今日は、久しぶりにちょっとのんびりできました。
ありがとうございます。
あ、ちなみに、昨日の患者さんは、栄養解析の血液検査はされていません。
症状や摂ったほうがいいと考える栄養素やおすすめするサプリの種類や量によって、採血しなくても処方することがあります。
ケースバイケースです。
ただ、診察もせずに、話も聞かずに、サプリだけカウンターで買う、といのは、うちでは絶対にやりません。
症状の改善のために作られたサプリですから、話を聞く・説明をする、という診察が必要です。
たくさん飲みたい!となったら、検査が必要なこともあるし、種類のよったら(特に、ビタミンDとか)、検査しないと処方しません。
たくさん飲めばいいというものではないので、必要量も人によって違うし、他の人と同じ量を飲んだらいけない方も多いのです。
そこが、その辺のサプリと違うところです。
実際、効きますからね~。
さて、今日は、宣伝がむちゃくちゃされている、「コンドロイチン・グルコサミン」の話です。
こちらは、国民生活センターで、2008年に調べた結果です。
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20080807_1.pdf
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20080807_1.html
どうして、こんなテストを実施されたのかというと、消費者からの問い合わせ(というか、クレーム?)があまりにも多かったのと、宣伝広告がひどいものが目立っていたからかもしれませんね。
テレビのCMを皮切りに、テレビショッピングや新聞の折り込み広告など、膝の関節が気になるご年配の方の弱みに付け込むというか、あまりにも誇大広告も多いですよね。
イメージ戦略も強いというか。。どこにも「効く」なんて表示はないのに(「効果を約束するものではありません」みたいな、ものすごく小さく表示されていたりね。
あまりにもひどい粗悪なものが、サプリメントとして、大量に市場に流通していて、誇大広告ばかりで、クレームばかりセンターに寄せられて、なんとかしないといけない、ということで、今年の4月から、「機能性食品」という、枠組みができて、ある程度のことを言うのに、根拠を示せ、みたいな感じでしょうか。
ただ、こちらは、厚労省管轄の、「特定保健用食品(いわゆる、トクホ)」とは一線を引いています。
トクホは、かなり効果を言ってもいい。実際、言っているCM,多いですよね。
ちゃんとデータを出して、審査を通ったわけですから。
こちらの審査はかなり厳しい。時間も(きっとお金も)かかる。
機能性食品に申請する時のデータなどは、第3者機関がチェックしているようですが、トクホほど厳しくない。
でも、ある程度の効果を言っていい。(この辺がポイント!)
言ってみれば、企業が勝手にデータをあげて、言ったもん勝ち!の世界にしようと思えば、できないこともない。。
ただ、大手のちゃんとしたメーカーは、これで消費者の信用を失ったら大変ですから(期待させておいて)、結構慎重に申請されていることもあるのかなと。
この辺がね~、消費者からしたら、わかんないですよね~。
一応、そのデータ(根拠)は、どなたでも、消費者庁のHPに、閲覧できるように、全て載っていますが、おそらく、何十うページにもわたるデータで、私たち医療関係者でも読んで理解するのは大変だし、まして検証だなんて、やってられません。
そのうち、学会のほうで、トクホみたいな認定するシステムみたいなのができるのではないでしょうか。
さて、コンドロイチン・グルコサミンに話を戻します。
この検証をされたのがかあんり古いので(2008年)なので、当時の話ですが、テストされたメーカーはすべて、実名で載っていました。
国民生活センター、素晴らしいですね!引き続き、もっと消費者のための頑張って欲しいです。
この中で、えげつないなと思ったのが、「胃の中での溶けやすさ」の項目ですが、
なんと!18銘柄調べて、その半分の9銘柄が、30分経っても、カプセルが崩壊しなかったそうです。
30分で解けないんだったら、そりゃ、もっと時間をかければ溶けるのかもしれませんが、そんなもの、サプリとして売るなよ!と思います。
30分かかって解けないだったら、全く解けずに、ウンチと一緒に出ていっているカプセルもあるかもしれない、ってことですよ。
なんじゃ、そりゃ!
