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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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糖質制限中に糖質を摂る時

糖質制限をしている方の、糖質制限をしている理由というのは人それぞれだと思います。

絶対に糖質を徹底してカットしないといけない方と、そこまでではない方で、まず大きく分かれます。

徹底して糖質をカットしないといけない方というのは、まずガンの方。

どこまでの糖質制限をするのかは、個人の考え方ですが、ガン細胞は糖質が大好きですから、糖質を摂ること自体がガンに餌をやっていることと同じなので、糖質カットが必要だと私が思います。

ただし、ガンの種類や病態によって、糖質制限が禁忌の方もいらっしゃるので、必ず医師と相談したうえでやらないと命にかかわることがありますから、自己判断は絶対に止めておくこと。

医師に相談もせずにやっている人がいたからって、マネをするのはやめておきましょう。

主治医が理解がなくても、自費治療でそういうことをしている医師は理解がありますから、そういうクリニックで相談しましょう。

 

糖尿病の方も糖質は徹底したほうがいいですが、これは糖尿病の重症度や今の病状によって全然違います。

糖尿病の方の場合、低GIと言われているものであっても、糖質を摂ったら、絶対に血糖値は上がりすぎますから、低GIだから食べてもいい、というわけではありません。

ただ、病態によって、時には薬を併用することもあっても、血糖値が上がりすぎなければ、膵臓に負担がかからないのであれば、量や質にもよりますが、少々ならということもあると思います。

(自己血糖測定も必要なことあり。どれだけの糖で、どれくらい血糖値が上がるのか、かなり個人差が大きいことがあります。)。

血糖降下剤・インスリン注射を使っていて、主治医に声をかけることもなく、自己判断でやるのは絶対におやめください。命にかかわることがあります。

 

副腎疲労の方も、本当は徹底した糖質制限をしたほうが、ホルモンの無駄使いをしなくて済むでの、本当はいいんですが、あまりにも病態が悪すぎて、体がついていけないことも多く、こちらも専門の医師に相談しながら、どこまでやるのか、どれくらいのスピードでやっていくのか、人によって全然違いますから、こちらも自己判断はおやめください。

命にはかかわらないでしょうけど、間違ってしまうと、ますます疲れてしまうこともあるので、注意しましょう。

 

大きく分けて、今あげた方々以外の方の糖質制限の場合、糖尿病予備軍や副腎疲労予備軍の方は、上のつもりで過ごしたほうがいいのかもしれませんが、そうでない方の場合、ほとんどの方が、もっと健康になりたい・もっと元気になりたい・肥満のダイエット目的などかと思います。

こういう方々の場合、糖質そのものが悪いのではなく(質や量は大事ですが)、グルコーススパイクを起こさないように、血糖値が乱高下をしないようにさえすればいいことが多いです。

(これも個人の病態や症状によりますよ。絶対ではありませんよ。)

 

これからの季節、イベントが増えますよね~。となると、糖質を自分が食べたくなくても、なんやかやと食べざるを得ないときがあります。(自分が食べたいときもあるでしょうし)

で、こういうときは、食べたらいいんですが、せめて血糖値の乱高下を起こさないように工夫する、ということくらいはしましょう。

せめてもの抵抗、というより、この抵抗がかなり大切で、これだけで全然違うことがありますから、お試しください。

 

まず、空腹時にいきなり糖質を食べない、ということはとても大事ですが、イベントや皆でとなると、無理なこともありますよね。旅行の時もそうですよね。

本当は、先に、糖質以外のたんぱく質か食物繊維が脂質を摂れればいいんですが、いきなり!ということもあります。。

いろいろ料理の種類があるときは、糖質・砂糖などの甘い味付けのものは最後のほうに食べればいいんですが、いきなり!という場合。

私がよくするのが、ココナッツオイルは持ち歩いています。

お店に入る前に、それを舐めてから、お店に入ります。

お店の中で舐めてもいいですが、なんか持ち込みしていると思われても、お店側も自分もなんか嫌な気持ちがしますから、お店に入る前に舐めます。

 

