プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2017年2月
« 1月   3月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728  

最近投稿した写真

ホーム > 医療, 栄養・食事 > 不妊治療の実際⑥



不妊治療の実際⑥

さっきから何故かネットにうまく繋がらなくて。。やっと繋がりました。

 

さて、緊急帝王切開の予定となった患者さん。

連絡が取れません、というか、メールの返信が来ない。。

赤ちゃんの安否がわからないし、最悪の事態が起こっていれば、こちらから、その後どうですか?とも聞けません。。

ただ、待つしかないのです。。

 

でも、1週間たってもメールが来ず、私は最悪の事態を想像しました。。

そして、これは、訴訟かな。。とも思いました。

 

羊水が空っぽになっていたのは、患者さんが診てほしいと主治医にお願いして、主治医が診察を拒否するのではなく、その場で診ていて、その時に緊急帝王切開が決まっていた場合、同じ結果になったかどうか、というのが、私は産婦人科医ではないのでわかりません。その時の状況にもよるでしょうし。

 

医療裁判の場合、例えば障害が残った、最悪の事態が起こった場合、そのミスのせいで起こったことなのかどうかが決めてになります。

そのミスがひどいミスだったとしても、その障害や死亡原因に直接関与していなければ、それは関係ないことになってしまいます。

争点がどこか、という問題になるわけですが。。

 

ただ、甲状腺機能に関しては、これは決定的におかしいわけで、日本にはまだガイドラインまでは確かなかったと思いますが、アメリカにはすでにガイドラインで、数値が出ていますし、なにより有名どころが1年以上前にも学会発表もされていますし、皮膚科医の私が知っていて(栄養療法をやっているからですが)、専門のドクターが知らないというのもどうでしょう。

少なくとも、患者さんから高いお金をいただいて(自費ですから)、不育症・不妊症を扱う医者は知っておかないといけないと思います。

 

まして、今回のように何度も流産を繰り返していて、因果関係が全くないとは言い切れない。。

 

もうこれは、訴訟になったら、私は証言に立つ!とまで考えておりました。

あちらが事実関係を否定してきた時に、こういう連絡をもらっています、と証言してやる~っ!!と思っていました。

ただ、患者さんが自分のせいで流産した、妊娠が維持できなかったと思っておられる場合(主治医からもそう説明も受けて)、その場合、甲状腺さえもっとちゃんとコントロールされていれば違う結果になったかもしれない、と私が言うのかどうか。。

もしこうだったらこうなったかもしれない、というのは大事かもしれませんが、それを知ったところで戻りません。

患者さんとご家族に、一生、こんな病院にかかったせいだ、と後悔の念を抱かせて過ごさせるのか。。言うことで、逆に不幸にしてしまうのかもしれません。。

どちらが幸せなのか、私には判断できません。。

悶々とした日が続きました。。

→続く

 

 

 

カテゴリ:

医療, 栄養・食事