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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ところで、Facebookの「シェア」というやり方がわかりません。。。

もう1回、本読まなきゃね。

大勢の方に、たくさんのいいことを知っていただくために。

いい情報というのは、多いほうがいいのでは?と思っています。

だって、選択肢が広がるから。

選択肢がたくさんあると、違う道に行ったとしても、それはそれでいい道です。どれもいい選択なんですよ。

どの道に行っても、きっと楽しい!

 

さて、前回の補足ですが、菌=病原菌ではないってこと。

病原菌は、健康被害をいろいろ起こすので、やはり治療の対象になります。

でも、悪さをせずに、じ~っとしていたら。。。それでも退治するのかな?

それは、その病原菌の性質や状況によっても、全然違うと思います。

それくらい、抗生物質や殺菌消毒剤というのは、本来乱用するものではありません。

菌だけ殺しませんからね。

 

いい菌の代表は、ビフィズス菌や乳酸菌でしょうか。

そういわれると、なるほど!って思います?

 

赤ちゃんや子供って、いろんなものをなめたり、口にするでしょ。

そうやって、その辺のどこにでもいる常在菌を取り込んで、免疫力をつけているんですよ。

こういうことをしていないと、ほんとに、簡単な免疫力もついていなくて、その子は将来(というか、今現状でも)、大変でしょう。。

 

あと、免疫力を強化させるのに、そういう普段からの訓練も大事ですが、もちろん、免疫細胞に栄養が行ってないと、戦えません。

電池切れというか、バテバテか、すぐに負けちゃう~。ろくな武器も用意できないし、間違って、味方(自分の体)を攻撃しちゃうかもよ。逆切れされたりして。。。

 

免疫力は、バランスが大事だそうで。

 

味方(自分)は攻撃しない!

敵(外界からの侵入者で、健康被害を起こすもの)は攻撃する!

常在菌には、悪さをしないように、悪い仲間に染まらないように、適度に脅して、見張っておく!それだけの体力が免疫細胞にも必要です。

 

よくわからない~、という方は、「はたらく細胞」というマンガがおススメです。

細胞が、人間の形をしていて、体の中で働いてくれているマンガです。

すっごくおもしろいです。

患者さん数人の方から聞かれましたので、今回は、ココナッツオイルの自主回収があったことについて。

 

ココナッツオイルを患者さんに勧めていたところ、カビが出たんでしょ?心配です、と何人かから聞かれました。

 

ああ!それで止めておられたんですか!!

 

はっきり言って、あまり心配いりません。

(患者さんには、以下のことを説明して、安心されていました。また、始めると言っておられました。)

 

見つかったのは、コウジカビと言って、常在菌(どこにでもいる菌で、みなさんが知らないだけで、普通に口の中に入ってますよ。普段は、仲良く一緒に暮らしているカビです)で、健康被害を起こさないものです。

このカビの一部は、麹として、お酒やお味噌に使われているものです。

 

みなさんが見られたニュース(私は見れなかったんですが)、カビが製品の中にいて、メーカーが自主回収をしている、というニュースだったんでしょうか。

 

私が勧めていたメーカーも、カビが発生して商品を自主回収したメーカーのが、全部スリランカ産だったんでしたっけ?

タイやフィリピン産のは、今のところ報告がないようですね。

 

私は、このことを初めて知った時に、また余計に殺菌消毒剤が使われる~っ!!とそのことのほうが恐怖でした。

たかがコウジカビです。心配しなくていいです。

(コウジカビでも種類がいろいろあるでしょうし、それ以外のカビもあるのかもしれませんが、健康被害を起こすものである報告は今のところなく、実際の健康被害も、おそらくどのメーカーからも出ていません。

だって、常在菌だから。)

 

でも、殺菌消毒剤になってくると、それを、例えば入れる瓶などにふりかけて、どれだけすすいでくれるんですかね。。?  瓶に殺菌消毒剤、残っているんじゃないですか?ほんとに残っていませんか?こうやって、日本人が騒ぐから、もっときついのを使って、きついから余計に残存するってことないですか?

 

もし、殺菌消毒剤が残っていたら、それを口から食べたり飲んだりすると、口の中のいい菌も、腸内細菌のいい菌も皆殺しです。。悪い菌だけ死にません。。皆殺しです。

皆殺しになった時、復活してくるのは、悪い菌のほうが早かったりして、ろくでもないのです。

菌の世界は、みんな仲良く暮らしているわけですから、人間の都合で(しかも理由が、体に悪いとかそんな医学的な問題ではなくて、気持ち悪いからとか、菌なんていないほうがいいんでしょ!なんでも除菌が必要!とかわけわからん、そういう理由で)、なんでもかんでも除菌したらいいってもんでもないですよ。

 

 

私も遅ればせながら、カビ混入の話を聞いた時、家にあるココナッツオイルの瓶のそこをみました。

結構、うちの家では、ココナッツオイルの回転が速いのですが、近所で買った、エキストラバージン・低温圧縮・オーガニックの、セシルのものでした。

底を見たら、小さい、白いマリモのようなものが確かに、3~5個ほどありました。米粒くらい?

