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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ず~っと前から書こう書こうと思って、ほったらかしになってました。

今年のノートルダム女学院の同窓会誌に寄稿させていただいたのですが、うちの患者さんの中には、ダム出身の方や子供さんがダム出身、もしくは今も通っているという方が結構いらっしゃいます。

その患者さん方のお一人に、現役の高校生がいらっしゃるそうで、ノートルダム女学院(中学・高校とも)にはもともと特進クラスというかそういうクラスはなかったんですが、いつからか知りませんが、できてるようです。(「特進」という名前ではないようですが)

多分、理系の子や、推薦じゃなくて、国公立や推薦以外の私立進学希望の子のクラスになっているようです。

同窓会誌が現役の学生にも配られたそうで(私が学生の時もそうだった気もする)、私立ではなく、国公立の医学部にダムからいけた(私は2浪しましたが)、というのは、励みになったそうです。

私も、そんな受験生の役に立ったのかと思うと、嬉しいですね。

受験って、先が見えないことへの不安と心配がとても大きい、かなりの試練ですよね。

高校生からしたら、もしかすると人生で初めての試練かもしれません。

 

人間は、本来、ある程度のストレスに勝てるように体が作られているんです。

だから、受験のストレスくらいだったら、本当は勝てるはず。。?

ところが、肉魚介類卵をたっぷり食べて育っていない受験生は、ストレスにも負けやすいし、なにより勉強の効率が悪い!

 

もう年が明けたから、すぐにセンター試験ですか?

入試本番ですよね。

 

まず、記憶力をよくして、頭の回転を速く、しかも良く回るようにするには、ビタミンB群です。

脳をはじめ、神経を動かすのにビタミンBは絶対必要で、Bが足りなければ足りないほど、頭がうまく回らないし、記憶力は落ちるし、また集中力がなくなっていきます。

 

ここで、変な市販のサプリは飲まないでくださいね。添加物だらけだし、添加物の分解に大事な肝臓を働かせている場合ではないですよ。それに、どうせ飲んでも効きませんから、そんなものより、食事でちゃんと摂ってくださいね。

 

ビタミンB群は、豚肉・レバー・牛肉・魚に多いです。動物性たんぱく質をたくさん摂ってください。

おやつは、動物性たんぱく質です!

 

せっかく摂ったビタミンBを、脳にガンガン回すコツは、他でなるべく使わないようにすることですが、一番ダメなのが、糖質の摂取です。

糖質を分解するのに、たくさんのビタミンBが必要になります。

口から動物性たんぱく質をガンガン食べていないのに、糖質中心の食生活にしていると、Bは減る一方で、借金して借りてくるところがないので

(カルシウムは骨から、タンパク質は筋肉から、借りようと思えば借りてこれます。これは、異化亢進と言って、非常に良くない状態ですが、生命の維持をしていくのに、異化亢進は大事な反応です。生命の危機でもないのに、異化亢進使っている場合ではない。。)

Bが必要な反応を止めるざるを得ない→集中力の低下・記憶力の低下・理解力の低下

となります。

 

また、夜食やおやつや勉強の合間に、いきなり糖質食べるでしょ?

それを繰り返していると、若くても血糖値の乱高下を起こすようになりますから、こうなってくると、体の中では、いろんなホルモンが大量に出ていたりしていますから、情動不安を起こしやすくなります。

ただでさえ、受験でナーバスになっているというのに、糖質の摂り方が悪いせいと、他の栄養素が足りないせいで、ますます不安に拍車をかけますから、勉強どころではなくなってくいて、心配で心配で寝られない、でも勉強も手につかない、というよくある最悪パターンにはまります。

 

また、糖質を食べると、どんなに工夫しても(食べ方や種類など)、血糖値は上がります。下がってきた時も眠くなりますが、この上がっている時も眠くなります。どちらにしろ、糖質を摂ると、眠くなりやすいのです。

若い(10代)から、まだましかもしれませんが、夜中に起きて本来は寝ている時間に勉強しているわけですから、そんな時間に糖質摂ったら、眠くなるのは当たり前です。

 

夜中に勉強していると、おなかが空いてくるでしょう?

これは、脳がもちろんブドウ糖を消費して欲しがるからですが、ここで、糖質を摂ったら最後!絶対寝てきたでしょう?

夜中のラーメン、おにぎり、パンやおかし、夜食で大体食べるものって、糖質のことが多いいのでは?

