アラガン・ジャパンという会社から、厚生労働省承認の顔に注入するヒアルロン酸製剤の粒の大きい、もっと長期間もつ「ボリューマ®」という製剤が去年の12月に発売され、当院でも入れましたが、これを機に、同じく注入剤である「レディエッセ」というハイドロキシアパタイト製剤の取り扱いを止めました。在庫もすべて使いきったので、今までレディエッセを使っていた患者さんにはその旨お伝えし、ヒアルロン酸製剤に変えるから、しばらくは入れませんよと言っていました。
(違う種類の異物ですから、同じ場所(深さ)に混ぜていれることは勧めていませんし、うちではやりません。)
うちでレディエッセをされている方は、結構もつので(実際時間は経っているので、吸収はされていると思いますが、見た目がに気にならなかった)、そう頻繁に入れている方はほとんどいらっしゃらないので、大丈夫かなと思ってました。
今まで頬やアゴに入れていた方は、皆さんスムーズに、切り替えができたんですが、問題は鼻です。。
アゴは、注入の場所ややり方を変えたので、レディエッセだけではちょっと。。と思い、自由度の高いヒアルロン酸だけにしたほうが患者さんも安くて済むし、形も満足度がそのほうが上がったので、アゴもヒアルロン酸です。
でも、鼻は、ヒアルロン酸で入りすぎて、万が一横に流れたり、水を吸って膨らんで、ぶよぶよの鼻筋になったら、目も当てられません。。
レディエッセには、これがないんですよね。
基本、鼻にそんな大量に私は入れませんが、患者さんのほうでもっと入れてほしいと要望はあり、もう止めておいたほうがいいですよ、もと入れて、の繰り返しにはなるんですが、医学的に安全と判断した場合は入れます。好みの問題だから。
でも、安全というのは、皮膚が壊死しない、とかそういう安全であって、ヒアルの場合、横に流れる(皮膚が引っ張られることに追いつかない)・ぶよぶよになる、というのは、こちらの予想を超えることもあるので、控えめがいいと私は思っています。
まあ、ヒアルだったら、溶かせば済む話ですが、せっかく入れたのに、もったいないですよね。
うちで鼻にレディエッセをされている患者さんというのは、結構皆さん経過が長くて、2,3年以上、長い方で開業当初(約7年)からされている方も多くて、頻繁に入れてなくても、レディエッセは、コラーゲンの増生を呼んできますから、レディエッセがなくなった後も増えたコラーゲンのせいで、あまり減ってないように見えます。実際、触りますし。痛い思いと高いお金を払った分以上の成果があると思います。
なので、繰り返しされている方は、量もどんどん要らなくなるし、コラーゲンがネットのようにはりめぐされてますから、そこに注入してたくさん入れようとしても、ネットが邪魔してぷ~っと膨れるわけでもなく、無理やり入れると、弱い疎なところに流れますから、思ってもいないところに流れて膨らんで、となっても困るので、そんなにも入れないし、それでも、ずっとされている方の場合、注意がもっと必要です。
でも、こういう方って皆さん美意識が高いので、ほんのごくわずか減った分が気になるからと入れてほしいと受診されます。
もうその差は、1ミリもないんじゃないのかな、と私は思います。
今で充分綺麗なのに。。とてもバランスがいいのに。。
私は結構その方の顔の形というか、バランスを覚えているほうで、テレビを観ていて、女優さん俳優さんの顔を観て、あ、前と違う。。と割と気づきやすい放火と思います(美容医療をされているドクター皆さんそうだと思いますが)。
二重や鼻の手術は、とてもわかりやすいですが、そこをうま=くされている方も最近は増えましたね。
前と違う時は、メイクだったり雰囲気だったりすることももちろんありますが、それだけではないなにかがあって、その違いが、前と違うから、観ていてとても気が散ります。。
痩せすぎのせいかもしれない(痩せてバランスが微妙に変わる)と思う時もありますが。。違うこともある。。
それでも、鼻の患者さんの、「ちょっと減ったから入れてほしい」と言われても、「え?減った?」というレベルです。ほんとに。。
そういう方の場合、コラーゲンは増えていても、ごく微量のレディエッセが減った分が待てない。。
数人の方から、レディエッセをまた入れてほしい、もう入れないんですか?と聞かれました。
聞かれるかもと思ってましたが、思っていた以上に言われました。
(いえ、ほんとに顔診ても、わかんないですけどね)
レディエッセ、入れないとやっぱりダメかな?