緊急帝王切開の予定から、1か月ほどしたある時、突然その患者さんから連絡が来くて、
「レーザーしたいんですけど」と。
妊娠中は、おなかに赤ちゃんがいるので、美容医療はほぼできません。
妊婦さんで実験が確立されていませんので、理論上問題ないと考えられても、普通はやりません。なにかあったら、誰も責任が取れないからです。
授乳中の場合は、レーザー等はいいんですが、薬の必要な処置の場合は、薬がおっぱいにいってしまうので、授乳中にもそういう治療はうちではやりません。
するなら、薬の関係ないものです。
おなかに赤ちゃんがいないから、レーザーはできますけど。。
「あの、赤ちゃんは。。?」
「今、NICUにいます」
。。良かったっ!!!
無事生まれたっ!!
「赤ちゃん、元気に生まれたんですね?!無事なんですね?!!」
「いろいろ問題はあるけど、とにかく無事です!」
良かった~っ!!
もう、心配ずっとしてたんですよっ!!連絡ちっとも来ないから~!!
低体重でやはり生まれてきて、NICU行きですから、その他にもいろいろあったから、バタバタしていて、大変だったそうです。
「連絡が遅くなって、すみません~」といつもの笑顔で言われました。
もう=、泣いちゃいましたよ=。
やっと一段落して(あまりしていないようでしたが)、少しだけ精神的余裕ができて、レーザーもしたくなって、私にも会いに来てくださいました。
良かったです、ほんとに良かったです。
実際お会いした時に、連絡来ないから、なにかあったのかと思って、万が一のことだったら、もう告発するしかないのか?!くらい悩んでたんですよ~とお互い笑いながらお話することができました。
ただ、赤ちゃんは無事生まれてきましたが、ほんとはもっとお母さんのおなかの中に長くいたかったはずで、そのほうが栄養ももらえたし、おなかの外からくらべると、断然安全です。感染症の問題とかね。
甲状腺がちゃんとしていれば、もっと普通の妊娠出産だったんじゃないのかと勝手ながら思ってしまうので、そりゃわからないんですけどね。
サプリをどこまで買って飲むのかは、個人の考え方にもよりますが、甲状腺は保険診療の範囲のことで、そのために準備していたのに。。。と私の中では結構悔やまれます。。
妊娠8か月くらいの時に(お二人目)、うちに栄養解析をしに来てくださった患者さんがいらっしゃって、一人目の産後があまりにしんどくて、二人目はなんとかならないか調べておられたそうです。
解析レポートが出るころには来れないかも、と血液検査の結果が出た段階ですぐに結果を聞きにきてもらって、採血当日からもサプリ飲んでいただいていましたけど。
(解析レポートが思ったよりも早く出て、なんとか患者さんも聞きに来られて、ぎりぎりセーフでした。)
その方ともメールでやり取りしてましたが、予定日になっても陣痛の気配がなく、直前から、鉄やらBやら亜鉛やら摂り始めたから、赤ちゃんからしたら、たくさんごちそう入ってきた!とまだ出ていきたくなかったのかもしれませんね、と言っていたりしました。
1週間くらい遅れてだったかな、出産されて。
産後の経過は、赤ちゃんもお母さんも順調で、一人目よりもすごく楽だったそうです。
この方は、甲状腺の問題はなかったのも幸いでした。
別の方で、甲状腺に問題があって、有名な病院にすでに通っておられて、ただ、血液検査を頻繁にするわけでもなく、経過を診ているだけなので、薬も出ていません。甲状腺機能低下を診てもらっているわけではない方です。
うちには美肌治療で受診されて、その途中で、妊娠したいことを打ち明けられたので、栄養解析を勧めました。そしたら、やはり甲状腺機能に問題があり、これでは妊娠できない(と考える)ので、うちで薬を出してもいいけど、もともと診てもらっている病院に断りなく薬出せないから、紹介状書くから、どっちで診るか相談しましょう、と紹介状を書きました。
このトラブルのことがトラウマでありましたから、この患者さんにもまさかそんなことは起こらないと信じたい、もし薬も出してくれず、理解もしてくれなかったら、私が薬を出して診ればいい、と自分に言い聞かせて紹介状を書きました。
でも、そもそも甲状腺と不育症について学会発表などをしている病院ですから、私が心配する必要はないはずですが、どの先生があたるかわかりませんから、患者さんにその辺の事情も話して、妊娠希望と受付にも言うようにお願いしました。
(紹介状にも、これくらいの数値でコントロールしたいのですが、と差し出がましいですが、念のため書いておきました。二の舞が嫌だったので。。
前の大学病院にしろ、わざわざ数値まで書いているんだから、この数値はどっから?と調べろよ!と思っちゃいましたけどね。皮膚科医が言っても、自分が知らなかったら、自分のほうが専門だからとバカにされているんでしょうけど、バカはお前だ~っ!!
ついでに言いますと、この大学病院の内分泌の医者は、出産が終わると、もう診ないから、別の病院にいってくださいと言い放ったそうです。しかも紹介状書く気配すらなし。。。書くからとも、紹介するから、とも言わないらしい。。
はあ=っ??!お前が診るっつーから、お前に任せたんだろっ!!じゃあ、診ろよっ!!って思いますけどね。
なんや、それ。。不育症に追い込んでおいて。。この医者は一生気づかないだろうな~。
確かに、出産してしまえば、甲状腺機能が低下していようが、赤ちゃんには関係ありません。
でも、、低下しているんですから、患者さんの体はしんどいんです。。
患者さんには、私が診るから、紹介状もいらないし、他院探さなくていいです、と言ってあります。)
話を戻します。
そこの病院は、さすがにさすがでした。薬もちゃんと出してくれて、紹介状の内容をみて、この先生、すごいね、と褒めてくださったそうです。
照れます~(^^♪
良かった。わかってもらえました。
っていうか、私はそこの抄録読んでますから、そこの病院のデータですし。もう1個大御所のデータもそうですが、そんなことは、そちらの病院は認識済みなので、安心です。
ちゃんと妊娠希望の方用の甲状腺の薬の飲み方の指導のプリントまでくださってました。さすがです。
あとは、栄養を上げるだけですね。
自費診療で、病院で差があるのは仕方ないのかもしれませんが、保険診療でここまで差が出るとは。。
まさに情報格差ですね。恐ろしいです。。肩書がほんとに関係ない世界になってきました。。これは知っていないと、見抜けないし、気づかないですよね。。
→続く