一体、何分で解けたのか、までは実験されたわけではなかったですが、「問題がある」と判断され(そりゃ、そうだ)、製造方法を見直すように、業界に要望されたようです。
また、表示されている量も、全然入っていなくて、表示よりも無茶苦茶少ないのに、全くいい加減に、たくさん入っているように、表示されていたわけです。しかも全商品。
ここで注目ですが、参考品までに、医薬品のコンドロチン(硫酸ナトリウム)も調査されていて、こちらは、表示通りの量がちゃんと入っていました。
医薬品ですから当たり前、とお思いでしょうが、はい、医薬品ですから、当たり前です。
医薬品として、厚労省から許可をもらうということは、もちろん完成品が表示通りの量が入っていないと、そんなもの、薬でもなんでもないですからね、許可がおりません。
市販のサプリは、医薬品ではないので、そこまでチェックする義務は、まあないわけですが、メーカーが勝手に、多めに書いたっていいわけですよ。知らんぷりです。
だって、誰もチェックしませんからね。
(で、今回、国民生活センターで調査されてくださったわけです)
しかも、メーカー側は、表示通り入っていないことをわかっていて、そのまま大量に入っているかのような表示のまま、売られていたものも。。
わかっているということは、調べただけマシ、ととるか、調べもしていないメーカーよりマシ、と取るか。。
詐欺のようなサプリですが、コンドロイチンの場合、サメ軟骨から作っているように表示があると思いますが(ほとんど全部?)、
これまた、なんと!
調べたら、海の生物ではなかったものが、いくつかあったそうです。。
「陸」のものから作られているようです。。
まさに、詐欺ですよね。
アレルギーの問題もあるでしょうし、宗教上の問題もあるでしょう。原材料まで嘘だなんて。。ひどすぎますよね。
そして、極め付けが、医薬品並みの効果をうたっているものがあるようで、「薬事法の抵触のおそれがある」とされていましたが、買う側からしたら、医薬品と変わらないイメージしか抱いていないと思いますけどね、そういう広告って。。
ほんとに効くんだったら、いいと思いますよ。
でも、効きもしないのに、すごいたくさん入っていて、すごい効くような宣伝しておいて、医薬品よりも安めに設定されていたら、買う人、そりゃいますよね。
安いからって、とびつくほうも、もうちょっと考えましょう、ですが、一番悪いのは、こういう質の悪いメーカーです。
自分で自分の身は守るしかないですよ=!!
テレビや雑誌やネットで、例えば、「○○がいい」となっていたら、情報源も確かめずに、すぐに安い!と思ったのを、買っちゃうでしょ。
そんな安い値段で、いいもの、売っているわけないじゃないですか~。
サプリなんて、まじめに作れば作るほど、値段は高くなるし、原価が高いのに、そんなに利益のせられませんから(販売価格がかなり上がってしまうから)、メーカーに、ムチャクチャな利益なんか出ませんよ。
どこのメーカーも、儲けるためにやっているんですから、まず考えているのは、原価率です。
販売価格をまず設定して(売りやすい価格といいますか)、これくらい、あるいはそれ以下の原価で作って、と研究員や下請けメーカーに言うわけです。
何を買っていいのかわからない人は、とりあえず、「飲まない」ことですね。
何度もブログ書いていますが、その分、食費にかけましょう。
動物性たんぱく質をちゃんとたっぷり食べられる人は、それほど体調で困ることって、少ないと思いますよ。
たくさんお肉が食べられるってことは、体内年齢が若い、ってことですからね~。
私のブログでも何度か紹介しているビタミンDですが、ちなみに、血液検査も必要もないようなものを飲んで、一体何をしたいんだか、って感じです。
ちゃんとしたビタミンDは、体に貯まりますからね(効かせるだけの量までもっていくので)、なので、過剰症にならないように、血液検査をするわけです。
検査しないと、必要量も、処方する量も決められないので。
本当のDの効果を出したいなら、それなりの量がいります
市販のを飲もうが、クリニック用と言っていても、検査を必要としていない、ということ自体、そこまで貯まるわけがないから、いらない、ということです。
信じられない方は、一度医療機関で、ビタミンDの血中濃度を測ってもらって、確認されたらいいと思いますよ。
ただし、もちろん保険は通りませんし、かなり特殊な検査ですので、そいうことを知っている医者じゃないと、自費でもやってもらえません。
項目自体を知らないというか。。
私も、栄養療法をするまでは全く知りませんでした。検査会社によっては、やっていないところもあって、うちの検査会社も、外注に出されていますし、オーダー用紙にすら載っていませんので、備考欄に手書きで書きます。
かなり特殊です。保険診療では習わないことです(だって、保険が通らないから)。
サプリにも、いろいろあるのです。