プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2017年1月
« 12月   2月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

最近投稿した写真

ホーム > 医療 > 保険診療でできること



保険診療でできること

保険診療の患者さんで、勘違いされているな~と思うことがとても増えました。

皆さん、保険診療で、「完治する」と思っていませんか?

皮膚に限らず、ほとんどの病気を「完治」させる薬というのはありません。薬は対症療法です。

かゆいから、かゆみを抑える、赤くて炎症を起こしているから炎症を抑える、

血圧が高いから、血圧を下げる、と言った具合です。

 

例えば、毛染めでひどくかぶれた、毛虫に刺された、など原因のはっきりしているもの。

こういう場合は、原因がなくなれば自然に治ります。これは体が治してくれているんです。

皮膚科に行ったら、たいていステロイドホルモン剤の入った塗り薬をくれますが、ステロイドが治すんじゃないです。ステロイドは、かぶれて赤く炎症が起こっているのを抑えるだけです。あくまでも炎症止めです。痒くて掻いたら、よけいにひどくなるから、ステロイドで抑えることで、新しく掻くことがなくなって、そのおかげで邪魔されずに早く治る、ということはあります。ステロイドで炎症を抑え、肝心の治しているのは体、というわけです。

でも、かゆみも我慢できるのであれば、ステロイドを塗らなくてもいいこともあるでしょう(そこの免疫も抑えるので)。

 

ニキビもそうです。

うちでは、ニキビは原則自費診療です。自費ですることは、スキンケア指導・食事指導(栄養療法。サプリ処方含む)・塗り薬(保険の通らないもの)がメインです。

根本的に中から治そう、ニキビが出るくらい栄養が足りていないので、まずは栄養を足しながら、スキンケアも同時進行です。

 

時々、保険でニキビを診てほしいという方が来られます。

保険診療は、診察後に、薬を出すだけで、それらの薬は、あくまで対症療法で、「また出てくる」「再発を繰り返す」のは、当たり前です。そういう肌だから(ニキビが出るくらい栄養がない)。

保険の薬で、ニキビを出なくさせて、というのは無理です。根本的な栄養解決になっていないから。

漢方薬で中から抑えるように見えることはあるし、それが結構長くもったり、漢方切れても、再発しなかった、ということはあります。

たまたま、悪循環にはまって、ちょうど断ち切れる時に、漢方をいっただけとか。。。

漢方がほんとにドンピシャで効いて、悪循環から抜け出すきっかけになることはあります。

でも、塗り薬だけで、ニキビを出なくさせる、なんて、無理です。

どこのクリニックに行っても、病名が決まると、大体処方する薬は決まってきます。保険が通る薬は限られていますから、そう大きくは変わりません、医師の好みで多少変わります。

それでダメだから(再発するから)、自費治療にわざわざ来られるわけです。

 

保険診療で、自費治療の内容のことはしません。そもそも保険も通らないし。。

 

手湿疹にしても、100万円の塗り薬あはあったとしても、手指に刺激を続けている限り治りません。

一生ステロイド三昧です。そのうち、副作用が出てきます。。

 

保険診療で、「根本的治療」は無理と思ってください。自費治療とは診察内容も使う薬など全く違うし、保険で来た時に、自費治療の説明などはできませんので、ちゃんと自費でご予約をお取りください。

 

カテゴリ:

医療