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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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昨日の寄生虫がらみで、寄生虫の話をもうひとつ。

 

サナダムシダイエットって、ご存知でしょうか。

一時芸能人がしているとか、まことしやかに噂されたりしましたよね。

寄生虫に寄生されて、栄養を奪われて、まあ痩せる人もいるでしょうけど、あまいいい痩せ方ではないですね。。。

糖質だけ食べてくれるわけでもないでしょうし。

悪性貧血の報告もあったかな。

 

昔、学生時代の時に、サナダムシダイエットに興味があって、ちょっと調べたことがあるんですが、サナダムシと言っても、いろんな寄生虫がいまして、おなかの中で飼っていいのは、「広節裂頭条虫」という名前の虫です。

サケやマスに生息していて、その身を寄生虫ごと人間が食べたら、うまくいけば人間に寄生してくれるわけです。

なかなかマスは食べられないので、サケをよく食べましたね~。

しかも熱を加えた時点で、寄生虫は死んでしまいますから、サケのお刺身(サーモンですね)をしょっちゅう食べていました。

ところが、やはりサケは生では売れないので(寄生虫の問題から)、いったん冷凍されて、解凍されたものが売っていると知ったときには、ショックでしたね~。

(冷凍したら、虫は死んでしまうのです)

昔、「美味しんぼ」の漫画の中でも、そんなくだりがあったような気がしますが。

いったん冷凍して、解凍するよりも、そりゃ、そのまま生で食べるほうがおいしいに決まっていますから、サケの生をおいしく食べる方法対決だったか、なんだったか忘れましたが。

もしかしたら、冷凍の甘い、広節裂頭条虫がまだ生きているサケがあるかもしれない、と真剣に考えて、よく食べていました。

もうこうなったら、山の旅館などにいって、川で取ってこられてた、新鮮なマスを食べるしかないのか?!とこれまた真剣に悩んでいましたが(ほんと、暇ですね~。もっと他に考えること、あるやろ、と20年前の私につっこんでやりたいです)、もう現在では、下水道が整備されて、昔みたいに、寄生虫のいる人も減ったし、広節裂頭条虫のいる魚もかなり減っているすです。

(感染した魚を食べた人間が、排せつするときに、サナダムシを出して、下水が発達していなかったボットン便所の時代、そのまま、寄生虫ごとのうんちゃんが、川にいって、それを食べた小さい魚やサケが感染して、で、その魚をまた人間が食べて、となるので、ず~っと連鎖が続いてたんですが、薬も開発されるわ、下水はちゃんと処理されるわ、で、もうそうそう、仮に、川でマスを取って、生で食べたとしても、寄生してもらえるかどうかもわからない、というか、むちゃくちゃ確率が低い。。これも、ショックでしたね~。

 

広節裂頭条虫のことを本格的に知ろう!ということで、寄生虫、しかもサナダムシと言えば、藤田絋一郎先生です。

世の中、あまりにもきれいになりすぎたから、アレルギーが増えたとおっしゃっていた先生で、確かに、とうなづくわけですが、寄生虫博士でいらっしゃいまして、ご自身もサナダムシを(おなかの中に)飼っていらっしゃいました、当時ね。今は知りません。

で、藤田先生のサナダムシのご本を読みまして、ますます、寄生させることの難しさを改めて実感したような。。はっきり覚えていません。

 

で、医者になって、何年目かわすれましたが、藤田先生が皮膚科主催の学会だったか何かにきてくださいまして、記念講演だったかありました。

その時に、まだおなかに飼っていらっしゃって、冗談で、広節裂頭条虫がほしい方は、どうぞおっしゃってください、と言っておられたかどうだっか忘れましたが。。。

その時に、こんな機会はまたとないから、「サナダムシ、ください!」と言おうと思ったんですが、これだけ、サナダムシが手に入りにくくなっているのに、(もしもらえるとして)、そのサナダムシは何処からとってきたんですか?と聞かずにほしいというのか、藤田先生のおなかにいたやつの一部なのか、聴いていないのわかりません。。

もし、藤田先生のおなかの中のだったら、(培養などされていると思いますが)

サナダムシを飼える一生で一度のチャンスを逃してしまいました。。

 

まあ、サナダムシよりも、そういう非生理的なことではなく、ちゃんと糖質制限したら、ちゃんと効くのに=

 

今は、飼う気もはありませんけど。