最初から、いきなり糖質!とか、糖質が絶対に入っている食事を摂るとわかっている場合(旅館のお料理や、その土地の名物料理など)、前もって飲んでおく、血糖値を上げないようなサプリがあるので、私はそういうのを使います。

私の場合、血糖値をリアルタイムで測ったわけではないので、実際はどうかわかりませんが、グルコーススパイクを起こしやすい(と思っている)ので、血糖値が下がってきた時がとてもしんどいし、おなか空いた感が結構来てツライので、血糖値を上げたくないのです。

実際は、そこまで上がっていないけれど、ちょっとした変動が体が嫌がっているだけかもしれませんが、しんどいのはしんどいので、私自身は糖質を食べる時はかなり気をつかいます。

その後、寝てしまえば(食べたのが夜だったら)、おなか空いた感も血糖値が下がってツライのもわからなくなりますが、意識がないだけで、寝ている間に実は低血糖症状が起こっていたりしますから、脳はずっと起きているし、いろんなホルモンが出まくっているので、自律神経は振り回されてボロボロです。ご本人はぐっすり寝たつもりかもしれませんが(睡眠時間が長いと)、実は睡眠の質がとても良くない。体も脳も全然寝ていないのです。

だから、翌日すっごい疲れる。。。だって、「寝てない」から。

 

え=っとなんの話でしたっけ?

 

そうそう、糖質をいきなり摂る場合。

私は他にも糖質を摂る直前に、糖質の吸収を緩やかにしてくれるサプリを飲みます。

(クリニック専用の医師の診察がいるものです)

 

でも、そんなサプリも持っていない、ココナッツオイルももっていない場合、しかも単品で摂らなきゃいけない、場合。

とりあえず、よく噛む!噛むことで、胃腸にいきなりいかないように、時間を稼ぐしかありません。少量ずつゆっくり入ってくれば、血糖値の上昇もかなりマシです。

 

私は、以前に広島に旅行に行った時、本場のお好み焼きを食べに行きましたが、お好み焼きが出てくるまでの間、とんぺい焼きを頼んで、先に食べて待っていました。

うえののあなごめしも大好きで、広島初日と帰りの新幹線でいただきましたが、食べる前にいろいろ工夫はして、せめてもの抵抗をしています。

あなごめしは、先にあなごを食べてから、たれのかかったごはんを後からちょっとずつよく噛んでいただきました。

(サプリも飲んでいますよ)

どこまで成功したのかはわかりませんが。。

 

つい食べてしまった場合ですね。もう戻すことはできませんし、よく噛めばよかった、と後悔している場合でもないので、次回にいかせばいいんですが、でも今回のをどうする?!となった場合。

とりあえず、その後、立つ!動く!体を動かして、糖を使ってもらいましょう。

そしたら、乱高下ちょっとマシなはずです。

 

糖質をずっと摂っていると、少量であっても、糖質の呪いが解けませんから、呪いが解けている方が、たまにするのはいいんですが、呪いが解けていない方が糖質を摂ると、また食べたくなってツライのがよけいひどくなります。

最後のほうにちょっと食べるくらいなら全然OK!という方もいらっしゃるので、この辺はほんとにどこまでやるのかは、個人個人の病態(血液検査が絶対に必要)によって違います。

また、間違った糖質制限をしている方は、とても多いので、いろんな本をたくさん読んで理解するというのはもちろん必要ですが、自分のこととなると思い違いしていることもあるので、糖質制限の指導をしている医師に相談しながらやりましょう。

本に載っていることを頭で理解しているつもりと、実際に行動してやってみることで大違いです。

実際にやっていくと、本でわかっていたことが、ポーンっ!と忘れてしまったり、大きな勘違いを結構したりします。

本だけでいけたらいいんですけどね。

協力してくれる医師を獲得しておくことが、これからの人生とても大事です。

 

 

カテゴリ:

医療, 栄養・食事