プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2016年8月
« 7月   9月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

最近投稿した写真

ホーム > ヘアケア > 白髪染をどうする?②



白髪染をどうする?②

さて、ヘナによるヘアカラーですが、「ヘナ」がいいと思っている方は、一体、「ヘナ」の何がいいと思って、そう言われるんでしょう?

聞かれたら、説明できますか?

スキンケアや化粧品と同じで、理由もわからず、「でも、ヘナって髪にいいんでしょ?」「天然だからいいんでしょ?」「化学薬品じゃないから」と言われます。「化学薬品じゃないから」とおっしゃる方は、ごく少数派です。そこまでこだわっている方は、いいんですけどね。

ちなみに、ヘナは、ただの草ですから、その辺の植物と同じで、かぶれる人はかぶれます。合わない人いは合いません。

何でもそうですが、100%絶対誰にでも合うものなんて、この世の中には存在しません。

大学病院にいた時に、よその科の新人研修医(女性)が、卒業旅行で東南アジアに行って、腕にヘナタトゥーをしてきて、すぐに消えるからと言われ、タトゥーを入れて、数か月たっても消えず、タトゥーの部分がかぶれて、色素沈着(シミ)になっていました。

保険診療ですから、炎症止めだけで、色素沈着の治療はできませんし、かぶれが無くなれば、それで治療は終了なので、その後シミが取れたかどうかはわかりません。

今回の美容皮膚科学会でも、ヘナ(インディゴ含む)による色素沈着の症例の学会発表がありました。

オーガニック化粧品やなぜか世界的にボタニカルブームですが、天然だから安全、なんて、なんの医学的根拠もありません。

天然だろうが化学物質であろうが、刺激のあるものああるし、かぶれるものはかぶれます。全身のアレルギー反応を起こすこともあります。

まず、「ヘナだから安全」「(何かわからないけど)ヘナっていいんでしょ」と盲目的に信じ込むのは止めてください。

 

で、どうして、ヘナ100%のヘアカラーがそんなにもてはやされるのかと言いますと、これは単純に、「ジアミンが入っていないから」です。

問題になる化学物質が入っていないので(植物100%なので。)、それらによるかぶれやアレルギーが起こらない、というだけの話です。

ジアミンのかぶれは出たら結構ひどいので、ジアミンがダメな方、ヘアマニキュアやカラートリートメントが嫌いな方は、ヘナは、ひとつの選択肢になるというだけです。

うちの患者さんの中にも、ヘナ100%で結構してきた、という方が何人かいらっしゃいますが、その方々からお聞きする分には、髪質がそれほど良くなったというのがお聞きしていません。

ヘアカラーでかぶれるから、ヘナ100%のものでしている、というだけの話です。

本物のヘナは、染まりも悪いし、1回で綺麗に染まらないし、その1回染める時間もかなり長いし、臭いは独特だし、白髪しか染まらないし、しかもオレンジ色になるので、オレンジのメッシュみたいになるし(それがいい方はいいんですが。これはこれで、私は結構いいなと思いますが、好みですね)、普通のヘアカラーと同じように考えていると、大間違いな結果です。

天然で染めるわけですから、そういうもんです。

「ヘナっていいんでしょ」と(ヘナだけではないですが)何も調べることなく、なんでもよく考えずにすぐに飛びつく方、大勢いらっしゃいますよね。

そういう方が、実際、本物のヘナ100%をすると、クレームの嵐で、しかも何がいいのかわからずにやっていますから、我慢することもないし、こんなの嫌だ!ともめることもあります。

なにより、通常のヘアカラーよりも美容院の椅子を長時間占拠されるわけですから(しかもクレームになったらたまりません)、美容院としては、やりたくない施術ナンバーワンかも。。。

「「ヘナがいいんでしょ」というお客がくるから、とりあえず、ヘナさえ混ぜておけばいいし、染まりが悪い分、ジアミン入れとけ、どうせ何がいいのかわかっていないんだし、綺麗に閉まるほうが客もいいだろう、時間も短くて済むし。」

という美容院は、無茶苦茶多いと思いますよ。

ヘナカラーで検索かけても、どこにも「ヘナ100%のみ」と記載のないHPがいかに多いか!

ほんとに、ヘナ100%で扱っている美容院は、HPの書き方も全然違います。

HPだけてきと~に書いている美容院もあるかもしれません。

そういう意味で言えば、ヘナ100%のものとか買ってきて、自宅でやるのが、一番100%であると思います。

そこまでしてヘナがやりたいのなら。

あとは、かなり信用している美容師さんに聞いてみるですが。。。

何でもメリットとデメリットがあるので、自分にとって、何が大事なのか、何を優先するのか、それによって、第一選択は違ってくるので、自分でいろいろと考えて決めるしかありません。

カテゴリ:

ヘアケア