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    柴 亜伊子
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糖尿病の睡眠障害

まだ先日のガッテン!を観ていないのですが、要約すると、糖尿病の方は、睡眠障害があるから、インスリン抵抗性が上がって、よけい糖尿病が悪化する、だから、睡眠障害をなんとかして熟睡させてあげると、糖尿病が改善、というようなことでよろしいのでしょうか?

 

ガッテン!の内容は観ていないので、置いておいて、

糖尿病の方が、夜間熟睡できないのは、栄養療法をやっているものから言わせていただくと、当たり前と言えば当たり前です。

これは糖尿病の方だけではなく、ある程度の耐糖能異常がある方全員なので、大勢の方にあてはまることですが、夜に糖質を結構がっつり摂って(この糖質の種類によったら、少量であっても、ガッツリ!同様です。例えば、耐糖能の落ちている方の食後のアイスクリームやお菓子などの砂糖・果糖ブドウ糖液の入ったもの)、寝てしまうと、夜間寝ている間に、血糖値が乱高下して、低血糖発作を起こしていますから、体の中では、インスリンと逆の働きをするホルモン総動員で、自律神経も振り回されてボロボロです。

ご本人はさっさと寝たつもりが、体の中は全然寝てなくて、それどころか、ず~っとやっきになって、なんとかしようとてんてこ舞い。。

これは疲れるでしょう。だって、寝てないんだから。

 

熟睡できるという、今までとは機序の違う睡眠薬を紹介されたようですが、阪大(→大阪市立大学でした)がそういうデータを取っておられるそうなので、効く方もいると思いますが、睡眠薬飲む前に、せめて夜間の糖質を減らすなり、無くすなり、種類を変えるなりするほうが良く効くのでは?

寝てるのに、全然疲れが取れないという方は、夜間の糖質を止めてみるのがひとつの一番簡単な方法です。

 

まあ、そんな簡単に止められたら、糖尿病になっていない!というオチになりますか。

糖の中毒性が大概ひどいから、病気にまでなるわけで。。。

せめて主治医と相談して、夜間の血糖値の安定化を測るだけで違うと思いますが、薬だけでどこまでいけるのか、ご本人の努力がなにより大事で。。

だから、睡眠薬って話になっちゃうんですかね。

阪大(→大阪市立大学でした)の結果を待ちましょう!

 

ひとつの病態の原因が、たった一つということはないので、その睡眠薬が効く方もいらっしゃるから、そうやってデータを取っておられるわけでしょうし、血糖値が乱高下すらせず、ずっと高いまま、という場合ももちろんあるわけで。。

(ずっと高くても、いろんなホルモンはそれなりに総動員だと思います。まだ出せるのであれば。

これが、出せなくなったら、もっとひどいことになってしまうので。。。大変です。。)

 

でも、食事の変更だと、薬使わずに済むので、ぜひ一度やってみていただきたいものです。

(加筆です。

**糖尿病で薬を飲んでいる方は、必ず主治医に相談してから、糖質制限はやってください。薬の種類によったら、低血糖になりすぎて、命の危険に関わることもあります。自己判断は絶対におやめください。)

 

 

 

カテゴリ:

医療, 栄養・食事