動です。
行動を起こせば、「なんだ、こんな簡単なことだったのか」となります。
本によったら、そういうことをこと細かく書いてくれている本もあるし、もっと具体的に教えてほしい、という方は、今、食品添加物は食べてはいけない、みたいな本がたくさん売っています。
かなり極端な本もありますが、少なくとも、どこを見ましょう、とチェックポイントは書いてくれています。
(ああいう本は、確かに読むのはいいんですが、全部実行するとなると、ホントに全部手作りになるし、食材から調味料まで徹底しないと、実現できないので、まあ、難しいです。。こういうことだったんだ、という把握のために、お使いください。内容は、把握はしていただきたいですが、ちょっと軽めに流してくださいね。でないと、食べるもの、なくなりますよ。)
なんでも、知っているのと知らないのとで大違いです。
だって、時間もお金ももったいないでしょ。なにより、体の負担を考えれば、知ってしまったのなら、改善の方向に、ゆるやかでもいいから行かないと。
40も半ばを過ぎてくると、美容も大事ではありますが、健康がなにより大切です。
現状をなんとかしたいのなら、まず行動を!
食事がむちゃくちゃなのに、しかも改善の余地は山ほどあるのに改善もするつもりもないのに、サプリだけ飲んでも効きません。焼石に水です。
双方が合わさってこその、栄養療法であり、健康です。