ああ、これか、と思いましたが、そのまま、使い切りました。そこをわざわざすくって舐めたりはしませんでしたが。

ココナッツオイルの保存状態によっても、菌の増殖のスピードは違うと思います。

高温のところに置いておいたら、増殖しやすいでしょうし、当たり前ですが、口にいれた(唾液のついた)スプーンや指を突っ込んだら、口の中や指にいる菌が移りますから、コウジカビ以外のカビが居ついて、増えますよ。(これは、する人に問題が。。)

 

こういう自主回収もあって、ココナツオイルは手に入りにくくなっているんでしょうか。

それだったら、非常~に残念です。。。そんなカビよりも、手に入りにくくなったことのほうが、よほど問題。。

 

患者さんにも勧めていたのは、セシルじゃなくてもいいんですが、同じ買うなら、エキストラバージンで、オーガニックで、低温圧縮のもの、で、日清オイリオの中鎖脂肪酸でもいいんですが(こちらはおそらく無味無臭。ココナッツオイルの香りがダメ、という方もいらっしゃるので)、口から食べるなら、食べられるなら、なるべく天然に近い形をお勧めしていました。

 

オイルを採取して、ほんとに絞っただけで、加熱殺菌していませんから、まあ、いろんな菌が付いたままというのはあるでしょう。

でも、問題にするような菌じゃないし。

瓶の殺菌消毒が足りなかった可能性もあるんでしょうけど、今回スリランカ産だけがカビが見つかったのであれば、スリランカでは、必要最低限の殺菌消毒をされているのかなと思いましたけど。(環境にも優しいのでは。。?)

おそらく、現地ではそれが今まで問題になったこともないのかと思います。

海外旅行行ったら、結構どこの国も、日本みたいな、そんな衛生的なところないでしょう?

今回、日本人が騒いだから、今後、スリランカで、日本に輸出するものは、殺菌消毒が強化されてしまったことでしょう。。

(タイやフィリピンは、もうすでに強化していたのかもしれませんね。

昔、東南アジアのどっかの国から、お米を輸入して、コンテナの中に、お米と一緒に虫が入っていて、大問題になったことがあり、このせいで、現地で、日本用のには、農薬が強化されたことは言うまでもないです。。)

 

女性のみなさんが好きな、「オーガニック」というのは、農薬さえ使っていなければ、殺菌消毒剤をどんなに使っていてもいいんですかね。。それで環境を壊したり、自分の体の中の菌のバランスを壊すことになるかもしれなくても、いいんですかね。。

天然に近ければ近いほど、いろんなものが入っています。同じ生き物ですから。

 

そもそも、日本人、菌にうるさすぎ。 一体、どんな問題の菌がいるのかっつーの。

そんなに、スポンジやまな板やテーブルとか、除菌しなきゃいけませんか? アルコールばんばん使って、そのアルコールまみれのだい布巾を持っている貴女の手指がボロボロになりますけど。。

アルコールだけならまだしも、それ以外の除菌成分が入った、質の悪い合成界面活性剤まみれの台所洗剤。。

手袋しなかったら、手指、バシバシで、接触性皮膚炎をアッという間に起こすというのに、一体、何から守ろうとしているんですかね。

常在菌の一体何が悪いんですか。滅菌ルームで暮らしていくつもりですか?

常在菌と共存もできないって、一体どんな免疫力やねん。そんな人間は、すぐに感染症にかかって、ほんとに死にますよ。

CMに踊らされたらいけませんよ。

 

ちなみに、そんな合成界面活性剤の洗剤は、泡が切れても、お皿やコップには洗剤成分が残留していますよ。その次の使った時に、その洗剤成分ごと、食べているのと同じです。

そういう洗剤は、環境に優しい石鹸成分(微生物が分解してくれます)と違って、無茶苦茶すすがないと、ほんとはいけません。

なので、私は、家でもクリニックでも、台所洗剤は、環境に優しい洗剤を使うようにしています。

石鹸に関しては、やっぱり、環境にいいものが、手指にも優しいと思います。

 

今、主婦の方々は、自分が子供の時に、そんな除菌なんて、貴女のお母さんはしていないでしょ?

それで、何か健康被害が出ましたか? 何か困りましたか?

外から帰ったら、手を洗う、うがいする、食べる前には手を洗う、調理をする前(場合により調理中でも)に手を洗う、その石鹸が除菌(殺菌)成分の入ったものである必要は全くありません。むしろ、そんなものは使うな!と手荒れ、アトピー、接触性皮膚炎の患者さんには、こんこんと言い続けます。だって、余計にひどくなるから。

 

医療関係者や介護でなど排泄物を触らないといけない方の場合は、また話が全然違います。言っときますけど、医療関係者だって、自分の手に、殺菌消毒剤なんて、使いたくないんです、だって、手指、ボロボロになるから。

でも、使わないといけないから、仕方なく、仕事中は使います。

 

ちなみに、誰の皮膚にでも、年齢問わず、皮膚の上には、菌がたくさんいます。いい菌もいれば、ちょっと悪い菌もいます。

普段は仲良く暮らしています。それなりに秩序が保たれて、平和なのです。

それを、人間がいらんことをして、その秩序を壊すと、皮膚は大変なことになり、一気にバランスを崩して、そうなると、平和はなくなり、悪玉菌がうじゃうじゃと悪い世界に変わってしまうのです。

これは、口の中も、腸の中も同じです。

 

世界一、衛生的な日本。

キレイでいいと思いますが、どこにでも菌はいるし、ていう自分の体も菌だらけで、そんな菌すらもダメ!徹底除菌!なんてしていたら、ほんとにいざっていう時に、体の免疫は、普段のどうでもいい菌にすら慣れていなくて戦ったこともないのに、ほんとに悪い菌が入ってきたら、太刀打ちできませんよ。いいんですかね。。

(だから、海外ですぐにおなかを壊しやすい。ま、常在菌の種類が違うってのもありますが)

 

外から帰ったら、手を洗う、うがいする、食べる前には手を洗う、調理をする前(場合により調理中でも)に手を洗う。

一般家庭であれば、それで十分です。

 

あ、ココナッツオイルですが、どうしても気になると言う方は、別に摂らなくていいです。気にしてまで、我慢してまで摂る必要はありません。貴女の人生ですから、どうぞお好きに。無菌の人生、どこまでいけるか、頑張ってみて。