脳はブドウ糖がたくさん入ってきたから、安心して寝るでしょう。まして、糖質の分解でビタミンBを使ってしまったから、余計に働きたくない。。寝ますね~。

 

ビタミンB群も大事ですが、脳がブドウ糖以外のもので働いてもらえば済む話で、ここで出てくるのが、「ケトン体」です。

「ケトン体」を出そうと思ったら、糖質摂ったらダメですね~。

糖質があると、ケトン体は使ってもらえません。

さらに、ケトン体を作って利用するには、良質の油をこまめに摂っておく必要があります。

普段から、ケトン体で体が回るようにしておいたら、油を摂っていなくても、体に貯められている脂肪を分解して、ケトン体を作ってくれます。脂肪は、普通は体の中にいくらでもありますからね。

ケトン体を脳が使うようになると、頭はすっきりとよく動くようになりますから、勉強は無茶苦茶はかどりますよ~。

 

患者さんの中には、受験生(小学生・中学生・高校生・浪人生など)の親御さんもいらっしゃいますが、試験の日のお昼ごはんも含めて普段の食事の話になることもあります。

ほんとに夜食のおにぎり・麺類・パンは最悪です。

私の自分が受験生でしたから、よくわかりますね~。絶対に寝ますね。

試験の日のお昼に、おにぎりだけとかパンだけなんてすると、午後のテストは眠くなるか、あまりの緊張に眠くはならなくても、頭の回転はすごく悪くなりますから、せっかくの本番なのに、とても良くないですよね。。不本意にも本当の実力が出せませんよね。

 

で、今まで、というか試験直前までばんばん糖質三昧にしていたのに、いきなり試験本番に、タンパク質や油だけのお弁当を持たせてもダメですよ。

脳はケトン体で回るようにできていないし、体も糖を欲しがりますから、逆に低血糖になって、脳も体も動かなくなってしまいます。

また、今までに動物性たんぱく質をたくさん食べていないから、消化液も作れてないし、いきなりたくさんたんぱく質や脂質を食べさせようとしても、消化できませんから、午後からのテスト、胃もたれ・胃痛・おなか痛・下痢・腹部膨満感(ガスがたくさんたまる)などで、これまた試験どころではないです。

試験が終わって、帰ってきた子どもから、めちゃくちゃ怒られるでしょう。。。

普段と違うことをいきなりやる、ということは、こういう大事な時は最悪です。

なので、前もって、体にも脳にも準備期間が必要です。

これを読んだ受験生と受験生の食事に携わる方は、今からちょっとずつ変えていったほうがいいです。いきなりできたらいいですが、テストの日までの日数と、今までどれだけ糖質依存の食生活をしてきたかで、かかる日数が変わってきます。。

若い子(10代)でも、ほんとにお菓子しか食べてない子、いるんですよね~。

それで受験に戦えるわけがない。。

仮に戦えているんだったら、ほんとの実力はそんなもんじゃないってことです。自分で自分の能力を貶めているんです。もったいない。。。

 

もうひとつ大事な栄養素は、鉄分です、

これは、必ず動物性たんぱく質で摂ってくださいね。ひじきやほうれん草・プルーンなんかで摂れませんから、レバー・牛肉・魚(内臓もまるごと。血合いもおススメ→丸干しとかしらすとかちりめんじゃことか)をガンガン摂ってください。

鉄がないと、赤血球が作れませんから、赤血球がないと全身の細胞に酸素を回せません。もちろん脳にも。酸欠の頭で、受験に勝てるわけがないでしょう?

(酸素を吸うのは止めてくださいね。なんでも適量というのがあります。酸素中毒というくらい、空気以上の酸素を吸うのは、活性酸素も増えますし、肺にも良くない。特殊な病気などの事情があって、主治医から酸素ボンベを提供されていない場合以外は、市販の酸素とか買ってきて吸わないでくださいね。)

 

あとひとつの注意点は、良質の油を摂るのはとても大事ですが、バターは超お勧めですが、生クリームを含めた乳製品は勧めていません。

牛乳は血糖値が上がりますし、乳製品に入っているカゼインは、中毒性があるので、また摂りたくなります。

最大のカゼインの欠点は、腸の粘膜を攻撃することです。

カゼインアレルギーでない方が、たまに乳製品を摂るのを絶対にダメ!とまではしていませんが、腸の悪い患者さんには、しばらく止めてもらっています。

腸の悪くない方でも、腸の粘膜を攻撃はしますから、腸がやられるとすべての消化吸収が悪くなって、結果、体の栄養状態が悪くなるということです。

なので、極力控えるにこしたことがないです。

腸は、免疫力においてかなりの重要な役目を背負っています。

腸に元気でいてもらわないと、栄養だけでなく、受験シーズン、すぐにいろんな感染症にやられてしまいますよ。どこにだって、ばい菌はたくさんいますからね。自分の免疫力を上げるしかありません。

栄養をしっかり摂って、免疫力を上げてください。

自力では無理!という方は、どうぞご相談ください。